ここから頑張っていきます!
IS学園
「ここがIS学園か。」
航はヘルメットを脱ぎ愛車のバイク《CRF250L》を降りる。そこは独特な形のオブジェがある学園だった。そう、航はついにIS学園へやってきたのだ。そして校門前には緑色の髪をした少女?が立っていた。
「えっと、あなたが?」
「はい!あなたのお出迎えを任された山田真耶です!」
「わざわざすみません。」
「いえいえ。今日から一緒にがんばりましょう!」
「はい。」
「では、職員室までお連れしますね。それからは他の担当の人に指示を貰ってください。」
「わかりました。」
真耶に連れられ職員室で挨拶を済ませた航は学園長と話し、今度は一年一組の前で待つよう指示された。教室の前で待っていると、教室からバンと何かを叩く音が聞こえ、ドアが開けられた。
「あなたが五十嵐さんですね。どうぞ。」
「あ、はい。」
声をかけてきたのは黒髪の凛々しい女性であり、あのブリュンヒルデこと織斑千冬だ。航は教室に入るとクラス全員が驚いた顔をしていたが、気にせずそのまま自己紹介を始める。
「今日からこの学園で君たちの副担並びに学園の整備士として赴任してきた、アリス社の五十嵐航だ。あくまで整備士だけど、一般教科についてなにか質問があれば言ってくれたら、可能な限り力になる。よろしくな。」
そう、航はIS学園の教師になったのだ。
遡ること数日前。
「はぁ!?俺がIS学園の教師!?」
「そう!ワタルンにはIS学園の教師としてあっくんをサポートしてほしいの!」
「だからって教師は…。」
「いいじゃないですか。それに兄さんのウサギ学校の教師っぷりはかなりのものですよ。」
束の意見にクロエも賛同する。
「…まぁ確かにメリットの方が多いけど…。でも教員免許持ってないよ?」
あくまでウサギ学校は航がボランティアでしていることだ。つまり教師としての資格を持ってないのだ。
「そこは大丈夫!この前IS学園の学園長にワタルンの授業のDVDを送ったら特例としてOK貰ったよ。」
それでいいのかIS学園!?と航は心の中で突っ込みを入れるが、ここまでされた以上腹をくくるしかないようだ。
「わかったよ…。でも条件がある。秋十君のクラスの副担任と整備士として赴任させること。」
こうして半ば強制的に教師になったのである。
「航さん!」
自己紹介のあとのソニックブームを耐え、一時間目の授業が終わり、廊下でぼんやり外を眺めていると声をかけられる。そこには一ヶ月前偶然出会った保護対象の秋十がいた。ちなみにその後も何度か偶然会ったことがあり、連絡先を交換しあっている程仲良くなっている。
「秋十君か。久しぶりだな。ニュース見たときは驚いたよ。」
「僕もまさか航さんがIS学園で教師になっていたなんて驚きましたよ。」
「君がISを動かしたこともね。」
「あはは…。僕は嫌でしたけどね…。」
「あ、嫌な気持ちにさせたならごめん。」
「あ、いえ、大丈夫ですよ!」
航が秋十と会話しているとヒソヒソと女子の声が聞こえ、耳を済ますと。
「あれが千冬様の出来損ないの方の弟ね。」
「なんでISなんて動かしたのかしら?汚点の癖に。」
「それにあの五十嵐っていう男もそうよ。男の癖にIS学園の整備士とか。」
「神聖なISが汚れちゃうわ。」
「…っ!」
秋十が苦虫を噛み潰した様な表情になる。それを見た航は秋十の頭を撫でる。
「航さん…?」
「お前はお前だ。俺は長い付き合いじゃないけど、お前の良いところは俺も弾君たちも知っている。これからお互い頑張っていこうぜ。」
「…はい!」
「よし!授業が始まるからクラスに戻ろうぜ。あとここでは先生な。」
「はい!」
こうして航の原作介入が始まった。
次回!イギリス代表候補生現る!