HSDD 転生生徒のケイオスワールド2 卒業生のアザゼルカップ   作:グレン×グレン

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VS久遠 最終ラウンド!!

 

 うぉおおおおおお!!!

 

 変態潰す! 変態の玉潰す!

 

 俺の女の胸を、お前になんか触らせねえぞ松田ぁ!!

 

「須澄! 俺が正面から引き付ける。お前は後ろから俺ごと突き刺せ!!」

 

「OK! OKだよ兄さん!」

 

 今、俺たち兄弟の心は一つになっている。

 

 すべては、愛する女にセクハラの魔の手を伸ばさせない為。特におっぱいを揉ませない為。

 

 戦闘中? 偶発的? はっはっは。例えそうであろうと、それを目的の一環に入れている下心満載の輩にやすやす触れさせると思うな。

 

 神格と神殺し。本来相容れぬこの二つの共演をご覧あれ。いかなるものすら脅威とみなし、恐れおののくこのコンビ。二重奏の殺意が、変態倒せと轟叫ぶ。

 

「「覚悟!!」」

 

「させるかぁ!! こんなに女の子だらけのレーティングゲームで、一回も触れないとかそんなことしてたまるものかよ!!」

 

 だが松田はしつこく、まったくもって俺達の攻撃は当たらない。

 

「触ってやる!! 触ってやるぞ!! 俺は、女体に、触れるんだ!!」

 

『松田選手! 燃えています! やはり男としては、あれだけの魅力的な少女の肢体に触れたいと思うのは当然といえば当然です』

 

「暗殺してやろうか実況!! 気持ちはわかるがここでいうな!!」

 

 冥界規律が緩すぎだろう!! 優勝したら綱紀粛正してやろうか!!

 

 いや、そんなことを気にしている暇はない。

 

 一瞬ツッコミに回った瞬間、即座に松田がすり抜けようとしてくる。

 

「ええいしつこい!! いい加減一回リタイアしろ!!」

 

「断る!! 俺は、ここでおっぱいを揉む!!」

 

「やらせない、させるわけないだろう!? 特にアップとトマリの胸は揉ませない!!」

 

 既に映像で見せていいのかといわんばかりのオリジナル笑顔をぶちかましながら、須澄が気合と根性と聖槍で抑え込む。

 

 だがしかし、その攻撃はすべて苦労はしてるがかわされてしまう。

 

「舐めんじゃねえよ! 動きは速いが単純だな! こんなもん師匠の薫陶を受けた俺達なら楽に躱せるぜ?」

 

「人が気にしてることを!! どうせ僕は要修行だよ!!」

 

 いや、あのふんどしがシャレにならないだけだから気にしなくていいぞ?

 

 それはともかく、試合運びは中々に接戦となっている。

 

「くそ! とにかく相手のリーダーを抑えてくれ! さっきから動きが読まれてる!」

 

「だいぶ慣れてきたよー! ボール投げられる前に分捕る感じで行くからねー?」

 

 何とか今は暁が稼いだポイントでこっちが有利だが、いい加減久遠も動きに慣れてきたのかだいぶ防げるようになってきている。

 

 そして、球技であるゆえに人数の差がどうしても響く。こっちの方が人数が少ないのがここにきて苦戦だ。

 

 だが、ここで松田を取り逃がせば、執念でオパーイタッチが実現してしまう!

 

 それが最初からわかっているから、久遠は俺を警戒対象に入れてない。

 

 この試合。久遠は俺が松田と元浜に集中することを前提に入れていた。

 

 こっちも読まれていることはわかっていたので暁に分投げるという策を取ったが、やはりレーティングゲームの経験が浅いのが裏目に出たか。

 

 しかし、ここで俺が指揮に集中すれば、松田に抜かれるのは間違いない。

 

 それは、それは、それだけは……っ!

 

「世の中には、勝利より価値のある敗北がある!」

 

「そこまで言うか!?」

 

 ホストとしてゲストのおっぱいを揉ませるわけにはいかんのだ!!

 

 ああ、だからこそ、俺の役目は松田の足止めだ。

 

 そもそも妨害ありとはいえ球技なら、暁の方が慣れている!

 

「皆! なんとしてもセクハラはさせない! だからそっちは任せるぞ!!」

 

「どんだけ俺のこと警戒してるんだ宮白!」

 

「最重要警戒対象だ!!」

 

 やらせるわけないだろうが、この野郎!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 松田、あそこまで妨害されるなんて!

 

「負けるな、松田! 元浜の分も頑張れぇええええ!!」

 

「応援する相手を間違いないでください、セクハラ先輩」

 

 グハァ! 脇腹にストレートはやめて小猫ちゃん!

 

 そ、それはそれとしてやっぱり桜花さんのチームは経験が浅い人だらけなのに動きがいいなぁ。

 

「B9ー!」

 

「はい!」

 

 簡単な符丁ですぐに動きを変えるメンバー。あれ、徹底的に仕込まれてるぞ?

 

「流石に桜花はできるわね。あれなら聞かれる位置で戦闘していても、すぐには対応されないわ」

 

「そうですわ。私達のチームでも取り入れたいですけど、すぐに馴染めるかどうか……」

 

 リアスとレイヴェルがそう会話するけど、確かにすぐに全部覚えられるかっていうと、大変だよなぁ。

 

 それをちゃんとできるようにしてる辺り、やっぱり桜花さんはそういうのが得意だよ。

 

 こりゃ、ソーナ先輩の将来の戦力はすごいことになるぞ。レーティングゲームとは別の方面で、すごい戦力の誕生だ。

 

 だけど、それでも未だに点差を逆転されていない。

 

 暁ってやつ、本当にバスケがうまいんだな。バスケットボールの動きで桜花さんから何とか逃げてる。

 

 それを見ているのか、ゼノヴィアもイリナも興味深そうにその動きを見ていた。

 

「しかし、あの暁というのはできるな。桜花も慣れているはずなのに、未だに得点を伸ばしている」

 

「そうね。これからは、ランペイジ・ボール対策に球技慣れしたリザーブ枠を確保する人が増えてきそうだわ」

 

「確かに。アザゼル杯はリザーブメンバーを何人用意してもいいからね。こういう特殊ルールに特化したメンバーを別途で用意するのも問題ない。ただのレーティングゲームとはまた違った要素が出てきてるね」

 

 木場の言う通りだ。まあ、暁は神魔チームのレギュラーなんだけど。

 

 だけどこれはすごいな。ホントに俺達も考えないと。

 

「ああもうー! 私一人じゃ流石にしんどいよー!」

 

 桜花さんもこれは想定外だったのか、結構苛立たしげな声を出す。

 

 あの桜花さんにここまで言わせるなんて、暁って奴本当にすごいな。

 

「ボールの取り合いじゃぁ時間がかかるし、何より他の人の妨害も酷いしー。こうなったら……」

 

 そうため息をついて、桜花さんは暁から距離を取った。

 

 そして首を横に振って―

 

「―いったん減らすかー」

 

 次の瞬間、シルシさんの前に立っていた。

 

 瞬動術なのは間違いない。だけど、それにしたって早すぎだろ!!

 

 だけど、その瞬間にはシルシさんはエストックを突き出していた。

 

 そういえばあの人未来視できたっけ。だったら瞬動術も大して意味はない。

 

「甘いわよ!」

 

「そっちこそー!」

 

 だけど桜花さんはその突きをあっさり躱すと―

 

「せいや!」

 

 次の瞬間には、シルシさんの頭が揺れた。

 

「……見えて、いたのに―っ」

 

「そうだよねー。だから読まれても躱せないぐらい全力だしたよー」

 

 見れば、桜花さんの体には傷ができていた。

 

 あれは、気と魔力を合成させて超パワーアップする桜花さんの技法!

 

 アーティファクト抜きではまだ反動がでかいけど、それを逆手にとって不意打ちにしやがったのか!

 

 あの状態の桜花さんは、禁手状態の匙とスペックで渡り合える。上級悪魔として及第点のシルシさんでは荷が重いか。

 

 っていうか桜花さん、フェニックスのシルシさんを倒すんじゃなくて、行動不能にするだけにしやがった。

 

 これ、レイヴェルがやられたら大打撃だ。俺が戦うことになったら意地でも彼女を守らないと。

 

「とりあえず五分は脳震盪で動けないよねー。その間に―」

 

 そして、即座に振り返って桜花さんは次の狙いを定める。

 

「させるか!」

 

「甘いよー!」

 

 すぐにナカジマさんが殴り掛かるけど、桜花さんは長距離を一瞬で移動して距離を取る。

 

 瞬動術ってあんなところまで行けるのかよ! あれじゃあ近接戦闘だと苦戦する!

 

 そして、つまり次の狙いは―

 

「悪いけど、弱い順から狙ってくよー!」

 

 ―ヴィヴィオちゃん!

 

 た、確かにあの子は十歳だし、冷静に考えると一番弱くなきゃおかしい。

 

 とはいえ、やばくなるとその辺容赦ない辺り、桜花さん割とドライ! 流石元傭兵!

 

 とはいえ、このままだと確実にヴィヴィオちゃんが―

 

「うわっ!?」

 

 と思ったら躱した!?

 

「……動体視力と反射神経は良いねー」

 

 桜花さんはちょっときょとんとしながら自分の野太刀を見て、そして軽くステップを踏む。

 

「だけどそれ以外は低めだから―」

 

 そして次の瞬間から、攻撃スタイルが一気に変化した!

 

 今までの瞬動を中心とした高速戦闘じゃなく、格闘戦による強引な割込み。

 

 そして、一気にヴィヴィオちゃんは追い込まれる。

 

「―ごり押しで押し切れるよー!」

 

 あの一瞬でそこまで見切ったのかよ!?

 

「やはり指導者としての素質も高い。相手の得意不得意を瞬時に見極めている」

 

「そして、それを戦闘に活かせば相手の弱点を突けるわけですね」

 

 木場と小猫ちゃんが目を見開く中、桜花さんはあっという間にヴィヴィオは掴まれて投げ飛ばされる。

 

「そして空中戦も慣れてなさそうだよねー!」

 

 再び野太刀を構えて切りかかる。

 

「うわっ! やっぱり早い!」

 

 あ、これマジでまず―

 

「させるか!」

 

「はうんっ!?」

 

 と思ったら、桜花さんが壁に激突した!?

 

 何アレ? 魔力系統っぽいけど―

 

「結界ー!?」

 

「―道だ!!」

 

 そして、ローラースケートでその壁……じゃなくて道を駆け上がってナカジマが追い付いた!

 

 桜花さんも即座に反撃を行うけど、それをナカジマは間一髪でかわす。

 

 やっぱり、技量だけでいうならあの人が神魔チームでもかなりすごい!

 

 そして、反撃の打撃そのものは桜花さんはガードするけど、そこからさらに光が出る。

 

 それは帯となって、桜花さんを拘束した!

 

「あ、拘束系(バインド)魔法ー!?」

 

「アンタの身体能力は聞かされてる。これで当分は動けないだろ!!」

 

 おお! あの一瞬で見事に動きを封じ込めた。

 

「あまいよー! 魔法の矢、風の11矢!!」

 

 だけど桜花さんもただではやられない。即座に魔法世界の捕縛魔法でナカジマとヴィヴィオを同時に封じ込めようとして―

 

「させません! 雪霞狼!!」

 

 姫柊ちゃんがそれを槍でかき消した!!

 

「それも聞かされています!」

 

 おお、見事に桜花さんを封じ込めたぞ!

 

「あ、ヤベ! 桜花さんが封じられた!?」

 

「嘘だろ、オイ!?」

 

 そして桜花さんが止められたことで、シュトリズセイバーチームは思いっきり動揺する。

 

「今だ! 一気にポイントを稼げ!!」

 

 宮白が指示を出しながらガトリングガンで松田をけん制する。

 

 そして、そのままポイントの獲得数が一気に引き離される。

 

 桜花さんは短時間で束縛から脱出したけど、一気にポイントを引き離されたことで士気は低下して追いかけきれず―

 

『試合終了! 神魔の蒼穹剣チームの勝利です!!』

 

 ―其のまま、宮白達は逃げ切った。

 

「お、おっぱいぃいいいいいい!!!」

 

 松田の嘆きの絶叫は、心にしみた。

 




ちなみにこの試合で戦士としての強者ランキングを作る場合、ナンバーワンは久遠になります。こと実戦経験においては正真正銘の重大だらけのこの試合では太刀打ち困難。

ヴィヴィオの戦闘スタイル上の欠点を一試合で見抜く眼力。そしてそれを実際に実行できる手数。単純なスペックならしのぐものは何人もいますが、戦士としての完成度では誰にも負けません。

とはいえ、地獄のエイエヌ事変を潜り抜けた神魔剣チームもなめた者ではなかったということです。
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