ニンジャスレイヤー・バーサス・マジカルガールハンター 作:ヘッズ
スノーホワイトは先日会った岸辺颯太によく似たニンジャのドラゴンナイト。そのドラゴンナイト共にラ・ピュセルとしたようにネオサイタマの街をパトロールしていた。その最中にニンジャの虐げれている若者二人を助けるために酒場にエントリーする。
エントリーした二人だがそのニンジャは若者二人の手によって爆発四散!若者二人はニンジャになったのだ。
スノーホワイトはキリングフィールドに引きづり込まれ、マウンテンストームとの一対一を強いられるがカラテの差でマウンテンストームを撃破した
「スノーホワイト=サン!どこにいるのスノーホワイト=サン!」ドラゴンナイトは大声で呼びかけるがスノーホワイトからの返事は無く、声が響き渡るのみだった。何が起こった?白いもやがかかったと思ったらスノーホワイトとマウンテンストームの姿がカミカクシめいて消えていた。辺りを見渡すがやはり二人の姿はない。あの一瞬でどこに消えた?むしろどうやって消えた?
あの白い靄で視界が遮られた瞬間目にも止まらぬ速さで移動したか?ニンジャの動体視力で捕らえられないスピードで動けるなど考えられない。仮にそうだとしても移動した際に生じる音など何かしら痕跡があるはずだ。だがそれらは全く関知できなかった。床がドンデンガエシになっており地下に移動したか?だが二人が争っていた場所の床を触るがそのような仕掛けはない。
ドラゴンナイトはあまりにも不可解な出来事に対しての恐怖、スノーホワイトが居なくなった不安からか二人がいなくなった原因を解明し、スノーホワイトの居場所を見つける方法を模索することにすべての気を注いでいた。だがその思案は中断される。
「アバーッ!」叫び声がする方向に目を向けると、スノーホワイトの蹴りを喰らい壁に叩きつけられたヘッドハンターがいつの間に回復し、NRSで気絶している客を襲っていた。その右手は客の身体に深々と刺さっている。
「イヤーッ!」シャウトとともにヘッドハンターは右手を身体から引き抜き、ブチブチと肉が潰れバキバキと骨が砕ける不快な音が聞こえる。そして手には血にまみれた骨のようなものが手に収まっている。そしてその骨はいつの間にナイフのような形に変わっていた。
ボトク・ジツ。人体を素材にした武器ボトク・ウェポンを作り出す人の尊厳を冒涜する邪悪なジツ、ヘッドハンターに宿ったニンジャソウルはボトク・ジツの使い手だった。「おお!良く斬れる」自らのジツに驚きながらも生成したナイフで死体となった客の身体を魚を捌くイタマエシェフめいた手つきで解体していく!
「何している!」ドラゴンナイトの敵意は膨れ上がり即座にヘッドハンターの元へ駆けだす。スノーホワイトがいない不安、消えた謎、それらは客を殺害し死体を弄ぶという非道な行いに対する怒りで頭から消え去った。
ネオサイタマにおいて死者を汚すことは非常にシツレイな行為である。例えば死者の生前の行いに対して罵詈雑言を吐こうものなら即ケジメ案件である。そして死者の身体を切り刻むという行為は最上級のシツレイであり、その体の一部を武器にするという行為はもはや言葉にならないほどのシツレイなのである!
「イヤーッ!」ドラゴンナイトはダッシュの勢いと怒りを乗せたパンチを放つ!「グワーッ!」しかしヘッドハンターは難なくいなしカウンターの一撃を加えた。「イヤッ!」「グワッ!」「イヤッ!」「グワッ!」ヘッドハンターは手持ちのナイフで斬りつける。ドラゴンナイトは致命傷を避けるがナイフで腕や胴体が切り裂かれ血で身体を赤く染め上げていく。
「イヤーッ!」ヘッドハンターのケリキック!「グワーッ!」CRUSHH!ドラゴンナイトの身体はワイヤーアクションめいて吹き飛ばされ後方にあったテーブルとイスを破壊!衝撃によりドラゴンナイトは数コンマ何秒か目線を外した後目線を定めた。
そこには腕を左右に交差し力をみなぎらせるヘッドハンターの姿があった。両の手の指の間には薄汚れた白のスリケンが挟まっている。その瞬間にニューロンに警鐘が鳴った。「イヤーッ!」左右の手を振りぬいてスリケンを投擲!「「「「アバーッ!」」」」スリケンは寸分も違わずNRSで気絶失神している客の頭部や喉に突き刺さっている!
「グワーッ!」ドラゴンナイトの背中に複数のスリケンが突き刺さる!ヘッドハンターの動作を見てスリケンを投擲すると直感で察知する。そして自分の近くに気絶している客が居るのを視界にとらえていた。瞬間ドラゴンナイトは気絶している客をスリケン庇うように立ちふさがったのだ。
痛みに耐え涙を浮かべながら振り向く、そして目の前に広がる光景に絶句した。ナムアミダブツ!投擲されたスリケンは寸分も違わずNRSで気絶失神している客の頭部や喉に一つ残らず突き刺さり全員死亡!頭部から血がドクドクと流れ床一面を赤く汚す。スリケンの勢いで首が半切断されそこからスプリンクラーめいて血が噴き出し天井や壁を赤く染める。バー「アラバマ」は惨劇空間と化してしまった!
「何で客を殺した!」ドラゴンナイトはヘッドハンターに向かって叫ぶ。拳を力いっぱい握りしめこめかみの血管が浮きあがる。「俺たちがドザゲさせられているのに見て見ぬふりをした。それにニンジャがモータルを殺すのに理由がいるか?」「いるに決まっているだろう!」ドラゴンナイトは声を荒げ激昂!何故そんなに簡単にモータルを殺せる。心の中にヘッドハンターに対して憎悪が芽生える。
このニンジャを野放しにすればもっと多くの人が不幸な目にあう。今この場で倒さなければならない!するとその姿は異形に変わっていく。全身の皮膚は緑色の鱗に変化し頭には二本の角が生え尾てい骨からは大きな尻尾が生えている。顔も僅かばかり残る幼さは完全に消え瞳は爬虫類のように細長く口は裂け歯はすべて犬歯のように鋭利にそして大きなものに変化している。その姿はまるでドラゴンが人の形をしているようだ!コワイ!
このジツは身体を異形化させるヘンゲヨーカイジツの亜種であるリュウジンジツ!このジツを使うことでドラゴンナイトのカラテは格段に上がる!ドラゴンナイトは一度だけこのジツを使いそれ以降は自主的に使用を禁じていた。過剰な力は災いをもたらす。カートゥーンのサムライ探偵サイゴの作中であったセリフだ。
普段のニンジャ活動において武装したヨタモノと戦う時もあるがジツを使わなくとも普段のニンジャの力で充分であり、それどころかジツを使えば相手を必要以上に傷つける恐れがある。だがヘッドハンターは強い。相手とのカラテの差を痛感しジツを使わなければ勝てないと悟りの使用に踏み切った。
一方ヘッドハンターはドラゴンナイトの変化を見てニンジャシックスセンスが働き即座に死体の骨から棘のついたナックルダスターを作り出した。ナイフやソードなどのウェポンを作り出せるなかナックルダスターを選んだ。先程はナイフを使ったが目の前の相手は不慣れな武器を使い勝てる相手ではない。
「シュッ、シュッ、シュッ」ヘッドハンターはドラゴンナイトから一切視線を外す事なくその場でシャドーボクシングを始める。これをすることによりコンセクトレーションが高まり戦闘力は飛躍的に向上する。
「イヤーッ!」ドラゴンナイトがタタミ10枚分の間合いを一気に詰め攻撃を仕掛ける!ハヤイ!そのスピードは変身前よりも遥かに違う!「シューッ!」「グワーッ!」攻撃を紙一重で回避してのカウンターパンチ!突進の勢いも加わり通常の攻撃の数倍の威力だ!
ドラゴンナイトはよろめくがヘッドハンターの顔が渋る。硬い。ナックルダスターから伝わる感触は以前グローブで鉄を殴った時と同じ感触と手ごたえだ、ダメージもそこまでないだろう。実際ドラゴンナイトのニンジャ耐久力は上がっており全身を覆う鱗は鉄めいて硬く生半可の攻撃では破れない
「イヤーッ!」すぐにドラゴンナイトは右手で反撃の断頭チョップ!「シュッシュッー!」「グワーッ!」ダッキングで避けてボディに左のダブル!「イヤーッ!」反撃のボディーブロー!だがヘッドハンターはフットワークを駆使し攻撃範囲外に回避。
「シューッ!」「グワーッ!」ステップインしてのパンチ!「イヤーッ!」「シューッ!」「グワーッ!」反撃するがフットワークを使い左に回り込み回避しパンチを繰り出す。「イヤーッ!」「シューッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「シューッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「シューッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「シューッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「シューッ!」「グワーッ!」
おお!なんと一方的なイクサであろうか!ヘッドハンターの流麗かつ幻惑的なフットワークに翻弄されドラゴンナイトの攻撃は当たらずスコーピオンの針めいた鋭いパンチを貰い続けた。その結果ナックルダスターの刺により顔や上半身は血だらけになっていた
致命的なダメージは負ってはいないものの数多くのパンチを貰いドラゴンナイトの体にはダメージが蓄積し体を蝕む。このままではいずれ倒されてしまうだろう。一方有利に戦いを進めているヘッドハンターだがその様子を見ていただきたい。
息は切れ顔には大粒の汗が浮かんでおりまるで余裕が無い。とても一方的に相手を殴っている者の様子ではなかった。ドラゴンナイトが変身したことでニンジャ筋力が増し攻撃力も向上しており、それはヘッドハンターのニンジャ耐久力を優っておりクリーンヒットを貰えば形勢は一気に傾くほど差があった。
その攻撃をフットワークを使い回避していたがその実は残り数秒で爆発する爆弾を処理する特殊部隊めいた多大なストレスに感じていたのだ。その結果精神は削られ体力を消費していたのだ。このまま続ければフットワークが鈍りドラゴンナイトの攻撃を喰らい倒されるであろう。お互いは自分の体が限界に近い事を察していた。「イヤーッ!」仕掛けたのはドラゴンナイト!体を両断する勢いで右手袈裟切りチョップを繰り出す!
ヘッドハンターは流麗かつ素早いフットワークで回避し懐に飛び込み拳に力を最大限込める。今までは回避に比重を置き攻撃にすべての力を使っていなかった。しかしこの攻撃は回避を無視し攻撃にすべてを掛ける!「イヤーッ!」空いているボディに向けて左のリバーブロー!そして次は右のフック、このコンビネーションで幾多の相手を仕留めてきた。ニューロンでは倒れ込むドラゴンナイトの姿が鮮明に描かれる。ヘッドハンターは勝利を確信し笑った。
「グワーッ!」苦悶の表情を浮かべるのは…ヘッドハンター!その左わき腹に深々と何かがめり込んでいる!それはドラゴンナイトの尻尾だ!何たる予想不可能な非人間的攻撃か!ドラゴンナイトの攻撃は手足だけであり尻尾のことはニューロンの片隅にも残っておらず、その結果無防備に攻撃を受けてしまった!
「イヤーッ!」ドラゴンナイトの左袈裟胴体両断チョップ!その瞬間ヘッドハンターの時間感覚は泥めいて鈍化する。なんてのろまな攻撃だ、そのチョップは映像のスロー再生めいて遅い、これなら避けられる。だが足が一向に動かない。ならば防御と手を動かそうとするがまるで動かない。ヘッドハンターのニューロンは過去のことを思い出していた。
ボクシングの試合でハードパンチャーの一撃をボディに貰い、フットワークが潰され腕も動かせずKOされた苦い記憶。ニューロンは足に命令を送るが一向に反応はない。できることは緩慢なチョップが体に当たる事を見ている事だけだった。
「グワーッ!」チョップは首元に当たり骨を砕き十数センチほど胴体に沈み込む。ドラゴンナイトは左手を抜き取り両手でヘッドハンターの両肩を掴み相手を固定し首噛みつく!発達した牙は首の骨をバキバキと噛み砕き首は胴体から切断された!「サヨナラ!」首からニンジャソウルの最後の断末魔が上がり胴体は爆発四散!
ドラゴンナイトは爆風により力なく吹き飛びの床に大の字に倒れ込む。「ハァーッ!ハーッ!ハァーッ!」ジツは解け体は元の人間の体に戻っており、荒く浅い呼吸音がツキジと化したバー「アラバマ」に響いていた。