ドラえもん のび太の聖杯戦争   作:悪・猫

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友達が隣でジャックちゃん当てやがった…(泣)


46.聖杯戦争開始八日目/理想と親友

僕は激怒した。ここまで激怒したことはたぶん、この先一生ないであろう。

桜を傷つけ…さらには過去の桜の希望すらおもちゃのように弄び、そして、殺した

 

桜は泣いていた、僕が守るって約束したのに、僕の配慮が届かなかったせいでまた傷ついた…

 

これは僕のせいだ……

 

 

「馬鹿な…お主は衛宮の小僧を探しに行っていたはず…」

 

唸りながらもその醜い顔を静香ちゃんの肩に浮かばす『蟲の老魔術師』、僕はそんな老魔術師を睨みつけながらM870のストックに着いた蟲の血を払う

話し合う…と言う余地はない、桜をここまで傷つけたんだ、そして、ここまで桜を追い詰めたんだ…こいつを倒す、それが今、僕にできる最善な方法だ

僕は泣いている桜を抱きしめた…だが桜の震えは止まらなかった、桜が怯えて泣いている…老魔術師に怯えている

 

「ねぇ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                                  もうしゃべらないでよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桜を抱きしめながら…そして殺意を剥き出しにした

それと同時に広がる不思議な力が衛宮邸全体に広がった、その力を見た老魔術師は驚愕した表情で僕を見た

 

「馬鹿な…魔術の手ほどきを受けてもいない若造が…」

 

出来杉英才を倒したことは知っている、しかし所詮は17歳の若造…魔力の保有量も魔術の才もある者だが、まだまだ戦闘経験が薄い…それに比べて野比のび太は魔術の手解きこそ受けてはいないモノの、強大な魔力の保有、そして何よりの最大の武器である戦闘経験豊富さが出来杉英才と言う完璧な魔術師を勝ったと判断していた…だが、違う、魔術の手解きを受けてもいないのに、この魔力の放出量…

 

しかし、これは『魔術』ではない、これは『魔法』…

 

本来なら魔術とは非常識な手段で、常識的な事象を起こすが魔術である、しかし、もはやこの事象は非常識的な事象である

もはやそれを『魔法』、先程の力でこの家全体に張られた結界…これは老魔術師を逃がさないと言う深層心理が生み出した現象…

 

 

「しゃべるなって言っただろ?」

 

「!?」

 

突如として、襲いかかる殺気…蟲の老魔術師は背筋が凍りつくと同時、背中の無数の触手を放った

しかし、その無数の触手は一瞬にしてその手に現れたサバイバルナイフで斬り刻んでしまう

 

「先輩…」

 

「桜…もう怯えなくてもいいよ、こいつは僕が倒す」

 

「でも…源さんが…」

 

「安心して…みんな、安全(・・)な場所に僕が移すから…」

 

僕は心配する桜に対し、僕は優しく答える…この場には出来杉や、ジャイアンもスネオもいる…この場で戦闘を起こすのは危険だと承知している

 

「桜…ごめんね、ちょっとだけ怖い顔を君に見せて…だけど、大丈夫…桜にはもう怖い顔を見せないから」

 

僕はそう言うと手の甲に宿る残る5つの内、2つの令呪を発揮させた…

 

「Pocket.ON…どこでもドア、対象、源 静香、出来杉英才、剛田武、骨川スネオ…キャスター、間桐桜、転送場所…衛宮邸の外」

 

「えっ…先輩…!!」

 

「大丈夫…桜の敵は僕が倒すよ…僕も無事に帰る…大丈夫、僕は桜の正義の味方だから」

 

笑顔で桜にそう言うと桜は不安そうな表情を隠せぬまま…

 

「先輩!!」

 

桜の声がリビングに響いた瞬間、桜は一瞬にしてリビングから姿を消した…さらに…

 

「なぬ…!!!わしの寄り代が!!」

 

「足掻いたって無駄だよ、君は静香ちゃんに寄生し続けることはできない…静香ちゃんを返してもらうよ?間桐臓硯…」

 

「ば…ばかなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

静香ちゃんの体は一瞬に姿を消し…その代りにボトボトと大量の蟲が地面に落ちる…すると憎しみを込めた呻き声と共に老人の体が生成された

 

「己ぇぇぇ…若造がぁぁぁぁぁぁ…マキリの悲願を尽く邪魔しよって…許さぬぞ…許さぬぞ!!」

 

「それはこっちのセリフだ…間桐臓硯、僕は君を許さない…だから僕は本気でお前を倒す」

 

僕は身体の中に眠り【四次元ポケット】を起動する…四次元ポケットに眠る銃器を出現させ、その銃器を強く握りしめた…

 

「あなたは言いましたね…桜を救える人間はいないって…だったら、僕が救って見せる!!僕…【野比のび太】が!!!」

 

僕は強気で間桐臓硯に宣言し、その銃の銃口を間桐臓硯に向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

士郎視線

 

 

「うっ…ここは…」

 

眼が覚めるとそこはとても豪勢な部屋だった。

高級そうな絨毯、高級そうな花瓶…そして、自分が今横たわっているベット…何もかもがたぶん、今の俺のバイト代では一つも揃えられそうにもなかった

そんな時、一人の男が入室してきた、バランスの取れた筋肉、そして腕には大量の生傷…その男を見た瞬間、あぁ、彼も聖杯戦争の関係者なのだろうなと思った…と言うよりも自分の鏡を見ているようにも見えた

 

「眼が覚めたか、衛宮士郎、俺はタイムパトロール警視総監の者だ、わけあって、この聖杯戦争に参加し、『弓兵(アーチャー)』のマスターに選ばれた者だ…だが、俺はもう『元マスター』だ、互いにサーヴァントを失った身だ、敵対はしたくない…」

 

タイムパトロール?警視総監!?タイムパトロールって言ったら二十二世紀の時空犯罪を取り締まる『時間の警察』って確かドラえもんが…

 

「えっ…えっ…?ど…どうも、はじめまして…へっ?アーチャーのマスター?そして、俺が聖杯戦争の脱落者?」

 

タイムパトロール隊の警視総監さんに少々パニックになりながらも状況を整理する俺…。

 

そんな中…タイムパトロール警視総監はとうとう何かが爆発したかのように溜息をついた

 

「悪い…まずは一から話をする、いきなり刺されたんだ、それはパニックになるに決まっているからな…まず、事実を述べるとお前たちがアーチャーと慕っていたあの男は『弓兵(アーチャー)』ではない。所謂、偽物だ

そして、その偽物にお前は刺され、そして、セイバーのサーヴァントを偽物に倒された…そこまでは把握してくれ」

 

「えっ…アーチャーが偽物で…セイバーが…あっ…」

 

やっと事実を把握する、手の甲に刻まれていたはずの令呪は消滅していた…これはセイバーが戦いに敗れ、俺は聖杯戦争に脱落したことを意味する

 

「セイバーが…うそだろ?」

 

「あぁ…正式には取り込まれた…と言うべきか…」

 

「取り込まれた?」

 

「あぁ…そこはあとで説明する、さて…お前を襲ったサーヴァント…それは間桐桜のサーヴァントだ…」

 

「なん…だって?」

 

タイムパトロールの男の言葉に耳を疑う俺…だが、うそを言っているようにはには見えなかった。

 

「その様子だと…感づいていたらしいな、あの偽物のアーチャーは召喚された時点でお前と言う人間の命を狙っていた。あの時、おまえにナイフを突き刺した時も…お前を"本気”で殺すつもりでナイフを突き刺したんだ」

 

「ちょっと待てよ!遠坂はたしか、サーヴァントは七騎士召喚されるって…だったら!桜が召喚したサーヴァントは何なんだよ…」

 

「『エクストラクラス』…七騎士とは違うクラスのサーヴァントが何らかの影響、状況によって召喚される場合がある…奴はエクストラクラス…つまり、八騎目のサーヴァントと言うことだ」

 

「八騎目の…サーヴァントだって?」

 

「あぁ…俺はそのサーヴァントの願いを阻止するため…そして、歴史の修正するためにこの時間軸にやってきた…だが、ここまで歴史が変わってしまったんだ、修正は不可能だろうな…」

 

男は真剣な表情で俺に話した…

 

「遠坂の言う通り…本来進むべき未来ではないって…ことなのか?」

 

「あぁ、もうこの世界は別の時間軸として確立した、だが、奴の【願い】は全ての時間軸を狂わせ、数々崩壊させてしまう…これだけは阻止しなければならない」

 

時間の修正の不可…タイムパトロールのお偉いさんがここまで言うんだ…このままでは世界が滅んでしまう。

そんなことになってしまえば…のび太も、桜も…遠坂も…二十二世紀の未来も――――――

 

「俺も協力します!世界が滅ぶなんてそんなの止めないと!何でもします!だから、俺にも手伝わせてください!!」

 

俺はタイムパトロールの男にそう言った…だが、男は少々暗い表情で俺を見た

どうして、そんなに暗い表情をするのであろうか?どうして…俺をそんな眼で見るのであろうか…

 

「衛宮士郎、それはこの世界を救わなければならないと言う義務か?それとも…あの英雄が【野比のび太】の未来の姿だと言うの否定したいからか?」

 

「な…何を言っているんですか?」

 

「わかっていて、信じたくはない、だがお前はそれを受け入れなければならない…事実だ、偽物のアーチャー、いや、復讐者(アヴェンジャー)のサーヴァントの真名は未来の【野比のび太】だ…」

 

「なん…だって?」

 

その言葉を嘘だと信じたい…それは本当だ、だけどあんなののび太なんかじゃない。

 

「何を言っているんですか…あいつがあんな…」

 

「あぁ、衛宮士郎にとってはあり得ないことだ…だが、人と言うのは変わる、俺だって昔はお前のように悪は許せないような人間だった。だけど、今は違う…悪に走る理由もある、そう理解しているよ…英雄・NOBITA…かつては数々の異世界や宇宙を救った。だが、今や奴は違う、あいつは史上最悪の大反英雄となり、すべての時間軸を壊そうとしている、もうあいつは昔の野比のび太じゃない…あいつは【史上最悪の反英雄】だよ

お前に残された道は二つ…己の理想のため…親友を手にかけるか…もしくはお前の理想を裏切るか、どっちか選ぶがいい、衛宮士郎」

 

タイムパトロールの男は淡々と俺を追い詰めるかのように言葉をかけた…。まさか、こんな日が来るとは思ってもなかった、理想と親友を天秤に掛けなければならないとは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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