ドラえもん のび太の聖杯戦争   作:悪・猫

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どうも、ネタが詰まり挫折した挙句、ストレスでいろいろと病んでた悪・猫です
本当なら毎月4話投稿すると言う事で予定ならもう既に終盤のはずだったのですが、二月下旬頃にリアルでトラブル続きでイライラ&病んでいたため更新を怠っていました
なんとか、復帰しようとリハビリのため他の作品を匿名で書いていたのですが、暗い方向に絶対に向かってしまうため削除し、しばらくの間、小説と距離を置いていました

3ヶ月間報告なし失踪してしまい、誠に申し訳ございませんでした。これからは何とか年内に完結できるよう努力させて頂きます、これからもよろしくお願いします





50.聖杯戦争開始八日目/絶てぬ繋がりと信じられぬ想い

遠坂邸…

 

「くっ…」

 

肩に開いた穴を包帯で強く縛り、止血する僕…遠坂と桜、そしてジャックとランサー、そしてライダーは先程起きた光景に思わず沈黙していた。

アーチャーが起こした行動…それは明らかにマスターである桜の意思に背くものだった。そして、その行動は英霊(サーヴァント)達は眼を疑うほどの身体能力と性能だった

 

「野比君、取り敢えず聞かせてもらってもいいかしら…どうして、アーチャーはあなたに対し敵対行動を働いたのか…」

 

遠坂は状況を把握しようと僕に事情の説明を求めてくる。

僕は少々動揺しながらも先程起きた状況を説明する…僕がやったことは確かに桜への『危険』を顧みずに犯した行動だ。

姉である遠坂に殴り飛ばされてもおかしくはなかった、もちろん、桜に責められても僕は言い返せない

しかし、遠坂と桜は表情には怒っている表情はなく、むしろ優しかった。

 

「なるほどね…まあ野比君なら仕方ないわ、むしろ、あの蟲爺を射殺したら野比君らしくないし…それに私も桜の目の前で一発ぶん殴って置きたかったし…でも今はそれどころではないわね…あいつは完全にあなたを殺そうとした。

マスターである桜の意思を背いてね…でもわからないわ、どうして、桜の意思を強く尊重していたアーチャーが突然、反旗を…桜にはまだ令呪が存在するはず…なのにどうして…」

 

「令呪って…英霊(サーヴァント)への絶対命令権だよね…」

 

「えぇ…だけど、あいつには令呪による絶対命令権が効かなかった」

 

「えっ…?」

 

「効かなかったのよ…『野比のび太への危害を及ぼすことを禁ずる』と言う令呪による絶対命令権を…」

 

絶対命令権である令呪が効かない…それは英霊(サーヴァント)の召喚においてあってはならない現象である。

英霊(サーヴァント)を従えるマスターにとって、令呪とは繋がり、悪く言えば鎖である

強大な力を有する英霊(サーヴァント)を三度のみ下せる絶対命令権をアーチャーは逆らったのだ

 

たしかに令呪による絶対命令権に対し抗う事は可能である、しかし、それは対魔力Aクラス有するサーヴァント等の異端な者に限る、しかし、あいつは命令を蹴散らした。

もはや聖杯戦争においてのルールに対し、完全に違反している存在である

 

「それだけじゃない…あいつは英霊(サーヴァント)の中でももっと異端な存在だ、あいつは異常だ。何かのカラクリを使っているとは俺にはとても思えない、純粋な力のみで蹴散らしているとしか思えない、それにマスターも見ただろ?あれは『呪い』だ、サーヴァントを一瞬で害する強力な呪い、あの呪いを扱える奴なんて、英霊(サーヴァント)でも何でもねぇ…あれはただの『化け物』だ」

 

「私も槍兵(ランサー)の意見には同感だわ、あいつは英霊(サーヴァント)であって英霊(サーヴァント)ではない…でもわからない、桜は触媒無しであいつを召喚した、あんなチートサーヴァント…一体どんな原理で…桜…なにか心当たりない?なんでもいいの…あいつは謎が多すぎる、戦闘力も魔力も…」

 

「わかりません…私はただ…召喚の儀式の時、こう願ったんです…『助けて』って…そしたら助けに来てくれたんです、『弓兵(アーチャー)』が…」

 

「決まりね」

 

桜の証言で遠坂は立ちあがった…そして、この場に集まる皆に対し、口を開いた…

 

「野比君、落ちついて聞いてね…私達はもう既に『弓兵(アーチャー)』の正体について、予測はついていたのよ…だけど、あなたにはあえてそのことについては話さなかった…それはただの予想だったから…だけど、さっきの行動で予想は確信に変わった…『弓兵(アーチャー)』は…未来のあなた(・・・・・・)よ…」

 

 

「えっ…?」

 

遠坂が言っていることが分からなかった…『弓兵(アーチャー)』が未来の自分自身?そんなのあり得ない…僕は『弓兵(アーチャー)』よりも弱い。

武器の扱いも、戦い方も…全てにおいて、僕よりも上…僕はとても到達できない世界に居る人物だと思っていた…そんな彼が…未来の僕?

 

 

「そんなのあり得ないよ…『弓兵(アーチャー)』が未来の僕…?」

 

聖杯戦争開始から八日…様々な事があった、その中でたぶん一番動揺しているかもしれない…だけど、遠坂は堂々としている…

遠坂が言うのなら…本当なのだろう、だけど、とてもじゃないが信じられない、『弓兵(アーチャー)』が未来の………僕?

 

 

「驚くことはねぇよ…魔力も同じ、戦闘スタイルも同じ…俺も正直、眼を疑ったが、おまえと『弓兵(アーチャー)』は同一人物だ…」

 

「ちょっと待ってよ…僕にはあんなこと出来ない…人を躊躇なく殺すなんて…僕にはできないよ…」

 

「えぇ…それはわかっているわ、この時間軸の野比のび太は人を殺せなかった、いや…優しさを捨てられなかった。そんなあなたが今後の未来…『弓兵(アーチャー)』のような存在になることはあり得ない…だけどね、もし『弓兵(アーチャー)』が別の時間軸の野比のび太だとすれば話は別よ…『弓兵(アーチャー)』は…そう、あなたとは違い、別の道を歩んだ『野比のび太』、優しさを捨てた野比のび太だと考えれば…説明は十分につくのよ…」

 

「別の時間軸…?」

 

ドラえもんに聞いたことがある、ジャイアンの妹・ジャイ子と結婚する未来はドラえもんと出会わなかった時間軸、云わばセワシ君の時間軸である。

だけど、セワシ君はそんな未来を変えるためにドラえもんと言う『ネコ型ロボット』を送り込み、未来…しずかちゃんと結婚すると言う未来になった…だけど、セワシ君は時間軸には何の影響もない…

 

そのことを疑問に思った僕は一度だけドラえもんに聞いたことがある、『パラレルワールド』…時間の分岐点、簡単に説明してしまえば、『もしもボックス』と同じ原理である。

 

「その様子だと知識は多少はあるようね…彼は私達の時間軸とは違う時間軸から呼ばれた英雄となるわ…」

 

「それだけじゃねぇ…今、この場にいるサーヴァント、全4騎で立ち向かっても…あいつには勝てない、なんせ、あの大英雄『ヘラクレス』でさえ、手傷を負わせるほどだからな…マスターの妹さんには悪いが…あいつは早々に消す必要がある、なんせ、マスターの指示に背いて、同盟を結んでいる暗殺者(アサシン)のマスターを殺害しようとしたからな…ここは」

 

「待ってよ…」

 

槍兵(ランサー)の言葉に対し…突然、ジャックが言葉を発した…今までにないくらいの鋭い眼で…

 

「お母さんがそんなことするわけない…優しいお母さんがあんな怖いお母さんになるわけがない!!時間軸とかって言うのが違うお母さんでも…お母さんは優しいんだ!!あんなの絶対にお母さんじゃない!!」

 

「おいおい…おまえだって、分っているはずだ…現実逃避もいい加減に…」

 

槍兵(ランサー)!」

 

遠坂は少し強めに槍兵(ランサー)の言葉を遮る…ショックなのはたぶん、桜とアサシン…特にアサシンはサーヴァントでもまだ子供…とても子供には受け入れられない現実である。

 

「野比君、あなたならわかるでしょ…今私が考えていること…」

 

「うん…遠坂のサーヴァントがそこまで言うんだ…この場に居る四騎のサーヴァントでも未来の僕には勝てない…だったら…イリヤスフィール・フォン・アインツベルンとも同盟を結ぶしかない…」

 

だけど…僕は桜とジャックの事が心配だった…士郎も心配で…静香ちゃん達もとても心配だった…また敵に利用されてしまうのではないか…その不安が未だに僕に突き刺さっていた…

アーチャーの願いは何なのだろうか…どうして、彼はこの聖杯戦争にサーヴァントして参加しているのだろうか?それが疑問だった…とても…

 

 

 

 

 

 

 

そして、この時、僕は微かに感じ取っていた…もうすぐ終わるのだと、この非現実的な戦いが…だけど、それは僕が密かに頼りにしていたジャックとの別れも近いと言う事だった…

 

 


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