テリー 冒険のその後   作:ストイコピクシー

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第8話 魔物の仲間

ガンディーノ周辺でまた一人で魔物との戦闘を百回近く行い、新たなる技を身につける。時間がかかるし、何の技を覚えるかわからない。そもそも「はぐれメタル」のランクが上がるだけで何も覚えないかもしれない。

先程の戦闘中にはおもいつかなかったが即死系の呪文、ザキやザラキがあの魔物たちに効かないか?こればっかりは唱えてみないとわからないし、効かなかった場合行動を1つ無駄にするため強い魔物相手に無駄な行動はできない。第一、ああいった高位の魔物には即死系の呪文は効かないことが多い。この辺はチャモロがよくわかっていて、効く敵にしか即死系の呪文は使わなかった。

頼みのレイルーラもマホトーンをされては使えないし、魔物が強く速く攻撃を集中された場合には、出現位置を目視にて特定するというレイルーラの動作が間に合わない時が来るかもしれない。

魔物たちがさほど強くないガンディーノ周辺で戦い、時間さえ掛ければはぐれメタルをマスター職とし、賢者、スーパースター、レンジャーという上級職の後に勇者となれることはわかっている。だがテリーにはあのダーマダンジョンをあきらめる気にはなれなかった。あのダンジョンの奥に自分が求め、そして求められているものがある。そんな確信があった。もう一度あの場所に戻りたいが自分の力では無理だ。自分の力だけでは・・・。自分達の力ではとなるとどうか?おそらくデスタムーア討伐を果たしたレック達なら可能だろう。ならばそのメンバーを連れてくるか?無理だ。いまだに冒険者なんてやっているのは自分だけだ。(逆にハッサンに大工仕事を手伝ってくれと言われたらどうだろう?嫌だ。全く興味がない)

ならば、今現在冒険している他の冒険者を探せばいい。ダーマ神殿にはルイーダの酒場がある。そこで仲間を集めるのだ。しかし、あのダンジョンの魔物たちと戦うことのできる力を持つ者がこの世界に何人いるというのだ。少なくとも上級職を2つほどマスター職としている人間でなければあの魔物たちの攻撃に耐えることはできないだろう。そんな人間がデスタムーア討伐メンバー以外にいるとは思えなかった。実際にルイーダの酒場に行ってみたがこれという人間はいなかった。

一般の人間からすると、下級職を極めることすら難しいのだ。自分だってデュランと戦った時は戦士マスター職で、バトルマスター★だった。今思えばよくあれで自分を人間最強などと思ったものだ。雷鳴の剣の強さの影響もあったが。

一応、と思い魔物の登録者もいないか聞いてみた。魔王がいない今、ここに魔物がいるとは思えないが・・・。しかし登録されている魔物の名前を見て、驚くこととなった。「スラリン」と「ピエール」の名前があった。

「おい、このスライム族の2匹はいるのか?」テリーは受付の女性に聞いた。

「ああ、この子たちはここを寝床にしているからね。時々、冒険者に付いて行ったり、2匹で旅したりしているけど、一緒に行くかい?連れてこようか?」受付の女性は言った。

「頼む・・・」テリーは少し鼓動が早くなっていた。

受付の女性は奥へ行き、2匹の名前を呼んだ。

「あっ、君はテリーだね。テリー!テリー!久しぶりだね!」スラリンが飛び跳ねながら言った。

「お久しぶりです。テリー殿。お元気そうで何より」ピエールは礼儀正しく頭を下げた。

 

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