問題児たちが異世界から来るそうですよ?+?   作:金色のツバサ

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ギフトゲームと眼だそうですよ?

「よし、行くか!」

 

 

あれから白夜叉によってゲーム開始の合図が出て数分、

自分はまだスタート地点から動いていなかった。

 

理由は簡単で自分の眼の能力がギフトゲームが始まっている

状態の時にギフトとして認識されているかどうかの再確認だ。

 

サウザンドアイズの店に入る前に確認をしてはあるけど、

ギフトゲームのルールが発動している今の状況で

「眼に関するギフト」としてちゃんと扱われるかどうか

念には念をで再確認をしていたのだ。

 

結果的には問題がなかったため、安心して

行動を開始する。

 

 

「まずどちらに行くかだけど、早く終わらせる

なら間違いなくピラミッドの方だよな」

 

 

白夜叉の言葉も含めてどう考えても

湖と花畑の場所は何かある。

 

能力で確認した時、湖にも花畑には目に見えて

何かが仕掛けられている様子はなかった。

 

だからかえって怪しい、恐らくプレイヤーが

足を踏み入れると何かが起こるのだろう。

 

攻略の難易度はピラミッドの方の道と

同じくらいか湖と花畑の方が上だろう。

 

 

「六本傷での合流もしなきゃいけないから

余り時間はかけられないし……」

 

 

じっくりとこのゲームを楽しみたかったけど

エセ紳士のギフトゲームも参加しておきたい。

 

 

早足でピラミッドまで平坦な道のりを進み

入口まで辿り着く。

 

 

「さっき確認した通りだとこのピラミッドの中は

めちゃくちゃ広いんだよな……」

 

 

(さっさと中に入って終わらせるか)

と内心呟きながら入口を通る。

 

最初に目に入ったのはいかにもダンジョンによくある

「罠を仕掛けていますよ」と感じさせる

普通に見える壁と、ガラスの天井に見える太陽だった。

 

 

「それじゃあまずは……」

 

 

キィン 『五感強化(ハイパーセンシティブ)(あらため)

 

 

確認の時に発動させた能力の1つを使い罠の仕掛けられている場所を全て再確認し対処は出来そうなので問題は無いと考えその場から一歩踏み出す。 すると左右の壁から矢が飛び出して来たため。

 

 

キィン 『トライアセンド改』

 

 

能力で自身の身体を強化すると自分を貫こうと飛んできた

罠の矢は「カン」と音をたて弾かれるように下に落ちた。

 

 

「なんというか、すごく普通の罠だな……」

 

 

箱庭の世界の罠だからもっとギフトのかけられた罠とか

そういうイメージだったが至って普通の矢が飛んでくる

だけだった。

 

そのままトライアセンドと五感強化《ハイパーセンシティブ》を

併用して、仕掛けられていた落とし穴や矢などの罠を避けたり

弾いたりしながら進んで行く。

 

 

「もう罠の道は終わりか……ココからはゴールまで迷路だな」

 

 

2つの能力のおかげで時間をかけることなく

罠の道を抜けられた。

 

着いた先には何通りにも分かれた迷路が見え、

入口でガラス越しに見えていた太陽が

この迷路内を水平に廻って照らしている事がわかる。

 

 

「さすが白夜叉のゲーム盤、場所は違っても

あっちと同じで太陽は水平に廻ってるんだな

……ていうか本当にこの迷路広いな」

 

 

この迷路、五感強化で予め確認済みとはいえ

実際に自分の目で見てみるとかなり広い。

 

ゴールに到着するのに普通の人が迷わずに

走ったとしても数十分は間違いなくかかる。

 

仕方がないので早足で進みながら

この先にいる"何か"について思考する。

 

 

「スタート地点からずっと気になってたけど、ゴールとは

別の道に居るこの生物は……やっぱりルールに書かれていた

クリア条件の1つの"対象"だよな? 動物に近い何かっぽいけど

箱庭の生物って考えると幻獣か何かかな?」

 

 

感じ取れるのは間違いなく普通の動物じゃない謎の生物。

四足歩行でタテガミが生えてるだけならともかく

尻尾が3本もあって3メートル以上の大きさの動物なんて

自分は知らない。

 

 

「う~ん、聴覚強化で分かるのはイルカみたいな

音の反射等で姿・形を感じ取るくらいだから

それがどんな生物か自分の知識が無いと分かるわけではないし……」

 

 

ましてやここは箱庭の世界。

自分は頭が良いわけじゃないから歴史や

伝説だってよく知らない、だから能力を

使わないと分からない生物なんて星の数だ。

 

 

「ここは大事をとって戦わずにゴールしよう」

 

 

勝てる自信はある、でも今すべき事は俺TUeeeじゃなく

ギフトゲームを早くクリアして能力の価値を白夜叉に示して

資金を確保し原作組に合流する事。

 

 

「この迷路も時間が経つ毎に形が変化してるから

複雑になって、ゴールするのに無駄に時間がかかるのも

嫌だし」

 

 

謎の生物の考察をし始めた時に迷路の道に変化を感じたので

おそらく数分ほどの間隔で常に迷路の中が変化するように

なっているのだろう。

 

 

「……それにしても罠の道といいこの迷路といい

初めてのギフトゲームにしては難易度高めなのでは?」

 

 

五感強化でかなりヌルゲーと化してるけど3人の問題児の内

の2人は“今”はクリアするのキツイだろ?

 

 

「なんて独り言を言ってる間に……見えてきたなゴール!」

 

 

まだ少し遠いけれど最短距離で進んだおかげで

奥の方から光が見える。

 

こういうゴール目前はフラグになるような

余計な事は喋らない、考えない。

 

 

「……………」

 

 

そのまま無心で足を進めゴール前にたどり着く。

 

 

「……………」

 

 

一歩一歩と踏み出し。

 

 

「ゴールを……抜けた!白夜叉さんゴールしましたよ!」

 

 

「わかっておる」

 

 

ゴールを抜けたのでその場ですぐに声をあげ

白夜叉に来てもらうように呼び掛けると

目の前に白夜叉が現れる。

 

 

「うぉ!?」

 

 

突然に白夜叉が現れたので思わず声をあげてしまう。

 

 

「驚かせてしまったかの? 何にしろ無事に

ゴールできたようじゃな」

 

 

油断してた、五感強化が反応しないって事は空間か

時空の移動の類いか? 何にしろ、今は他の能力を

使っていないんだからちょっと油断しすぎだな。

 

 

「どうした何か考え事か」

 

 

白夜叉が小首を傾げながら自分を覗き

こんで尋ねてくる。

 

 

「いいえ、大した事ではないので」

 

 

自分は作り笑顔で白夜叉にそう答える。

 

 

「うむ、それなら良いが。 それにしても早かったのう、

今までこのゲームに挑戦した者の中ではおんしが一番

早かったぞ」

 

 

まあ、迷うなんて事は有り得ないし、罠も"行き"は

簡単だったしこれぐらいの早さは当然だろう。

 

 

「はい、五感を強化するギフトと身体強化

のようなギフトを常に発動していたので」

 

 

「成る程のう、五感の強化と身体の強化か。

だから迷う事も障害物で時間をかけることもなく

真っ直ぐゴール出来た……と、多様なギフトの所持も

嘘ではないようじゃな」

 

 

フムフムと頷き白夜叉はそのまま言葉を

続ける。

 

 

「ちなみに迷路の中にゴールとは別の道を

進んだ場合、待ち構えている迷路の守護者

のような者が居たのだが気付いていたか?」

 

 

「はい、それはもちろん」

 

 

正体はまだ解ってないけど。

 

 

「ならば何者かは解ったかのう?」

 

 

「いいえ、解っているのはライオンのようなタテガミと

四足歩行の足3本の尻尾を持っているのと3メートル以上の

大きさの生き物だという事位しか」

 

 

「そこまで解っておるのか、ならばこの建造物と

その容姿を照らし合わせて正体が少しでも

見当はつかないか?」

 

 

生憎(あいにく)だが分かるわけがない。

十六夜達みたいに戦いの最中に伝説や神話の

細かい事を思い出して、人に説明出来るほど

詳しくもなければ興味もない。

 

 

「すいません、自分は歴史や伝説に(うと)いので……」

 

 

「そうか。 まあよい、しかしこれからこの箱庭で

生きていくなら様々な知識が必要不可欠じゃぞ? 

箱庭の修羅神仏や魔王は歴史や神話と深く関わっておるからな」

 

 

知識不足を白夜叉に指摘され「分かりました」と言い頷く。

 

その様子を見た白夜叉はコホンと

咳払いをして改めて話をはじめる。

 

 

「何はともあれ……秋野信矢おんしはこのギフトゲームを

見事クリアし、自身のギフトの力を示した。 よって

サウザンドアイズの幹部であるこの白夜叉が認めた者として

おんしのギフトを責任を持って買い取る事を約束しよう!!」

 

 

その言葉と共に自分と白夜叉はその場から消え

元の客室に戻っていった。

 

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