「ボク、コアラ!」
「知っているかどうか…悩む天井だ…」
目を覚ましたら白い天井が目にはいったが、昔悪夢を見て高熱で寝込んだ病院に瓜二つな為判断に迷う…
「いや、ここは君は知らないとおもうよ?」
「あっ!?…うぅぅ……ぁの…そのぉ…(小声」ガクガクビクビク
なんだ、誰かいたのか。しかし知らない大人に声をかけられた中学生をなめるなよ、こちとら武者震いがさっきから止まらないのだからな!
「そんなに怯えなくても…ここは医務室で私は担当医の森田だ。
君は大怪我をしていてここに運ばれたんだ。どこか痛むところはないかい?
何か、おかしなところや、むず痒いとか、何時もと違うことはないかい?」
「えと…身体が少しだるい…です。…痛い場所はない…
ですけどお腹と下半身がなんか…鈍くて麻痺してるみたいな…それと喉が痛いです…」
なんだ、お医者さんだったのか。優しい口調でゆっくりこちらに気を使ってくれているので多分悪い人ではないだろう。
「ふむ…喉に血の塊が残っているのだろう。
お腹と下半身は酷い状態だから麻酔を使ったんだ、時期に治るだろう。
身体が鈍いのは血が足りないからだろう。
気づいてないようだが多分君はぼうっとして集中できていないと思う。
さあ、水を飲んで、気持ち悪かったら吐いてもいいから少しづつゆっくりと飲むといい。」
「ありがとうございます…」
「無理に喋らなくてもいい、紙とペンを用意しよう。話したいことは書いてくれるといい。」
あなたが神か。
ここまで優しくして貰ったのは父に運動会の100m走で3位をとって褒めて貰った時以来だ。
「んっ…ぶうぅぅ…」「大丈夫かい?この洗面器に出すといい、水は飲み干さなくてもいいからね。」
優しい…!なんだ彼は天使か、なんだろう目がキュウっとする。
「気分が悪いのかい?落ち着いて、大丈夫、大丈夫だからね。」「ひぐぅ…ゥゥ…グスン…」
私が口から血を出して目が霞んでいて手を握ったのに対し彼は白衣が汚れるのを厭わずに抱き締めてくれた。
ーーもう誤魔化せない、寂しかったのだ私は。もう誰も私を受け入れてくれないと。そう思っていたから。
「大丈夫…私はここにいる、どこにもいなくなったりしないから。」「ううううぅぅぅ……」
私はその暖かさと微睡みに落ちてそのまま寝てしまった。
ーーーーーーその日、私は犬が1人ぼっちでいる悪夢を見たーーーーー
とても、悲しいと、そう思った。
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「彼の容態はどうかね?」
「ご覧の通りです。酷く肉体的にも精神的にも疲弊して衰弱しています。」
担当医の森田は真由を抱き締めて運んで来た。真由が白衣を掴んで離さないのだ。
「こんな子供が…」「まだ小学生だよね…多分。」「あたしの弟と同じくらいかも。」
歓談室で全員がもの珍しいものを見る目で、真由を見ていた。
「彼はどんな人物だと森田君は考える?」
「普通の子供ですね、とてもあの禍々しいフェストゥムにいたとは思えません。」
昨日の戦闘の後、黒いフェストゥムは助けたパイロット[
「それにしても信じられんな…」「ええ…まさかあの状態で助かるとは…」
実は真由は肉片の殆どが液状化していたが助けられる前に少しづつ回復し縫合を受けても問題ないくらい回復していた。
それでもとても助かるような状態ではなかったが。
「生きているのが奇跡なのに…1日で目を覚ますなんて…素晴らしい生命力です。」
「恐ろしいではなくかね?」
「自分は医者です。生命を尊重しても忌避することはあり得ません。」
「…いやすまない、私が悪かった。」
黒いフェストゥムに聴いたところによると、彼は黒いフェストゥムと同化ではなく同調。
細胞がそのままお互いに入り混じり、あの泥が彼を活性化させたと言う。
「この子の言うことは信じられるが…」
「自分はあの黒いフェストゥムは信用出来ません。」
早乙女 柄鎖の言葉を遮り、将陵 僚は確固たる意志でそう言った。
「あれは間違いなく何かを隠し、自分の不利益を喋る事はないでしょう。」
「うむ、私もそう思う。こんな幼い少年をここまで傷ついているのに彼は何もしなかった。」
彼等はラハムを信用してはいなかった。それどころか敵視している。
当然だろう、会話が可能で、パイロットが危険な状態の時に同化を優先し生命の危機に晒したのだから。
「感覚ではありますがファフナーのパイロットとしてあれは危険だと感じます。」
「やはりか…他のパイロットは?」
「俺もそう思います。」「とても気持ち悪いと感じました…」
「助ける時は一刻も早く彼を離さなくてはと思いました…」
全てのパイロットが僚の言葉に同意した。パイロットだけがわかる、ファフナーによる同化の効果であろう。
L計画の最高責任者、[
「これより黒いフェストゥムを監視、この少年を保護すると共に彼等をまた接触させてはならん。これは命令だ。」
ーーーこの少年の未来を守ってみせる。ーーー
L計画参加者は全員が胸に刻んだ。
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(…………)
ラハムは不快であった。
あのロボットは自分たちに似ていてパイロット達はまるで見透かしているかのように自分を見るのだ。
(なんなんだろう、これは一体…)
ラハム自身、自分のことがわからなかった。
彼(彼女?)は感情というものを理解してはいなかった。ただ真由の脳内から計算し、彼を最も動きやすく、嘘を言わずに誘導していただけでラハムは彼に対し何も思っていなかったし、ラハムの言動はただ最適解を出しただけで助かる事も想定済みであった。
(それというのも……)
ラハムと真由は感覚は意識がある状態は共有でき、
ラハムは真由が森田に抱き着いた時に異常な不快感を感じた。
(………………)
ラハムには感情を理解できないが、真由との同調、汚染により、感情を入手する事は出来た。
(………………………………)
ーーーーーラハムが感じたのは初めての「
ラハムさん、覚醒。
実は今まで演技だったという。