ーーブラジル・マットグロッソ州ーー
広大な畑だったその土地は今や影も形もなかった。
あれから人類軍は抵抗し、ギネヴィアの護衛フェストゥムを減らしたが、
その分より強力なフェストゥムを人類軍から使徒転生で生み出し、
混沌とした戦場となった。
通常フェストゥムと同化した人類は同化したフェストゥムと同じになるが、
ギネヴィアが同化させ使徒転生させたフェストゥムは、ただの傀儡だった。
撃破されない限りワームスフィアは発生できず、同化も出来ない、
人類軍の武器をそのまま使う殺戮兵器へと成り果てた。
作業の様に高効率で迅速な殺戮を、思考を奪い取った人類軍の兵士から
情報を抜き取り、個別に機械的に行動させ、人類が人類を殺す、
かつて人類が繰り広げた戦争と、地獄となんら変わりはなかった。
使徒転生された人間は感情を廃し、個人の意識がなくなり、
ギネヴィアの「敵を殺せ」という簡潔かつ、無慈悲な命令に従っていた。
さらに同化した人間は見た目の変化が目が金色になるだけで、
それ以外の身体的特徴はない為見分けるのが困難な上に、
読心能力で相手の行動を読み、知り合いだった兵士には揺動を仕掛け、
罠に誘い、着々と人類軍の数を減らして行った。
((頃合いか、進軍するぞ。))
ギネヴィアは進行上の人間は1人残さず殺させ、
逃げる兵士、命乞いをする人間も等しく皆殺しにしていった。
いくら通信妨害が出来るとはいえ、これからの一切の情報を人類軍に対し、
何一つとして渡さないためと後の禍根により、人類軍に力をつけさせない為である。
復讐、叛逆、叛乱、裏切りの脅威をギネヴィアは身を以て起こした側として知るが故に。
そこにいた民間人、女子供、老人は同化せず、人類軍の武器で殺させた。
ワームスフィアや同化では配下のフェストゥムに感情を持つ可能性があったから。
もう2度とブリテンを喪わせない。
もう2度とカムランの悲劇を繰り返さない。
ギネヴィアは恐怖を怒りで誤魔化し続けた。
ブロロロォォォ ……キュルキュル……
ボコボコボコォォ……ドッドッドッ……
キイィィィン……
(…………今更増援か……)
最初の襲撃より多く、今度は地下からも人類軍は進撃してきた。
ーー何度来ても同じだというのに…
しかしその中から人類軍のファフナー『グノーシス・モデル』とは
全く異なる出で立ちのファフナーがそこにはあった。
ーー……!?此奴は危険過ぎる!!
その異様なプレッシャーと自身の直感が危険と判断し、
ギネヴィアは先の戦闘とは違い、使徒転生したフェストゥムを
優先して下がらせて己の剣を振るった。
「
ファフナーは竜の息吹に呑み込まれた。
((……ちっ…
そう言わんばかりに緩々と歩いている。
((行け、私の騎士達よ。討ち滅ぼせ。))
煙が晴れ、その全貌を顕にした。
50Mはあろうその機体は、
上半身の背中には巨大なスラスターがついて、翼の様にも見える。
各所肩や足にも小型のスラスターがついおり、手には大型の槍を持っている。
下半身はまるで
歩かずとも空に飛べる様であり、脚は逆関節で一見無理の歩行を難なく歩いている。
襲いかかるフェストゥムに翼が割れ、花弁型のバリアーを形成して防いだ。
(やはり防ぐか、いい加減対策ぐらいたてるだろう。もう一つの切り札は此奴か。)
ファフナーはスラスターの高速機動を見せ、それは三次元機動を可能にしていた。
図体とは裏腹に繊細かつ精密で機敏な動きで使徒転生したグノーシスを、
パイロットのフェストゥムだけを狙い、いとも簡単に倒していく。
((……クッ!なんなのだ此奴は。心が読めん。))
読心能力により動きを予測しようとしたが、心が読めず、
いつの間にかギネヴィアと謎のファフナーが一騎打ちをしていた。
((!?正気か!?この戦闘の中で!!舐められたものだ!!))
ファフナーからハッチ型のコックピットが開かれ、パイロットが出て来た。
パイロットはタイツに防御加工の装飾が施され、
頭には全面がスモーク加工で顔が見えないフルフェイスメットを被っていた。
パイロットはおもむろにメットを脱ぐとギネヴィアの思考は停止した。
((えっ……なぜ……我が君?))
その顔は
ザスッ!((がはっぁ!?))
パイロットがいないにもかかわらずファフナーはギネヴィアを突き刺した。
それは
あの
ギネヴィアは崩れ落ちる前にその手品のタネを見た。
((…そうか、此奴に既に心なぞない。術か薬で喪くしたか。首の紐で動かしたか。))
パイロットの首の後ろには端子の様な穴にコードが接続されていた。
((だが蛮族ども、心するがいい。外道を続けた貴様らに、2度と安寧は訪れぬ。))
ーーーその日、彼女は王が
ーーあははははははははははははっ!!
まるで
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『作戦通り終了しました。良くやったわね。レティシア。』
「はい、お母様。」
『それにしても本来のアキレス・システムの半分の力で良くぞここまで戦えるものですね。』
「はい、お母様。」
『ああ、貴女はもう黙ってなさい。帰投するまでの命令です。』
「……………………」
(これでケイトの裏をかき、牽制する事が出来ました。感謝しますよヒトラー。)
(本来2人乗りのこのシステムなら全てのフェストゥムを消すのも夢ではない。)
(しかしAPI-1の技術も欲しいものですね。コストがかかり過ぎる。)
へスター・ギャロップは新国連とフェストゥム両方の勝利を確信した。
ーーーーーその日、彼女は女蛮族に縛られる悪夢を見た。ーーーーー
(いやあぁぁぁぁ!?この様なめでたい日にぃぃぃ!?)
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ーー『エジプト・オアシスにて』ーー
(…もうあの罪人は襲っては来ませんね。)
「おい、女神様がいるぞ。」「ほんとだ、なんでだろ?」
「いつもはオアシスを創って下さるのに元々のオアシスに来るだなんて。」
「とても疲れていそうですよ、何かあったのかしら?」
「お母さん、女神様が座ってるよ?」
「大丈夫よ、女神様はきっと疲れてるだけだから。」
ネフェルタリは昨晩も罪人のミイラと鬼ごっこをし、
ミイラが現れないオアシスで休憩を取っていた。
((すいません!罪人のミイラが襲って来て少し隠れて休憩しているだけです。))
「「「「「「「ミイラがっ!?」」」」」」
エジプトでは王がミイラとして復活するか、魔女が奴隷としてミイラを使うと言われ、
明らかに後者の出来事に愕然とした。
「おい!魔女退治をした方がいいんじゃないか?」
「ああ、街で軍を呼んで来る。村の男達も集めてくれ。」
「私達も家を補強しましょう。」
「ええ、食料も貯めた方がいいわよね。」
「女神様大丈夫?怖くなかった?」
「大人の人が守るから大丈夫よ、今日はもう帰りましょう。」
((あのっ…皆さん…その…))
自分の発言でミイラ退治の話が進んでしまい、
ネフェルタリは自分が原因で民草が傷つかないか不安だった。
どうみんなを落ち着かせて解決しよう思ったその時‼︎
オアシスの泉が太陽を写している中心から気泡が発生した‼︎
そのとき不思議なことが起こった!!
ザブーン!((きゃあぁぁ!?))
「「「「「「女神様!?」」」」」」
オアシスの泉からオ○Qの様な布を被った男が出て来た。
((えっ!?メジェド様!?))
「「「「「「いや、そのりくつはおかしい。」」」」」」
男の頭部は長い一本の毛にリボンがついていて、
額に『サービスマン』と日本語で書かれている。
裸脚にジャングルを蓄えていた。アマゾォン!
男は己の布に手をかけ陰部を晒した。ハラショー‼︎
バッ!「サービス!!」((きゃああああああああああああ!?))
「「「「うわああああああああああああ!?」」」」
「?お母さんなにが起こってるの?」「シッ!見ちゃいけません!」
「サービスだ、見とけ」(ばたんきゅ〜)
「むっ?この程度のサービスで倒れるとは軟弱な。」
「「「「女神様に何してくれとんじゃああああああ!!」」」」ババババッッ
「ぎゃああああああああ!!?」
「お母さんすごい音したよ!?」「危ないから帰りましょう。」
フェストゥム出現により銃規制が緩くなり、
許可さえとれば銃の所持が許されていた。
男は住民に蜂の巣にされサボテンに括り付けられた。
ネフェルタリは住民が交代制で保護をされた。
ーーその日、彼女はメジェド神が動けぬ代わりに男を遣わした悪夢を見た。ーー
(メジェド様!?何をしているんですか!?)
今日も砂漠の夜は寒い。
夏も夜はもっと涼しければいいのに。