変なのに愛されて悪夢しか見れない   作:蒼穹難民

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前回のあらすじ


初戦、EXモード
フェストゥム×1000+a「来ちゃった//」





さんじゅういちにちめっ!あとっ!

「ブルギルム隊、ラハム、撤退完了。ですが…ラハム撃墜!?」

「マークヌル、マークエアスト、フェンリル起動範囲から離脱!」

「向島、いつでも制圧砲撃可能です!」

 

 

「砲撃開始!」

 

 

向島からの砲撃を見たフェストゥムは、海上にあるフェンリルに群がり、

小型フェストゥムはフェンリルを遥か上空へと運んでいった。

 

 

「小型フェストゥム、急速にフェンリルに集束!」

 

「フェンリルを……!?投げました!!上空に!!」

 

「なにっ!?学習したとでもいうのか!?」

 

 

空中に放り投げられたフェンリルに砲撃が着弾したが、

群がった数百のフェストゥムが爆破を抑え、大きな打撃を与えるには至らなかった。

 

 

「目標、上空から第2ヴェルシールドに接近!」

「フェストゥム、予定の五分の二、撃墜を確認!半数以上残っています!!」

「残り約620!ブルギルム隊は補給が済み次第、直ちに再発進して下さい!」

 

 

「向島自立迎撃システム、全壊!壊滅状態です」

「目標、ファフナーブルクへと向かっています」

 

 

「残った巨人が出る前に潰す気だな……!」

「我々にはもう、最後の巨人を覚醒させるしか、生きる術は無いのか……!?

マークエルフ!起動フェイズ、スタンバイ!真壁、この状況だ。使わせてもらう…」

「……仕方あるまい、俺が呼びに行こう」

「頼む…」

 

 

史彦は、自分の息子を戦争に駆り立てる為にCDCを退出し、

高速移動用リニア『バーンツヴェック』へ向かった。

 

 

 

「剛瑠島のEPMを作動させろ!少しでも良い!奴らを足止めするんだ!」

「スタンバイ完了。EPM、発射!」

『ブルギルム隊、再発進よろし!』

 

「ブルギルム隊はパイロットを運ぶバーンツヴェック通路を確保しろ!

レートフェティも発進させろ、一分一秒でも時間を稼げればかまわん!

EPMが突破され次第、迎撃用の対戦車ミサイルを大至急上へ上げろ!」

 

 

「剛瑠島EPM、50秒で限界値に達します!」

「ワルキューレの岩戸は!?」

 

 

「反応はあります。ですが、動作できません!」

 

 

「やはりまだ無理か…!?いや、目覚めたのが早すぎたからか…!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「父さん……俺たちは…どこへ行くんだ?」

 

「さあな…父さんにも全然わからん」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「EPM、出力低下!突破されます!」

「レートフェティで防衛しろ!EPM解除!エネルギー装填後、再展開しろ!」

 

 

「駄目です!数が多すぎます!」

「目標、EPM突破!」

 

 

 

「くっ…!ここまでか…!?」

 

 

 

 

「高速で接近する機影を確認!モニターに回します」

 

 

「この状況で新手か!?」

 

 

──人類軍までやって来るのなら、竜宮島は終わりだ…

 

 

諦めが公蔵の心を占める中、逆十字と鷹のエンブレムをつけたファフナー、

グノーシス・モデルが背後に大型のブースターを外してフェストゥムに襲いかかった。

 

 

 

「ファフナーだと!?どこの機体だ!?」

 

 

「データ照合、大きさに誤差はありますが、グノーシス・モデルと一致!」

 

 

その戦闘は命知らずで、わざわざ遠距離兵器を急降下して近距離で撃ちまくり、

急速離脱をする第二次世界対戦の爆撃の如く、恐れ知らずの戦い方だった。

 

 

確かにこの戦い方なら読心能力は余り意味をなさないだろう。

上空から急速で近づき、近距離で撃つなど、わかっていても避けられないからだ。

 

 

 

本来グノーシスモデルに飛行能力は無く、飛ぶ事は出来ない。

 

 

だが、このパイロットは飛べない代わりに、()()ながら上空から急降下している。

 

 

 

群がるフェストゥムに、何の迷いもなく。

 

 

 

落下する際に、倒したフェストゥムのワームスフィアを、

ブースターでギリギリ落下位置をスレスレで変える。

一歩間違えれば死ぬ戦い方に、それを見ていたCDCにいる全員が戦慄した。

 

 

 

 

『あー…あー、聞こえるか?日本自衛軍研究機関諸君?

こちら新国連反乱ドイツ軍、ネオ・ナショナリズム派所属ホークトルーペン、隊長。

ターニャ・デグレチャフ少尉、これより我が隊は第1アルヴィス『竜宮島』を援護する』

 

 

 

広域スピーカーから聞こえた声は、まだ幼い少女の声で、ホークトルーペン、

鷹の部隊は、遠くではあるが飛行ユニットを装備した、後続部隊が目視できた。

 

 

「子供の声…?」

 

 

「ドイツ…ナショナリズム…ナチスか…」

 

 

 

『直ぐに後続の部隊が来る、それまで沈まんでくれよ?

私の首と、輝かしい安全な後方のエリートコースへの出世がかかっているのだからな!!』

 

 

 

「「「……………」」」

 

 

 

そんな一騎当千(ワンマン・アーミー)を見せられて、後方に配属する軍はいないだろう…

 

 

 

どうやらパイロットは、かなり残念な子であることはわかった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーー『慶樹島・ファフナーブルグ』ーー

 

 

 

「父さん…これは…?」

 

 

俺は父さんに連れられて、巨大ロボットの前にいる。

 

 

「人型決戦兵器、ファフナーだ。竜になった伝説の巨人の名を冠し、

遥か遠くから来たフェストゥムと戦う為開発された機体だ。

…フェストゥムは心を読む、ファフナーは心を守り、戦う事が出来る。

これで、フェストゥムと戦ってくれ…一騎」

 

 

俺はここまで来て今更だとも思った…

だけど、それでも動揺を抑える事は出来なかった。

 

 

「何を言ってるんだ父さん!?

初めて見たのに、そんな事出来るわけ無いだろ!?」

「いいやっ!出来る!!その記憶と知識が、お前の中にはある筈だ!一騎!!」

「っ!?」

 

 

確かに心当たりはある。

警報が出る前に俺は異変を感じ、警報が出てから頭痛をと共に、

覚えのない知識が、頭の中に流れ込んだ…いや、思い出したんだ。

 

 

 

「この島は、未曾有の危機に瀕している。

今でも、将陵君、生駒君、皆城総士君も戦っている…!」

「総士がっ!?」

 

 

これ以上、驚く事はないと思っていたけど、

まさか先輩達と総士が戦っていただなんて……!!

 

 

「心配するな、お前なら出来る…

側に、総士君がついていてくれる」

「ーーっ!ーー本当なのか…?本当に俺なら出来るのか?」

 

 

……俺は総士に償わなきゃいけない…

 

七年前のあの日、総士の左目を奪った。償いをーー…

 

 

 

 

「本当だ、お前にしかできん。私と、総士君を信じろ…!一騎…!」

 

 

 

 

不安はあった。それでも、総士が側にいるなら、どこへでも行けると思った。

 

 

 

 

「……父さん。俺、行くよ…ーーー!」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「…うっ………ううぅ……」

 

 

 

「はぁ、はぁ、ま、まにあった……」

 

 

 

そこは奇しくも僚達と真由が最初に竜宮島に訪れた場所だった。

 

 

そして僚がプクと同化し、真由が生まれ変わった場所でもある。

 

 

 

あの日の逆回りのように、真由は撃墜され、意識を失っているラハムに近づく。

 

 

 

「おくれてごめんなさい…あえなくてごめんなさい…

 

 

そして─いままでまもってくれてありがとう…ラハム」

 

 

 

 

真由はラハムに触れ、そこから全身に結晶が生えて、意識を落とした───

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

色の無い世界

 

 

体育館のような中で、顔は見えるのにモザイクがかかったように見えない大衆

 

 

その中心に真由は向かい合って自分(真由)をみていた。

 

 

 

「ヌッ、そこにいるのは私か」

「そうだよ、大きな真由()

 

 

「ここどうなってんの?

なんか学校の体育館みたい何だけど」

「んー?真由にも詳しい事はわからないの、けどみんないるでしょう?」

 

 

「うむ、体育館なハズなのに数えきれない大衆、観ろ!人に潰されて私がゴミのようだ!」

「ソレ大声で言うこと…?」

 

 

「これは何時も見る悪夢でFA?」

「違うよ、これは真由の中。真由が忘れている記憶」

「ここではリントの言葉で喋れ」

 

 

小さな真由は身体を透かして後ろを歩きだす。

 

 

「私はお父さんとお母さんと一緒にいるから、後は真由()が頑張らなきゃダメだよ?」

「マッテ!こんなところに一人にしないデ!」

 

 

振り向きざまに小さな真由は大きな真由を応援した。

 

 

「一人じゃない、目が覚めれば、みんないるから」

「そっちいくな、ほんと待って下さい。後ろの男女誰だ、何で透けてんの」

 

 

 

小さな真由の隣には、真由の両親ではない、

マユの両親が、小さな真由(マユ・アスカ)の手を握っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いつか思い出せる日が来るから、それまで我慢してね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

(うぅん…ここは…)

 

 

 

 

 

 

──やっと父上、■■■■を倒したぞ!!──

 

 

 

 

 

ーーーかないでーーー

 

 

 

 

 

──我等、兄弟の時代が来たのだ!!──

 

 

 

 

 

ーーーいかないでーーー

 

 

 

 

 

 

(なに…これ…きもちわるい…)

 

 

 

 

 

 

 

──我等にはもう、母上はー■■■■■は要らぬ──

 

 

 

 

 

 

ーーーれないでーーー

 

 

 

 

 

 

──我等兄弟が世界を治めるのに、古い神々は不要だ──

 

 

 

 

 

 

 

ーーーはなれないでーーー

 

 

 

 

 

 

 

──流石、■■■■■だ。その斧で■■■■■を倒すとは──

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーわたしから、またーーー

 

 

 

 

 

 

 

──母上の骸を大地とする。これで生命が溢れる世界になるだろう──

 

 

 

 

 

 

 

ーーーまた、わたしをおいていかないでーーー

 

 

 

 

 

 

(やめろっ!?もう見たくないっ!!聞きたくないっ!!!)

 

 

 

 

 

 

 

──神々と人の間には楔と鎖が必要だ──

 

 

 

 

 

 

 

かえってきて―――かえって―――

もういちど、わたしのもとに―――

 

 

 

 

 

 

 

──■■■■■よ、お前が王と天の鎖となるのだ──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もういちど―――もういちど―――

 

 

 

 

 

 

 

──お父さまっ!私、あの男に侮辱されましたわ!!──

 

 

 

 

 

 

 

いえ―――いいえ―――

 

 

 

 

 

 

 

──神々に逆らうとは血迷ったか■■■■■■■!?──

 

 

 

 

 

 

 

 

もうにどと―――もうにどと―――

 

 

 

 

 

 

 

(そう………もうにどと…………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──神々の時代は終わった。これからは人の時代よ──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わたし を あいさない で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「おはよう、ラハムさん」

 

 

「…おはよう、真由」

 

 

 

「実はさ、さっきまで悪夢を見てたんだ」

 

「奇遇だね、ボクもだよ」

 

 

 

「知らないみんなが回りにいてさ」

「知ってるみんながいなくなってね」

 

 

 

「待ってって、言っても私を置いてっちゃうんだ」

「待ってって、言ってもボクを置いてっちゃうの」

 

 

 

 

 

「…ただいま、ラハムさん」「おかえり、真由」

 

 

 

 

 

「行こう、終わらせに」「うん、みんな待ってる」

 

 

 

 

 

 

「「私(ボク)達は、まだ、()()に居たいから」」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「ファフナー・マークエルフ!ローンドッグ(単機編成)で出撃準備!

出撃後はエアストを戻し、ツインドッグ(二機編成)で戦わせろ!」

 

 

「第11ナイトヘーレ、開門スタンバイ!」

 

 

「総士…頼んだぞ」

『!はいっ、父さん!』

 

 

総士はマークエルフに回線を繋ぎ、一騎にアドバイスを送る。

 

 

『一騎…聞こえるか?』

「総士!そこにいるのか?」

 

『スタンバイは出来たか?ニーベルングを作動してクロッシングをする』

「ニーベルング…?」カション

 

 

コックピットの手前にある肘掛けのような機械が開き、

そこから紅い粘状の何かの中に、十本の指全部を通す指輪。

神経密度が高い両手から、人間の神経をファフナーの起動システムを接続させる。

ニーベルング・システムが開口した。

 

 

(知っている、知っているぞ!)グニュゥ…

 

「うぐぅ…」ヴオォォン…

 

 

竜宮島の子供達の教育には睡眠学習が組み込まれており、

平時に平和が乱されぬよう、フェストゥムの読心で悟られないように、

一部を除く子供達全員にメモリージングの記憶処理が施されている。

 

 

ガチンッ!バシンッ!

「ずっ!?グッァァアアアッッ!?」

 

 

ニーベルングが起動し、ファフナーの神経を向上させる、

接続機器が一騎の身体の各所に突き刺さって装着した。

 

 

シナジェティックスーツを着れば痛みは軽減されるのだが、

緊急時のため、私服で乗り込んだ一騎は、想像を絶する痛みを受けた。

 

 

『対数スパイラル形成入力、シナジェティック・コード認証、ニーベルング動作確認、

ジークフリード・システム接続。ファフナー・マークエルフ、発進スタンバイ!』

 

 

公蔵と史彦は頷き合い、マークエルフ出撃を前に、CDCに通信が入った。

 

 

「っ、どうした?」

 

 

「此方、第3ブルクです。慶樹島ファフナーブルグまでの

輸送用の地下通路が破壊され、地上からでないと、武器が送れません!」

「それじゃあファフナーは丸腰じゃないか!?」

 

 

『私が行きます!!』

「要!?」「誠一郎さん!?」

 

 

CDCオペレーターを兼任している要咲良の母親、

要澄美の夫である、ブルギルム隊の隊長、要誠一郎が声をあげる。

 

 

『子供達に助けられ、フェストゥムに命をかけて守られたままでは、

私達ブルギルム隊の、ひいては大人の面目が立ちません!私が運びます!!』

 

 

『剛瑠島からなら送れます!』

「よしっ!要…頼んだぞ」

 

 

「あなた…」

『大丈夫さ、ラハムに助けてもらった命だ。必ず、生き残る』

 

 

 

 

 

大人は、大人の意地を魅せる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『一騎…、起きろ一騎』

「うあ…あ……っ?総士?何で此処に…?」

『脳の視聴覚野に、直接クロッシングした』

 

『ファフナーの中のお前とジークフリード内の俺は、

直接、脳の被膜神経細胞が繋がっている状態だ。』

 

『シナジェティックスーツが無い分、完全では無いが、仕方無い。』

 

『今からは、ファフナーと一体化する事を最優先に考えるんだ。まずは目を開けろ』

「目を?」

 

『そうだ。ファフナーの目は、お前の目だ』

 

 

一騎はファフナーを自分の目と認識して集中した。

 

 

その瞬間にモニターから外のブルグ、格納庫内の光景が広がる。

 

 

「んっ…!見えた!」

『行こう、奴が近づいている』

「うん!」

 

『第11ナイトヘーレ、開門!』

 

 

 

『ファフナー・マークエルフ、発進!』

 

 

 

 

 

 

──これが僕たちの旅の始まりだった…

 

 

 

 

もしも僕たちが生き残れるなら、今日までの今を、忘れないでいよう。

 

 

 

 

またいつか、この島が楽園に戻る、その日まで──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

『隊長!此方が到着するまで、後17分はかかります!』

「遅すぎる!さっさと援護に来い!!」

『無茶言わないでください!?』

 

「貴様の事など知るか!気合いで何とかしろ!!」

『そんな〜〜!?』

 

 

 

「ファフナー・マークエルフ、着地確認!」

 

 

『オートパイロット解除!

これよりマークエルフは、パイロットのニーベルングにより移行させる』

 

 

(一騎……!)

 

 

 

『あれを見て僚!』

 

「マークエルフ…やはり一騎が出てしまったか…!」

 

 

 

マークヌルはゲーグナーでフェストゥムの防壁を中和させつつ、

ゼロ距離射撃でフェストゥムのコアにウェポンベイ・改の魚雷を撃ち込む。

 

 

従来のウェポンベイでは水中では使用出来ない為、

ノートゥングモデルの小型化に伴い、ウェポンベイを改良。

機関砲は実弾が不要のレーザー銃に、ミサイルの他に魚雷が両腕に2基づつ搭載された。

 

 

 

「祐未!こっちはなんとか一体やった!」

 

 

『僚!後ろ!!』

「なっ…!しまった!!総士!スフィンクス型が一体そっちに行った!」

 

 

僚がスフィンクス型を一体倒した隙に、

別のスフィンクス型が僚の後ろを突破した。

 

 

「此処は?」

『慶樹島だ。実際はファフナー関連の格納庫になっている。来るぞ!気を付けろ!』

 

 

「スフィンクス型だと!?我が隊でも3機でないと倒せんぞ!!」

『隊長!何とか持ちこたえてください!!』

「無茶言うな!?」『!?気合いで何とかするって…』

「知らん!お前達だけ何とかしろ!!」

『えぇーー!?』

 

 

『一騎君!レールガンだ!!』

 

 

ケストレルはスフィンクス型にレールガン入りのロケットをぶつけた。

 

 

「えっ!要の親父さん!?」

 

『武器を届けに来た!今はレールガンだけだが、他のも持ってくる!』

 

 

誠一郎は去り間際にフェストゥムにミサイルを撃ち込んだ。

 

 

『今のうちだ、一騎!!』

「親父さん!危ない!!」

 

 

スフィンクス型は指を鞭のように伸ばし、誠一郎が乗るケストレルに巻き付いた。

 

 

ガシィッ!『うっ…うわぁぁぁ!?』

 

 

 

 

 

 

「あなたはそこにいますか?」

 

 

 

 

(くっ!ここまでか…すまない。澄美、咲良…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「いるさっ!!ここに2人なっ!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

ラハムはスフィンクス型の指を掴んで同化させてスフィンクス型からケストレルを離し、

地面にケストレルを置いて腕を組み、

仁王立ちして中から同じく腕を組んで仁王立ちした真由が出て来た。

 

 

 

 

「ま、真由なのか!?」

 

『なぜ彼がここに!?』

 

 

 

「真由…!記憶が戻ったのか…?」

 

『よかった…!!無事だったのね!真由!!』

 

 

 

「ツッコミどころ多過ぎるだろ!?何してるんだアイツは!?」

 

『隊長?何をおっしゃっているのですか?』

 

 

 

 

「FF外から失礼します!スフィンクス型とかいうヤツ!

この私達がケッチョンケチョンのメメタァに…(ブスッ)あいたーー!?」

 

 

スフィンクス型は真由に同化せんと、指を尖らせて真由の脇腹に突き刺した。

 

 

「まったく、なにやってるの」スッ、ポイッ!

「いだだぁっ!?」

 

 

ラハムは指を引き抜き、真由の脇腹を泥で治した。

 

 

「やっぱり治りが私だけ遅いよね?」

「真由がボクを汚染したんだもの、責任とってよね?」

「おう、その言い方やめーや」

 

 

小型のフェストゥムも真由の存在に気づき一斉に遅いかかる。

 

 

 

「真由!!」『真由ぅ!!』

 

 

マークヌルとマークエアストは真由の上空にいるフェストゥムに、

全てのミサイルを撃ち尽くして真由の身を守る、がしかし!

ミサイルがフェストゥムに当たり、爆発した火の粉が真由の頭に降りかかる!!

 

 

「おわちゃーー!?アチチッ!あつっ!?とうっ!!」

 

 

真由はラハムに乗り込み、音量を拡大させてマークエルフに話しかける。

 

 

 

「えーと、そこの青くてカッコいいの!

そのレールガンを上空に撃って道を作って!」

 

 

 

「真由…ティターンモデル、カッコいいって言ってくれたのに…」

『だいじょうぶよりょう、こどもはろぼっとがすきだもの…』

 

 

 

何故か水陸コンビはダメージを受けて落ち込んでいた。

一人にいたっては精神崩壊ギリギリのレベルで。

 

 

「真由!俺だ!一騎だ!!」

 

「ぬわぁにぃ!?なんで一騎くんが!?」

 

「(一騎くん?)上に撃てばいいんだな!?」

『一騎!レールガンは1発しか撃てないぞ!?』

 

 

 

「俺はっ…信じたあああぁぁぁーーー!!!」

 

 

 

 

マークエルフが上空に撃ったレールガンは、一筋の道を作り、

ラハムは泥を生成しながら、そこにいる全てのフェストゥムより高く飛んだ。

 

 

「イヤッッホォォォオオォオウ!!」

「……!!」

「真由!スフィンクス型がしつこく追いかけてくる!」

 

 

「問題ナッシング!ラハムさん!!」

「うん!!」

 

 

ラハムは黒い太陽を生み出し、雲がある上空に投げ込んだ。

 

 

「いくぞ黒太陽!弾けて混ざれっ!!」

「変な名前つけないでよ!」

 

 

 

黒い太陽は雲と混ざり、そこから島全体に黒い雨が降った。

 

 

 

かつて日本に核が落ち、大気を汚したフォールアウト

 

 

 

それとは真逆の生命の恵みの雨を降らせた。

 

 

 

次第にフェストゥムは侵攻を止め、ほとんどが島から離れて行った。

 

 

 

 

 

ーーーこの善き人々に幸せをーーー

 

 

 

 

 

「今の声は…?」

『僚!倒した筈のフェストゥムが!?』

 

 

 

先程倒したフェストゥムが再生して起き上がり、

徐々に姿を変えてゆく──

 

 

 

「なんだ!?一体何が起こってるのだ!?」

『隊長!到着しました!』

「遅いわバカもの!!」

 

 

 

 

 

「ソロモンに反応あり!あれは…損失したティターンモデルです!!」

「なんだと!?」

「帰って来たというのか…この島に」

 

 

 

「…お前が、連れて来てくれたのか…?」

 

──オォォオゥゥ…

 

 

三本指の旧型スフィンクスは、応えるように鳴き声をあげ、島から去って行った。

 

 

もう一体のスフィンクス型も姿を変え、ティターンモデルの姿になった。

 

 

 

ラハムは真下にいたスフィンクス型と向き合い、

ラハムから真由が出て来た。

 

 

「ぬっふっふ、ブイッ!」ドヤァァァ!

 

「………。」イラッ

 

 

 

スフィンクス型は指の先を人間の拳ほどの大きさに変えた。

 

 

 

そしてっ!目の前の相手(真由)にっ!見事なまでのポンパンチ!!

 

 

捻りこむようにッ!真由の水月をッ!蝶のように舞いッ!蜂のように刺すッ!!

 

 

ボコォッ!「いったい!?なんで殴んの!?」パーフェクトノックアーウト!

 

 

(あっ、真由のドヤ顔もいいけど泣き顔もいいかも…)

 

 

 

真由はそのまま倒れて目を回しながら気絶した。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「全目標、沈静化しました…」

 

 

「我々は、夢でも見ているのか…」

「各施設の被害は?」

 

 

「慶樹島の上空施設は、73%が破損。剛瑠島は滑走路の一部を損傷」

「竜宮は?」

 

「ヴァッフェ・ラーデン含む防衛機器以外損傷、認められません

向島迎撃システムは、完全に消滅してしまいましたが…」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「おおぉおぉ…おおお…神よ、これがあなたの祝福なのですね…」

 

 

「総統閣下…?泣いておられるのですか?」

 

 

「見たまえ、あれが奇跡だ。私が起こそうとしても起こせなかった。

本物の、本当の、混じりっけのない。真実の奇跡だ。

これに感動せず、何に感動すればいい…私達はノートゥングモデルだけではない。

真の希望の光を見つけたのだ………!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

ーーその日、私は自分そっくりの女の子になって爆発して吹っ飛んだ悪夢を見た。ーー

 

 

 

 

あっ、あの吹っ飛んだ腕。

初めてラハムさんと出会った時、ラハムさんが私に突き刺した場所と同じだ。

 

 

 

 




スフィンクスさん無言の腹パン


やっと一話終わった…
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