ハイスクールD×D~降臨せし黒き王~(更新停止) 作:エアーMk-2
※書き直し&書き足しました
アーシアが連れ去られたであろう教会へ向け全力で飛翔する。
その途中、部長へと連絡を取る。
『どうしたの秋葉?そんなに急いで』
「部長、アーシアが連れ去られました」
『っ!』
驚きの声を上げる部長。それもそうだろう。それなりの実力を持つ私と一緒にいる時を狙うなど正気の沙汰ではない。
「すみません、私の力が及ばないばかりに……。今はアーシアを奪還しに教会へ向かっています」
『……わかったわ。私たちもこれからそっちに向かう。無理はしないで』
「了解です」
待っていろアーシア、すぐに助ける!
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「秋葉くん」
「先輩」
「祐斗、小猫ちゃん二人とも来たのか」
私が教会に着くと祐斗と小猫ちゃんの二人が来ていた。
部長と朱乃さんは用事があるらしく来ていなかった。大方この教会に戻ってきていない堕天使を潰しに行ったのだろう。
「二人とも迷惑をかける」
「……困った時はお互い様です」
心強いな。ちょっと感動してしまった。
「それじゃあ三人で救出作戦といこうか!」
「うん」
「はい」
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「これ、図面」
祐斗が教会の見取り図を取り出す。
「……地下が在りますね」
「多分ここにいるだろうな。入り口は聖堂の十字架の下……かな」
教会の地下への入り口は大体この場所にある。
作戦会議を終え、教会の入り口まで移動する。
すでにこの地に踏み入れた時点で敵には気づかれている。つまり小細工は必要ない。
そうして私たちは教会の入り口で顔を見合わせ頷きあう。
ダッ!
入り口を潜り一気に聖堂まで走る。
両開きのドアを吹き飛ばし聖堂内部へと足を踏み入れる。
中は普通の聖堂できれいでまとも……と思ったら頭部が破壊された聖人の彫刻があった。趣味悪いな。
「ご対面!再開だねぇ、感動的だねぇ!」
柱の影からフリードが現れた。
「そして死ね!このクソ悪魔の屑どもがよぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
そして同時に怒りをあらわにし光の刃で切りかかってくる。
「お前の相手をしている暇はない!」
神器を発動させ追撃の構えを取る。
キンッ
「させないよ!」
祐斗が剣でその攻撃を受け止める。
「祐斗!」
「秋葉くん、小猫ちゃん。ここは僕に任せて先に行ってくれ」
こちらに視線を受けながら言う祐斗。その間も激しい切りあいを繰り広げている。
「分かった。負けるなよ祐斗」
「うん。なるべく早く片付けるよ」
いつものスマイル顔だ。
「行こう小猫ちゃん」
「……はい」
この場を祐斗に任せ小猫ちゃんと共に祭壇を降りた。
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祭壇を降りると奥へと続く一本道があった。
その道の一番奥へと進み扉を吹き飛ばして中へと入る。
「っち、もう来たか!」
部屋の奥にはレイナーレ、そして十字架型の装置に貼り付けにされているアーシア、そして部屋中に神父がいた。
「アーシア!」
「秋葉さん!」
良かった、まだ何もされていないようだ。
急いでアーシアの元へ向かう。
「邪魔はさせん!」
「悪魔め!滅してくれるわ!」
神父たちが囲み邪魔をしてくる。
バン!
大きな音と共に神父の一人が吹っ飛ぶ。小猫ちゃんが殴り飛ばしたようだ。
「……先輩、行ってください」
神父たちを殴り飛ばしながら言う小猫ちゃん。
「無理はするなよ」
前方の神父をなぎ払いレイナーレとアーシアの元まで駆け寄る。
「来たぞ堕天使。アーシアは返してもらうぞ!」
殺気を交えつつレイナーレを睨みつける。
「っ、儀式の邪魔はさせないわ!」
無数に槍を形成しこちらへ向かって撃つレイナーレ。
「無駄だ!」
槍の弾幕を潜り抜けレイナーレの目の前へと接近する。
「はぁぁぁっ!」
『Boost!!』
右腕に魔力を纏わせ威力を倍化させる。
しかしその拳はレイナーレに当たらなかった。
「ふっ、どこを狙っているなかしら」
攻撃が外れたことで余裕の表情を見せるレイナーレ。
「私の狙いはお前じゃない!」
「なっ!?」
私の狙いは最初からレイナーレではない。その後方、アーシアを貼り付けている装置である。
装置を殴りつけ破壊、アーシアを抱きとめる。
「助けに来たぞアーシア」
「秋葉さん……きっと助けに来てくれると信じてました」
涙を流すアーシア。
「秋葉くん!」
その時祐斗が入ってきた。丁度小猫ちゃんも神父たちを倒し終えたようだ。
「祐斗、あいつは?」
「ごめん、寸前で逃げられたよ」
この間もそうだがあの神父なかなかやる。
「祐斗、小猫ちゃん。アーシアを頼む」
「……先輩は?」
「親玉をぶっ潰す」
アーシアを祐斗と小猫ちゃんに預け一対一でレイナーレと向き合う。
「下級悪魔風情が邪魔ばかりして!」
怒りをあらわにするレイナーレ。
私は静かに「赤龍帝の籠手」を構える。
「あの子の神器を手に入れて私は至高の堕天使となるはずだった!」
私は何も答えない。
「私はシェムハザ様とアザゼル様に愛していただけるはずだった!あなたのような下賎な輩に私は!!」
両手に光の槍を形成し勢いよく私に投げた。
「言いたいことはそれだけか?」
『Explosion!!』
神器から力強く機械的音声が発せられる。
その瞬間私の力が一気に膨れ上がった。
「なっ!」
ドゴォッ!!!
槍を砕き驚くレイナーレを殴り飛ばす。
吹っ飛んだレイナーレは天井を突き破り外へと吹っ飛んでいった。
そのままレイナーレを追撃するため跳躍し外へ跳ぶ。
「ゲホッ!ゲホッ!ゴホッ!!」
咳き込み、血を吐くレイナーレ。
その目の前に着地する。
「……ありえない、何よこれ!?その神器は持ち主の力を倍にする『龍の手(トゥワイス・クリティカル)』でしょ……?何で?!あ、ありえないわ!どうしてあなたの力が私を超えているの……?この肌に伝わる魔力の波……魔王クラスのそれ……」
私から流れる力に驚き、怯えるレイナーレ。
「まぁ、今まで一度しか倍化してなかったからな。勘違いしても仕方ないのか?」
『もっと使えば良かっただろうに』
ドライグの言う事ももっともだな。弱体化した今では倍化の力は必須だ。
「まぁ、教えてやろう。これは『龍の手』じゃない。神滅具(ロンギヌス)『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』。聞いたこと位はあるだろう?」
それを聞き驚きを隠せないレイナーレ。世界に十三種しかないレア中のレア神器だと聞けばそれも仕方ないだろう。
「ブ、ブーステッド・ギア……!?一時的にとはいえ、魔王や神すら超える力が得られるという……あの忌まわしき神器があなたみたいな下級悪魔に宿っていたと言うの?!」
『それだけじゃねぇ。相棒は歴代でも最高で最強の赤龍帝になれる男だ』
「とはいっても『覇龍化(ジャガーノート・ドライブ)』はまだ出来てないがな」
一通り話し終えるとレイナーレへ向け右手を構える。
それを見て顔を青ざめさせるレイナーレ。
「秋葉くん!今までのことは謝るわ!私本当はあなたの事が大好きよ!だから命だけは……!」
私の足に縋り付き必死に懇願してくる。
「……はぁ。なんかやる気失せた。分かった、何処えとなりとも行け。そして私たちの前に二度と現れるな」
それだけを言いレイナーレに背を向け立ち去ろうとする私。
「この程度の芝居に引っかかるなんて馬鹿ね!」
背を向ける私に対し槍を形成するレイナーレ。しかし
ドンッ!!
その攻撃は私に届くことは無く、右手から撃ち出された赤い閃光と共にレイナーレは消滅した。
「……悪いな。私は一度も許すとは言っていない。怨むならアーシアを泣かせた自分自身を怨むといい」
「わーお!俺の上司が木っ端ミジンコだぁ!」
突如背後から人影が現れた。神父、フリード・セルゼン。
「……逃げたのではなかったのか」
満面の笑みを私に向けるフリード。
「秋葉くん、秋葉くん。キミやっぱり強いね。さらに興味津々なり。俺的に殺したい悪魔ランキングトップ5入りしたからヨロシク。次出会ったらロマンチックな殺し合いをしようぜ?じゃあね!バイバーイ!歯磨けよ!」
手を振り、言うだけ言ってその場からフリードは姿を消した。
相変わらず逃げ足の速い奴……。
歩いて境界の入り口まで戻ると祐斗と小猫、アーシアがいた。
「お疲れ。堕天使を倒しちゃうなんてね」
「……お疲れ様です先輩」
「そっちもお疲れ様。迷惑かけたな」
「秋葉さんっ!」
アーシアが抱きついてくる。
「どこかお怪我はありませんか?」
「ああ、大丈夫さ」
何処にも怪我が無いことを見せる私。
「お疲れ様、秋葉。よくやったわ」
祐斗達の後ろから部長と朱乃先輩がやってきた。
いったい何処から?
「地下よ。用事が済んだから魔方陣でジャンプしてきたの。来たときには全て終わってたけどね。ふふ、さすが私の下僕だわ」
鼻先をつんと小突かれる。
「む~っ!」
アーシアはその様子を頬を膨らませつまらなそうに見ていた。
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その後部室へと戻った私達はアーシアの今後について話し合っていた。
なにやら部長は何とかアーシアを眷属に出来ないかがんばっているようだ。
回復の力は結構重要だしな。
アーシアも悪魔になるかどうかで揺れ動いているようだ。
部長がアーシアになにやら耳打ちしている。何を話しているんだろう?
「アーシア、少し聞いてちょうだい」
「はい」
「もしあなたが悪魔になれば秋葉と一緒にいられるわよ?」
「秋葉さんと一緒に……」
アーシア一瞬こちらを見た。部長、いったい何を言ったんだか。
「それに命がけであなたを助けた秋葉に己の生涯を捧げ支えとなる……これも一種の信仰ではないかしら?」
アーシアの目が見開かれる。
そして一旦息を吸って言った。
「私を悪魔にして下さいッ!」
耳打ちでしゃべっていた為こちらには良く聞こえなかったが部長の勧誘は成功したようだ。
こうしてアーシアは悪魔となった。
「これからよろしくお願いします」
「ああ、よろしくなアーシア」
「はい!」
満面の笑みのアーシア。
こういうのも悪くは無いな。