今回はいった通りアレク編です。アレク編も前篇後編ありますのでお楽しみに!
では、どうぞ!
コツッ…コツッ…
暗くてじめじめした空間内に私の足音が響き渡る。さっきから同じ光景がずっと続くため道に目印の松明を置いておかないとどこにいるかわからなくなりそう。
私ことアレクは今洞窟探索で見つけてしまった廃坑を探索している。廃坑とはたまに見つかるいわばダンジョンのようなもので、地下のある程度深いところに生成されるらしい。私は初めてだけど、集落にいたときに聞いたことがあった。
この廃坑の怖さ、それは洞窟の中にあるが故の場所の把握のし難さだ。どこを歩いても同じような道に同じような壁、そして何階かに分かれていることもあって目印を置いておかないと元の場所に帰るのが困難になってしまう。しかしこの廃坑が出る深さは珍しい鉱石が出る深さでもあるため、それを目的に潜る人が多いらしい。
「どこに敵がいるのかわからないニャ…声はいっぱい聞こえるんだけどニャ…」
周りを警戒しつつ松明を置きながら奥へ奥へと進んでいく。
私の目的は鉱石ではなく「廃坑内に点在する蜘蛛の糸」だ。この廃坑、いくつかのところに蜘蛛の巣の塊があるという。その大きさたるや、洞窟の道のスペースを埋め尽くす大きさらしい。正直言って蜘蛛の糸はありすぎて困ることはない。服や弓はもちろん、様々なものにも活用できる優れものだ。数を確保しておきたい。
「フンッ!!!」
「ヴァー…」
柱の陰から現れたゾンビを横薙ぎの一撃で消滅させる。さっきからずっとこのパターンなのである程度楽にはなってきた。しかしクリーパーを倒す時だけはどうしても躊躇してしまう。クゥさんとかぶって見えてしまうからだ。頭では分かっていても抵抗がある。現にいま目の前にいるクリーパーにも一旦距離をとって心を落ち着けなければいけない。
「シュー…」
「………ッ!(これは敵これは敵これは敵っ!)」
このモンスターは放っておくにはあまりにも危険で厄介なのだ。この洞窟内で自爆されてしまうと洞窟自体が崩れてしまう可能性が高い。幸運にも敵を見つけなければ自爆することもないため近寄ってきたクリーパーを倒せばいい。
「~~~~~ッ!」
動揺を振り切ってクリーパーにピッケルを振るう。頭上から振り下ろされたそれはクリーパーの脳天を食い破り、頭蓋を粉々にした。頭を失った胴体が力なく倒れ、オーブと火薬となって消滅する。
「はー…はー…フー」
まだ心臓の鼓動がうるさいがこんなところで止まる訳にもいかないため、軽く息を整えてまた歩き出す。目の前の道は暗く、まだ敵はいるように見える。手元にある松明の明かりを頼りに奥へ奥へと進んでいく。
しばらく敵を倒しながら歩いていると道の脇に宝箱のようなものを見つけた。集落で聞いた話によるとこの洞窟には稀に宝箱があるらしい。なぜそこにあるかはわからないし、だれが設置したのかもわからないものだが色んなものが入っており、物によってはダイヤモンドまで入っているとのことだ。
「周りに松明置いてから開けようかニャ」
周りはまだ暗いので周りに松明をかける。少し先に進んでそこにも松明を置いておく。こうしないと宝箱を覗いている間に後ろから襲撃されることを防ぐためだ。
松明を置き終え、周りに敵がいないことを確認すると宝箱を開ける。中身は金が3個、鉄が2個、サドルが1つ、そしてスイカの種だった。
「スイカの種ニャ!これも畑で育てようニャ!」
中々良い成果に気分が上がり、アイテムをポーチに詰め込んでまた歩き始める。所々蜘蛛の巣が張っているためそれを収穫しているが蜘蛛の巣の塊はまだ見ていない。ただ運が悪いだけなのか、もう少し奥に行かなければならないのか…
「とにかく進むしかないニャ。でもあまり奥に行きすぎないようにしないとニャ…」
迷ってしまっては元も子もないため今持っている松明がなくなった時点で引き返すつもりだ。偶に取れる石炭もあるがこれは使わない方向で行く。
道が曲がり角になっているところについたところで、角の向こうから不思議な音が聞こえてきた。何とも言えない不気味な音が辺りに響く。
「…この音は確か…」
この音には聞き覚えはあった。確信に近い形で結論をつけ、角の向こう側をのぞき込む。するとそこには向こうを向いている怪しげなオーブを身の回りに放出している黒い人型がいた。
このモンスターの名前はエンダーマン。顔を見ると襲ってくるが、逆に顔さえ見なければ攻撃するまで何もして来ないモンスターだ。習性として物を運んだりするらしいが今は何も持っていないようだ。
顔を見ないように視線を足元に落とし、静かに後ろを通り過ぎる。やはり顔を見ないと襲ってこないようで、視線は感じるが襲ってこない。
このモンスターはエンダーパールなるものを落とすのだがいまいち使い道がない。エンダーパールを投げるとその場所にテレポートできるのだがその際体にダメージができるのだ。それ以外に使い道もない上にエンダーマンはかなり手ごわい。一度相手にしたことがあるがテレポートと高い攻撃力で苦しめられた。エンダーマンは水を嫌うため水の中に入ることで事なきを得たが、あまり進んで戦おうとは思わない。なので戦わずにスルーすることにした。
「………」
無事に通り過ぎるとヴンッという音とともに気配が消えた。恐らくどこかにテレポートしたのだろう。そういえば集落の本にはエンダーマンを束ねる存在がいるらしいと記述されていたが本当にいるのだろうか?
そんなことを考えながら前に進む。まだまだ先は続いており、果たして本当に帰れるのだろうか?という疑問が私の頭を駆け巡るがこのままでは帰れない。せめてあともう少し蜘蛛の糸を集めてから帰りたい。まだギリギリ2ケタに届くぐらいしか集めていないのでせめて半スタックはほしいところだ。
しかし辺りを捜索しても同じ道が続くだけで進展はない。偶にモンスターが襲い掛かってくるがクリーパー以外は危なげなく倒せるので問題はないし、クリーパーも少し手間取るが一度も自爆させることなく倒している。
しかし、一番の敵はこの廃坑そのものである。
「…退屈ニャ…」
そう、あまりにも単調なため一度は上がったテンションがガタ落ちになってしまうのだ。襲ってくる敵を倒して単調な道を進む。それがどれほどの苦痛か、言うまでもない。
そういいながら歩いていると壁に光るものを見つけた。
「…!ダイヤニャ!」
この深さではダイヤモンドがとれるほど深いためこういう光景がまれにあり、実際にさっきからダイヤだけでなく、マカライト鉱石やエメラルドなんかも少量ではあるが取れている。
「~♪」
ご主人さまに褒められるのを想像しながらダイヤを採掘していく。とれたダイヤを鼻歌を歌いながら数える。4個あったようだ。それをポーチの中に入れる。
そしてまた歩き始めようとしたとき、まだ進んでいない道から蜘蛛の鳴き声がした。その声は普通の蜘蛛より心なしか高く聞こえた。
「…!こっちニャ!」
周囲を警戒しながら鳴き声がしたほうに駆け寄る。すると横の小さな穴から黒い影が飛び出してきた!
「くっ!」
何とかピッケルの柄を盾代わりにし、影を振り払う。その影の主はやはり蜘蛛だ。しかしその体毛は少し青みがかっていて普通の蜘蛛より小さい。それは離れたところに着地したがまたこっちに襲い掛かってくる。
「ニャァ!」
向かってくるそれに向けてピッケルを振るうが当たらない。だがそれはおとりだ。ピッケルの重みで体を捻り、回し蹴りを食らわせる。
「はl!」
さすがにこれには反応できなかったのか、壁に激突して動きを止める。その間に胴体をピッケルで貫いて止めを刺す。
集落の話で聞いただけだが、これの正体はケイブスパイダー。廃坑にのみ生息している蜘蛛の亜種で洞窟を自由に動き回れるように体が少し小さく、周りに溶け込むような青みがかった体色が特徴だ。そしてこれの牙には毒があり、噛まれると毒に侵されてしまうのだ。なので近づかないで倒すのが本来好ましいのだが飛び道具は持っていないので噛まれる前に倒すという方法をとった。
そしてこのモンスター、とある一定の方法でしか出現しないのだ。そしてそこには探している蜘蛛の巣の塊がある。
ケイブスパイダーがいた道の先に目を向けるとそこには蜘蛛の巣の塊があり、そこには夥しい数のケイブスパイダーと怪しげに光る箱…スポーンブロックがあった。
ピッケルを構え直し、声をあげて群れのほうに突撃する。
「ニャアアァァァァァ!!!」
「「「「「「シャアアァァァァ!!!」」」」」」
絶対にご主人さまのもとに帰るのニャ!
こんな感じです。アレクさんマジ健気…!惚れてまうやろー!
そして何気にエンダーさん初登場です。ですが戦いません。アレクは皮装備だからね!仕方ないね!
そしてもう少しモンハン要素入れればよかったかな…少し後悔してる今日この頃。
あ、あとツイッターを始めました。名前がペペロンテで幽香さんのポトレなら私です。見つけたら何なりと申し付けください(笑)
garcia様、holyuji様、begamari様、えだまミィカン様、ぼっちめがね様、猫猫様、ガラクタ‡ガラク様、感想ありがとうございます!これからもこの小説をよろしくお願いします!そしてこのほかの皆様も感想、誤字、訂正、意見などお待ちしております!しかし批判は正当性のある意見でお願いします。自分豆腐メンタルなもので…(汗)
次回、スポーンブロックを制圧するためにピッケルを振り続けるアレク。その時地上では…?
『スポブロ攻防戦』お楽しみに~!
前回のサブタイのネタは機動戦士ガンダムSEED DESTINYより、「見えない真実」です