艦これの世界で空飛んだ 作:某連合軍の緊急脱出王ヽ(0w0)/
数分後:なんだあのクソデカブーメラン!?
ワイワイガヤガヤといつも喧しい食堂が更に喧しい。
それも仕方ないだろう。
何故なら今日は本州、横須賀のデカイ祭りに出向く日なのだから。数日前だけど。遠いから仕方ないね。
「提督、これでは足りなくないか?」
「そうですよ、これでは出店で買うだけで終わってしまいます」
着物で着付けし綺麗に彩られた日向と赤城が、俺が座っている席に近づき問いかけてくる。
「そう言うな、俺が出せる最大の金額だ。お前らもしっかり給料もらっているだろう?…俺でも少ないと思うが。そして赤城。お前は出店以外で何処へ行く気だ」
そう、艦娘達に渡されていたのはたったの2000円。
だがかなりの人数、数にして90は優に越えるであろう人数(警備兵、憲兵込み)で向かうのだ。それ位に分配されてしまうのも仕方がないと言える。まぁ給料貰ってるから大丈夫だけども。
やがて点呼を取り終え全員が食堂の前の方を向く。
そして提督が口を開いた。
「え~、これから夏祭りに行くわけだが注意してもらいたいことがある。
暴漢、スリ、痴漢だ。
以上。日本海軍の名前にはしたないような真似はするなよ?」
艦娘達からは、はーい、や了解、と声が聞こえてくる。
何か問題が起きるだろうと思うと、思わず溜め息を付いてしまった。
それから数日かけ、横須賀に到着した。
船の乗り場から外に出たときから分かるほどの盛況ぶりで、そこいらは人で埋め尽くされている。
「おお~!」
と駆逐艦娘達から感嘆の声が上がる。
恐らく出店でも見たのだろう、と思っていると駆逐艦娘が見ていた出店の商品はブロマイド、しかも艦娘の大破状態などのなどのものばかりだ。
見るとおっさんが売り捌いているようで、集まっている客も見れば判るような典型的なオタクや、恐らくはロリコンと呼ばれる種類に入るであろう大きいお兄さん達だった。
「見てはダメよ」
「ガキ共こっちだ!」
加賀さんや天龍、長門達が駆逐艦娘達を他の場所に連れていったようだ。GJ。後で綿飴とか持っていこうか。
「うーん、あんまり良い趣味してるとは言いがたいなぁ」(意訳:こ の 変 態 ど も め)
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「わぁ~!」
瑞鶴が出店などを見て感嘆の声をあげる。
この時だけは、戦争や戦いを忘れ見た目通りの女の子に戻っているようだった。
ふと後ろを見ると提督が居た。そして肩に手を置くと
「楽しんでこいよ」
とだけ言い行ってしまった。
瑞鶴は
(何時ものあれが無ければ良い提督さんなのに)
と思っていた。
(よし!行くか!)
心の中でそう呟き瑞鶴の姿は一緒にいた正規空母陣と共に人混みのなかに消えていった。
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蒼龍達は今困っていた。
それは
「あら、コレも美味しそうね!」
赤城の暴飲暴食にだった。
まず別れて数分で出店のたこ焼きを数パック購入し瞬く間に平らげ他の店を探し両手に花ならぬ串を持ち、挙げ句の果てに出店のお兄さんから
「お姉さん食いっ振り良いねぇ!おまけしとくよ!」
とおまけをもらい目をキラキラさせて
「ありがとうございます!」
こ☆の☆始☆末
これには他の加賀や蒼龍・飛龍、瑞鶴等も顔を見合わせて溜め息や苦笑いを見せてしまった。
そこへ複数の声が掛かってきた。
「あれぇ?お姉さん達今暇ァ?」
「暇だったら俺達と遊ばない?」
とGAU-8で吹き飛ばしたくなるようなチャラ男達だ。
皆がしかめ面をすると加賀が
「あなたたちに構っている暇はないの。どこかへ行ってくれないかしら?」
圧をかけながら言うも堪えないらしく俗にDQNと呼ばれる彼らは再び声をかけてくる。
「俺の娘達にナンパを仕掛けるなんて面白いやつだ、ボコボコにするのは最後にしてやる」
そこに救世主が現れた。提督だ。
「あ?んだテメー。娘なんてトシじゃねーだろ。モウロクしてるんですかァー?」
「ハハハハハ…はー、久しぶりに笑わせてもらったぜ。どうするよっちゃん。やっちゃう?」
「たりめーだ。その為の拳だろうがよ!」
男達がイキがっていると提督はチャラ男達に背を向け親指で指しながら
「だからこういう
バカという言葉に反応しただろう、チッという舌打ちと共にチャラ男の一人はいきなり殴り掛かってきた。
「提督危ないっ!」
という蒼龍の声でようやくチャラ男へ向き直ると殴り掛かってきた男の右の拳を右の手首でいなし、体を半分ほど回転させた反動で左の肘を跳ねあげ脇腹へ叩き込んだ。すると男はぐわあっ、と声をあげ倒れ込んでしまった。
「全く、この人といえば…」
一撃でチャラ男を地に伏せた提督を見て加賀が額に手を当て溜め息混じりにそう呟いてくる。男たちは怯んだようで一歩引き下がっている。
「もう、心配させないでください!」
飛龍が加賀の言葉の後そう言ってくる。
「心配するなィ。HAHAHA、実力差も分からずに喧嘩を吹っ掛けるなぞ愚の骨頂だぞクソガキどもめ。マーシャルアーツの一つでも覚えて出直してきやがれ、そして二度と戻ってくんな」
その言葉で蜘蛛の子を散らすようにチャラ男達は消えてしまった。
脇腹を押さえた仲間を顔面から引き摺って。
「んでだ。怪我は無いか?」
数分後、手を払いながら提督がそう聞いてきた。
それに対して赤城が事も無げに
「すんでのところでしたよ、提督」
「そうか、それじゃ俺はクールに去るぜ」
赤城と会話をそれだけすると去ってしまった。
(本当にあれがなければ…)
と其所に居た正規空母達は一言一句違わずに全員がそう思っていた。
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一方その頃、駆逐艦娘達は面倒を見るための戦艦娘達と共に出店を楽しんでいた。
ある者は射的、ある者は輪投げ、ある者は型抜き、またある者は金魚すくい等、各々思い思いに夏祭りを楽しんでいた。
そんな人混みの中、とある可愛い物好き戦艦の声が木霊した。
「くっ…何故とれない!?」
お察しの通りながもんである。
まぁ射的というのはそれ独特の撃ち方があるのだが…彼女のフォームは正に小銃を構えるときのそれ。それならば目当ての賞品に当たっても落ちることはそうそうないだろう。
「ん?射的やってんのか。…あらら、それじゃ落ちねぇゾ」
其所に提督が現れ現状を把握したのか指摘してきた。
「むぅ…で、ではどうすれば良いんだ?」
彼女は空気銃を置き体を向けた。
「だからお前は頭がカタイだのなんだのと言われるんだ!」
提督はいきなり長門の額にデコピンをした。いたっ、という声と共に何故デコピンを!?と問いかけてくるのは無視して
「あのなぁ、屋台にはルールは設けられていないんだからこうやって身を乗り出したって怒られるこたぁ無いわけ。お分かり?そしたら手を伸ばして頭の方を狙って落としゃあ良い」
長門に身を乗り出して説明する提督。店の人の苦労が目に浮かぶ。
それを聞いた彼女は目を見開き驚愕の表情を浮かべ
「そっ、そんな案があったなんて!」
それに対してこう叫んだ提督は悪くないと思う。
後日、目当ての人形は取れたようで部屋に飾ってあるのを陸奥が目撃した。
因みに余談だが提督はその屋台で目玉賞品であろうボトムズとガンダムのプラモをかっさらっていったらしい。
なにやってんだアンタ。
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「夜戦も良いけど、たまにはこういう催しも良いよねー!」
軽巡である川内も楽しんでいるようだ、歩いているその両手には金魚や綿飴等、祭りならではのものが窺える。
「ふふっ、そうですね姉さん」
妹である神通も両手に花ならぬ屋台の景品を持ち顔を綻ばせている。
那珂はというと、某東京の地下から這い上がったアイドル達の公演が直ぐ近くの特設ステージであるらしく、偵察もとい見に行っていた。
やはり艦娘達は美形だからか、男子中学生ぽい年齢の男子の目を引いていて、中には「声かけてこいよ」等と思春期の男子にありがちな会話を繰り広げる姿も見られた。
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「ひゃっはー!やっぱり祭りは良いなぁ!こうして食べ歩きしながら酒も飲めるし!なあ飛鷹!」
酔いどれ軽空母、隼鷹がア○ヒと焼き鳥を手にベンチに腰掛け上機嫌で声をあげた。
「いつも飲んでるじゃない…」
姉妹艦である飛鷹は隣で頭を抱えているが満更でも無さげだ。
━まぁ…たまには良いかもね
飛鷹は心中一人ごちた。
「はー、このたこ焼きうまいねんなー!」
その二人を背景に龍驤がたこ焼きを頬張りながら感嘆の声をあげた。
因みに龍驤は東日本生まれの艦歴にも拘らず何故西日本の関西弁を使うのは鎮守府の都市伝説になりつつある。
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こうして、祭りの一日は過ぎて行くのであったまる。
主人公の飲む鎮守府のコーヒーは苦い。
2018も艦隊これくしょんの更なる発展を願って〆させていただきます。