マイボス マイパートナー   作:ジト民逆脚屋

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やり過ぎ? やり過ぎ? 配点¦(どうなんだろねこれ)

しかし、やると決めたのはいいが、想像以上に大掛かりになったもんだ。一夏は屋台村で出すメニューの、試作を作りながら、調理実習室に広がる、やけに豊かな国際色を眺めていた。

 

 

一季 ¦『で、どうよ?』

侍娘 ¦『中々にすっ飛んだな。……脳は無事か?』

一季 ¦『なーんでお前は、そうやっていきなりくるよ』

セシー¦『しかし、何故に私は調理から外されましたの?』

首領飾¦『鏡見て』

弾薬庫¦『現実見て』

約全員¦『つまりはそういう事』

セシー¦『どういう事ですのー!』

 

 

さて、どうやって誠一郎に押し付けるか。一夏が思案を巡らせていると、遠くから地響きの様な、腹に重く響く音が届いた。

 

 

御曹司¦『よし、港湾課は接岸作業。設備課は内部点検に入ってくれ』

龍母 ¦『入っていいのー?』

御曹司¦『もう少し待ってくれ。というか、今着いたばかりだ』

龍母 ¦『そんな事言ったって、私が戦う場なんだから気になるじゃない』

雇われ¦『人工島〝播磨〟、本当に借りたんですネー』

 

 

アリーナで巨腕を振るう傭平が、飛び込んできたテンペスタを弾き返しながら、学園の外へ視界を向ける。

ISのハイパーセンサーで、死角の無い視界は、任意の範囲をズームアップ出来て、非常に便利だ。

しかし、今回の興味の対象はズームアップの必要は無さそうだ。

 

「全長八㎞、全幅四㎞の人工島〝播磨〟、こうして見ると壮観ですネ」

 

傭平の視界に広がる島は、学園島よりも一回り大きく、自然物による起伏は少なく、巨大な町のミニチュアの様な印象がある。

一つの町が切り取られて、海に浮かんでいる。雑に言ってしまえば、それが〝播磨〟だ。

 

 

Oまり¦『だけど、これ大丈夫? 返せるの?』

あめり¦『主に戦うのは、二組代表とあの〝剣神〟よ。形が残るのかしら』

御曹司¦『それに関しては心配いらん。〝播磨〟自体、既に人工島技術開発の分野では旧式になっている。管理費もバカにならないから、ここらで華々しく役目を。といったところだ』

セシー¦『それに、破壊されても残った資材は、学園島の整備や拡張に使われますの』

侍娘 ¦『元は日本所有の物だ。自国内で安く処分して、再利用といった話だな』

あめり¦『癒着でも疑われそうな話ね』

牛鬼 ¦『癒着なんて、当たり前の話だよ? あとはどこまで法に触れないかだね?』

御曹司¦『その辺は安心しろ。ちゃんと正規の手続きで、〝播磨〟の権利譲渡は終えている。名目上はIS学園島拡張の為の解体工事だな』

 

 

それを学園島でやる理由はと、傭平は疑問するが、その辺りは工期短縮等、適当にこじつけているのだろう。

傭平は急速接近してきたラファールを、ヘカトンケイレスのクローで鷲掴みにし、バズーカを構えていたアイゼン・リッターへ投げつける。

 

「逃げ……!」

 

カバーに入ろうとしていたのか、テンペスタのパイロットが叫ぶが、既に三機共にヘカトンケイレスの、攻撃範囲内だった。

つまり、

 

 

弾薬庫¦『はーい、模擬戦終了』

首領飾¦『というか、あの爆発エグい。エグくない?』

弾薬庫¦『僕らで組んだあれだけど、三機いっぺんにダウンはエグいね』

 

 

予めダウングレードしていた性能を、規定内ギリギリで、本来の性能に近付けたヘカトンケイレス。

オリジナルには程遠いが、しかしそれでも事実エグいので、何も言わないでおく。

 

 

雇われ¦『しかし、〝播磨〟をアリーナ代わりにするのはいいですけど、万が一の流れ弾はどう処理するんデ?』

 

〝播磨〟には建築物はあるが、学園島や外洋に対する遮蔽物が無く、アリーナの様なシールド発生装置も搭載されていない。

行動に細心の注意を払ったとしても、ラウラのレールカノンや、アメリアのファフニール等の長距離砲に加えて、隣接した状況では瓦礫等が飛来する可能性すらある。

なら、それらをどうするのか。

ピットに戻り、機体から降りた傭平に、シャルロットが答えを持ってきた。

 

「お疲れ傭平。後これ、〝播磨〟の対策案」

「学園島を覆った上で、別でシールド発生装置を〝播磨〟に積み込む訳ですカ」

「〝HAI〟の最新型らしいよ」

 

 

首領飾¦『あれかね? 新商品のデモンストレーションを兼ねてるのかな?』

御曹司¦『これくらいは多目に見ろ。今回のこれは、〝HAI〟もかなり出資している』

首領飾¦『いやいや、その事を咎めるつもりはない。ただ性能の方はどんなもん?』

御曹司¦『テストを終えてのいきなりだからな。あまり強くは出れんが、カタログスペックなら問題無く進行出来る』

龍母 ¦『あら、それなら安心ね。そう言えば、私以外で誰が出るの?』

 

 

鈴音の問いに、誠一郎はあくまで予定とした案を、全員に送信した。

 

 

御曹司¦『五人出場の三本先取、ルールは何時もの国際規定。出るのは、簪、傭平、一夏、箒、鈴音。リザーバーでシャルロット、セシリア、ラウラ、アメリアだな』

Oまり¦『私はー?』

御曹司¦『俺と同じ様に、機体やパッケージの調整が済んでいない者は、裏方だな』

あめり¦『相手はあの〝剣神〟よ? 一気に全員で叩くべきじゃないかしら』

一季 ¦『俺からマジトーンで言わしてもらうと、あの世代相手に下手な数で挑むのは、ガチでやめた方がいい』

侍娘 ¦『理不尽という理不尽を、踏みにじる理不尽だからな。いやホントやめろください。それに、国際試合のルールに違反するぞ』

あめり¦『……仕方ないわね。でもそれなら、二組代表は勝てるの?』

龍母 ¦『あら、心配?』

あめり¦『まさか。もしダメなら、私が獲るわ』

長口上¦『というか試合の話ばかりだけど本命分かってる? 文化祭これで負けたら最悪私達だけでやるんだよ』

である¦『同志京極、皆も理解しているのだろう。きっと、我々も驚く策を用意している』

一季¦『また一気にハードルが上がっていく……』

 

 

しかし、五組代表二人の言う事も納得出来る。剣道部を始め、部活動単位では協力を取り付けた。だが、クラス学年単位では、まだ確約を得ていないのだ。

 

「何か策はありますの? 誠一郎さん」

「ん?」

 

策? 一体何の話だろう。そんなものは無い。

この文化祭での売り上げ勝負は、客数=招待チケットとなっている。上限が決まった数の中で、限られた量を奪い合う。

ある意味、出来レースとも言える勝負だ。

それに

 

「セシリア、箒。俺は一度でも、売り上げ勝負で勝ったらと言ったか?」

「え? あら?」

「む? あ、おい」

「〝文化祭の結果次第で、全面協力か協力か〟だ。結果というのは……」

 

 

龍母 ¦『私の勝敗ね。だけど、今考えてみたら、またどうとでも取れる約束を取り付けたわね』

御曹司¦『そうだ。逆にお前が負ければ、売り上げで勝っても、全面協力は厳しくなるだろうな。まあ、そこは俺の得意技だからな』

牛鬼 ¦『まあ、気付いてはいたけどね? 楯無とかはあまり興味は無いみたいだね?』

首領飾¦『カーちゃん頼んだ』

龍母 ¦『だから、あんたみたいなデカイ子は居ないって。……でもまあ、任せておきなさい。あんたも、打鉄弐式の御披露目抜かるんじゃないわよ?』

首領飾¦『任せれ。傭平も』

雇われ¦『アイアイマム、任されましタ』

御曹司¦『全ては明明後日だ。そこで、俺達の一歩目が決まる』

首領飾¦『まあ、気楽にいこう。負けても、ちょっと面倒くさくなるだけだし』

 

 

ちょっと世界の前に、神にでも勝とうか。

欠伸混じりの簪の声が、確かにそう言った。




現ヘカトンケイレス
最大出力¦打鉄同等
兵装
超硬質クロー
内部装填式圧縮強化炸薬
内部装填式熱線砲
内部装填式機関砲

追加
内蔵型シールド発生装置
機体とは別のシールドエネルギーを発生させる。
バッテリー式
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