将来の夢はマダオ。   作:ら!

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第二十二話 言わぬが花

新学期。いつみても、ひな鳥のようにそわそわと動くこどもはかまいたくなるものだ。かわいらしく、初々しい新入生がまぶしすぎて、「目が!目がぁ!」とム⚪カのごとく目を手で覆う。

 

 

 

「六年星組、久我春日くん。いますぐ、職員室へ来なさい。」

 

 

 

 

 

新学期早々、春日は呼びだしをくらった。

 

 

-------------

 

「久我くん、これは、どういうことだい?」

 

口もとをひつかせながら、マダオこと、二階堂は春日と向かい合い、問いかけた。

 

「......どうって、みりゃわかるだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

新入生勧誘してんだよ」

 

 

「じゃあ、このポスターはどういうことだいぃぃ?」

 

二階堂は歯を【い】のかたちにして、さらに問いかけた。その手にはポスターが握られていた。

 

〔月は東に 日は西に 聖夜の鐘が鳴る

 

あの町この町日が暮れて 今来たこの道 夜の底

 

悪人どもの目が光る 上下左右に前後ろ

 

次から次とあきれるほどに 浮かんで消える 毒の華

 

真っ赤な華を咲かせましょう

 

サルカニ合戦銀太郎 勧善懲悪 夢物語

 

あきらめるのはおよし

 

この世に悪がある限り 

 

あなたのそばに仕事人

 

 

 

 

 

 

きっと 恨みを晴らしてみせます〕

 

 

しばらく、春日はそのポスターをみつめた。

 

 

「......何か問題でも?」

 

「問題大有りだろうがぁぁぁぁぁぁ!!!

きみは、何をしているの?!これ、部活案内だよね?恨みとか、悪人とか、物騒なワードとびでてるんだけどおおおぉぉぉ!!!」

 

「......あぁ。

 

 

 

 

こっちは、裏家業の方だった。勧誘のはこれ。」

 

そう言って、春日は1枚のポスターを二階堂に手渡した。

 

 

「待って!!いま、幻聴が聞こえたような......裏家業って......?」

 

「もちろん、あんさ」

 

「ん?ぼくの聞き間違いかな?もう一回言ってくれるかな?」

 

「もちろん、あんさ」

 

「その続きは、【つ】じゃないよね??【つ】だったら、ぼく、発狂するよ?それこそ、ム ⚪カみたく、発狂するよ?」

 

「もちろん、あんさ」

 

「言わせないよおおおおぉぉぉ!!?

...............やっぱりぼくはなにも聞いてない、聞いてない、聞いてない、聞いてない、聞いてない.........」

 

二階堂は目をつぶって、暗示のように繰り返した。落ち着いて、春日から手渡されたポスターを目でおう。

 

 

 

〔一掛け二掛け三掛けて

 

 仕掛けて殺して日が暮れて

 

聖夜の門をくぐり 遥か向こうを眺むれば

 

この世はつらい事ばかりだねぇ

 

片手に線香 花を持ち 

 

ちょいちょい 坊や 何処行くの

 

私は必殺仕事人・久我春日と申します〕

 

 

 

 

「アウトおおおおおおおおおぉぉぉ!!!」

 

 

その日、二階堂の絶叫が学校中に響き渡った。

 

 

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