やはり俺とこのダンジョンは間違っている 作:ばーたるゃん
~次の日、早朝~
「お、ハチマンじゃねぇか、ベルはどうした」
「いや、知らん、先に行っててとしか言われなかった」
「そうか、俺はリリスケに伝言頼まれたんでな」
リリルカが直接話せないってことは相当なことってことか
「ベルが来たら聞いてみるんだが」
「良かったら今日1日俺に時間を貸して欲しいんだ」
「別にベルは頼めば大丈夫だろ、何するんだ?」
「ほら、言ったろう?お前らの防具を新調してやるって」
「お、ベルも来たな、どうだ?ベル」
「え?何の話ですか?」
「今日一日俺に時間をくれ」
~ヴェルフの工房~
「悪いな、汚い場所で、少し我慢してくれ」
「まぁ、このぐらいなら大丈夫だ」
うるさいことを除けばここはいいな、個別ってとこが
「とりあえず採寸するぞ、まずベルからだ」
採寸か...まぁ、オーダーメイドみたいなものだしな
「そうだ、お前ら、装備品にこだわりはあるか?あるならなんでも言ってくれ」
こだわりねぇ...そんなものは無いけどな...お、太刀だ、店で見た時気になってたんだよな、この際頼んでみるか
「こだわりは無いがこれも売れ残りか?」
「...そうだよ、あの野郎共のせいでな!」
「お、おぅ、そうか」
「で?なんだ?侮辱したいだけか?」
「い、いや、これ、売ってくれねぇか?」
「別にんなモン、タダでやるが...」
タダかよ、裏があるか...?壊れやすいとか何か...
いや、どーせタダだもらって帰ろう
「あ、あのっ!ヴェルフさん、これはいいですか?」
「おいおいベル、お前もか」
「二人とも...か」
二人とも?なにがd...
「...お前らも魔剣の話は聞いただろう?欲しがらないのか?」
なるほど魔剣、ね、別にほしくはないんだよなぁ、怖いし、値段が
「いや、別に作れとは思わないが」
「...そうか、女神様になんて聞いたんだ?俺のこと」
~~~~~~~~~
「お前らが俺のことを知って態度を変えるか気になったんだ、すまなかった」
まぁ、魔剣っていう位だから、そりゃ、それ目当てに来るやつも多いよな
「あー、脱線したな、お前ら、それ以外に欲しいものはないのか?」
~作業中~
今、ヴェルフは、ベルの持っていたミノタウロスの角を加工して武器を作っている
「ベル、俺はちょっと外出てるわ」
ベル...お前が言い出したんだからな...くそ熱いとこに残るって
あぁ、外がこんなに涼しいと感じるのは久しぶりだな...
~数時間後~
...あの後、中から聞こえてきたヴェルフの話を聞いて、ヴェルフが魔剣を打たない理由はわかった
聴いた上でひとつ思ったことがある
宝の持ち腐れなんてことは無いな...多分
外はもう宵闇の色に染まり始めていて、作業の音もやんでいた
「...出来たのか?」
「あぁ、渾身の出来だ、名前はどうするか牛若丸...いや、牛短刀...」
あぁ、ネーミングセンスが絶望的だったんだよな...
結局、武器の名前は牛若丸に決まった、ヴェルフは残念そうだったが
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