やはり俺とこのダンジョンは間違っている 作:ばーたるゃん
~次の日~
「【インガーンノ】」
...今日は30秒間全力だ
...腕、再生、腕、再生、腕、再生、腕、再生、腕、再生...
そして30秒たったときには手首の辺りまで腕が生えていた
おそロシア...インガーンノ、これなら明後日には準備万端な状態でダンジョンにいけるな
正直、腕以外はぜんぜん大丈夫なんだが、というか腕が生えてくるって、俺はモンスターか何かか?軽く...いや、かなり引くぞ...
今は2時、今日、明日とやることは無いし暇だ、暇すぎて死ぬレベル
~0時過ぎ~
あの後、食う寝る食うの3連コンボを10時間かけてすごした、ちなみに寝る、が8時間、飯を食うのが2時間、ちんたら食ってたら結構時間がかかってた
さて、そんなことはどうでもいいとして、本日も君たちにインガーンノによる回復をお見せしよう
誰も見てないよな...?
ちなみに今は教会の中にいる、寝室じゃないよ?この教会にはふた部屋あってだな、下の寝室兼キッチンと、ここの教会っぽい場所の二つ、いやぁ、ボロいね!
ま、誰もいないっぽいから使おう
「【インガーンノ】」
そういうと同時に腕に意識を向け、集中する
~30秒後~
よし...無くなった右腕、完全復活、もうマジでモンスターだな
というか、前々回なくなって今回元通りって何?ギャグ漫画?
...さて、元に戻った、だが、力がちゃんと前のとおりとは限らない
と、いうわけでダンジョンへ行こう、防具は...別にいいか、そんなに潜るつもりは無いし
んじゃ、武器だが...取りに戻るか
俺は寝ている二人に気づかれないように息を潜め、足音を消しナイフを手に取った
よし、回収完了、行くか
~ダンジョン2層~
...んー、まぁ7層目くらいまでは無傷でいけるだろ
「さっそくモンスター発見、だが、こんなとこじゃ力を出せないからスルーで」
~7層~
...待てよ、Lv.2になったんだよな、それならもう少し下もいいだろ、狩りながら進むか
~12階層~
...12階層についてしまった...防具なしでも余裕ですね、当たらなければなんとも無い、裸縛りかな?やだ、なんか卑猥
よし、シルバーバックにだけ気をつけて狩ろう
「散ッ!」
いってみたかった言葉100位ぐらいの言葉を発し、俺は走り始めた
ちなみにこんなことがいえるのは他の冒険者が誰もいないからだ
「だっ、誰かいるのか!助けてくれ!」
居た、居るなら居るって言ってよ!恥ずかしい
とりあえず声がしたほうへ向かう
そこに居たのは見覚えのある顔の男だった、しかも血まみれの
たしかあれは俺を襲ってきたやつ(22話参照)だったはず...
うへぇ...という顔をしてその男を見ると目が合った
「たッ、助けてくれッ!アイツが来ッ...!」
その声の主は後ろから来た何者かによって遮られた、ノックアウトされたのだ
俺の目と鼻の先に巨大なモンスターが居る、そいつは俺に気づいた瞬間、飛び出してきた
『グオオオォォォォッ!!』
そのモンスターはミノタウロス、今の俺ならば倒せるのかもしれないが、今、ギリギリの戦いをするのは嫌だな
以前見たミノタウロスのイメージが強く残っている、あのときはベルが倒したが、今の俺にそれができるとは思わない、防具もなし、武器もこんなのでは
...いや、力を試すいい機会だ
俺はくるりと180度振り返り、ミノタウロスへ突進した
迫ってきたミノタウロスを間一髪でかわし、すれ違いざまにナイフで切りつける
『ガァァァァァァッ!!』
ミノタウロスはまたすぐに攻撃をしてきた
だが、避けれる、反撃もできる
俺はナイフを閃かせ、腕を切りつけた、あまり効いてないみたいだが
次々と繰り出してくる攻撃をすべて避けつつ、少しづつ反撃する、それを10分ほど続けたとき、少し変化が見えてきた
ミノタウロスの動きが鈍くなってきた、もちろん俺も疲れてないといえば嘘になるが、全力攻撃を続けるミノタウロスのほうが疲労は大きいようだ
そろそろ止めを刺すか...といっても止めをさせる一手を持ってないんだが
目をつぶして少し距離をとるか
繰り出してきた攻撃を避け、ミノタウロスの左目にナイフを突き刺した
『グアァァァッ!!』
今日だけで何度も聞いたミノタウロスの叫びを聞き、俺はミノタウロスの左側へ回り込んだ
...さて、これでもう勝ちは確定したが止めがさせない、このナイフもボロボロだ
胸を突き刺そうにも、皮膚が硬いのか突き刺さらない、まぁ、大事なところだもんね、硬いよね
...いや、なんかもう可哀相になってきた、自分でやっといてなんだが、腕、足は傷だらけ片目が無い...
お願いだから止めを刺す方法をください!
...何か...ないか
よし、しかたない、あきらめるか
ここまでやったが、まぁ、押して駄目ならあきらめろ、ってやつだ
せめて13階層に戻そう
俺は13階層への階段の前へ行き大きな音を立てた
その音に反応してミノタウロスは突進してくる
...よし、ここで回避
ミノタウロスは階段を転げ落ちていった
よし、これで解決、後のことは知らん、誰かがやってくれるだろ
とりあえず今のミノタウロスのおかげで本気は試せた
...で、気になるのはあの死人だよな
いや、まだ息はあるみたいだが...まぁ、ついでだ
俺はその男を背負い、地上へと歩み始めた
あくまで書きだめをちょこちょこ修正したものですので、誤字脱字が見つかるかもしれません。もし、発見したら報告してくださると嬉しいです
...これを見てくださっている方々、2017年はありがとうございました。2018年もどうかよろしくお願い申し上げます