ああ、死ぬんだな 漠然とそう思った
周りは魔物だらけ
体中どこかが欠けている
呼吸することさえままならない
まあこんな状況だし生きる方が難しいか・・・・・
潔く死のう
そんな時だった。
「え? ネ、、モ? ネモ!!!」
自分がよく知る人物が駆け寄ってくる
「なんで!!!どうして!!ぁあ、ああ!
いやだ!いやだ!お願い死なないで!!
いや!!いやあぁああああ!!!
置いていかないでくれ……僕は、僕は!」
耳もほぼほぼ聞こえないはずなのにその慟哭だけは、はっきりと聞こえた
…そんなに泣かないでほしい
あなたに泣かれると……堪える
……ちくしょう 急に死ぬのが惜しくなった
体、動くか?
ふん!
体がやめろと訴えているのか感じ無くなっていた痛みがぶり返す
いたいいたいいたいいたい!
それを無視して体を動かそうと試み続ける
ぐぎぎぎぎぎぎぎぃ…
うん。無理☆
動く気配無し!そして痛い!死ぬほど痛い!
もうやだ!俺、死ぬ!死んで楽になる!!
唐突に、深く、意識が遠のいていくのを感じる
あーまずい。これ死ぬ。
せめて、最後に……
動け 動け 動け動け動け 動け!!!
腕が少しだけ上がった
「ッ!ネモ!!!!」
話すためにかろうじて口を開く
「ししょ…う。 おれは、あなたを」
そこから先の言葉は出なかった
ここまでか
「**!?****!******!!」
もう何も聞こえない
何も見えない
何も考えられない
ごめん どうか 生きて
こうして彼の人生は終わった。
はずだった。
___________
今から数百年前、突如現れた異形の存在達。
奴らは、異なる動物を掛け合わせたような姿をしていたり、体の一部が極端に肥大化しているなど異様な姿をしている。
1体として同じ姿をとっていない奴らに共通していることは
人間への殺意が高いこと。
そして、進化するということ。
奴らの襲来により数々の国が滅び人類は為す術もなく蹂躙された。
人は畏怖を込め異形の存在達を
魔物 と呼んだ。
魔物の侵攻によりついに国家は1つだけになりこのまま人類は滅ぶと思われた。
そんな時、奇跡が起きた
とある神父に傷を癒す光が宿ったのだ!
それを皮切りに普通じゃありえない超常の力が次々と人に宿った
神父が神に祈りを捧げていた時に発現したことから
と呼ばれた
人によってギフトは異なり
治癒 発火 凍結 念力 身体強化など様々なギフトがある。
ギフトにより、人間は魔物に対抗できるようになった。
さあ、人類の反撃はこれからだ!
城塞王国パーダでは常に兵士募集中!
みんなもこの機会に魔物へ反撃しないか?
レッツ兵士ライフ!
…尚、男性は強制的に兵士へ。
逃亡者は厳しい罰則が与えられるのであしからず
孤児院の掲示板に貼られている紙から目を離し、宙を見る。
「世知辛い世の中だなぁ…」
どうやら自分は兵士になることがすでに決まっているらしい。男はつらいよ。
「…6歳児のくせしてなに悟ったこと言ってんだネモ。」
思わず呟いた言葉に院長が反応する
「そりゃ悟りたくもなるよ。実際に魔物と戦って親が死んでこんなところに押し込まれる子がいっぱいいるんだし。」
現在この孤児院には赤子を含め50人以上の子供がいる。院長はそれをほぼ1人で世話をしているというのが驚きだ。
「…世知辛い世の中だなぁ。」
「それで?何の用なの院長。」
院長は日中、洗濯や炊事などやることが多く忙しい。
この院では比較的に年を食った子(5〜7歳)が当番で院長の手伝いをしている。自分は今日の当番ではなかったはず。なにかあったのだろうか。
「お前、クールすぎねぇ?
お前ぐらいの年の男の子はみんなうん「そういうのいいから」…はぁ
お前に兵士学校へ来いという手紙が届いた。
来週からそこで住んでもらうことになる。」
げっ、噂をすればって奴?うへぇ、いやだなぁ。
早すぎない?俺まだ5歳〜6歳位なんだけど。
「そう…分かった。
なにか必要なものとかあるの?
服以外もってないけど」
あとそこらで拾った綺麗な石。
「…まぁ分かってたが、お前がそういう奴だってわかってたが…はぁ。
なぁネモ。へい「そういうのいいから」
…うん。
もう…いいや。」
院長は静かに泣いていた。
うわぁ…
私が悪いのだろうか?謝ったほういい?
「…とりあえず必要なものとかは特にない。生活に必要なもんはあっちで全部用意してくれるそうだ。」
そうなのか、 至れり尽くせりだな。
まぁ死ぬような目に合うんだし当然か。
うん。
「院長、今までお世話になりました。
ここまで育ててくれてありがとう。」
「………え?え!いま!?え!?なんで今!?」
「本当に感謝してます。今まで豊かに…とはいえないけど普通の生活が送れたのはあなたのおかげです。
改めて、本当にありがとうございました。」
「ちょ、まって!まだだよ!?あと1週間あるけど!?俺泣いちゃうよ!?」
「それでは」
「おい!まっ
1週間後、
なんやかんやあって無事、兵士学校へと到着。
…憂鬱だなぁ。
せめて30ぐらいまでは生きたい。
いや!生きる!
生きてやる!
やってやる!
…死なない程度に頑張ろう。
こうして兵士としての生活が始まった。