兵士達は今日も生きたい   作:よむなのだ

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1話

この世界の常識について

 

 

最初はこの国、城塞王国パーダについて話そうと思う

 

この国は円になるように高い壁に囲まれ、さらにはそれを囲う結界も張られており、守ってくれている。壁の外にも村々がありそれも結界で守られている。

そして男性は例外なく全員兵役に服することになる。お前らのような子供でも関係なしにな。また兵士には序列があり、対魔物の強さによって順位付けされている。

 

ちなみにだが序列の高いの奴らには素手で魔物を殺せるというとんでもねぇのもいる。

そんな奴らには兵士育成のため1人以上の弟子を取る事を義務付けされている。もし奴らの弟子になればそれ相応の強さは身につけられるだろう。

 

ではさっきでたギフトについて話そう。

ギフトというのは神様から贈られるとされていて、いつかは貰える特別な能力のことだ。

 

その中でも稀有なのが、結界のギフトだ。

今のところ結界のギフトはカラン族という

一族だけにしか贈られていない。

 

結界はパーダ全体を覆っている。

決して魔物は通れず壊すことはできないという素敵仕様だ。

 

結界がなければ人類のほとんどは死んでいただろう。カラン一族様様だな。

 

人間は普通に出入りができる。

 

あぁ許可なしにパーダの外にでれば厳しい厳しい罰が待っているぞ。

あの化け物共が蔓延る地獄から帰ってこれたら、な。

 

ちょうどいい、魔物について話そう。

あいつらは一部を除いて同じ姿をもつ個体が確認されていない。大きさもバラバラで様々な能力をそれぞれ持っている。

 

そして人間への殺意が高いことだ。

食料として人間を襲うのか?という意見もあったが殺すだけ殺して放置、という個体が多く見られる。

ただただ人間を殺したいらしい。

人間の何が恨めしいのだろうな。

 

魔物の強さは平均的にレベル1でギフトを持たない完全武装の兵士10人でやっと対処できるとされている。

それが数え切れない数パーダの外にうろうろしている。

 

…この時点で絶望的だろう?

さらに絶望的なことに

 

魔物は進化する。

 

レベル2、更にはレベル3、とな。しかもこれで進化が終わりだとは限らない。

よく人類は生き残ったものだ。

 

ちなみにレベル2の時点でただの兵士では相手にならない。最低でも序列50位以内の兵士が数人必要だ。

 

 

レベル3となると、その魔物が確認された当時、

カラン族を守っていた序列7位が瀕死の重傷

出撃した兵士達は全滅

応援に駆けつけた序列9位と6位でやっとのこと倒すことができた。

 

パーダの外はまさに地獄だよ

 

…お前らはいずれそんなとんでもないところに放り込まれることになる。

 

決して逃げられない

 

戦うしかない

 

だから、強くなれ

 

ちょっとやそっとじゃ死にやしない強靭な

兵士になれ

 

絶対に死ぬな

 

…長々と語ったが

今のお前らに言ってもよく分からんだろう。

 

 

次だが君ら兵士についての話だ。

さっきも言った通りパーダの外に出て魔物と戦うことになる。

目的は土地の確保だな。

人類はひと時の安寧を手に入れ、日々増えている。

となるとだ、食料が足りない。

とにかく足りない。

作物を育てるにもその土地がない。

 

 

だからこそ土地確保が行われる。

 

基本は、パーダ付近の土地へ魔物が少ない内にカラン族が結界を張り、結界内の魔物を殲滅する、という方法だ。

他にも遠征と言う魔物狩りを行うのだが詳しい話しはまた後でだ。ちなみにあれを経験すればそいつの能力によっては兵士以外の役職につくことができるぞ。

 

 

「以上で今日の授業は終わりだ。何か質問があれば聞きに来い。では解散。」

 

その言葉と同時にほとんどの生徒達は立ち上がりそれぞれ談笑を始めた。

 

 

…魔物やばい。超やばい。

人間もやばい。超やべぇ。

 

え、何?兵士10人でやっと1体?

それを素手で殺す兵士?

ハハッ!お前ら人間じゃねぇ!

 

…この後どうしよう。後は昼飯食うだけ。

先生になんか聞いてみようか。

 

席から立ち上がり先生に向かって歩く。

 

「先生、聞きたい事があるんですが質問いいですか?」

 

「ん、ネモか ああ言ってみろ。」

 

 

 

「魔物は何故現れたんですかね?」

 

しばらくの間、先生は目を少し見開き沈黙した。

 

あれ、なんかまずいこと聞いた?

 

「ふむ、何故現れたか

 

そんなの私にもわからんよ。

理由を知るのは神様くらいではないか?」

 

先生は顎に手をやり考える素振りを見せる

 

「…だが、そうだな。

魔物が現れる前、世界は平和だったらしい。

人同士の争いもなく、食べる物も満ちあふれていたそうだ。

新鮮な肉、魚、野菜、様々な主食。

今の世の中じゃ全く考えられんな。」

 

肉、魚かぁ。見たことすらないや。

 

「…何故俺はこんな時代に生まれてしまったんだ神様このやろう。」

 

もし会ったら一発殴ろう。うんそうしよう

 

「クックック!

ああ私もそう思うよ。

特に食べ物。なんだパンと芋って。

たまに新鮮な野菜もでるが……

 

 

肉を食わせろ肉を!!

家畜が絶滅寸前なのは分かるが!

私は序列13位だぞ!!

それなりに強いんだぞ!

今の社会は強さが全てじゃないのかどちくしょう!

 

 

…失礼。

騒いだら腹が減った。

食堂に行ってくる。」

 

不満を爆発させた先生はそのまま早足でいってしまった 食堂へ向かうのだろう。

 

 

 

つーか先生13位だったのか。

めっちゃつえぇじゃん。

 

 

ぐぅ

 

 

…俺も食堂に行こう

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