兵士達は今日も生きたい   作:よむなのだ

5 / 12
4話

決着は一瞬だった。

隊長がブレたと思ったら魔物が真っ二つになっていた。

 

「なにかされる前に殺る。これが一番だ。」

 

え、えぇー……確かにそれが一番だけども…えぇぇ

 

「だが、攻撃すると毒を噴射する奴や死ぬ時に大爆発なんてのもあるから気を付けるように」

 

たいちょー!どう気を付ければいいんでしょうかそれ!

 

「それができないなら地道に削っていくしかないな。

もし強い能力をもつ魔物と相対してしまった時は、まぁ運が無かったと思って諦めろ。」

 

たいちょー!諦めろって何をですか

生きることをですか!?

 

 

いつの間にか他の分隊長達も魔物を倒したようだ。

 

は、はえー速攻じゃん。魔物瞬殺じゃん。

 

あれ魔物って弱くね?

 

そう考えたのがいけなかったのか

 

自分が突如影に覆われていることに気づく

 

咄嗟に上を見ると

 

 

 

鋭い鉤爪が今にも自分を貫こうとしていた

 

あ、まず これ死

 

 

 

 

なにかが、自分を通り過ぎる。

 

ん、だ?

 

自分に赤い液体が大量にかかる

 

目の前に迫っていた危機は赤い血に変わっていた

 

た、助かった?

助かったのか?

俺生きてる?生きてる?

いきてる

 

「生きてる!」

 

感情が溢れ、思わず叫ぶ

 

「お主危なかったのぅトラウィスがいなければ死んでおったぞ。

まだ結界は未完成じゃからの真上が空いておる。気をつけるのじゃ!」

 

「チッ!これだか「あっあの!ありが、ありがとうございました!!本当に!ありがとうございました!!」…お、おう。

ここはまだ戦場だ。気抜くんじゃねぇぞ」

 

トラウィス様に駆け寄り全力で礼をする。

 

「はい!」

 

…心なしか引いているように見えた。

なにか変だったのだろうか。

 

 

その後、何体か魔物が現れたが全て討伐し、死者が出る事なく結界は完成した。

 

「よし!これで終わりじゃ!ちゃっちゃと帰るぞー

いぶきー疲れたからおんぶしてなのじゃー」

 

そう言って幼女はイブキ様の背中へダイブした

 

「レイ様、お疲れ様でした。

イブキ様、トラウィス様は引き続きレイ様の護衛をお願いします。」

 

「うむ!!それじゃあの!

さあゆくぞ!いぶきごう!すすめい!!」

 

「いぶきごういきまーす」と呆れ混じりの掛け声でいぶきごう+トラウィス様は去って行った。

 

「これから30分間休憩だ!各々食事を摂っておくように!」

 

血でべちゃべちゃの気持ち悪い状態で干し芋をかじる事数分

 

「それでは最初に説明した通り6方向に分かれ魔物を殲滅する。

それぞれの分隊長に従って行動するように!

私は第一分隊についていく。

私からは以上だ、幸運を祈る。」

 

 

 

 

「はいはーい!というわけでこれからは僕の指示に従ってもらうよー!

序列16位ダル!よろしくねー」

 

ダル分隊長がテンション高めに挨拶をする

 

「僕がいれば全滅!なんて事態には絶対ならないから安心していいよ!なんたって序列16位だからね!風操っちゃうからね!最強だからねうん!」

 

ちょっとうざく感じてきた

 

「それじゃあ第ニ分隊レッツゴー!!!」

 

あっ俺達の自己紹介はいいんだ

 

我が道をゆく分隊長についていく兵士達

 

数分後

 

進んでいく先に森が見える。結界はまだ先

森を抜ける必要がありそうだ

 

 

「うーん魔物いないねぇ

そこんところどう思う血濡れくん?」

 

「平和でいいですね。あと自分の名前ネモです。」

 

「そういうこと聞いてるんじゃないんだよなぁ血濡れ君

この状況おかしくない?ってこと」

 

「いや初出撃の自分に聞かれてもわからないです。あとネモです。」

 

「さっき結界発動の音に反応した魔物を倒したけど数が少なかった。

あいつらは本当に沢山いるんだ。数え切れないくらい。本当に沢山。いくら派手に暴れているあっちにおびき寄せられたとしても少なすぎる。

これは異常なことなんだよ血濡れ君」

 

この人頑なに名前で呼ばねぇな

「そうなんですか。ネモです。」

 

「そうなんだよ血濡れ君!!

 

 

もしかしたら強力な魔物がいるのかも、ね」

 

「え、それはまじで勘弁してほしいのですが。あと血濡れでいいです。」

 

「ふふっどの分隊が当たりを引くかな?楽しみだね!!」

 

あ、この人まともじゃねぇ。

 

「すいません、その言葉に全く同意できません」

 

その時だった

 

 

 

グルゥ?

 

 

 

「おっいよいよお出ましか。さてどんなやつかなー」

 

それは森の中で首を傾げ佇んでいた

 

「狼?」

 

それは狼のような姿をしていた

 

あの狼みたいなのも魔物、なのか?

 

「狼、だって?

 

ッ!まずい!お前ら!早くここから逃げろ!」

 

それは未だにその場で佇んでいた。

 

 

2匹に増えながら。

 

鼓動が速くなるのを感じる。

 

自分の中のなにかが警告する。

 

これは危険だ今すぐ逃げろと

 

「フッ!」

 

分隊長が上から下に手を振る

 

強い風が狼へと吹く。すると2匹の狼の首が落ちる

 

 

 

その後ろには怒ったような形相をした4匹の狼がいた

 

 

やばい。やばいやばいやばいやばいやばい!

 

「なにをやっている!!早く逃げろこの馬鹿共!!!」

 

その言葉に固まっていた兵達は、はじかれたように動きだす

 

その間に狼は10数匹に増えていた

 

ワォオオオオオオン!!!!

 

死が向かってくる

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告