占いツクールで書いていた小説をこちらに移転しました。
本文をかなり訂正をしています。
拙い文でありますがよろしくお願いします。
アメリア=クライスことメルはコーヒーを飲みながら、パソコンに表示されているとあるサイトを見ていた。
表の人間には全く知られていないサイト…『匿名の情報屋』。
彼女はその管理者であり、今日も依頼を確認していた。
「今日の依頼はなしと」
新着メールが来ていないので、依頼はなしだ。
パソコンの体内時計を見ると、もうすぐ依頼人との待ち合わせの1時間前になりつつあった。
慌ててコーヒーを飲み干しながら、この間やりとりをした依頼人との内容を急いで表示する・
『ゾルディック家の家族構成が知りたいので、情報を教えて頂けますか?返信を待っています。』
『わかりました。何時(いつ)空いていますか?それまでにお調べ致します』
『1週間後の13時にヨークシンシティ内の駅から一番近いカフェで。いくら要ります?』
『今は何とも…情報と一緒に提示致します。依頼人だとわかるように、胸に白い薔薇をつけて待っていてください』
『わかりました。期待してるよ』
一週間後…今日の13時まであと1時間を切っている。
内心焦りながら、昨日仕上げておいたゾルディック家の資料を鞄の中に入れる。
スーツに着替え、髪をまとめ、念のため伊達眼鏡をかけ家をでた。
前に一度調べたことがあった内容だったので、比較的楽な仕事であった。
有名な暗殺一家らしいが私には到底関係のない話である。
約束の時間の3分前にカフェに着くと、長髪の特徴的な服を着たとても目立つ中性的な男性(恐らく)が目についた。
かなり不気味な見た目であり、敵になった人間を全力で呪いそうな見た目である。
できれば関わり合いたくないと思いながら、さりげなく確認すると胸に白い薔薇をつけている。
あの人が今回の依頼人か…と顔を引き攣らせながら考えていると、目が合い話しかけられた。
「あんたが噂の匿名希望の情報屋?」
「はい。そうですが…」
内心帰りたいと思いつつ肯定の言葉を返す。
よし、目立ちたくないし早く終わらせて帰ろう。
「依頼人の方でよろしいですね?」
「うん」
相手が頷いたのを確認し、席に着く。
そのまま、それではと話を単刀直入に切り出し、資料を取り出した。
「今回依頼された仕事内容の資料です。性格・容姿は絞れませんでしたので名前と家族構成だけです」
目の前の男性に資料を差し出す。
「ご確認ください」
と内容を見るよう促す。
彼は資料を持つと軽く目を通し、無表情のままこちらを見つめた。
「こんな情報一体何処で手に入れた?」
声や表情に変わりはないものの彼が纏う空気が一変し、不穏な気配を感じたメルは身構える。
先ほどのやりとりの中で何かやらかしたかと思いながら、顔には出さなかった。
「それを言ってしまうと、私の仕事がなくなってしまうので企業秘密です。」
得意の営業スマイルで答えておいた。
「最近はこんな奴でも、ここまで情報が手に入るのか…」
彼は呟いた。先ほど感じた殺気は消えていた。
私は、その独り言を聞いて早く帰りたいと思いながら話を続ける。
「それでは、今回の報酬の件ですが、1000万ジェニーでよろしいでしょうか?」
営業スマイルが少し引き攣っているのが、目に見えてわかる。
「それでいいよ」
彼が適当に返したのを聞き、紙を差し出す。
「では、こちらの契約書にサインをして頂けますか?」
「わかった」
彼は答え、サインしている間にメルは鞄からさりげなく通信無線機器を取り出し、時間を確認する。
「終わったよ」
相変わらず無表情な彼から、契約書を受け取る。
「では、こちらの口座に振り込みをお願いしますね」
と自分の口座が書かれた紙を渡す。
そして、次から見かけても関わらないようにしようと彼の顔を目に焼き付けて席を立った。
「それでは、失礼致します」
早く此処から立ち去りたいとの一心で歩くと、ちょうど彼の顔が見えない位置で呼び止められる
「君何者?」
一瞬冷や汗を掻くと、少し崩れた営業スマイルで返す。
「ただの匿名希望の情報屋です。宣伝は結構ですので、またのご利用をお待ちしております」
恒例の定型文で答えると、早歩きで店の中を駆け抜けて外に出た。
「ああいう客ってやりづらい」
メルはそう呟くと、家に帰った。
先ほどの依頼人___イルミは、情報屋が帰ってしばらくしたあと、今回会った情報屋のことを教えてもらった人物に電話をかける。
『もしもしヒソカ』
『やぁ、イルミどうだった?彼女は❤』
イルミは白い薔薇をを片手で弄りながら喋った。
『凄いね。頼んだのが一週間前なのに、よくできた資料だよ』
『彼女は仕事が早くてね…僕も信頼してるんだよ❤』
ヒソカは彼女と会うと、いつもこう思う。ああ、彼女と戦いたい…と。
彼女からたまに感じる殺気…それがヒソカの戦闘狂を奮い立たせていた。
彼女に情報を頼んだ時はいつも、要件が終わるとすぐに帰ってしまうため、契約書を渡されたときに、喋りかけると
「早く書いてください」
と急かされる。そんなことを思い出しながらイルミと他愛のない話をしていた。
「誰と話しているんだ?」
ヒソカは、不意に団長から声をかけられた。
「知り合いとだよ♦」
団長にそう答えイルミとの会話に戻り時間が来たことを伝える。
『じゃあ、切るね』
「ツートントンツー ツートン ツーツートンツー♥」
突然のモールス信号の 『またね♥』に、イルミが何か答えを返そうとした時には既に電話は切れていた。
「そろそろ、仕事の時間だ」
イルミは会計を済ませると、店を出て近くにあったゴミ箱にゾルディック家のことが書かれた資料を細かく千切り捨てた。
まぁ、アレのことが書いてなかっただけまだいいか…そうイルミは我が家に幽閉されている〝ナニカ〟を忌々しく思いながら、仕事場所に足を向けた。
メルは家に帰ると溜息をつき
「あの客凄く私のことを聞いてきたな…」
脳裏に鮮明に焼き付けた長髪の男のことを思い出し愚痴を零す。
忙しくてログアウトしてなかったパソコンは、マウスを動かしただけで画面が映る。あのやりとりのページのままだったので、左矢印をカーソルで押し再度自分のもとにくる依頼受信画面を見る
「依頼きてないか」
一人呟きながらふとした事を思い出す。
「ハンターになると、各種交通機関・公共機関のほとんどを無料で利用できたりして、いろいろな
利点があるんだよ♦君も受けたらどうだい?」
そういえば以前赤髪の男ヒソカがこんなことを言っていたかもしれないと、記憶を辿っていく。
「ハンター専用のサイトがあったりしてそこで情報交換もできたりするよ♥」
ハンターライセンスをとれば、今より多くお金が儲かるかもしれない。
もしかしたら、師匠に仕事を取られるかもしれないから。
「ハンター試験受かる確証がないけど、当たって砕けてみるか…」
言うとハンター試験に向けて準備を始めた。
半分不純な動機だがお金が足りないのも事実である。
…後にハンター試験を受けたことを後悔するのはまだ先の話。
誤字・脱字にはできる限り気を付けています。