ジャンヌ好きがジャンヌを召喚した件について 作:ガブリアスオルタ
今回は皆で温泉旅行に行くお話ですね。前編、中編、後編の3つに分けようと思います。
では、本編どうぞ!
「旅行に行きたい?」
「はい!」
リリィの服を買いに行った日から数日たったある日、ジャンヌに旅行に行きたいと言われた。まあたまには悪くないんじゃないか?
因みに、リリィが寝るのはなんとオルタに決まった。理由は、ジャンヌだと危うく窒息死しそうになったらしい。その点オルタは意外と気遣うように寝ていたらしく、腕枕までしてくれたらしい。是非俺もして欲しいのだが!
「マスター!聞いてますか?」
そんなことを考えてるとジャンヌが話しかけていた。
「ん?あぁごめん。なんだっけ?昔ジルに惚れかけたって話だっけ?」
「なんですかそれは!惚れかけてないです!そもそも私には想い人は他にいます!……あ。」
は!?待てそんなの聞いてねえぞ!
「え、ちょ、おま、誰、え、おま、え?」
「流石に取り乱しすぎでしょう!?私も年相応の恋くらいします!相手は言いませんが!」
それもそうだ。ジャンヌ・ダルクは確か19歳で処刑されたんだしな。そう考えれば年頃の女の子だもんな。
「だが!お父さん許しませんよ!相手を連れてこい!ボコボコにされてやる!」
「される側なんですか!?」
まあそれは当たり前だろ。俺が喧嘩出来るわけない。出来ても指スマくらいだしな。
「まあ相手はそのうち言いますよ。」
その笑顔は卑怯だろ…!
「分かった。とりあえず話を戻すけど、旅行だよな?どこ行きたい?」
話を戻さねば何も始まらないしな。(話を変えたのが俺なのは何も言うまい。)
「そうですね…温泉とかどうでしょう?マスターも3人も相手するのは疲れるでしょう。所謂リフレッシュ休暇です!」
確かに疲れるな。最近は、ジャンヌも気を使わなくなってきたし。いい事なんだけどな。オルタは前に比べて態度がでかくなったし。ツンデレ可愛いけど。リリィは、とにかく可愛い。ジャンヌとオルタが妹ならリリィは娘みたいなもんだな。
「いいんじゃね?じゃあ温泉旅行行くか。オルタとリリィにも声掛けといてくれ。俺も用意してくる。」
さて、今回泊まる旅館に着いた訳だが…なんというか…うん。The・温泉宿的な感じだな。本当に変わったところもなくコメントしづらい旅館に着いた。でも、それは日本人の俺からしたらなわけであってフランス生まれのちゃんとした生活を出来ていなかったジャンヌ達からしたらまた観点が変わってくるようだ。
「ほわぁ〜!これが旅館ですか!知識としてはありますが直で見るとやはり迫力が違いますね!」
「だろ。なかなかでかいだろ?ここは結構有名だから温泉も気持ちいいと思うぞ。」
ジャンヌは旅館の大きさに驚いてるようだ。
「ちょっと!早く部屋に案内しなさい!」
「ちょっと待ってくれ。まだ受付があるんだ。」
オルタは早く部屋に行きたいらしい。多分畳の部屋が落ち着くのだろう。
「トナカイさん。この度はどうもありがとうございます。」
「子供がそんな畏まるんじゃない。子供は子供らしく楽しんでこい。」
1番小さいリリィが1番大人しいな。まあ多分喜びとか色んなのが積み重なって逆に冷静になってるんだろうな。
そうこうしている間に受付も終わって部屋に着いた。中は入ってすぐにでかい和室。その横にちょっと小さめの和室(多分寝室)となっていた。でかい和室からは庭の竹とかよくわからんけどそんな感じのが見えた。
移動に時間を取られたせいで今はもう日が沈んできている。さっき女将さんがご飯を作るまでに時間があると言っていたから先に風呂にでも入るか。
「さて、飯が来るまでにまだ時間があるから先に風呂に行くか。」
するとジャンヌが目をキラキラさせながら、
「温泉ですね!私温泉は初めてなのでかなり楽しみです!」
「あんまりはしゃぎすぎてのぼせないようにな。」
ジャンヌは、かなりはしゃいでるな。オルタとリリィも落ち着いてるように見えて内心楽しみなんだろう。ずっとうずうずしてるし。
「じゃあオルタとリリィも行ってこいよ。ゆっくり浸かってこいよ。」
と言うと、我慢が解けたのか急いでジャンヌの後を追って行った。その後ろ姿は仲のいい姉妹に見えた。
「さて、俺も行くかな。」
ふぅ〜いいお湯ですね〜。私のわがままを聞いて連れてきてもらったマスターには感謝ですね。
あら?オルタが何か言いたそうにこっちを見てますね。どうしたんでしょう?
「どうしたんですか?」
「いや…なんというか…あんたってあいつのこと好きよね。」
ふむ。私がマスターのことを好きと……へ!?
「な、なんでその事を!?」
「いや、見ればわかるわよ!分かりやすいのよ!」
なんと。バレていたのですか。流石は私。でも…
「オルタもマスターのこと好きでしょう?」
「な…!?なんで私があいつの事を!」
オルタも充分分かりやすいと思うのですが…
「そもそも、他人からの愛に飢えていた私達があの人に惹かれないわけが無いのですよ。」
「…」
そう。私は…いやジャンヌ・ダルクはまだ小さい時から指揮官として戦いに身を投じた。それ故に、他人から受けるのは指揮官としての尊敬や期待であり、愛情ではなかった。戦争中ですから当たり前なのですけどね。だからこそマスターから受ける純粋な愛情にすごく胸を打たれた。そもそも私達をあそこまで愛してくれるのはマスターが初めてではないでしょうか?
「1ついいですか?」
リリィが話に入ってきましたね。何か言いたいことでもあるのでしょうか?
「貴方達2人だけで先程から話していますが、私もジャンヌ・ダルクということを忘れないでください。」
「……それは何に対しての言葉ですか?」
「簡単な話です。貴方達がジャンヌ・ダルクだからこそトナカイさんに惹かれている。でもそれは、同じジャンヌ・ダルクである私にも当てはまる。」
つまり…
「少し口が悪くなりますが…
ノロノロしていると私が貰っちゃいますよということです。」
そう言って、温泉から上がるリリィと呆気に取られる私達は滑稽に見えたでしょう。まさか子供に勇気づけられるとは…
「まさかリリィにあんなことを言われるとはね…」
愛情をちゃんと受けたことがない…だからそれに対する行動がわからない。それをリリィに気付かされるとは…
「私達の方が余程子供でしたね。」
「そうね。でも、もう分かったわ。」
ええ…私もです。
「…負けないわよ?“ジャンヌ”」
「私も負けませんよ?“ジャンヌ”」
第7話も見ていただきありがとうございます!
お気に入りやUAがすごく増えてきてやる気に満ち満ちています!本当にありがとうございます!
では、誤字、脱字の報告やコメント、お気に入りお待ちしております!
ありがとうございました!