次の日、非番から帰った吹雪に任務が入る。内容は非常に重要な情報のため書類上に記載された用紙をハワイ米海軍基地まで護衛輸送せよとのことだ。正直な話、ハワイとなるとかなりの長期遠征のため非番から帰った吹雪にはかなり重い話だった
吹雪「司令官、その情報は書類にするほど重要なのですか?」
提督「ああ、内容は申し訳ないが伝えることが出来ない…だがこれは現在の輸送で信用出来るほどの内容ではないし海軍直属なら信用性は高いと見た上層部の決定だ」
吹雪「編成は?構成はどのようにすればいいのでしょうか」
提督「それは吹雪に任せるよ。正直な話、私より実戦経験豊富な吹雪の方が的確だろうからな…出せる艦娘をリストに出しておく。そこから選抜してくれ」
吹雪「……了解しました」
外グラウンド
「はぁ…こんなに荷が重い任務なんて久しぶりかなぁ…」
吹雪は目の前の海を眺めながら今後の任務について考える
舞鶴鎮守府からハワイは遠すぎるのと部隊編成後は期間内に不定期位置から不定期航路にてハワイに向かえとのこと。それほど機密性の高い護衛任務ということが伺えるが吹雪の経験上なにやら嫌な予感しかしないのだ。
吹雪「考えてても仕方ない…編成を報告しないと!」
自分に言い聞かせるように呟くといそいで執務室に向かった。
提督「…それで、たったの3隻で十分なのか…?」
吹雪「はい、心配ありません。三等海佐以上の艦娘を二隻選抜させて頂きました。また今回の任務は隠密作戦とのことですので3隻で十分かと…」
十分ではない……だがこれ以上階級を下げてしまっては錬度不足が心配だし有事の際に上級艦娘が鎮守府に居ないのは不味い。
隠密任務といえど本土からハワイまでの距離はかなりある……それなりの錬度がなければ到底成し遂げられる任務ではないだろう。それに吹雪の経験上3隻以上は隠密とは言えないのだ。
提督「なるほど……了解した。吹雪が言うのであれば確実だな。こちらも本土から足がつかない程度に支援をさせてもらうよ」
吹雪「感謝します。……あの」
提督「どうかしたか?」
吹雪「その……もしもの時はよろしくお願いしますね」
吹雪はなにやら言いたげな顔を影に隠しながら呟く。
提督は椅子から立ち上がるとそっと吹雪の肩に手を置いた。
吹雪「……?」
提督「そんな固くならなくても大丈夫だ、今までだってなんとかやって来たことだろう?なんとかなるさ」
吹雪「そうですね……すこし構え過ぎてたかもしれませんね……」
提督「だが書類の内容は今後の人類が深海棲艦に対抗するための非常に重要な鍵だ……くれぐれも慎重に頼むぞ」
吹雪「は!了解しました!」ビシッ
午後7時 太平洋側沿岸にて
吹雪「……と言ってもいつもの三人なんだよね~」ガチャガチャ
深雪「そういうなよ~夜間出撃とか川内さん喜ぶだろうなぁ」ジャキッ
古鷹「重要な……しかも隠密となると私達で十分かもですね!……出撃前に加古が構って~ってしつこかったのが心残りですが」ギュッ
深雪「古鷹姉妹は本当仲が良いよな~」
吹雪「あはは…」
深雪「でもなんで重巡洋艦なんか選抜したんだ?隠密で長距離なら……」
古鷹「あー…なんとなく察しますが吹雪さんどうして私を選抜されたのですか?」
吹雪「それは……古鷹さんは階級や錬度もそうだけどまず観測機やレーダー端末……要は情報に特化している点と…今回は衛星リンクや次世代レーダー、GPSシステムなど艦娘の能力を飛躍的に高めるアイテムの試験運用もかねているからですね。
古鷹さんはたしか通信系統の資格や能力を持ち合わせていますよね?なので選抜しました。」
古鷹「あーなるほど……確かにそれなら私が一番適任かもね…他の娘は太平洋だし…よし!ならお姉ちゃん頑張っちゃいますよー」
吹雪「あはは…よろしくお願いします…」
深雪「こんな重要な護衛任務なのにまだ任務を被せてくるのか……」
吹雪「それは…うんまぁ言いたいことわかるけど今は一番大事な時期だから我慢しないと…それにだからこそこの三人で任務を行うんだよ」
吹雪が深雪を軽く説得していると古鷹が話を割った
古鷹「……吹雪さんそろそろ状況開始時刻ですよ」
吹雪「……!ありがとうございます」
吹雪は艤装の点検を終えると二人に指示する
吹雪「それではこれよりハワイまで機密書類護衛輸送任務ないし装備試験任務を開始します。各個気を引き締めて任務に当たってください!」
深雪&古鷹「了解!」
吹雪の指示で二人もエンジンに火を吹かす。時間は午後の7時30分丁度。ついに任務が開始された。
午後7:30作戦開始
作戦内容:機密書類護衛輸送任務ないし新型試作装備試験任務
作戦要員艦娘名
駆逐艦:吹雪 一等海尉
重巡洋艦:古鷹 一等海尉
駆逐艦:深雪 二等海尉
合計3名
作戦航路:機密
機密のためその他時間未記載とす
舞鶴鎮守府
舞鶴鎮守府戦闘指揮所
次回「状況開始」