艦娘と人間と、職務と青春と。   作:いちごオレ

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第五話「状況開始」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………

 

 

吹雪「…ニュース」

 

深雪「す、す…スイカ」

 

古鷹「カモメ!」

 

吹雪「めだか…?」

 

深雪「課金…あ!」

 

古鷹「あーあ…また深雪ちゃんが間違えましたね~」

 

吹雪達は長い航海の暇をどう潰すかで悩んだ結果しりとりで時間を潰すことにした。

周りは暗くレーダーには何も映らず…即事に展開できる吹雪達にとっては暇で暇で仕方ないのだ

 

 

 

深雪「し、仕方ないし!多分寒さで思考が落ちてるんだよ…」

 

深雪の言うとうり時間はまもなく午後8時…何もない海の上ではかなりの寒さだ

 

吹雪「うぅ…寒すぎる…こんなことならマフラーだけじゃなくてタイツ履いてこれば良かった…」ザザッ

 

古鷹「だね~さすがに任務の内容に集中しすぎて防寒対策すっかり忘れてたね…」

 

深雪「古鷹さんはタイツ履いてるじゃないですかぁ…」

 

吹雪「…二人とも、一応敵との接触時に直ぐ対応出来るように試験装備の確認をしておいてね」

 

深雪「了解~…にしても凄いなーこのレーダー…360°常に監視してくれるし水上空中の他に海の下まで監視できるなんてな…」

 

古鷹「それだけ技術も進歩したって事ですよ…」

吹雪「あ、予定だと残り10分で第168物資集積所に到着します。その後補給ののち一時間航行でハワイに到着予定です」

 

深雪「かなり航行したからねぇ…燃料の補給が大事大事~」

 

古鷹「防寒具とか頂けたら嬉しいね…」

 

吹雪「ですね………っ!まって!あの光!」

 

 

長時間航海で気が緩んだ三人の前に現れたのは残酷な光景だった

進めば進むほど海が汚れていく…恐らく石油系の燃料…そして吹雪の見た光は地上施設の爆発する光だった。燃え上がる炎から真っ黒な煙が立ち込める…正に敵に襲撃された地上施設だ。

 

吹雪「そんな…ここは安全な海域のはずじゃ…」

 

深雪「水上レーダーに感あり!前方2時の方向2.5キロメートル!」

 

深雪が声を張り上げて二人に伝える。

 

古鷹「IFF応答なし…識別信号当てはまらず……深海棲艦です!」

 

吹雪「くっ…この暗闇のなかで襲撃なんて…被害を確認しに行ったのが間違いでした……!」チャキ

 

深雪「後悔しても遅いよ!吹雪どうするの!?」ガチャン

 

吹雪「今は海域から離脱します!恐らく炎の明かりでこちらは丸見えです!」

 

古鷹「了解!スモーク散布!!」ババババンッ

 

古鷹は退却方向にスモークを撒き散らすと一斉に退却を始めた。レーダーを見ればわかるとおり確実に包囲をしに来ている

慢心…そう、慢心が自らの状況を悪化させたのだ

 

深雪「敵さらに接近!……爆発閃光視認!!」サッ

 

吹雪「各艦回避行動!!」グンッ

 

砲弾の独特な接近音の後にくる衝撃波。

経験からしてこの砲弾は戦艦級だ…こんなもの当たったらひとたまりもないと吹雪は心で叫ぶ。

 

吹雪「こちらも反撃します!各艦GPSと火器管制をリンク!魚雷発射!」ババシュッ

 

三人の発射した魚雷はまるで吸い込まれるように各敵艦に命中する。試作なのか仕様のせいなのかわからないが数発外してしまった。だが旧来の戦闘に比べたらこの距離からの雷撃でこの成果は明らかにシステムのお陰だ。

 

 

 

 

古鷹「吹雪さん!敵艦さらに前方11時方向3隻!」

 

吹雪「古鷹さんは砲撃で敵を牽制と注意を引いてください!その隙に私と深雪が主砲の有射距離まで接近します!」

 

古鷹「了解!流れ弾に注意されたし!」バッ

 

 

古鷹の15㎝三連装砲の一斉砲撃と共に吹雪と深雪が急接近する。

気がついた深海棲艦が両側に意識を向けた隙を古鷹は見逃さなかった。

 

古鷹「探照灯照射!…あなた達の相手は私です!」

 

古鷹の探照灯に気が逸れたその一瞬を突いて吹雪と深雪は有射からの砲撃を開始する。

 

吹雪「遅い!!当たって!」

 

深雪「くらえ!深雪スペシャル!」

 

二艦の近距離からの正確な砲撃と雷撃に敵艦はなすすべもなく轟沈していく。錬度が物を言うのか吹雪と深雪の連携は完璧だった。

 

 

 

 

吹雪「あとは……!」

 

古鷹「後方艦隊……撤退していきます」

 

深雪「どうする?追撃しようか?」

 

吹雪「…いや、本任務は護衛任務と試験装備のテストだから後者の方はもうデータも取れたしあとは護衛任務だけ……温存の為にも追撃はしません」

 

深雪「りょーかいっ」

 

3隻は第168物資集積所跡地を後にするとハワイへ進撃した

時間はまもなく12時を過ぎる頃だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深夜一時過ぎ

 

 

深雪「あー足が痛い…」

 

吹雪「それくらい我慢してよ」

 

約一時間の航行、数十分の戦闘、約一時間の航行…。レンジャー課程を卒業した吹雪達にはあまり苦ではないが弱音は出てしまうものだ。

 

 

 

吹雪「まあでも本当に久しぶりの戦闘でちょっとくるとこがあるかも……」

 

深雪「眠い…あーあー…今頃初雪達はふかふかのベッドで寝てるんだろうなぁ」

 

古鷹「あのねぇ…まだ貴女達の身体年齢は大体16才でしょ?私なんて18辺りだから間接が痛くて…」

 

吹雪「いや、古鷹さんもまだ十代じゃないですか…」

 

深雪「不思議だよね…いきなり成長が止まるなんてさー。いつまでも子供扱いは嫌になるよ」

 

ストレスをまぎらわすために3人は愚痴をこぼしていると吹雪が通信を受信した。

 

吹雪「ちょっと静かに…………なるほど、了解しました。間もなく到着しますので…はい…はい…ありがとうございます」スッ

 

深雪「どうしたんだ?ハワイのばっちゃん?」

 

吹雪「違うよ~…ハワイはハワイなんだけど北側の海域から入る事と丁度夜間威力偵察で偵察に出てた第8がお出迎えしてくれるからその誘導に従えだってさ」

 

古鷹「第8って…あの第8艦隊の方々ですか?!エリートじゃないですか…なんでそんな方々が威力偵察を…」

 

吹雪「それは分かんないけど…はい、各自※IFFの作動チェックを…暗くて霧が濃いから誤射されたらたまったもんじゃないよ」

 

※IFF=敵味方識別装置

 

深雪「っ…間もなくハワイ※EEZに入るね」

 

※EEZ=領土から200海里の海域、排他的経済水域

 

吹雪「了解、機関速度を維持、間もなく第8と合流するポイント海域なので各自誤射に注意」

 

吹雪の掛け声に二人は頷くとポイント海域に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

EEZの線を越えた先は様々な対深海棲艦用の返しが所々に見える。もちろん艦娘も触れればただですまない。過去に大きな攻防戦があったため陸地に近づけば近づくほど破壊された船舶や人口物が増えていく。吹雪達は返しに注意しながら慎重に進んでいく。

 

 

吹雪「ここから先は制圧ラインなのでライトの使用を許可します」カチャ

 

 

深雪「了解…」

 

古鷹「…?どうしました?ってちょっと!その傷!」サッ

 

吹雪が騒ぎに気がつき深雪を見ると横腹から血が流れていた。暗くてライトを点灯させるまで気がつかなかった。

 

吹雪「は!?なんで言わなかったの!」サッ

 

吹雪は反転すると深雪の近くに駆け寄りすぐさま応急手当を施す。傷から見るに敵の砲弾の断片が貫通したのだろう。

 

深雪「イテッ……ごめん」

 

古鷹「どうして言わなかったんですか…危うく過出血で倒れる所じゃないですか」

 

吹雪「でも貫通しててよかった…一応洋上での応急手当はこれが限界だから直ぐにドックに行こう」

 

 

 

………こち……艦……応答……し…

 

 

 

深雪「…古鷹さん…無線から声が聞こえるよ?」

 

古鷹「あ、あぁ!すいません!……あ、はい!そうです!了解です!」

 

古鷹は無線内容を吹雪に伝える

 

吹雪「なるほど、了解です!これより威力偵察に出ていた第8と合流します。各艦は対応お願いします」

 

吹雪は深雪と古鷹が了解を得たことを確認すると全身を開始する。

 

古鷹「……!確認しました!IFF応答あり!米海軍巡洋艦娘タイコンデロガです!」

 

タイコンデロガ「こちら米海軍所属の第8艦隊です!旗艦タイコンデロガです!目視で確認しました!」

 

吹雪「こちら日本国海軍所属の舞鶴鎮守府より参りました旗艦吹雪以下二艦です!」

 

両艦隊が真正面から合流する。隠密性の高い任務に伴い三隻の日本艦に対し威力哨戒のため数が多い米国艦隊、分かってはいたがかなり威圧感がくる。

 

タイコンデロガ「ようこそ…とはまだ言えませんが無事合流できて何よりです…。ん?そちらの方は怪我をされているようですが大丈夫ですか?」

 

吹雪「あ、はい。先の戦闘で負傷しました。即応急修理を願います」

 

タイコンデロガ「もちろんです!後衛を随伴で行かせますので案内に従ってください」

 

タイコンデロガの後ろに居た二隻の駆逐艦娘が深雪の両肩を支え素早くハワイ海軍基地に護送されていく。それを見た吹雪はやっと安堵する

 

タイコンデロガ「さぁ吹雪と古鷹も早めに入港しましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タイコンデロガに案内され無事海軍基地に入港する。我ながらかなりの夜間長距離航行は久しぶりでまるで部活大会終わりの高校生という感じの節々の痛さだ。

 

 

 

 

 

 

岸辺にて

 

 

 

吹雪「あぁ…陸だあ……」ズシャア

 

古鷹「さ、寒いですね…」ブルッ

 

タイコンデロガ「早めのお風呂を推奨します。艤装の修理と補給はお任せ下さい!挨拶や手続きはそのあとで大丈夫です!」

 

吹雪「ありがとう…タイコンデロガさん」

 

タイコンデロガ「あ、さんはつけなくても大丈夫ですよ?うちの艦娘達はフレンドリーですから!」

 

吹雪「うん、わかった。ありがとねタイコンデロガ」

 

タイコンデロガ「はい!」

 

吹雪は米艦娘に指定された場所に荷物を置くと古鷹と共にドックに向かった。

 

_あぁ…温かい…国は違えど風呂はあまり変わらない…このお湯の温かさが身体中を優しく包んでくれる…一生居たい_

 

 

古鷹「そんなことしたらのぼせちゃいますよ?」

 

吹雪「わっ!なんでわかるの?!」

 

 

古鷹「声に出てましたよ……でもまぁキツかったですねぇ…間接が痛いです…それに肩も…」

 

 

吹雪「間接はわかりますけど肩ってどういう意味ですか?」

 

 

古鷹「え?……あーなんでもないです…」ザプッ

 

古鷹は何かを察したのか黙りこむ。 

 

吹雪「……私も古鷹さん見たいに胸大きかったらなぁー」

 

 

古鷹「い、以外と直球ですね…」

 

吹雪「疲れるとそういう気分になる時がー…と言うかどうでも良くなるんです……それに比べて私はー…」ザパッ

 

 

古鷹「いや、申し訳ないんですけど全然ある方だと思いますよ??そんなこと言ったら暁さんとかどうなるんですか」

 

 

いきなりのガールズトークにテンションが上がる二人、疲れと風呂の癒しが話題を掻き立てる。

 

吹雪「服から見てあると解るって言われたことあります??悔しいです…泣けますよ…」ガクッ

 

 

吹雪は風呂に肩まで浸かると口からブクブク泡を出す。

 

 

古鷹「でも吹雪さんDくらいありそうですけど?」

 

吹雪「…CとDの合間です…」

 

古鷹「…はい?」

 

吹雪「確か…C…だったような…です…」

 

古鷹「あ、はい…」

 

吹雪「大きくてもかえって戦闘の邪魔です!」

 

古鷹「でも吹雪さん、胸が無い訳じゃ無いですし…それに吹雪さんの胸、可愛らしくて私は好きですよ?」

 

吹雪「可愛い…うっ…」

 

 

(……ついつい流れに乗って話しちゃったけど凄く恥ずかしい)

 

 

あまりの恥ずかしさに風呂の湯の中に顔をふせる。頭がぼーっとする。おそらくのぼせかけてるのだろう。胸のサイズは地味に気にしていることは間違いない…誰だって気にしてるだろうし…。

 

吹雪は古鷹より先にお風呂からささっと上がると恥ずかしさを隠すように脱衣場に向かった。

 

 

 

 

 

 

ハワイ鎮守府執務室

 

 

 

 

 

深夜の夜の静けさと少しの寒気の中、吹雪は執務室につながる廊下を進む。正直執務室の場所はかなり前だが作戦時に司令所になり利用した事があるため把握している。廊下の末端に大きな扉が見える。吹雪は深呼吸すると扉の前で口を開く。

 

 

吹雪「…失礼します!日本国海軍舞鶴鎮守府所属、駆逐艦吹雪です!」

 

 

気迫のある言葉の後にか弱い女性の声が聞こえる。

 

???「どうぞ、吹雪さん入って」

 

女性の声のとおり吹雪は扉を丁寧に開け、執務室に入室した。目の前には提督の机、そしてそこには上品な風貌をした一人の女性がいた。

 

女提督「久しぶりね、何年ぶりかしら、なにも変わらないようで安心したわ」

 

吹雪「あはは、艦娘は…私はこれ以上成長しませんよっ…提督は随分老けましたね…」

 

女提督「そうねぇ…艦娘に言われると望ましいわぁ」

 

吹雪は若干の笑顔を見せるも真っ直ぐに立ったままだ。

 

女提督「まぁまぁそうかしこまらずに、そこに座って?お茶でも用意するわ」

 

吹雪「あっ、お手伝いします!」

 

 

 

 

 

 

 

 

…外は真っ暗、見える光は鎮守府のクレーンや作業車両の照明や誘導員の赤色棒灯くらいだ。吹雪は目の前の提督とお茶を交わしながら状況報告をする。

 

 

吹雪「……以上が報告になります」

 

女提督「なるほど、道中大変でしたね、深雪さんなら今頃古鷹と個室で寝ているでしょう。吹雪も眠たいだろうにごめんなさいね」

 

吹雪「い、いえ!大丈夫です!お構い無く!」

 

 

 

というのは冗談で死ぬほど眠い。だがこれは軍人として、甘えることは許させれないのだ。少なくとも吹雪はそう考える。

 

 

女提督「そう、ありがとう…、それでその機密情報とやらはこちらで既に解読しました。今時データ通信ではなく書類とは差ほど重要なことかと思いましたが…」

 

(…え?違うの…?)

 

女提督「重要過ぎて震えましたわ」

 

吹雪「あ、あぁ!そ、そんなになんですね!……それで内容は……あ、聞いちゃ駄目ですかね…」

 

女提督「あら、見てないんですか?……この情報はですね…人類の深海棲艦に対する攻撃の鍵であり希望」

 

吹雪「鍵…希望…」

 

女提督「対深艦特化型弾頭という兵器資料です…まだ試験運用もろくにされてませんが」

 

吹雪「対深艦特化型…なんか凄そうですね」

 

女提督「凄いってレベルじゃないわ、もしかしたら艦娘が必要無くなるかもしれないもの」

 

吹雪「対深艦…というと深海棲艦に対する弾頭…ということですか?」

 

吹雪の質問に提督は掛けていた眼鏡を机に置くと紅茶をすすった。

 

女提督「ええ、人類の現代の武器は深海棲艦には歯が立たなかった、日本が開発した艦娘だけが抵抗できた。でもやはり艦娘には数があり意志がある。兵器じゃないわ、少女よ。そんな彼女達が毎日のように海で戦っている。そんな現状を人類が黙って見ているわけがないわ」

 

提督は外した眼鏡を掛け直すと吹雪に視線を向けた。

 

 

女提督「弾頭自体の仕組みは日本側のブラックボックスだからわからないけど、、簡単に言えば通常兵器に使用する弾頭を変えただけよ」

 

吹雪「……えーっと…つまり人類が使用している艦艇が防衛に役立つと…?」

 

 

女提督「ええそうよ、でも今主流のフリゲート艦は人形の深夜棲艦からしたらデカイ大きな的よ。空母なんて論外、もっと小さな艦艇を作る必要があるわ…でもまぁそのうち深海どもと人類が対等に戦える日がこればいいわね、そうすれば貴女達は戦わずにすむ」

 

吹雪「…お言葉ですが提督、我々艦娘は約9年間も国土を、海域を守り続けて来ました。深海棲艦が殲滅するまで、我々は戦います」

 

 

女提督「…そうね、失礼したわ、ごめんなさい、今の貴女達が居て今があるものね…」

 

吹雪「あ、いや…まぁ…」

 

 

(しまった…つい感情的になっちゃった…失礼だったかな)

 

 

吹雪「す、すいません!少し喋り過ぎました!」

 

女提督「ふふっ、大丈夫よ慣れたものだわ、うちの鎮守府なんかこんな老体に抱っこさせろなんて言う駆逐艦もいますから」

 

吹雪「あ、あぁ…」

 

似たような艦娘が日本にも居たことを思い出してすこし笑みが溢れる。

 

 

女提督「…ともかく今回の任務、ありがとう。もしこの弾頭が通常配備されたら…貴女達はもっとゆっくりできるかもね」

 

吹雪「あはは、それは嬉しい限りですね…」

 

提督が立ち上がると吹雪もそれに続いた。

 

女提督「ごめんなさいねこんな夜中遅くまで付き合わせちゃって。明日まで居るのでしょう?なら天気が良いしハワイの景色や町並みをを観光していって?きっといい気分転換になるわ」

 

吹雪「ほんとですかぁ!楽しみです!ありがとうございます!」

 

かるく吹雪は跳ねると提督に一礼して二人がいる個室に向かった。提督はコップを片付けると机の椅子に腰かけた。

 

 

女提督「……どれだけ砲火を交えようと少女に変わりないわね……ふふっ」

 

 

 

 

 

 

 

ガチャ_

 

 

 

 

 

深雪「~でさー…あ、吹雪!提督様とは話せた感じ?」

 

古鷹「お疲れ様~吹雪さんここおいで」

 

吹雪「いや、別に大したことしてないよ…あー眠っ!」ボフッ

 

吹雪はそう言うがまま古鷹の懐にダイブする。大きな部屋にシングルベッドが3つある。まるで高級ホテルのような感じに修学旅行のような感覚を覚えさせられる中、古鷹と深雪はベットの上でトランプをしていたようだった。

 

 

 

吹雪「はぁーホントに疲れたよー…舞鶴だとほとんど館内業務だったし…」

 

深雪「あはは、お疲れだな吹雪…あ、射撃は?あれも相当腕にこない?」

 

古鷹「あーお二人は絶賛教艦中でしたね」

 

何気ない三人の会話、なにも知らない人から見ればミリタリーが好きな女学生の会話ほどか、ベットの上で雑談混じりに会話をしていると吹雪がさっき提督に言われたことを思い出す。

 

 

吹雪「あ、深雪ちゃん、そういえばね~提督が明日の休みハワイ楽しめ~だってさ!」

 

吹雪は手で大の字を表現しながら深雪に飛び付いた。

 

深雪「ベットのリコイルが肘にくいこむ!……ハワイかぁーいいね。古鷹さんもどう?」

 

 

古鷹「もちろん!ショッピングモールとか回りましょうよ!」

 

深雪「白雪達にお土産買って上げようぜ!絶対喜ぶよ!」

 

吹雪「あー良いかもねお土産…買って上げよう!そのあと…」

 

 

 

_三人の意見がまとまった頃には頃には時間は深夜の3時を過ぎそうとしていた。

吹雪達は慌てて大急ぎで寝る用意を済ませると各ベットに潜り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブゥッブゥッブゥッ…ブゥッブゥッブゥッ…

 

 

 

吹雪がベットの中に入って数分の事だった。突然横の机に置いてあったスマホが鳴り出した。机の振動でバイブモードだったのがわかる。

 

 

吹雪「んーん……あ、携帯…、……っ!」

 

 

吹雪は眠気が覚めるようにスマホを見た。通知欄に1通のLINEが来ている。あの舞鶴高の裕翔からだ。

 

 

 

LINE

 

 

裕翔{よお吹雪、調子どう?悪いなこんな深夜に}

 

 

(全然悪くないしむしろ嬉しい…そんな事恥ずかしくて言えないけど)

 

 

吹雪{大丈夫!やっとこっちもやること終わった感じだし…どうしたの?}

 

裕翔{そっか。あ、いや…明後日から俺ら夏休みに入るんだけどさ}

 

 

吹雪{あーそういえば…課題とかたくさんでた?笑}

 

裕翔{もちろん沢山でたよ!地獄!…それでさ、丁度二週間後に舞鶴神社で夏祭りがあるんだけどさ…吹雪が良ければ…行かないか?二人で一緒に}

  

 

(二人で一緒に…なんだろう凄い胸にぎゅっとくる言葉だ、嬉しすぎてやばい…初めてだししかも二人きりで夏祭りなんてデート…だよね……)

 

 

吹雪{んーちょっと予定分かんないけど多分大丈夫だよ!…て言うか無理やり空ける!笑}

 

 

 

既読は付いたが返信がこない。こういう待ちきれない時の10秒は一分に感じるとインターネットにも有ったがまさにそんな感覚だ

 

 

 

裕翔{…そうかならよかった、一応日付言っとくと8月の21日な}

 

吹雪{うん、ありがと!}

 

裕翔{…今ってさ電話できない?}

 

吹雪{あー…ごめん…今日も遅いし明日同期と朝早くから用事あって…ほんとごめんね}

 

裕翔{そうか…いや、いいんだよ。吹雪達のお陰で俺ら生活出来てるんだしさ、吹雪も国防ご苦労様。任務頑張れよ}

 

吹雪{ありがと!…じゃあ夏祭りの件明日ぐらいにLINEするからよろしくね!!}

 

裕翔{おう!わかった!おやすみー}

 

吹雪{おやすみなさいー}

 

 

 

 

コトッ…

 

吹雪はスマホを枕元に置くとベットの中に潜り込むと小さな声で呟いた

 

 

吹雪「ん…ふふっ…楽しみだなぁ夏祭り…」ガサゴソ

 

吹雪は裕翔とのLINEの余韻を感じながら夢の中に落ちていった。部屋は軽く冷気が漂うが今の吹雪は手の先から足の先まで暖かった_

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





次回「ハワイ!」
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