魔術師で暗殺者なマスターが人理を救うそうです   作:醤油味のパスタ

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第2話 数合わせとドクターでテロ

[突然だけど、私は花の魔術師、マーリン。これから起こるテロから君を救いに来た。これから伝えることを信じ、それに従って行動してほしい。そうすれば、君は助かることが出来る]

 

マ、マーリン!?マーリンって、あのアーサー王伝説のマーリン?アーサー王伝説で選ぶといえば、選定の剣エクスカリバーだけど、そういう類の?それに、テロ……?もし彼に従わなかったら、私は……死ぬのか?

 

[ちょっと待って。……いったんそこのクローゼットに隠れてくれ]

 

マーリンは現代のすべてを見渡す千里眼を持っている。故に、これからこの部屋に何者かが来るであろうことを予想できるのだ。

念の為、机の上のダガーを取ってからクローゼットに入る。新品ピカピカのクローゼットは音を立てずに閉まった。クローゼットの中は衣類が入っているのもあり、あまり広くはなかったが、なんとか入ることが出来た。

 

[巨乳だったら無理だったね]

 

そうそう。B70代でよかったぁーってやかましいわ!

 

すると、扉をノックする音が聞こえ、声をかけることもなく中に入ってきた。鍵をかけてない私も悪いのだけれど、もうすこしプライバシーとかないのか。

 

「あれ?いない。どこいったのかなぁ」

 

男の人の声がして、すぐに扉が閉まった音がした。

 

[もう大丈夫。出てもいいよ]

 

マーリンの指示通り、クローゼットから出る。特に部屋が荒らされた様子もない。荒らすようなものもないけどね

どうやら、ただ呼びに来ただけだったようだ。

マーリンは先程の話を続けた。

 

[そろそろ本題に入ろう。まず、テロについて、私が知っている範囲のことを話そう。カルデアの天才魔術師、君も昨日廊下であったであろうレフ・ライノールがカルデアの機能停止のためにテロを起こそうとしている。おそらく、レイシフトメンバーの大半が被害に遭うだろう。そうなった時のためにレイシフト用のコフィンには中身を冷凍保存する機能があるから、レイシフトメンバーから犠牲者が出ることはないだろうけどね。]

 

ということは、カルデア職員は少なからず死ぬのか。それなら、テロをする人物も分かっているし、今から暗殺しに行ってテロを未然に防いだ方がいいのでは?

 

[残念だけど、それは無理なんだ。さっき言った通り、レフ・ライノールは天才魔術師。対策はきちんと用意してあるようだ。君一人の力じゃどうすることも出来ないし、防いだところで状況は変わらない。それに、レフ・ライノールには切り札がある。それをカルデアで使われたら、本当におしまいなんだ。]

 

切り札って?

 

[……まだ今は知らない方がいい。知ったところでどうなる訳でもない。それに、それを説明する程の時間もない。さっさと話を進めよう。

このままでは人理が危ない。そこで、君にはこのテロを生き抜いて、君と同じ一般枠の数合わせマスターである藤丸立香くんや、カルデアのデミサーヴァントのマシュ・キリエライトとともに人理を実行してほしい。]

 

了解した。人理のため、力を尽くそう。

 

[うん、いい返事だ。……そろそろ、ここを移動しよう。私がナビするから、ある部屋まで行ってほしいんだ。くれぐれも人に見つからないようにしてほしい。]

 

「わかった。」

 

何だか話が大きくなってきて、なんだか緊張する。藤丸立香っていったいどんな人だろう。一般枠なのに、レイシフトメンバーの中で唯一凍結されない人物。相当運がいいのか、それとも…

それと、サーヴァントは知ってるけど、デミサーヴァントは知らない。デミには半分という意味があるため、半分サーヴァントってことか………なんだ私の仲間か(思考放棄)

私は自室を後にした。

 

 

 

 

[そこの分岐を右に曲がって、3番目の部屋、そこが目的地だ。]

 

マーリンのナビ有りでもなんだかんだ10分くらい走った。カルデアは大きすぎるんだよ。迷わないように次からもマーリンのナビを頼ろう。

 

ここまで来る途中の全ての部屋の扉には鍵がかかっていたのに、目的地の部屋の扉には何故か鍵がかかっていなかった。扉を開けると、カルデア制服を着た同い年くらいの男の子と軟弱そうで白衣を着た男がベットに腰掛けてたままこちらを呆然と見つめていた。

 

「鍵をかけ忘れる僕らも悪いけどさ」

「ノックぐらいした方がいいんじゃないかな?」

 

なんとなくさっき私の部屋に来た男の人の気持ちがわかった気がする。そりゃあ鍵がかかってなかったら入るよなぁ…

 

「というか君、今回のレイシフトメンバー?こんな所にいていいのかい?」

 

白衣の男の言葉に少しドキッとする。

流石に逃げてきたなんて言ったら不味いんじゃないか?とりあえず、適当に何か…

 

「実はオルガマリー所長に愛想を尽かされて、レイシフトメンバーから外されてしまったんです…」

 

「君が何をしでかしたのかは知らないけど、君も僕らの仲間みたいだね。僕らもだいたい同じ理由でここにいるよ」

 

はい、パーフェクトコミュニケーション。

 

[黒崎君、演技上手いね。]

 

スパイとしての訓練もしてるからね。心理学も会得してるし、説得も誘惑も一般人よりかは出来る。

 

[その胸で誘惑…]

 

同じネタを2回も使うな。やかましいわ。

 

「おっと、自己紹介がまだだったね。僕の名前はロマニ・アーキマン。みんなにはDr.ロマンって呼ばれてるよ。一応、ここの医療部門のトップさ!」

 

彼、通称Dr.ロマンは得意げに話す。ロマンの意味分かってんのかな。大丈夫なのか?こんな人が医療部門のトップで・・・?

 

「所長にロマニが現場にいると場が緩むなんて理不尽な理由で追い出されたもんで、ここでいじけてたってわけさ!」

 

やっぱりゆるふわ系。一周まわって安心する。もしかしてとんでもない所に来てしまったのでは?

 

「そして、こっちは…」

「藤丸立香です。今回のレイシフトの一般枠の1人なんだけど、所長の講義中に居眠りしてしまって……なんだかんだで今に至ります。」

 

私はマーリンのおかげでテロを回避した私に対し、彼はやっぱり自らの豪運でテロを回避したようだ。

 

「そして、俺の肩に乗ってる子がフォウくんです。」

「……」

 

藤丸の方に乗ったリスと猫を足して二で割ったみたいな生物が無言でこちらを見つめてくる。容姿はすごく可愛いが、こんな生物見たことも聞いたこともない。

 

「僕もけっこうこのカルデアにいるけど、フォウくんのことはマシュの話でしか聞いたことがなかったからさっき見た時はびっくりしたよ。いやぁ世界は広いねぇ」

「……」

 

小動物…フォウくんがロマにのことを哀れなものを見るような目で見てる。

それと、今ロマニの口から出た「マシュ」がデミサーヴァントのマシュ・キリエライトかな。小動物と戯れる可愛いキャラかな?

ロマンはへらへらしてるし、藤丸はこっちを見てにこにこしてる。ほんとにこれからテロが起きるのかというくらい緊張感がない。

 

[そりゃあ君しかテロが起きることを知らないからね。ロマンも藤丸もレイシフトメンバーも所長も、まさか今から世界が滅びようなんて思ってもいないのさ。]

 

いやまぁ分かってるけど……

未来が分かってしまうこともあまりいいことではないね。

 

[便利そうな能力や権利にも何かしら対価がある。それは直接的なものだったり、間接的なものだったりする。それがその人の人格を変えてしまうこともある。そういうものさ……]

 

それは現代を見通す力を持ち、理想郷(アヴァロン)から人類史を見てきた英霊が故の言葉だった。なんだか、これからそんな英霊たちと仲間になり、英霊に立ち向かうという運命を誇らしく思えた。

そんなことを考えていると

 

「なんだ?明かりが消えるなんて、何かーーー」

 

部屋の明かりが落ち、警報ブザーがなり始め、アナウンスが流れる。

 

「緊急事態発生。緊急事態発生。中央発電所、及び中央管制室で火災が発生しました。中央区画の隔壁は90秒後に閉鎖されます。職員は速やかに第二ゲートから避難してください。繰り返します。ーーー」

 

「今のは爆発音か!?いったい何が起こっている!?モニター、管制室を映してくれ!みんなは無事なのか!?」

 

ロマニが叫ぶと、目の前のモニターに火の海と化した管制室が映し出される。

 

「これは……」

 

ロマニは急いで扉を開ける。

 

「二人はすぐに避難してくれ。僕は管制室に行く!もうじき隔壁が閉鎖するからね。その前に君たちだけでも外に出るんだ!」

 

その言葉を残して、走っていってしまった。

 

「マシュを助けに行こう!」

 

藤丸は管制室に行くみたいだ。それなら、私達も彼についていって管制室に行くのが最善だろうね。

 

「私も行くよ。まだここに来てから何もやってないからね。」

「ありがとう!恩に着るよ。」

 

こうして私達は部屋をあとにした。こんなにもピンチなのに、これからどんな旅が待っているのか、私の胸は期待で一杯だった。

 

戦況

カルデア

藤丸(廊下(→管制室))

黒崎(廊下(→管制室))

ロマニ(廊下(→管制室))

フォウ(廊下(→管制室))




どうも。醤油味のパスタです。
半年ぶりですね。もう夏休みも後半です(大嘘)
この小説は半年に1回更新です笑笑
いや、ブラックジョークです…
次は春までには更新したい
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