あれ?此処は何処?僕は死んじゃたの?此処は天国なの?夢?確か…意識が朦朧とする中、誰かに運ばれた感覚は僅かに残っていたんだけど…記憶が曖昧だった。
少なくとも今、僕は豪華なホテルの中でも一番高いスイートルームにでも居るようだ。僕のダドリーのお下がりのブカブカでヨレヨレの汚い服はどうやら着替えさせられた様だった。今はワインレッドのシルクのパジャマを来て居る。
絶対にこれは夢だ!そうに決まっている。じゃなきゃきっと、僕は死んじゃたんだ。やっぱり此処は天国かな?
僕は豪華な部屋を見渡した。僕が一生の内でも、こんなホテルのスイートには、泊まれないだろうなーと思った。僕の人生は決まっていたんだ。一生ダーズリー一家に尽くして生きることだ。僕が大人に成って働けるように成ったら、一生お金を貢ぎ続けなければ成らないと、バードン伯父さんに言われてきたからだ。そんな中、お腹が鳴った。空腹だった。もう餓死する一歩手前、何じゃないかと思うぐらい僕の体は限界に来ていた。テーブルの上に、果物やお菓子が置かれていた。僕はこれはどうせ夢だ。現実の世界じゃないと思って、なりふり構わずに、置いてある食べ物にかぶり付ついた。美味しかった。食べた事が無いお菓子や果物までちゃんと味が在った。食事を終えて暫く立つと急に不安に成ってきた。これが夢や天国じゃなかったら、どうしよう。今にもホテルの人が来て、僕にお金の請求書を持って来たら…僕はとても払えないし、バードン伯父さんにかなりの借金を僕は背負う事に成ってしまう。
駄々でさえ、僕の今までの世話や食事で、お金を使って居るから、働けるように成ったら返すように言われているのに…また、殴られて部屋に閉じ込められるんだ。次はもう出られるか、解らない…バードン伯父さんの怒りが修まるまでは、消して出られないだろうし、きっと僕の事も忘れて終うに決まっていた。やっぱりどうあっても、僕の運命が変わることは無いらしい。何とか此処から逃げ足せないかなー、逃げ出して捕まって刑務所に入っていた方が、まだ生きられる気がした。ダーズリー一家は刑務所に入った者は、普通じゃないから縁を切ってくれるだろうし、僕は犯罪者に成った方が自由になれる気がする。今ならまだ僕は子供だから、罪も軽くて済むからだ。刑務所なら食事だってちゃんと貰えるだろう。虐めは在るだろうか?僕はまた、誰かに使えて生きて行くのかな?ダーズリー一家よりは増しだと良いんだけど…
そんな事を考えながら、部屋から何とか出ようとしたが、扉には鍵が掛かっているのか開かない。なら窓からならと思い、窓に近付いた。そしたら驚いた。空に月が2つあるし、空に大きく青い地球が見えたからだ。僕は呆気に取られて、愕然とした。下を見たら此処は空に浮かぶ国だったのだ。僕はゆっくりベットに戻った。これは、夢であると確信が持てたからだ。きっとまた眠れば、いつもの階段下の僕の部屋に、成るだろうと思ったからだ。ふぅ、焦って損した。こんな夢を観るなんて、よっぽど僕は、限界だったらしい。これじゃあ、おとぎ話やファンタジーの世界じゃないか!
そう思って、もう一度眠ろうとした…その時、コン、コンと扉を叩く音がした。僕は焦ってとっさに、急いで寝ている振りをした。
ガチャガチャ鍵を開ける音がした。
コツコツ、「ほ、ほ、ほ、ふむ、一度起きたようじゃな、いやー危なかったわい、栄養失調の上に絶食何ぞさせるもんじゃから、もう少し遅かったら、この子は死んでおったかも知れん。酷い事をしおるわい。これだけ食べられるなら、心配は入らんじゃろう。今はまだ安静にして、体を休め無くてはならんじゃろう。ハリーや今はゆっくり休むんじゃよ。次に気付いた時は、ワシとゆっくりと話をしよう。ワシもこの世界に来た時は、驚いたもんじゃたからな。最初は戸惑うじゃろうが、少しづつこの世界にも、慣れて行くじゃろう。心配は入らんよ。ではな、ワシは行くぞ、一様鍵は掛けとくでな、なんせこの屋敷は迷うでな。庭には迷路も在るし、危険じゃからな。すまんなー、閉じ込められたとは思わんでくれたら良いんじゃが…あ、早々、起きたら、ブギーと呼んでごらん屋敷しもべ妖精がお前さんの世話をしてくれるじゃろう。ではな、ゆっくりおやすみハリー」
そう言って老人は部屋から去って行った。
暫くして、僕は起き上がった。どうやらさっきの老人に、僕は連れて来られたらしい。しかも、僕が起きて居たことが、バレて居た様だった。何なんだろう?僕を誘拐しても、何も成らないと見た目で解るのに…僕が死にかけて居たから、普通に救助されたんだろうか?さっき
、屋敷しもべ妖精とか…言って居たけど、妖精が居るわけ無いのに、小さな子供とかの何かのゴッコ遊びか何かだろうか?ブギーとか言っていたな…呼べば来るとか?扉の前から大きな声でブギーと呼ぶべきだろうか?正直、余り動きたく無いんだけどなー。まだ、体がふらふらだった。声も余り出せないし、一度試しに此処から呼んでみよう。
『こほ、こほ、…ブギー』僕の声が掠れてしまい、か細い音に成って響いた。流石に聴こえないだろうと思った瞬間、パチンと音がしたかと思ったらブギーらしきとても人とは思えない生き物が僕の真横に控えていた。一瞬、驚いてベットから落ちそうに成ったが、ブギーが僕を支えてくれた。
「お気を付け下さいませ。ご主人様」
「ご主人?僕が?」
「左様で御座います。わたくしめは、屋敷しもべ妖精のブギーと申します。今日からわたくしめブギーはハリー・ポッター様にお使いする屋敷しもべ妖精で、御座います。どうぞお見知り置き下さいませ。他にも貴方様にお使いする屋敷しもべ妖精が下ります故、後程ご紹介を差せて頂きます」
「?屋敷しもべ妖精って何?君は作り物じゃないよね?」
「はい、わたくしめは作り物ではございません。わたくしめは本物の生きた屋敷しもべ妖精で御座います。ポッター様…ご主人様にご屋敷しもべ妖精をよりご理解頂くために、わたくしめがこちらの本をお持ちしました。こちらをお読み下されば、ご理解頂けるかと存じます。所でポッター様、わたくしに何か御用でしょうか?」
僕は反射的に分厚い本を受け取った。ブギーがそう聴いてきて、僕は空腹だった事を思い出した。なんせ、常識外な事ばかり起こるから、すっかり忘れていた。
「え、ああ、お腹が空いてるかな?果物やお菓子じゃなくて、ちゃんとした御飯が在れば良いんだけど…すみませんが貰えますか?今、僕お金が無いんだけど…ちゃんと後で雑用でもして、何とか働いて返すから頼めないかな?」
「いいえ、働くなど飛んでも誤差いません。ポッター様は雑用等もなさらなくて、結構で御座います。ハリー・ポッター様、直ぐにお食事をご用意致します」
そして、パチンとブギーが片手で音を鳴らすと豪勢な食事がテーブルに現れた。僕の食い散らかした果物やお菓子は、食事と入れ替えるようにして消えて閉まった。
まるで、魔法の様に…僕はその様子に唖然と口を開けて居たら、それではポッター様、わたくしめは失礼します。また何か御座いましたらお呼びください」
そう言って、パチンとブギーは消えて閉まった。
僕は何が何だか解らないながらも、まだ空腹だった事もあり、食事をする事にした。食べ終わってからでも、本を読んでゆっくり考えよう。空腹だと考えても頭が回らないからだ。それより、いつ間違えでしたと言われて、食事を取り上げられるとも限らない。夢なら食べる前に目覚めるとも限らないし、僕は他の事は後回しとばかりに、食事に集中する事にした。正直、今の僕には考える余裕が全く無かったのだ。
暫くして、僕は満腹になりやっと状況が、考えられる様に成った。空に成った食器も食べかすは僕が食べ終わると勝手にテーブルから、消えて綺麗にテーブルが以前のように新しく、果物とお菓子が置かれていた。正直、僕が今まで生きてきた中でも一番豪勢で、まともな美味しい食事だった。
僕はブギーから受け取った分厚い本を開いた。
魔法生物一覧と書かれていた。
どうやら屋敷しもべ妖精以外にも、大勢不思議な生物は居るようだった。僕の夢にしては出来すぎな様な…夢なのかな?僕はこの世界のヒントが在るかも知れないと本を読んで見た。
屋敷しもべ妖精 編集
小さく醜い人型の魔法生物(独自の魔法を操り、その魔力は魔法使いより強力らしいが、敵対的に使われることは稀。また、杖を使わない)。茶色い顔、テニスボールくらいの大きな目、顔が割れて見えるほどに大きな口、コウモリのような長い耳、細く短い手足に長い指が特徴。甲高いキーキー声をしている。
特定の魔法使いを自身の「主人」とし、その主人や家族に生涯仕え、日常の家事や雑用などの労働奉仕を行う(これは屋敷しもべ妖精にとって「本能行動」に当たる)。妖精自身にとって不本意な命令であっても、主人の命令には必ず従わなければならない。また、屋敷しもべ妖精は隷従の証として、衣服の代わりに枕カバーやキッチンタオルなどの布を身に付けている(主人から衣服を与えられることは、妖精にとって「解雇」を意味する)。また魔法使いとの間でいつからこうした交流が始まったのかは不明。
屋敷しもべ妖精の生活拠点は、大きな館や城など、大金を持つ魔法使いが住む比較的大きな建物が多い(そうでない場所での行動も可能だが、積極的に敷地外に出ることはない模様)。そのため、屋敷しもべ妖精を従えていることは魔法界では一種のステイタスと見なされている。なおホグワーツ魔法魔術学校では100人以上の屋敷しもべ妖精を雇っていて(主に日中は厨房、夜は城内で働いている)、その数は恐らくイギリス最多である。
一般に屋敷しもべ妖精の間では、主人に忠実で無休無償で奉仕することが名誉であり、自由になることや労働代償を求めることは不名誉とされる。
僕は本を閉じた。屋敷しもべ妖精の他にもケンタウルス一角獣、水中人、ドラゴン、小鬼、不死鳥等が載って居た。しかも、実体化する画像付だった。最初は面白くて読みあさって、閉まったが暫くしてハッキリ解ったのは、此処は僕の知る世界では無い事、夢かはまだ、判断に欠けるが此処は魔法や魔法生物が居ると言うこと、此処はダーズリー一家より遥かに安全だと言うことだった。この世界は僕を虐めたり、殺したりはしない。本能的に僕は理解する事が出来たんだ。
そう言えば、僕は小さい頃にこんな、昔話や本をを聴いたり、読んだ事が在った。
北欧の伝説の一つに「取り替え子(チェンジリング)」というものがある。これはブラウニーたち妖精が、人間の新生児をそっくりな替玉の妖精の子と取り替え、妖精の世界へ連れ去ってしまうというものである。取り替えられた実の子は妖精の国で永遠の命を得て暮らすことが出来るが、替わりにやってきた子供は病弱で、ほどなくして死んでしまうと言われる。
新生児の生存率が高くなかった時代において、子を失った親が「実は子供は妖精の国で永遠に楽しく生き続けている」という、心の救いを求めた物語が原点であると言われている。
アイルランドでは、赤ん坊をうらやましそうに見ると妖精の力が赤ん坊に及び、赤ん坊が危険にさらされるために危ないとされていた。過度に賞賛されたり、うらやまれたりする者は、祝福を受けていても危険だった。頑丈な身体と美しさを備えた者は特に危険であり、女性は特に異世界との境で危険にさらされた。妖精の国で新しい花嫁にされたり、妖精の新しい母親にされたりしたのである。
スカンディナヴィア民俗伝承によると妖精は鋼を恐れるので、スカンディナヴィア諸国の親たちはしばしば洗礼前の子供の揺りかごの上に一対のハサミやナイフをそっとしのばせていた。もしそのような手だてにもかかわらず子供がさらわれてしまった場合、両親が取り替え子を冷酷に扱うことで子供を取り返すことが出来ると信じられており、そのために、鞭で打ったり熱いオーブンの中に入れたりするような方法が取られた。少なくとも一つの例では、ある女がオーヴンの中で実子を焼死させてしまい裁判沙汰になったと書かれていた。
それを僕が読んだ時、僕はチェンジリングでダーズリー一家の親戚の本当の子供では無く、人間とは違う生き物だから不思議な事も起こるし、ダーズリー一家は僕を何とか人間に取り替えられないかと冷酷に扱うのかと納得して閉まった事が在った。僕はこの世界に間違って、チェンジリングして閉まったんだと思ったんだ。だってそう考えた方が全てに説明が付いたんだ。
本当に不思議な事や説明が出来ない事が僕の周りに起こるんだ。だから僕は別の世界に本当の両親が居るなら、早く僕を此処から連れ出してと幼かった頃は、ずっと祈っていたんだ。
きっと、本当の両親がやっと僕を見付けて元の世界に僕を連れ戻しに来てくれたんだ。月日が立つ内にすっかり諦めて、妄想や幻想に過ぎないと思って忘れて居たけれど…だから、そう考えれば何とか納得出来たんだ。
多分、今は深夜で僕の体もフラフラでまともに話が出来そうに無いからブギーも老人も無理を差せないように話さなかったんだ。僕が回復したらちゃんと話してくれるだろう。僕はそう思い、部屋に付いているシャワーや洗面台を借り歯磨きも済ませて、ベットに入った。なんせ、何日も体も歯も磨いて無かったんだ。汚い身なりなのは僕のせいじゃない。責めてちゃんとして体を休めたかった。本当に疲れていたんだ。ずっと極限状態だったから、きっとダーズリー一家の人達は、僕は人間じゃないから、例え死んでしまっても人殺しには成らないから良いと思って居たんだろう。じゃなかったらもっと気を付けて居る筈だ。本当にずっと僕は、階段下の物置部屋に閉じ込められて、栄養失調で餓死する寸前だったんだ。しかも、真夏の暑い中で体力が殆んど無くて、常に体は熱中症、一歩手前を行ったり来たりして居たから、人間って、以外に死なないものだなぁと思ったものだ。
僕はベットに入るとスイッチが入った様に泥の様に眠った。次に僕が目覚めたのは、それから3日後だった。それだけ、僕が思って居る以上に体は限界だったんだ。
そして、僕は老人からこの世界と向こうの世界の隠された真実を知ることになる。そう、存在しないと思って居た魔法や魔法使いの存在を知ることになるのだ。そして、後に抗えられ無い、過酷な宿命と闘いの運命が、向こうの世界で僕に待ち受けて居ることを後に知ることに成るのだが……
それは、まだ…ずっと先のお話……
そうまだ、遥か未来のお話……