せっかく転生したので最強の悪役を目指します。   作:Z-ONE

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この章が最終章と言ったな? あれは嘘だ。

すいません。Detonationを見て予定が狂いました。

もう一章引き延ばしだああ!(杖をへし折りながら)

それと今日やっと、Detonationを見れました。

ネットでは賛否両論ですが自分は楽しませてもらいました。

ちなみに二週目入場者プレゼント色紙はシュテるんでした、やったぜ。

それでは、本編どうぞ。


process39 新たな敵、グラファイト・バグスター参上!

 シグナムと風魔は道路の上で激しい剣戟を行っていた。

 

 風魔は回転しながら後方に跳び、その最中に光を放つ手裏剣を三つ、シグナムに放つ。

 

 シグナムはそれを全て切り捨てて、構えを取り直した。

 

「……やはり、大した事ない」

 

「何、ここからだ!」

 

 シグナムは剣を構え、再び風魔に向かっていく。

 

 風魔はその一撃を躱し、シグナムに蹴りを放つが……。

 

「貴様なら、こうすると思っていた」

 

「……馬鹿な」

 

 なんとシグナムは左手で剣の鞘を持ち、それで風魔の蹴りを防いでいた。

 

「一閃!」

 

 驚愕で油断した風魔にシグナムの渾身の一撃が命中する。

 

 シグナムの一撃で風魔は吹き飛ばされ、ガードレールに直撃する。

 

 ガードレールは砕け、周囲を土煙が覆う。

 

 少しすると土煙を引き裂いて風魔が姿を現した。

 

「良い攻撃だったけど……無駄」

 

「これでも駄目か」

 

 再び二人の戦いによる剣戟が始まろうとした、その時だった。

 

『風魔、私だ』

 

「……政宗様」

 

 突如、政宗から風魔に通信が入ってきた。

 

『作戦は一時終了だ。帰還しろ』

 

「……御意」

 

 そう言って通信を切ると風魔は変身を解いた。

 

「なんのつもりだ?」

 

「……あの方から帰還命令、速やかに帰還」

 

 風魔は一言、そう言うとその場から姿を消した。

 

「結局、時間を稼がれてしまったか」

 

 シグナムも静かに刀を鞘に納めた。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 一方、ヴィータは……。

 

「ハハハ! もっと楽しもうじゃないか!」

 

「うっせー!」

 

 完全にラヴリカの戦いに翻弄されていた。

 

 そもそも、ラヴリカに対して有効打を持たないヴィータではラヴリカを倒す事は出来ない上にそもそもの相性がかなり悪い。

 

 戦況は圧倒的にヴィータに不利だった。

 

「ハッ!」

 

「クッソ!」

 

 ラヴリカは放った蔦がヴィータのアイゼンを捉え、拘束する。

 

「受け取り給え!」

 

 そう言ってラヴリカが空いている左手をヴィータに向けると左手から花吹雪が放たれ、ヴィータに直撃する。

 

「ぐうううううううう!」

 

 ヴィータは花吹雪の直撃を受け、後方に吹き飛ばされてしまう。

 

 小さな体は地面に叩きつけられ、数回地面を転がった。

 

「そろそろかな。それじゃあ、ボクはこれで」

 

 ラヴリカはそう言ってお辞儀をするとその場から消え去った。

 

 ヴィータは拳を地面に叩きつける。

 

「クソ! クソ! こんなんじゃ、はやてを守れないじゃんか……」

 

 道路の上でただ一人、ヴィータは自分の不甲斐なさを噛みしめていた。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 時は遡り……。

 

 なのは達もまた、はやての元に向かっていた。

 

「はやてちゃん……」

 

 なのはが不安そうな表情でそんな事を呟いた。

 

 するとフェイト達は笑顔で。

 

「きっと、大丈夫」

 

「そうよ! はやてだったら、きっと無事よ」

 

「だから、急いで助けに行こうね」

 

 と、なのはを励ますように言った。

 

 それを聞いたなのはは吹っ切れたように一回頷き、こう言った。

 

「うん、そうだね!」

 

 なのはのその言葉に三人も笑顔を見せる。

 

 その直後だった、なのは達の前に一つの人影が立ち塞がった。

 

「誰!?」

 

 なのは達の前に現れたのは……。

 

「リインフォースさん……?」

 

「うそ……」

 

 そこに居たのは消滅したはずのリインフォースだった。

 

 そんなリインフォースの手にはバグヴァイザーが握られている。

 

「なんで……」

 

「こういう事だ」

 

 リインフォースはそう言ってバグヴァイザーを構えるとボタンを押した。

 

「培養」

 

 そう言ってリインフォースは予め手に持っていたグリップにバグヴァイザーを装着する。

 

《Infection!》

 

《レッツゲーム! バッドゲーム! デッドゲーム! ワッチャネーム!?》

 

《ザ・バグスター!》

 

 リインフォースの体が赤黒いノイズのようなものに包まれる。

 

 ノイズが晴れるとリインフォースの姿は大きく変化していた。

 

 その姿は……。

 

「……グレングラファイトバグスター、参上」

 

「グレングラファイト……」

 

 再び敵として目の前に立ち塞がったリインフォースの姿を四人は呆然と見つめる。

 

「いざ、参る」

 

 リインフォース改めグラファイトは自身の武器である『グレングラファイトファング』を構える。

 

 一気に距離を詰めたグラファイトは槍の一撃をなのはに放つ。

 

 一瞬反応が遅れたなのははもろに攻撃を受けてしまい、ガードレールに叩きつけられてしまう。

 

「「はああああああ!」」

 

 その隙に両サイドからフェイトとアリサが迫ってくる。

 

「甘い!」

 

 フェイトの攻撃をファングで受け止め、アリサの攻撃は身を引いて回避。

 

 その後、アリサに対して蹴りを放つ事で吹き飛ばし、フェイトにはファングを持つ手とは反対の腕で拳を放った。

 

 反撃を受けた二人もなのはと同じようにガードレールに直撃した。

 

「せい!」

 

 それを見たすずかが何本かの氷の槍を生成し、グラファイトに向けて放った。

 

「効かん!」

 

 だが、その攻撃をグラファイトはファングを高速で回転させることで受け止め、すずかに向かっていく。

 

 距離が一気に詰まり、グラファイトはすずかにファングの薙ぎ払いを繰り出す。

 

 すずかは辛うじてその手に持ったスノートライデントでその一撃を受け止めるが。

 

「良い反応だ。だが!」

 

 グラファイトはすずかが薙ぎ払いを受け止めて怯んだ隙を突いて放った蹴りを受け、三人と同じようにガードレールに叩きつけられた。

 

 グラファイトはファングを軽く振るい、構え直すとなのは達の方へと向いた。

 

「私は……主より貰ったこの名を返還する!」

 

 グラファイトはファングを胸の前に突き出し、宣言した。

 

「今の私はドラゴナイトハンターZの竜騎士グラファイト! お前達の敵だ!」

 

 グラファイトはそう言ってその場から姿を消した。

 

 なのはがグラファイトに向けて差し出していた手は空を切り、ぱたりと地面に落ちてしまう。

 

「リインフォースさん……」

 

 四人はただただ呆然とさっきまでグラファイトの居た場所を眺めていた。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

「終わったぞ」

 

「アリシアちゃん、ふっかーつ!」

 

 そんな事を言いながら、アリシアは嬉しそうに右腕を掲げる。

 

 俺は復活したアリシアにゲーマドライバーを差し出す。

 

「これでお前は更に強くなった」

 

「やったー♪ これでもっともっと、フェイトと遊べるんだぁ……」

 

 ゲーマドライバーを受け取ったアリシアは心底嬉しそうな表情を浮かべる。

 

「さて、色々やらなくてはな」

 

「ねーねー!」

 

「妹と遊ぶのは今度にしろ」

 

「そんな殺生なぁ……」

 

 アリシアの抗議の声が聞こえるが無視して俺は準備を進める。

 

 イリスとの話し合いの為、俺は指定された場所に向かった。




次回予告

「さて、話し合いといこうか?」

「えぇ、お互いに利用し合いましょう?」

ついに正式に結ばれたイリスと政宗の同盟関係。

この同盟は今後どうなるのか。

だが、その夜。

イリスの内部データを調べた政宗は興味深いモノを見つけることになる。

次回 結成、新たなる同盟。イリスに秘められたモノ。

補足 政宗はイリス達の事を知りません。彼が知ってるのはリフレクション以前の作品のキャラのみで、アミタとキリエは知っててもイリスは知りません。

この作品の結末について自分の中ではいくつか候補があるのですが、どれが見たいですか? ぜひご協力ください。

  • 政宗消滅END(一応正史)
  • 政宗完全勝利END(現在構想とは真逆)
  • 政宗改心END(自分的にはなし)
  • 作者にお任せ(高確率で消滅END)
  • 消滅と完全勝利
  • 消滅と改心
  • 完全勝利と改心
  • 全部見たい

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