せっかく転生したので最強の悪役を目指します。   作:Z-ONE

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本当にお待たせいたしました。

モチベが上がらな過ぎて、放置状態になっていました。

誠に申し訳ありません。

これからもペースは亀未満ですが、完結に向けて頑張ります。

付き合ってくださると幸いです。


process45 アリサ&すずかvs風魔

 なのは達の元に向かうアリサとすずか。

 

 その前に立ち塞がったのは仮面の女『風魔』であった。

 

「そこをどきなさい!」

 

「否。主命故、出来ない相談」

 

「だったら倒します!」

 

 すずかの言葉に対し、風魔はゲーマドライバーを装着し、ガシャットを構える。

 

《ハリケーンニンジャ!》

 

「……変身」

 

《レベルアップ! マキマキ! 竜巻! ハリケーンニンジャ!》

 

 仮面ライダー風魔へと変身を遂げた風魔は二本の刀を構える。

 

「参る」

 

 次の瞬間、風魔は一瞬でアリサとの距離を詰め、刀を振るう。

 

 アリサはなんとかその一撃を防ぎ、後方へと飛ぶ。

 

 すると、すずかが無数のつららを風魔に向かって放つ。

 

 風魔は動じることなく、つららを一本残さず切り落として見せる。

 

 距離を取ったアリサとすずかは再び構えなおした。

 

「どうする? アイツ、かなり強いわよ」

 

「そうだね。私がバックアップするからアリサちゃんは切り込んで」

 

「OK! 任せて!」

 

 その言葉と共にアリサは風魔に向かって行く。

 

 風魔も迎撃体勢を取り、アリサと剣戟と繰り広げる。

 

 アリサの炎を纏った剣は風魔に徐々にダメージを与えていく。

 

 しかし、アリサも風魔の攻撃を受けきれず徐々に削られていく。

 

「アリサちゃん!」

 

 すずかの声が響き、アリサは咄嗟に風魔に蹴りを入れて後方に飛び退く。

 

 すると上空から巨大な氷塊が風魔へと落ちてくる。

 

 風魔は咄嗟にガシャットをキメワザスロットに装填し、ボタンを押す。

 

《キメワザ! ハリケーンクリティカルストライク!》

 

 二本の刀を高速回転させる事で生み出された竜巻が氷塊を粉々に砕く。

 

 砕けた氷塊の間からアリサが姿を現し、風魔に炎を纏った強烈な一撃を放つ。

 

 流石の風魔も予期せぬ攻撃を防御が間に合わず、アリサの攻撃をもろに受けてしまう。

 

 アリサの一撃でライフが減少するが、風魔は風を纏った回し蹴りを放つことでアリサを引き離す。

 

「よし、結構いいのが入ったわ」

 

「……少し効いたっ?」

 

 突如、風魔の視界にノイズのようなものが入る。

 

 同時に目の前の(アリサとすずか)に謎の親近感を覚えていた。

 

 それはまるで、”自分の家族”を相手にしているような感覚。とても不思議な感覚だ。

 

「せぇい!」

 

 風魔が少し不思議な感覚に浸っていると炎の剣を振り上げたアリサが目の前に接近していた。

 

 その一撃を風魔は剣をクロスして受け止める。

 

 しかし、剣に纏われた炎が徐々に風魔のライフを削る。

 

 風魔はクロスした剣を大きく左右に振るい、アリサに少しの隙を作ろうとする。

 

 しかし、アリサはその前に剣を振る上げ、一回転するように風魔の胴体を狙って剣を振るう。

 

 それを読んでいた風魔はそのままバク宙のように空中へと跳びあがりアリサの一撃を躱す。

 

 更にそのままムーンサルトキックへと持ち込み、アリサに一撃を叩き込む。

 

「ぐぅ!」

 

 風魔の蹴りはアリサの左肩に直撃し、アリサは苦悶の表情を浮かべる。

 

 だが、苦悶しながらアリサは左肩の風魔の脚をがっちりと掴み取る。

 

「すずか!」

 

「うん!」

 

 アリサの掛け声ですずかが前方へと躍り出る。

 

 すずかはその手に持ったハルバードのような三又の槍を振るう。

 

 風魔は体を捻じり、拘束された左足を軸に回転し、右足で槍を蹴り飛ばした。

 

 だが、すずかは蹴り飛ばされた槍をそのままにし、左手に装着された爪で風魔に向かって手刀を繰り出した。

 

 流石にこの手刀を躱し切ることはできず、すずかの攻撃を受けてしまう。

 

 すずかの攻撃が入ったのを確認したアリサは風魔の左足を放し、距離を取る。

 

 距離を取ると再び風魔の脳内にノイズのようなものが走る。

 

「お……ちゃんきょ…は…にをして…の…」

 

 頭に”懐かしい”声が響く。……懐かしい声?

 

 不思議な気持ちになる。嬉しくて切なくて……悲しい。

 

 何故だろう? わからない。

 

 風魔はすぐに思考を切り替え、ニンジャプレイヤーを複数、召喚する。

 

 召喚されたニンジャプレイヤーは縦横無尽に大地を駆け、アリサへと迫る。

 

 ニンジャプレイヤーの攻撃が四方八方からアリサを襲う。

 

 アリサはなんとかニンジャプレイヤーの攻撃を防ぎ、凌いでいる。

 

「鬱陶しいわね!」

 

「せい!」

 

 すずかが左手を地面に付ける。

 

 すると大地が氷り始め、地面を走っていた者も空中を跳んでいる者も地面に足が着いた瞬間に足が氷結。

 

 結果、全てのニンジャプレイヤーが氷によって氷結される。

 

 しかし、これはアリサも例外ではない。アリサの足も氷によって拘束されている。

 

 だが、炎を自在に操る彼女のデバイス”フレイムアイズ”の前ではこんな氷の拘束など大した問題にならない。

 

 アリサの構える剣の炎はどんどんその勢いを増していく。

 

「セイヤー!」

 

 回転切りのように振り払われた炎の剣はその刀身を鞭のように変化させ、氷の範囲を薙ぎ払う。

 

 アリサの一撃でニンジャプレイヤー達は上下に両断され、足元の氷は炎の熱と薙ぎ払いの衝撃で粉々に砕け散った。

 

 攻撃直後のアリサに風魔が迫るが、風魔の攻撃はすずかの生み出した氷の盾に阻まれてしまう。

 

 その攻撃を防ぐと氷の盾はすずかの手によって砕かれ、その背後からアリサの剣が振るわれる。

 

 風魔は初撃を後方にバク宙をすることで回避し、二回目、三回目の攻撃も防ぐ。

 

 防御をしている間も風魔はアリサを隙を探る。そして、発見した。

 

 三回目の攻撃を受け止めた際に発生したわずかな隙。風魔がそれを見逃すはずもなく、蹴りの一撃を放とうとする。

 

「甘い」

 

 しかし、風魔の一撃がアリサに命中することはなかった。何故か。

 

 風魔の足は動かなかった。―――否、動かせなかった。

 

「捕らえた」

 

 風魔の両足は先程のニンジャプレイヤー達と同じように氷結させられていたのだ。

 

 だが、先程のように大味ではない。すずかはピンポイントに風魔の足元のみを氷結させている。

 

「誰か一人を”対象から外す”のは無理だけど。一人を凍らせるのは訳ないよ。アリサちゃん!」

 

「OK! ナイスよ、すずか!」

 

 一瞬、風魔の注意は足元に向いていた。そして、次の瞬間。

 

 顔を上げ、目の前の敵(アリサ・バニングス)に目を向けた風魔の目に飛び込んできたのは。

 

 先程とは比較にならない程に巨大な炎の剣を構えたアリサの姿だった。

 

「喰らいなさい!」

 

 アリサはその巨大な炎の剣を風魔に向かって振り下ろす。

 

 風魔は咄嗟に両腕をクロスして防御の体勢を取るが、そんなもので防げるような攻撃ではない。

 

 「炎華の剣(インフィニット・フレイム)!」

 

 炎の剣は瞬く間に風魔を飲み込み、そのライフのほとんどを吹き飛ばした……。

 

 ■ ■ ■ ■ ■

 

 ―――あの日以来、私は長い夢を見ていたような気がする。

 

 あの日、突然現れたアイツに私は……。

 

 そのから先の夢で、私はアイツや周りの人達から風魔って呼ばれている。

 

 私は忍者みたいな姿に変身出来て、変わった格好をしたアリサちゃんやすずかと戦っていた。

 

 でも、アリサちゃんの炎の剣に飲み込まれたかと思ったら……。

 

 あれ、この先はどうなんだっけ?

 

「月村……」

 

 聞き覚えの声が聞こえる。振り向くとそこには高町君が居た。

 

 高町君は目を離したら今にも消えてしまいそうで私はそんな彼からを目を離せなかった。

 

「また、いつか会おう……」

 

 待って。その言葉を言う暇もなく、高町君の姿は黄色の粒子状になって霧散した。

 

 彼に向かって伸ばした私の手は何も掴むことなく、空を切った。

 

 ■ ■ ■ ■ ■

 

「……ん」

 

「目を覚ました!」

 

「お姉ちゃん!」

 

 風魔……否、『月村忍』が目を開く。

 

 ドライバーもガシャットも修復不可能なレベルに壊れている。

 

 そして横には先ほどまで付けていた仮面もまた砕けて散らばっている。

 

「お姉ちゃん、大丈夫?」

 

「うん、大丈夫」

 

「今、救援をお願いするわ」

 

 忍の看護にはすずかが付き、アリサは少し離れて管理局と通信を図る。

 

 そして、忍は先程の夢を思い出していた。

 

「……高町君、すぐ会えるよね」




今回でなのは達と”風魔”との闘いはこれにて終いです。

果たして、忍さんと恭弥さんがもう一度会える日は来るのでしょうか。

この作品の結末について自分の中ではいくつか候補があるのですが、どれが見たいですか? ぜひご協力ください。

  • 政宗消滅END(一応正史)
  • 政宗完全勝利END(現在構想とは真逆)
  • 政宗改心END(自分的にはなし)
  • 作者にお任せ(高確率で消滅END)
  • 消滅と完全勝利
  • 消滅と改心
  • 完全勝利と改心
  • 全部見たい

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