目を覚ますとそこには、海が広がっていました。 曖昧な記憶を頑張って訂正し、思い出します。 わたしは今回、トラック泊地の提督を任されたのでした。
しかし何故記憶が途切れているのでしょう? 時間を確認するともう到着予定時刻から2時間もたっています。
ここはおそらくトラック泊地の港でしょう。 何故わたしはこんなところで寝転がっていたのでしょうか?
そんなとき、水平線のあたりになにか見えました。 どんどん近づいてきます。 ………ひょっとして、これはとてもまずい状況なのではないですか? 識別も分からない謎のなにかに提督が狙われるなど……。 そしてあんなことやこんなことを………。
でも、その心配はなかったようです。 あれは、艦娘。 わたしは、あの娘たちを指揮するためにここに来たのでした。
すぐそばまで来たその艦娘は駆逐艦のようでした。
「やぁ、君が新しい司令官だったね。 わたしは、特型駆逐艦、暁型の二番艦の響だよ、よろしくね」
駆逐艦響。 三度の大破をのりこえた、不死鳥と聞いています。
「はい、こちらこそよろしくお願いします。 ところで、ここ2時間ほどの記憶がないのですが……、何があったかご存知ないですか?」
「ああ、すまない司令官。 実は、司令官が乗って来た船が深海凄艦に襲われたんだ。 それで、偶然砲弾が司令官の近くに落ちて、とりあえず司令官を引きずり出して、気絶しているけど生きていたから先に深海凄艦を倒して、船を途中まで護衛して帰ってきたら司令官が起きていた、といったところかな」
もうすでに襲われていたとは、それにしてもこの響さん、一人で深海凄艦を撃退したのですか、すごいですね。
「ありがとうございます、響さん」
「感謝されるようなことじゃないよ。 船に被害も出てるしね」
「そう言えば、何故襲われたのですか? 最初に護衛の戦闘機を飛ばしていただいていたと思うのですが」
「燃料の限界がきたそうだ。 こちらで補給すれば良いのに何故か引き返した。 その瞬間を深海凄艦はねらってきた。 まぁでも、よくあることだよ」
情報が漏れていたのでしょうか? 深海凄艦に情報伝わるかどうかは疑問ですが、人形の深海凄艦も確認されていますし、有り得ないことはないでしょう。
「ん? よくあっては行けないのでは?」
「気にすることはないよ。 それより、泊地を案内しよう」
そう言って、響さんは島にあがりました。
「ん~府に落ちませんが、泊地案内、お願いします」
「こっちだよ」
響さんは一番奥の建物の方へ歩き始めました。 てくてく歩いています。 そのときに響さんを見るとなんと艤装がなくなっています! これはどういうことでしょう?
「あの、響さん? 艤装はどこへ?」
「ん? ………あぁ、艤装なら見えなくなっているだけでここについたままだよ」
え……艤装って不可視化できるのですか!
「触れるんですか?」
「さぁ? 壁とかにはぶつからないし、多分、触れないと思うよ」
「え!……それは……なんででしょうね?」
「後で妖精にでも聞いてみようかな」
妖精さんって……何者ですか………。
「着いたよ」
そんな話をしていたらもう部屋の前です。 建物の中は、古そうでしたが、しっかり掃除されていて綺麗です。
さて、行きますか。
「失礼します!」