憧れた存在に 完全なる黄金回転リメイク   作:黒姫凛

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(゜⊿゜)「文章力、0………!?」

( ´-ω-)「そーなの」コクリ


プロローグ

夢を見る。

幾多の戦場を駆け巡り、幾多の困難に立ち向かい、幾多の闇から光を灯す。

 

ーーー故に、『正義』

 

ーーー故に、『心情』

 

ーーー故に、『勇気』

 

夢を謳歌する存在は、幾千幾万幾億とて、その姿は変わらないだろう。

そしてまた、その姿を見たもの全てに憧れを与えるだろう。

 

だから夢を見る。

憧れを与えられたものは、それに近い存在になりたいと想う。

何度も、何度でも、その姿を思い、そして憧れは強くなる。

 

思えば、そんな存在なんぞこの世にはいない事ぐらい分かるもの。

もし、いないと決めつけてしまっては、それは夢を壊すに等しい。

それは憧れを壊すと大差ない。

 

ーーー夢。即ち『願い』

 

ーーー憧れ。即ち『願望』

 

人それぞれの心理で、変わらぬのはその欲である。

大差なく違っても、それぞれのカテゴリーに分類される個々の欲は、人間にとっての最重要なものである。

 

生きとし生けるものの、誰しもが抱くそれは、『夢』か、はたまた『憧れ』か。

それぞれの思いを持つことこそ、人間の感性に最も忠実な証拠であるーーー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー死んだ。

 

『死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだーーー』

 

ーーー俺、死んだ。

 

『死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだーーー』

 

病気とか、そういう訳では無い。

ただ単に、身体が動いちゃったって言うだけの事。

まぁそれのおかげで一人の少女が助かったってのは、死んだ俺にとって死んだことに対しての後悔を無くしてくれるので嬉しいな。

 

車で引かれそうになった所を、身を呈して庇った。

車と衝突した後、頭に勢い良く何がぶつかってきた事を思い出すと、多分頭から道路に当たったようだ。

そりゃ死ぬわな。

良くて、脳震盪と、全身骨折。

悪くて、頭蓋骨骨折、脳に頭蓋骨が刺さる、全身骨折&内蔵負傷。そして死亡。

 

想像したくねーわな。死に際なんぞ。

ただ単純に、死んだのは俺だけで良かったって感じだわな。

 

『ーーーうむ、なかなかのもんじゃったわ』

 

だろだろ?結構よく守れたなぁって思ってよぉって誰ですかあんた!?

 

『ワシは、……そうじゃのぉ。選択神なる者じゃ』

 

………洗濯親?

 

『ちゃうわい!!選択神。選択させる神じゃわい!!』

 

………洗濯と。駄目っすよぉ。自分のものは自分で洗わなきゃ。

 

『ちゃうっってんだろうがぁ!!選ばせる神だっつうの!!』

 

で、えー何?選択神(笑)様は何のようですか?www

 

『………何故に笑うんじゃ。まぁよい、話が進まなくなる。言ったように、ワシは選択神。死者の魂に二つの選択肢を与えて、その選択した道に進ませる神じゃ。まぁ何じゃ?人間界で言うところの、ここは三途の川って言うべきじゃな』

 

なるほどなるほど。

で、俺も死んだから俺の元に来て選択させようって訳っすね。

 

『そうじゃそうじゃ。しかしのぉ、天国も最近は定員オーバーしてきてのぉ。なかなか厳しいんじゃい』

 

何?何なのその天国。

定員オーバーとか、何処の人気校?

予想以上に天国って俺の予想の360度を超えてるんですけど?

それが常識なの?コレが普通で俺が非常識なの?

 

『そこでじゃ。お主には半強制で悪いんじゃが、もう一度人生を歩んでみないかのぉ?』

 

……俺の話無視ですか。

って、え?もう一回人生歩めんの?

 

『さよう。これを俗に言う転生じゃな。その転生をお主に引き受けてもらいたい』

 

………転生か。

場所とかはお決まりで?

 

『まぁ一応はのぉ。と言っても、この世界はお主にとって悪くない世界だと思うのじゃがな』

 

と言うと?

 

『うむ、転生先はポケモンの世界じゃ!!』

 

………ポケモン。

ポケットモンスター、であってますよね?

 

『なぜ聞き返す?心配せんでもそのポケモンであっとるぞい。他のポケモンとかいう作品は知らんぞ』

 

………。

 

『どうしたんじゃ?そんな浮かない顔して』

 

……いや、もうちょい平凡な日常にしてくれませんかね?

 

『何故じゃ?そこまで嫌う程でもなかろう?』

 

いやそうなんすけど、正直に言うと俺疲れちゃってるんっすよ。

 

『疲れちゃってる?何故に?』

 

いやほら、俺ここに来たのって近所の娘助けたからじゃないですか。

そんな殺傷力ありそうな技をバッコンバッコン打つ世界に行くってなると、今行ったら俺の疲労感100%になりそうで。

それにほら、俺自分の人生これで良かったなって納得してますから。

死んだ奴は死人らしく天国か地獄に行きますよ。

 

『……お主の頑張りからして地獄はまず有り得んだろう。しかしのぉ、転生を拒むか。初めてじゃわい。転生を拒む者は。じゃがのぉ、天国にも空きはもう少ないしのぉ』

 

あ、別にいいっすよ。

もしダメなら俺ここでさまよいますし。

 

『……うむ。じゃが、お主。お主の願望を叶えることが出来るかもしれんぞよ?』

 

願望?

何でしたっけ?

 

『お主が忘れとっちゃ駄目じゃろう。お主はヒーローになりたいんじゃなかったのかのぉ?』

 

ヒーロー?ああ、そういやそうだった。

昔からヒーローに憧れてたっけなぁ。

 

『どうじゃ?ポケモンの世界でもヒーローにはなれるぞい?』

 

確かに、ポケモンレンジャーとかになればそれは出来るかもな。

でもよぉ、俺は死人だっつてんだろう?

今更死亡前のこと言われたってよぉ、やる気出ねぇわ。

 

『………お主の願望が叶うようにと願う者達がいてもかのぉ?』

 

………どう言う意味だ?

 

『これを見ると良いーーー』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーちゃん。里穂ちゃん」

 

「………ママ、グスッ」

 

膝を抱え、部屋の端で涙を流す少女。

少女は、未だに現実を直視出来ていなかった。

 

「……ごめんなさいね。こんな時、なんて言ってあげればいいか……」

 

「……いいんだよ、ママ。私が、私が飛び出さなかったら、お兄ちゃんは死ななかったはずなのに……。なんで私だけ生き残ったの……?」

 

「……里穂ちゃん。あまり自分を卑下しちゃダメ。守ってくれた〇〇君に失礼よ」

 

しかし、それは少女にとって逆効果であった。

怒りをぶつけるように、自分を卑下し、後悔する。

 

「分かってるの……、分かってるの!!でもなんで守ってくれたお兄ちゃんが死ななくちゃならなかったの!?あれは私が悪いんだから、私が死ねば、お兄ちゃんは!!お兄ちゃんは!!」

 

「里穂!!」

 

ーーーバチンッ!!

 

自分が何をされたか分からなかった。

数秒、次第に痛み出した頬を手を当て、打った本人である母親を見つめる。

 

「……ママ」

 

「いい加減にしなさい!!一体どれだけ自分を卑下すれば気が済むの!?確かに里穂ちゃんが飛び出さなかったら〇〇君は死ななかったし、里穂ちゃんにも危険は及ばなかった。でも起こってしまったものには何も出来ないの!!そして結果的に里穂ちゃんは〇〇君が守ってくれた!!その守って貰った自分自身を否定して、死んでいった〇〇君に失礼だとは思わないの!?」

 

結果的に助かったのは少女だけ。

自分の過ちで人を死なせてしまったという重みが、幼いなざらも既に恋心を知っている少女は、押し潰されそうなほどに圧迫されている。

 

「里穂ちゃん。確かに辛いわ。大好きだった〇〇君が死んでしまったのは、里穂ちゃんには凄く辛いと思う。でも駄目よ。折角守ってくれた命だもの。何時か〇〇君に報告出来るように、大切に生きなきゃ」

 

「……………ごめんなさい、ホントに……、ごめんなさい……」

 

「それにほら、〇〇君は昔からヒーローに憧れてたじゃない?きっと天国でも、困ってる人を助けてるに違いないわ。だから里穂ちゃん。何時か〇〇君を、貴女のヒーローを支えられるような人になりなさい。きっと、〇〇君も見ているわ」

 

ギュッと抱きしめ、頭を撫でる。

優しく、そっと撫で、少しでも辛さを和らげようとする少女の母。

少女は涙を拭うと、母の耳元で呟く。

 

「……うん、分かった。何時か、お兄ちゃんを助けられるような人に、困ってる人を助けられるような大人になる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーあの馬鹿息子。何親より先に死んでるのよ………。里穂ちゃん助けたんだから、〇〇も戻って来なさいよ……。日々鍛えてた肉体はどうしたのよ……」

 

重い空気がリビングを支配していた。

やけ酒だろうか、机の上には焼酎の瓶や銀色の空き缶が山のように積まれていた。

 

「………大丈夫だよ。僕らの息子だよ?天国でも、体を鍛えて困ってる人を助けてるに違いないよ」

 

酒に酔い潰れている女性を宥める男性。

唸る女性に、男性は何とも言えないような表情になる。

 

「………あんた、やけに落ち着いてるわね……」

 

「そりゃ君を見てたら、自然と、ね?僕だって泣きたいぐらいだよ。でも、多分あの子は病気とかで死ぬよりも、言っちゃ悪いけど、

あんなシチュエーションで命を落とす方が本望だと思っちゃうとね、僕も泣いてちゃいられないと思ってね」

 

「……そうよね。ちっちゃい時から、『お姫様を助けたい』だのなんだの言ってたっけ。小中と未だにそんな夢を心に秘めてて厨二病っぽかったけど、高校生になったらなったで、『1度で良いから誰かを命を懸けて守りたい』とか抜かしてたわね……」

 

「それで君が雷を落としてたね。『そんな馬鹿な事言ってないで現実見なさい!!』って。小学生の頃は、里穂ちゃんを連れてヒーローごっこやってたな……」

 

「……まさか、そんな夢みたいな事が起きて、しかも命懸けて死ぬなんて、ホント馬鹿げてるわ……」

 

「我が息子ながら、なんと言えばいいのか。褒めるべきか叱るべきか」

 

「どっちも言ってやんなよ。よく守ったって。それと、なんで死んだんだって」

 

「だね。僕らも天国に行った時まで覚えてようか」

 

「そうね。胸に刻んでおくわ」

 

重い空気は、次第次第に軽くなり始め、その空間にいる二人の男女も、顔に笑顔が現れ始めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……アイツ、とうとう行っちまったよ」

 

放課後の屋上。

親友の突然の死。

病気を患っていた訳でもなく、死因は近所の中学生を助けて車に轢かれ、意識重体で病院に運ばれたが、運ばれて数分後に死亡した。

 

「……まぁ、あんだけ人助けしてたんだ。簡単な事から危ない事までやらかしてたアイツを見てたら何時か行っちまうんじゃないかと思ってたら、ホントに逝くとはな」

 

馬鹿だよなと、悲しみを隠しながらため息を吐く。

しかし、それは他の3人も同じであった。

 

「……まぁ、最後の最後はアイツにとって今世紀最大の見せ場だった訳じゃん?無駄に鍛えてた筋肉をフル活用して救った命だった訳で、アイツなりにも、後悔とか無かったかもな」

 

作り笑いで誤魔化すが、他の2人には痛く、辛い表情であった。

 

「………なんで今俺達語ってんだろう。アイツがいねぇと寂しいな」

 

「……あっちでも宜しくやるんじゃない?人助けとか、めっちゃしてそうだわ」

 

「その前に俺達に一言言ってから逝って欲しいぜ。アイツの事好きだった音川さんとか、めちゃくちゃ泣いてんじゃん」

 

「流石に『あ、俺今から死ぬから、みんなバイバイ』とか、言ったら言ったで怖ぇけどな」

 

少し笑が戻ったか、冗談も笑えるほどにはなった。

 

「死ぬには惜しいやつだぜ全く」

 

「天国でも人助け、頑張って欲しいわ」

 

「だな」

 

「そだな」

 

傾く夕日を見ながら、天国にいるであろう親友に、願いを載せて願うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ーーーどうじゃった?人に思われてた自分の事は』

 

なんか、めちゃくちゃ恥ずかしかった。

え?何?里穂ちゃん俺の事好きだったの?

他にも俺の事好きな人いたのかよ……。

告れば良かった………。

 

『まぁそれはさておき、どうじゃ?あんなにもお主の期待は持ち上がっとるんじゃ。どうするかは自分で決めぇ』

 

………正直なんであそこまで願われてるか自分でもよく分かんないんですけど。

 

『そりゃお主の頑張りだからじゃろう。地域や学校その他諸々の清掃なんか自分で取り組み、誰かの為になるように動き、誰にでも手を差し伸べるお主じゃ。この程度の評価なんぞ、まだまだ序の口なのじゃぞ?』

 

………OK、自分の評価を改めて確認。

自分の評価よりもなんか予想以上に高くて驚きが隠せない。

 

『よいよい。それぐらい、頑張ったって事じゃろう。今回のこの話は、まぁお主の御褒美を兼ねてどうかと進めているんじゃぞ?過去がなんじゃ自分ガなんじゃ。好きなように生きぃ』

 

………ありがとうございます。

俺、転生しますよ。皆の言う俺とかよく分かんないですけど、とにかく頑張ります。

 

『その息じゃ。……それでのぉ、一つばかりお願いがあるのじゃが、良いかの?』

 

どんとこいですよ。

今更何言われても今の俺は気分がいいですからね。

何でも引き受けますよ。

 

『そうか、すまぬな。まぁなんじゃ、まずは話を聞いてくれんか?』

 

………長話?

 

『引受けてもらうにはちょっと話がはいるのでのぉ。我慢してくれ』

 

まぁいいですけど。手短にね。

 

『うむ、然り。実はの、お主の転生先はポケモンと言ったのじゃが、少しばかり闇が濃くてのぉ』

 

闇が濃い?どゆ意味で?

 

『お主の転生によって、もともとあった原作の道が歪むのは事実じゃ。そしてその歪みで世界の闇が深まってしまうのじゃ』

 

じゃあ俺、転生しない方が良いですね。

 

『さっきまでの威勢はどうした!?言っとくが、お主が転生しようがしまいが世界の闇は存在しておるのじゃぞ?考えてみぃ、お主はポケモンが大好きじゃったな?自分の可愛がっていたポケモン達が変態達に調教されるのじゃぞ?』

 

……そりゃ嫌ですね。

ぶち殺したくなります。

 

『じゃろじゃろ?話を戻すが、その深まる闇を、お主が消してほしいんじゃ』

 

具体的には、その闇の元凶、原作で言うなら、ロケット団とかを潰せってことですか?

 

『だいたいあっておる。何心配するな。ちゃんと特典も三つ付けてやる。いや、この依頼はワシら神全員の依頼と思ってもらって構わぬ。特典は奮発して5つにしてやろう』

 

何処の孫にお菓子を買ってあげるおじいちゃんだよ。

奮発とか、大丈夫なの?

 

『問題ない。ゼウスにもこの事は既に伝えてあるからの。問題nothingじゃ』キャピッ

 

………その容姿でキャピッとか、きもすぎる………。

 

『失礼な!!それじゃ、承諾してくれるでいいのかの?』

 

ええ、良いですよ。

折角の転生だ。

新しい人生は最も楽しんで行きたいよ。

 

『うむ、では特典を言うがいい。なんでも構わん。銀髪オッドアイなんて序の口、体消し飛んでも再生する身体とか、100m一秒で走り、シャトルラン無限にこなす体力でもなんでも』

 

そこまでチートは要らないですよ。それだと肉体強化の一括でなんか出来そうだし。

銀髪オッドアイは嫌かな……。

なんか自分じゃないみたいでキモイし。

 

『まぁ確かに銀髪オッドアイは女の子にモテたいという男の願望から生まれたもの。そんな願望がない奴には要らないものかのぉ』

 

………じゃあまずは、幽波紋を4体使えるようにして欲しいです。

 

『その場合じゃと、ここで指定しなくてはならんがいいかの?』

 

ええ。

『スタープラチナ』、『キラークイーン』、『スティッキーフィンガーズ』、『クレイジーダイヤモンド』の4体で。

 

『了解した。後から変えようとも出来んからの』

 

分かってますって。

……二つ目は、ポケモンに好かれやすくしたいですね。

 

『まぁ確かにそれは必要かものぉ。なんたってこれからポケモン達を救いに行くんだからのぉ』

 

えっ、あ、はいそうですね。

………普通に仲良くなりたかっただけなんだけどな。

 

『なんか言ったか?』

 

いいえ無いも!!

三つ目は、無難に肉体強化ですね。

強化範囲は神に任せますわ。

 

『良かろう。最高のチーターにしてやろう』

 

……そこまで要らないんですけどね。

四つ目は、……その前に聞きたいんですけど、俺転生したらどれ位の歳なんですか?

 

『えーとのぉ。だいたい12歳じゃな。じゃがお主の転生では、15歳からじゃないと旅立たてせくれんぞ?』

 

了解しました。我慢します。

四つ目は、2人ほど俺に元から同伴させて欲しい娘がいるんですけど。

 

『その選択は無かったのぉ。初めてのケースじゃわい。それで、一体誰じゃ?』

 

いやあの、どっかのキャラとかじゃなくて、ただ単に妹を2人ほど俺につかせたいんですよ。

 

『なるほどなるほど。つまりお主は妹萌えと』

 

いやー、分かっちゃい…ませんよ!!べ、別に妹萌えとかじゃないですからね!!

ただ単に冒険してみたかっただけですからね!!

 

『うむうむ。我儘を言わなかったお主が、今ここで我儘を言うとは。相当冒険したのぉ』

 

茶化すのは辞めんしゃい!!

それでですね。最後の願い何ですけど。

 

『何じゃ?さっきとは違って、なんか重っ苦しいぞ』

 

実は、前世の記憶と、ここで貴方に会って特典を貰った記憶を消して、転生した時、辛い過去を植え付けてください。

俺が闇を恨むぐらいの。

 

『了解した。特典の記憶はどうするかね?』

 

転生と同時に頭の中にねじ込んでくれればそれで。

あ、悲劇の後にお願いしますよ?

 

『了解した。では最後に、なんとなんとなんなんなんと!!この選択神から、プレゼントがあるのだよ!!』

 

今頃思うんですけど、特典って結局転生する人たちにとってのプレゼントなんでしょ?

あれだけプレゼント貰った俺に更にプレゼントってどうかと思うんですけど……。

 

『これはワシ個人のじゃ。これでもワシ、気に入ったヤツにはいっつも送っとるぞ?それに、お主はちょっとばかし特別じゃ』

 

前世の俺って、どれだけ神様に認められてたの……!?

 

『細かい事は気にすんな。では、ワシからのプレゼントは、お主の嫁を連れて行けるのだ!!』

 

………嫁、だと?

 

『そうじゃ、嫁じゃ!!』

 

………嫁。今、嫁といったか?

 

『言った!!ワシは嫁といった!!』

 

ホントに嫁なんだな?

ホントのほんとに嫁なんだな!?

 

『おうとも。更にプレゼントは一つだけではない。なんと、その世界では、擬人化してるんじゃ!!』

 

な、なんだってぇ!?

じゃ、じゃあ、オレの嫁も擬人化を!?

 

『さよう。どうじゃ?嬉しいか?もちろん人の言語を話すぞ』

……俺の時代、来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああっ!!!!

 

『もちろんここで言ったことはすべて消すからの。新しい人生、楽しんでってくれ』

 

……色々、ありがとうございました。

俺、新しい人生を前世よりも更に真っ当して精進し、特典を貰ったのに恥じないような行動をして行きます!!

 

『うむ。ここでの誓はスッカラカンに忘れるが、ワシだけは覚えておこう』

 

そ、そう言えば、無くなるんだった。

出来れば、前世の方にも、俺の記憶は消してほしいですね。

 

『じゃが、その記憶を大切にしようとしている者もおるが?』

 

じゃあ心の奥にしまわせてください。

いつまでも辛いのはいけないから。

 

『了解した。では、時間じゃ』

 

改めて、選択神。俺に2度目の人生を与えてくれてありがとう。

選択神の言う通り、これから先の転生先で、絶対に闇を振り払ってやる。

 

『おう。行ってこい、新たな転生者よ。そして、お主の二度目の人生に幸あれ』

 

行ってきます。選択神ーーー。

 

そうして、俺の、俺の視界は真っ暗になり、頭から何かが抜け出すような感覚を得た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ーーーどうやら、無事に転生させることが出来たようだな』

 

『ん?おお、ゼウスか。なんじゃい、ワシはまだまだ仕事が残っとるんじゃ。邪魔せんで欲しいのぉ』

 

『何、邪魔なんぞしに来た覚えはない。お前の見込んだ転生者の行方が気になっただけじゃ』

 

『心配せんでも、あの『闇の世界』に最も近いところに送ったわい』

 

『その転生者には、酷いことをしたな』

 

『お互い様。お前もワシも、いや神全員が同罪じゃ。普通は一つの特典を、5つまで挙げたのだからな』

 

『それほどまでに、例の奴は危険なのか?』

 

『ああ危険だとも。なんせ、初めての前例で無い5つの特典を持っていったのだからな。いや、実際は4つか』

 

『うむ。そ奴は頭が良くキレるのぉ。まさか1つの特典をあと4つ増やせるという特典を貰ったのだからな』

 

『しかも、その能力は転生してからじゃないと発揮できないからこりゃまた不便。4つ全部の能力が全く分からないのだからな』

 

『じゃが安心せい。あの子にも、密かに細工はしておいた。これで完全なるバクチーターになったじゃろう』

 

『どちらかがあの世界を制すとも言っても過言ではない。自体は大事だ。早急に解決しなくてはな』

 

『そうじゃな。じゃがのぉ、ワシはあの子の行く末をゆっくりと見ていたいのじゃよ』

 

『フッ、随分とご執心だな』

 

『当たり前じゃわい。あんなにも、真っ直ぐな瞳を持った人間なんぞ、初めてじゃからの』

 

『お前のボケにもしっかりツッコンでたからな。逆もあったな。何故に天国に空きがないとか抜かしとる』

 

『冗談で言ったつもりが、ついつい本気になってしまっとったのぉ。いつか、事を成したら天国に無料で連れていってやりたいわ』

 

『じゃあ、予約席はとっとけよ?』

 

『任せておきな。ワシを誰だと思っている?天国又は地獄に、転生に誘う選択神ぞ?』

 

『よし。じゃあ、仕事に戻れ』

 

『お前ものぉ。いつまでも、ニートやってないで自分の仕事しなさいな』

 

『分かってるとも。この事件に、終止符を打つためにのーーー』

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はめちゃくちゃ長かった。
何度も言うけど、ホントにごめんなさいね?
お気に入り登録者様又拝見してくださった方々。
何卒ご勘弁を。
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