え?なんか口調が変わってる?
エセ回想話であったお熱の時から、彼の内心はこんなふうになっちゃったのです。
しかし、まぁ。何とも言えないな。作主の文章力は。
今日も今日とて何も無い1日が始まりそうであった。
俺としちゃ、そんなほんわかしてて復讐出来るのかと言われると、押し黙りそうだが、何事も平和が一番である。
朝起きると、俺の寝袋にいつものようにカナが入り込んで熟睡しており、何事もないようにそっと抜け出して朝の筋トレを始める。
と言っても、大体はジョギングと軽く腕立て伏せ、腹筋、スクワットを100回ずつ行い、近くの川で汗を流す。勿論全裸ではない。
毎日のように続けているこれだが、肝心なのは川に入っている時だ。
俺の能力。なんでこんな力が手に入ったかよくわからないが、とにかく俺の能力。
頭の中で思い浮かんだ『幽波紋』とこの能力に名付け、四つあったので、それぞれ名前をつけた。
『
なかなかにポケモンみたいな能力を個々に持つこの4体の訓練は、全て川で行う。
まず『
はかいこうせん以上のパワーだ。
そして何より、時間を止められるというのが1番大きい。
……なんだよ時間停止って。ポケモン顔負けじゃねーか。
まぁそんな訳で、まずは『
1番重視するのは、やはり時間停止だ。
時間停止はどうやら訓練すればするほど、止められる時間が長くなるのだ。時間停止なのに時間で表すのは何か違うが、とにかく次第に長く止められるようになるようだ。
目を閉じ、1度息を吐いて集中する。
平常心は大事。戦いにおいても、ポケモンを仲間にする時も、これは変わらない。
「……『
そっと呟くように呼び出す。
ガタイが良く、引き締まった筋肉と屈強な戦士を思い浮かべさせる人形の幽波紋、『
その立たずまいは、歴戦の戦闘を駆け巡った英雄王の風格。
目を閉じたまま、今度は耳を澄ます。
川の音、風の音、全ての音を耳で探知できるように耳と全神経に集中させる。
何故かと言うと、水の上に立つ為である。
考えて欲しい。
いくら時を止めたとしても、その場から
と言うと、時間停止は俺を除く、全ての物理的実体化したもの、時間軸、空間軸諸共、世界の動きそのものを止める訳だ。
無論、俺が浸かっている川の水も同様。
止まれば止まる。ということは、止まれば水はその状態で
従って、水の動き、波紋の反射角度やらなんやら感じないと、時を止めた時に動けなくなる。
1度それでやらかした俺が言うんだ間違いない。
え?時止める時ジャンプしたらって?
……べべべべ別に今更その手があったとか思ってないんだからね!!
要はあれよ。水に触れてる時、その感覚は身体の周りに纏うオーラの様なものに感じたことは無い?
水面に手をぽちゃぽちゃと叩いた事ない?
まるであの感覚はぷにぷにしてる物を叩いている感覚だ。
そしてそのまま手をゆっくりと手を突っ込んでみる。
手は、沈むと同時に、水と言う空間に入る為、水が中に入ったところから纏っていく。
でも、その纏った空間には少しばかり間が開く。
波紋が起こって波紋同士衝突し合った時、小さな波が立つ。
水面下と水面上の水の動きには、若干の誤差がある。
その誤差でも、止めた時に動けにくくなる。
それを利用し、水面に出来た波紋が足に当たった瞬間と、水底の水の流れが完全に足に当たる水の流れが完全に一致するタイミングで瞬間的に時を止める練習だ。
反応速度と精密さ、忍耐力と第5感の訓練と言った様々な事が一瞬で鍛えられる練習。
ちなみに失敗は最初らへんだけで、今は水面が石で埋め尽くされるまで時を止める程長く止められるように練習している。ちなみにそれはまだまだ修行中である。
次は『クレイジーダイヤモンド』の訓練である。
これもまたポケモン顔負けレベルの能力を持っている。
何ですか壊れたものを直すって。
破損した物体を元の形に戻すのが、『クレイジーダイヤモンド』の能力。俺ポケモン持つ意味ねーな。
しかしこれに力を入れては訓練していない。
これは元から直す能力を持っているから、『
強いて言うなら、幽波紋同士のラッシュ比べの時ぐらいしかこれは出さない。
まぁこの幽波紋は怪我とかした時に傷を直すことしかしてないな。後、服とか直す時とかだけ。
次は、『スティッキーフィンガーズ』だ。
これは壁や床、様々な所にジッパーをつける能力。
ジッパーは開け閉じ可能で、ジッパーを開けて中にも入ってその空間で歩ける距離を移動出来る。ジッパーを閉じて敵を閉じ込めることも可能。
また、物体にジッパーを取り付けて、そこから分解も可能。
人間の身体を分解すれば、血液が流れなくなるので、血を流さずに殺すことが出来たり、心臓や脳を分解して瞬殺も可能。
使い方によっては、めちゃくちゃ汎用性のある幽波紋で、移動距離は視界に入る場所全てだ。
なんという幽波紋なのだろうかと正直ビビったね。
『
正直弱点無しですわ。
まぁこれも訓練すると言ったら何も無い。
ジッパー出しとけば普通に使える。
そして最後が、『キラークイーン』である。
こいつは俺が1番お気にのやつで、左手の人差し指で触れたものを爆弾に変えることが出来る。
手榴弾、地雷、追撃爆弾、設置型爆弾と様々。
この能力ほど、発狂したものは無かった。
いや爆弾ですよ?地味?いやいやいやいや。
触れたものを爆弾に変える。それ即ちどれが爆弾に変わっているのか相手には分かんないわけで、それこそただの石っころでも爆弾だと気付かずに触れたら、スイッチ一つでドカンだ。
これがあれば、あいつらが使っていた機関銃だのライフルだのハンドガンだのと、打つ前に無力化出来る。
最っ高だね。素晴らしく今自分を褒め称えてやりたいよ。
でも、やっぱり思うのは、なんでこの力があの時出なかったのかって、1番悔やんでる事だ。
こんな能力があるのに、なんで俺は出す事が出来なかったんだろうと。
そうすれば、みんな生き残る事が出来た筈なのに。
そして、『
思えば、川でなんとかかんとかと訓練の話をしてる割には、『
まぁいいか気にしない。
拠点に戻ると、何時もの如くマナが朝食支度を終え、いつでも食べることの出来るように机に並べられていた。
今日の朝食は、トーストと温かいシチュー、色とりどりのサラダ、ミルタンクのミルクだ。
未だにカナは寝ているようなので、マナが起こしに行く。
手間のかかる妹だ事。まぁそんな所も可愛いんだけどね?
流石に先に食べるのは気が引けるので、2人が来るのを朝食を眺めながら待つ事にする。
というか、これも正直言うと日課に近くなっているな。
カナは朝が苦手で、一年前ぐらいまでは俺が起きてから起こしていたが、カナに起こさないでねと可愛く言われたので、起こさないようにしているが、そのカナを起こさないと目の前にあるのに空腹な腹になにもいれられないという我慢プレイを嫌でもしなくてはならないので、何時も俺の天使と悪魔が言い争っている。
でも今日はやけに早かった。
ゴシゴシと目元を擦りながらのらりくらりと歩いてくるカナ。
朝っぱらから飲んだ酔っ払いかよ。
無理やりカナを座らせ、ちょっと冷めてしまったが味には全く問題のないマナの朝食を頂く。
ホントに美味しいわこれ。
なんでこんなにも美味しくなるのか不思議だお。
マナが美味しいか聞いてきた。
めちゃくちゃ美味しいですはい。マジ最高うちの妹マジ天使お嫁さんに欲しいお。
でもそんな事言うのは恥ずかしいので、悟られないように美味しいよと返した。
ごめんな、こんなヘタレなお兄ちゃんで。
食べ終わり、食器を川に洗いに行った俺はその帰りの道中、突然降ってきた巨大岩と遭遇。
よく目を凝らすと、何故か女の子も一緒に落ちてきた。
これは不味いぞと、食器をその場に置き、俺の人間離れした脚力と回転を活かし、地面を強く蹴った。
メリメリッと地面に靴跡が埋め込まれ、高速で足の回転を早くする。
多分瞬間的重力圧力数は、人体じゃ到底耐えることの出来ない圧力が身体を襲うのだが、俺には全く関係ない。
あまりにすぐ着きすぎたので、その場で女の子に当たらない位置で拳を上に掲げて置いた。
ひゅーっと、落ちてきた女の子を俺の胸の中にポスッとしまい込み、拳に触れた巨大岩は、当たったところから見る見るうちに粉々に砕けていった。
なんだ。要は空中版瓦割りである。
見事に綺麗に割れ、俺の両サイドを塞ぐように地面に激突した巨大岩を、片手で回転ラリアットをするが如く振り回し、割れた岩を瞬殺で粉々に砕いた。
勘弁して欲しいわ。巨大岩ってなかなかに硬いんやぞ。めちゃくちゃ痛かったです。
岩が粉々に砕け、風に乗って宙を舞い、俺は何となく抱きかかえている少女を見つめてみた。
……わぉ美少女。
しかもなんかエロいね、服装が。
うちの妹達ぐらいのエロい格好だ。
なんだよお腹出しちゃって。エロ過ぎでしょ。
なかなかに胸あるし、細い足が黒タイツでめちゃくちゃ強調されて新しいフェチズムの解放が起こる所だった。
何とも可愛らしい目をしていてまぁ、可愛いとしか言いようのないねこの娘。
ていうか、ずっとこの娘俺の方見てるんだけど。
恥ずかしいね。ここまで見つめられるのって。
辞めて欲しいな。俺女の子に見つめられる免疫力皆無なんだよ。
え?妹は大丈夫なのかって?
あたぼーよ。こちとら今でも偶に一緒に寝る中じゃい!!
え?質問の回答が脱線してる?妹は妹だお。
察しろよ。俺は女の子の免疫力ねぇんだって!!
いい年こいて彼女無し童貞様だよ!!
チキショーめ!!キラークイーンでリア充爆発させてやろうかゴラァ。
そういや妹達と寝る時って、なんかおとぎ話を読まされるんだよなぁ。
いやお兄ちゃんは別にいつまで児童心持ってんだって怒らないけどさ。そろそろ自分で読んでみろよ。字読めないわけないでしょ?
読んでるこっちがめちゃくちゃ恥ずかしいんですよ。
確か、その読んだ本の中に、今の俺状態のワンシーンがあったな。
いやその主人公の内心は知らないよ?俺みたいな事流石に言わないだろうし。
そのシーンは崖から落ちた女の子を何とか走って救出した主人公、そのまま女の子とキスするはず。
しかも、なんで覚えてるかって言うと、その時主人公の吐いたセリフが、めちゃくちゃ厨二病だったから。
確か、なんだっけ。
えーと。結構クサイセリフでさぁ、妹達に言ったら『おにぃも言ってみてよ』とか言われた。
そんなセリフ、兄ちゃんは言いません。
あっ、思い出した。そうそう。このセリフだった。
「ーーー不思議だな。自らの運命に逆らったこの少女は」だ。
うわぉクッサーイ。
絶対に俺の口からは開いても言えねーぜ。
あ、口元から開いてるか。
まぁ言ってないからいいかな。
さぁこの娘どうしようか。見たところ、足なんか怪我してるし。
ん?向こうにも誰かいるじゃないか。
あれは……ツタージャだな。
頬を赤くしてこっちをボーッと見ている。なんで顔赤く染めてんだろ。きっとこの娘が潰されそうだったから泣きそうになってたんだね。と言うことは、多分この娘のポケモンなんだな。
じゃああの子も保護して、一度拠点に戻るとしますかね。
なんか、腹減ったな。