【実話】南みれぃの心霊体験   作:凪紗わお

1 / 2
本編では「とある山間の施設」とぼかしていますが、「丹波篠山」の「ユニトピアささやま」です


前編 『声の場所』

 

オオサカプの学校に転校して数日、私には何人かのトモダチができた。少なくとも一緒にプリズムストーンへ行ったり一緒にライブする程度には仲のいいトモダチよ

 

そのうちの一人に『御霊じゅず子』という心霊好きの子がいる

 

「みれぃさん、心霊現象を体験したことある?」

 

……いつか聞かれると覚悟していた。なぜなら

 

「ええ、あるわよ。それも3回。それに加えて自分が写ってる心霊写真も」

 

「え、マジ!?教えて教えて!」

 

「写真についてはそんなに怖くないわ。手前の花壇に手のような影が写ってるだけ。見間違いかもしれないわ」

 

「なんや、がっかり」

 

「心霊体験その1。私が小学五年生のとき、とある山間の施設で、一泊二日の林間学校があったのよ」

 

「ふむふむ」

 

「消灯後のピロートークが終わって、ある生徒が今の時間を聞いて、別の生徒が床の間にある金庫の上置いていた腕時計を見て答えた。そこまではいい?」

 

「うん」

 

「腕時計を金庫に戻した時、床の間だけ電気が点いたの」

 

「……他の生徒は?」

 

「全員布団にいたわ。0時を回っていたから他の部屋の生徒って線はないと思う」

 

「スイッチは?」

 

「私達がパニックになってる所に駆けつけた先生に事情を話してチェックしてもらったけど異常なし」

 

「……マジもんやないすか……」

 

「だから言ったじゃない。心霊体験は3度ある、と」

 

「うぇへぇ」

 

さすがの心霊好きも参っちゃったかしら。でもここからよ

 

「もっと怖い話があと二つあるの。覚悟はいい?」

 

――――――

 

時計騒動から少し遡って、1日目最後のイベントの時間

 

夜にやるイベントといえば?

 

キャンプファイヤー?違うわ

 

肝試しよ

 

ルールは簡単。二人一組で施設の敷地内をぐるっと回ってそのまま宿泊施設に入って消灯時間まで自由時間。シンプルでしょう?相手?確か――シオンだったわ

 

私達は前から四番目。前後のペアと仲良く中間地点まで進んだわ。ちゃんとした施設ってこともあって外灯が多かったのもあって、先生方の脅しも全く怖くなかった

 

中間地点での脅し要素は名前を書くこと。「何事もなくここまで来れた証」って所かしら。それと、前のペアが完全に見えなくなってからスタートしなければならないってこと

 

なぜって?外灯の数が極端に減るのよ。それだけでその後は十分なの

 

でも、私の計算は合わなかった。まだ先生は潜んでいたの

 

怨めしや、なんて定番の呪詛を唱えるオバチャン先生、真顔で追いかけてくる体育教師。今思えば、ルートを間違えないためにいたのかもしれないわね

 

さて、最後の脅しポイント。プレハブに差し掛かった辺りで、その影に隠れた先生が、大きな声で

 

 

 

 

わッ!!!

 

 

 

叫んだ直後、前から奇妙なダンスを踊りながら先生は出てきた。あ、一応言っておくと「くねくね」じゃないわよ?

 

そう、叫ぶだけ。でも私は何故か腰が砕けてその場にへたり込んでしまった

 

 

気付かなくていいことに気付いてしまったの

 

 

先生の声、どこから聞こえた?

 

 

私は言ったわよね。『叫んだ直後に前から』先生が出てきたと

 

プレハブ、結構大きかったのよ。差し掛かった辺り、私が転けた場所をA、プレハブのA側の角をB、真ん中あたりをC、一番奥の角をDとするわ。

 

Aにいて、BやCから叫んで、Dから出てくるとしたら、大人の足でも数秒のタイムラグが発生するはず。でもそれがなかった。

 

もう一度言うと、叫んだ直後に、進行方向、先ほどの例えで言うとD地点から先生が出てきたの

 

じゃあなんで

 

 

 

先生の声は、私の背中側から聞こえてきたの?




後半はもっと怖い話(の筈)です
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。