「はぁ…。」
私は長い廊下をため息を付きながら一人で歩いていた。
というのも、先ほどマホに対して嘘をつき、そのまま逃げてきてしまったからだ。
私がしばらく歩くと、前から人が歩いてくるのが分かる。
「あれ?アリスさん?」
その人物は私を何故か解放した男、マスーだった。
「も〜、探したんですよ?待っててくださいって言ってたのにいきなりいなくなるんだから…。」
「すまない、モカウ?とラトガ?に連れてかれてから色々あってな。」
マスーは「しょうがないですけど…。」と言いながら、少しの間ぶつぶつと言っていた。
それからマスーはいきなり何かを思いついたかのように私に話し始める。
「そういえば、ここの施設にいる皆には会いましたか?」
マスーの言う「みんな」とはおそらく、先ほどまでに会った個性豊かな人々のことだろう。
「えーっと私が会ったのは、おまえ、モカウ、ラトガ、ラビィちゃん、タツミ殿、ヘスネさん、マホちゃん、かな…。」
それを聞くとマスーは嬉しそうにする。
「よかった!それなら全員あったってことですね!」
更にマスーは話を続ける。
「ボクの自己紹介がまだでしたね。」
マスーは胸を張り、自信満々に自己紹介をする
「ボクはマスー!知っての通り、ここで訊問員、やってます!ちなみにここでは副リーダーって役職です!」
名前はしってるので言わなくても良かったが、わざわざ止めるようなことでもないだろう。…それにしても、こんなやつが副リーダーなのか。リーダーはタツミ殿だろうな。
「因みに、リーダーはラビィちゃんね。」
「なんだとっ!!?」
…。いやいや、冗談だろ。流石にそんなことは無いはずだ。あんな年端もいかない少女がここのリーダーだなんて。そもそもこいつはおちゃらけたところがあるから、嘘でもおかしくないな。うん。
「あ、あと趣味はゲーム全般ね。」
それはなんとなくわかっていた。
そんな話をマスーとしていると、後ろからコツコツ、と音が近づいてくる。この音は…。
「タツミ殿」
私は振り返りながら後ろの人を当てる。
「おお、よくわかったのお。」
タツミ殿は笑いながら返答する。
「さっきはいきなりいなくなるから何事かと思ったぞ。」
「うっ…!すみません…。」
「大丈夫じゃ。あの子にはそれらしい理由を告げておいた。」
「ありがとうございます。」
私は頭を下げながら、タツミ殿にお礼を言う。
「いいんじゃよ。それより、マスーと話しておったのじゃろ。わしは部屋に行くかの。」
そういうと、タツミ殿は再びコツコツととを鳴らしながら私達を通り過ぎようとした。
「あの!」
タツミ殿は私の声に振り返る。
「なんじゃ?」
これは聞いて置かなければ気が済まない。
「つかぬことをお聞きしますが、ここのリーダーはあなたですか?」
タツミ殿は首を縦に振る。と思い込んでいたが、予想とは違い、首を横に振る。
「いいや、ここのリーダーはラビィじゃ。因みに副リーダーはそこのマスーじゃな。」
タツミ殿は「もういいかの?」と言い、再び音を立てながら歩き始めた。
タツミ殿がいなくなっても、私はしばらくぼーっとしたままだった。それを見ていたマスーが声を掛ける。
「…あの〜。」
「なんでだああああああああああ!」
廊下に私の苦悩の叫び声が響き渡った。
すっごい駄文…。これはツマランティウスですね(激寒)