いずれ対応しますが、間に合わせで今はよろしくです。
我が家で急なお茶会が開かれることになった。
客はさっき来た冒険者の3人だ。
武装した状態で飲む茶の味とはどんなものなのか。
聞かなくても顔を見るだけで察しがつく。
「それで、お前らはどうしたいんだ?」
「オレ達は領主に依頼されたんだ、豊穣の森を制圧しろと。しがらみ上引き受けたが後悔しきりだ」
「そうか。こっちとしちゃ、明け渡すきはないぞ?」
「わかってる。でもそうなるとアンタに殺されるか、逃げて犯罪者になるしかない」
なんつうか、冒険者も大変なんだな。
噂や英雄譚なんか聞くと華やかで稼げる人気職って感じだが、現実は甘くないのか。
「じゃあ、オレに殺されて消炭にでもなったって噂を流せばどうだ?」
「ダメ……だろうな。あの豚領主は執念深い。追跡されてバレるのがオチだ」
「じゃあ、お前らは安全に失敗しつつ、領主も納得させる必要があると?」
「そんなところだ。勝手な頼みだと思うが、何とかならないか」
そんな上手い話あるわけないだろ?
いっそ追い返してやろうかと思っていると、リタが口を開いた。
「無くはないわよ、うまくやれば騙せるわ」
「ほ、本当か?!」
「まずは私の幻術を3人にかけるんだけど……」
「ふむ、ふむ」
うちの知恵袋が悪巧みをしている。
普段と変わらない微笑なのが逆に怖い。
段取りが決まったらしく、リタは準備にかかった。
作戦の全容を聞くと、当然のようにオレの役割も決まっていた。
「なぁ、本当にやるのか?」
「そうよ、この機会に領主を倒しちゃましょう。この先もずっと襲われるのは嫌でしょう?」
「そりゃそうだが……、面倒だ」
「大丈夫、これが終わったらきっと落ち着くわよ」
「そうだといいんだがな」
なんとなく嫌な予感がして賛同できない。
この胸騒ぎが気のせいだとありがたいが。
それからリタは3人に幻術を施して、昏睡状態にした。
トルキンの声を聞くと目を覚ますようにセットして。
こいつらが助かるかは、運次第だろう。
上手く領主の目を誤魔化せれば、だ。
オレは3人を担いでレジスタリア郊外まで飛んで行った。
防壁の見張りが指を指しているのを見届けてから、オレは森へ帰って行った。
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