では、続きをどうぞ
秋葉原~カラオケ店にて~
凛「絵里ちゃん、遅いにゃ~。」
凛が、呟いたと同時に、メンバー達がいるカラオケ店の入り口から、小走りする音が聞こえてくる。目の前の扉が、勢い良く開かれた。
絵里「……いきなりどうしたの!問題が発生したって!」
息を切らし、絵里は慌てて部屋に入ってきた。メンバーは、ニッコリ微笑んで、絵里を取り囲む。そこには、何故か、ここにいない筈の亜里沙の姿もあった。
絵里「亜里沙、貴女がどうして、ここにいるの?」
絵里の問いに、無言の笑顔で見つめるメンバーと亜里沙。その後ろで、誰かが立ち上がる音が聞こえ、視線をそちらに向けようと顔を上げた瞬間。
亜里沙「お姉ちゃん」
亜里沙に声を掛けられ、亜里沙を見た。
絵里「どうしたの?亜里沙」
亜里沙「お姉ちゃん、好きな人いるの?」
唐突に質問される絵里。絵里は固まった。
絵里「……どうして?」
亜里沙「亜里沙、知っているの。お姉ちゃん、その人の事、今も好き?」
メンバーが見守る中、絵里はどう答えたら良いか悩む。しかし、その答えはずっと決まっていた。
絵里「好きよ。ずっと好き。でも、もう逢えないわ」
亜里沙「どうして?どうして、逢えないの?」
絵里「……だって、侑にそう言われたから、私はただ側にいたい、それだけ。でも、彼はそんな風に思っていないの。」
絵里の言葉を聞いて、亜里沙は首を横に振る。
亜里沙「そんな事ないよ。お姉ちゃん。だって、侑さんもお姉ちゃんに逢いたいって言ってたもん!」
亜里沙の発言に、絵里はふと、後ろで立ち上がった人物を確認する。一瞬、絵里の呼吸が止まった。そして、目に涙が滲み出す。侑がそこにいた。
絵里「……す…侑な…の?」
涙が絵里の頬を伝う。侑は、真っ直ぐ絵里を見つめた。メンバーが、左右に別れ、花道の様に前を開ける。亜里沙も同じように、メンバーと道を作る。絵里は、無我夢中で、侑の胸に飛び込み。その勢いで、侑は後ろに倒れた。絵里の唇が、侑の唇を塞ぐ。
侑「……ん!」
絵里はただ夢中で、侑の唇にキスをする。どのくらい、そうしていたのだろう。誰かが、咳払いする。絵里は、我に返り、自分が侑にキスをしている事に気付いた。
絵里「……ひゃあ~!わ…、私!」
耳まで真っ赤な絵里の顔。あたふたする絵里を見て、侑もメンバーも、亜里沙も笑っていた。
侑「心配掛けて悪かったな。」
絵里「……逢いたかった」
侑「俺も、逢いたかった」
お互い見つめ合う。そして、侑は絵里を抱き締める。
侑「ずっと、絵里の事考えてた。」
絵里「本当?」
侑「本当だ。もう、離さない」
二人の世界に、メンバーは少しうんざりする。にこが、咳払いした。
にこ「あんた達、二人で盛り上がるのは良いけど、こっちの身にもなってよね。」
絵里と侑は、瞬時に離れた。
侑「そろそろ、俺はここから離れるよ。」
絵里「……どうして?」
絵里の問いに、侑の表情が曇った。
侑「……俺は、一つの場所に留まれないんだ。」
絵里「でも…。」
侑「あそこは、俺の唯一の場所だったけど」
絵里「私のせいで」
絵里の言葉に首を横に振る。
侑「遅かれ早かれ、あそこにいられなかったんだ」
言って、侑は絵里から離れ、メンバーを見渡した。
真姫「貴方、何者なの?」
侑「悪いが、その質問に答えられない。絵里にも、話していない。」
みんな、侑の今の言葉に驚きを表す。
希「本当なん?絵里ち」
絵里は頷いた。
絵里「彼の事は名前以外知らないの。」
その言葉に、さらに驚くメンバー達。
侑「俺の事を知れば、絵里も君達にも危険が及ぶ。それだけは、どうしても避けたい。いずれ、時期が来たとき、話す。だから、今は聞かないで欲しい。」
侑は扉に向かう。しかし、すぐに絵里の側に戻って来た。
絵里「?」
侑は、絵里の耳元に口を寄せる。
侑「また逢いに来るよ。その時は、俺の誠意をみせるから、覚悟してくれ」
絵里「!!」
そう言って、去っていく侑。絵里の顔が真っ赤なまま硬直していたのは、言うまでもない。
書いていて、少し違和感を感じるかも知れません。ちょっと、表現不足ですね…。勉強します。さて、侑と絵里の思いが通じたところで。ちょっと話の話題を変えます。
本編とは別に、ちょっと別の話を1話書きたいと思っています。お楽しみに~。
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