では、続きをどうぞ
少しずつ、空が明るくなり、鳥の囀りが聞こえてくる。静かな街が、目覚める朝。侑は、重たい目蓋をゆっくりと開けた。見慣れない天井に、少し違和感を覚えるも、左手が少し重く、また、温もりを感じて、視線をそちらに向ける。
目に入ったのは、金色の髪。その意味するものは、すぐに理解出来た。
侑(ああ、そうだった。やっと、絵里と結ばれたんだ)
穏やかな寝息をたて、侑に寄り添うように眠る絵里。布団から、少し素肌が見えて、絵里の身体が昨日のままなのを思い出す。
絵里「……ん~」
絵里が寝惚けて身体を密着させてきた。侑の胸に絵里の柔らかな胸が当たる。侑は再び興奮しそうな気持ちを抑え、布団から出た。
侑(初めてゆっくり眠れた…。)
常に疲労感と睡魔に襲われていた侑にとって、こんなにスッキリとした朝は、生まれて初めてだった。寝室を出て、リビングのカーテンを開ける。眩しい程の朝日が、街全体を照らし出し、侑は大きく伸びをした。
一度、寝室に戻る侑。絵里はまだ眠っていた。カーテン越しの和かな朝日が絵里を照らす。白い素肌がとても綺麗で、金色の髪も朝日で、キラキラ輝いている。絵里に近付く侑。顔を近付け、絵里の寝顔をマジマジと見ていた。ふと、目蓋を開ける絵里。侑の顔が近くにある事に、寝惚けたまま。
絵里「侑…。大好き」
そう呟いた。同時に、絵里の腕が侑の首に回され、引き寄せられる侑。侑は、絵里の上に覆い被さる形になり、自然と唇が触れる。
侑「絵里、起きてるだろ?」
絵里「だって侑ったら、私を置いてリビングに行ったから、寂しかったの」
微笑む絵里。まだ少し寝惚けているようで、キスをねだる。絵里の希望通り、キスをする侑。絵里が身体をゆっくり起こした。布団が落ち、胸まで露になり、侑の理性が一度吹っ飛んだのだった。
近くの公園にて
絵里「…………」
絵里は怒っていた。朝、寝惚けて侑に抱き付いたり、キスをねだったりしたのは、絵里自身、悪いと思っている。しかし、その後の侑の行動が、絵里の機嫌を損ねた。
侑「俺が悪かった。だから、機嫌を直してくれないか?」
絵里「……侑のバカァ!もう知らない!」
侑「だって、絵里のその……なんだ、胸とか裸見たら…。俺だって男だし!我慢出来なかったんだよ!」
白昼堂々の告白に、絵里は真っ赤に顔を染めた。
絵里「悪いと思っているなら、今日一日。私の我が儘に付き合ってくれる?そしたら、許してあげる」
侑「……分かった。一日デートだな」
そう言って、手を差し出す侑。絵里は笑顔でその手を取り、恋人繋ぎで歩き出した。
デートは、色々な場所を沢山巡った。水族館、動物園、遊園地その他色々。時間はあっという間に過ぎていく。最後は海辺に来て、夕陽を二人で眺める。
絵里「今度は、いつ逢えるのかしら」
侑「……分からない。」
絵里「……そう」
無言の二人。お互い肩を寄り添い、手を重ねる。しばらく、二人は沈む夕陽を見つめ、時間を過ごした。辺りが薄暗くなり、ゆっくりと歩き出す二人。来た道を戻り、絵里の住むマンションの前で、立ち止まる。
侑「絵里」
絵里「どうしたの?」
侑「いや、何でもない。」
絵里「…………」
何か言いたそうに、侑は絵里を見つめ、視線を反らした。絵里は聞き返さない。侑の気持ちが分かっているからだ。侑は、絵里を抱き締めた。
侑「絵里、大好きだ。」
絵里「うん、私も大好き」
お互いを力強く抱き締め合った。
今回は、穏やかな二人の一日になりました。これから先、二人に訪れる試練は、二人の今後にどう結び付くのか、見物です。
昨日、今まで投稿した話を総点検しましたが、誤字が多々ありまして、読んでくださっている皆さまに、不快感を与えてしまいました。次の投稿前に、修正していきますので、もし見つけた方がいましたら。
『ここにも誤字あるぞ~!』っと、お知らせ下さい。ご迷惑お掛けしますが、宜しくお願いします。