運命の人~結ばれるの?この恋~   作:氷野心雫

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 さて、今回はちょっと際どいイチャイチャが出てきます!何故、このタイミングで?っと、思われるかも知れません。なんと言いますか、書きたかったんです。ただそれだけです。

 では、続きをどうぞ


二つの心

 真っ暗な公園が、昂の放つ雷で明るくなる。衝撃波で、侑の身体は吹き飛び、木にぶつかる。

堕天使「グアアァ!」

侑「ぐぅっ!!」

 侑の口から二つのうめき声が出る。そして、その場にぐったりと崩れ落ちた。

絵里「侑!!」

昂「絵里さん、駄目だ!」

 絵里は、昂の制止を振り切り、侑の元へ駆け寄る。苦痛で顔が歪む侑。絵里は侑の頬に触れ、頭を優しく胸元に引き寄せる。いきなりの出来事に侑と堕天使は絵里を見上げた。

侑「絵里、何してる!俺から離れろ!」

堕天使「……オレハ、オマエヲコロス」

 左手が絵里の首を掴む。それでも絵里は侑を離さない。右手が絵里の首を掴んでいる左手を掴み、引き剥がそうとする。そんな状況の中、絵里は左手を優しく撫でる。びくりと反応する侑の左手。掴んでいた首を離し、絵里の頬に手を伸ばした。

 次の瞬間、周りが騒がしくなる。どうやら、昂が放った雷を、爆発物と勘違いしたようだ。消防車やパトカーのサイレンが聞こえてくる。

昂「侑、このままだとマズイ!一先ず、場所を変えよう!」

侑「どこへ行くつもりだ?場所を変えても、また周りが騒ぎ出すぞ!それに組織に見つかったら」

 二人が悩んでいると、絵里がどこかに電話していた。

絵里「私について来て」

侑「どこに行くんだ。」

絵里「私が通っていた学校よ。良いから早く」

 絵里に促され、侑と昂は絵里と一緒に走った。

 

 

 

 

 音ノ木坂学院~アイドル研究部部室~

 

 

 

 

絵里「ここなら、誰も来ないわ。」

 そう言って絵里は部室の中に入る。侑はゆっくりと同じ様に入り、昂も入った。

侑「絵里、コイツに命を狙われているのが、分からないのか」

 侑の目は左右違う。右側は金色、本来の侑の色だ。しかし、左側は真っ赤な色をしている。その目は、ずっと絵里だけを捉えて、他に見向きもしない。

侑「今、コイツは俺が何とか抑えているが、いつ動き出すか分からないんだぞ。」

 そんな事を聞いても絵里は普通に侑に触れた。しかも左側に。

絵里「どうして私を殺そうとするの?」

 絵里は問い掛ける。侑の中にいるもう一人の侑に。

堕天使「オマエハキケンジンブツ。ダカラ、コロス」

 話を聞いて、絵里はクスクス笑う。堕天使は戸惑った。

堕天使「ナニガオカシイ」

絵里「だって、私が危険人物なんて言うから」

侑「絵里、コイツに何を言っても駄目だ。」

 侑は絵里から離れようとする。それでも、絵里は侑の中にいる彼に話し掛けた。

絵里「私は、危険人物じゃないわ。貴方だって、本当は気付いているんでしょ?」

 微笑み掛ける絵里。真っ赤な目が揺らぐ。絵里が話をしようとした時、部室の中に入る数人の人影。それは、元μ,sのメンバー達だった。

絵里「あら、みんな。来たのね」

 にこやかに絵里は言った。

海未「こんな夜更けに電話してくるなんて、何か問題があったのですか?」

穂乃果「う~ん、眠いよ~」

ことり「穂乃果ちゃん、起きて~」

凛「あれ?絵里ちゃんの彼氏さんと、誰かにゃ~?」

花陽「ちょっと凛ちゃん。失礼だよ」

にこ「って言うか、絵里の彼氏。見た目が変じゃない?」

真姫「変じゃない?じゃなくて、変なのよ!」

希「絵里ち、説明してくれへん?」

 希の言葉に絵里は頷く。

絵里「ちょっと話が長くなるけど」

そう言って、絵里は今までの経緯を話したのだった。

 

 

 

 

海未「つまり、侑さんの中にもう一人の人格があるっと言うことですね?」

侑「……まぁ、そんなところだ。」

 金色の目が、メンバーを見た。その間も赤い目は絵里を見続けている。絵里はずっと左側の手に優しく触れていた。

ことり「お名前は?」

 ことりの質問に、ようやく左側の目が反応する。

堕天使「オレニ、ナナドナイ。タダ、ソシキニツケラレタ、ダテンシトイウナダケ」

 それだけ言うと、また絵里を見つめる。

侑「コイツは、組織の命令で絵里を殺そうとしている。だから」

 侑は立ち上がろうとしたが、左側が動かない。絵里の腕を掴んでいる。

堕天使「エリ」

 そう言った。そして、絵里を見つめたまま。

堕天使「エリガホシイ。エリヲダキタイ。」

絵里「っえ?」

侑「はぁ?」

 二つの反応が重なる。昂もメンバーも、一瞬何が起こったのか分からずにいた。

侑「お前、何言って」

堕天使「エリガホシイ。ツナガリタイ」

 言いながら、絵里の首筋にすり寄り、徐々に絵里の身体を押し倒そうとしていた。絵里は抵抗しない。

侑「ちょっと、絵里」

絵里「ごめん、侑。ちょっと黙って。昂さん、悪いんだけど、お願い出来るかしら?」

 絵里の言いたい事が理解出来た昂は、メンバーにその外に出るよう促す。

昂「二時間くらいで大丈夫かな?」

絵里「そうね……。多分、大丈夫よ。」

 早々に会話を終わらせ、昂は部屋を出ていった。絵里の身体は、床の上で横になっている。

侑「絵里、まさかコイツに抱かれるなんて言うなよ?」

 絵里の上に覆い被さったまま、侑は問う。

絵里「いけないかしら?」

侑「正気か?絵里を殺そうとしているヤツだぞ!」

絵里「そうね。でも、今は違うわ。」

侑「どうして、そんな事が言える」

 右側の顔が歪む。

絵里「だって、今の彼には殺意が無いもの。その証拠に、こんなに優しく触れてくれてる。」

 侑の左手は、絵里の頬を撫でている。

侑「……分かった。絵里がそこまで言うなら黙って引き下がるけど、でも、何か異変が出てきたら、分かっているな?」

絵里「ええ」

 そして、二人の唇が重なった。

 

 

 

 

 二時間後

 

 

 

 

 侑に呼ばれ、昂とメンバーが、部室に戻ってきた。部屋に入ると、乱れた髪と服を直している絵里の姿に、みんな顔を真っ赤に染め、視線を反らす。侑が床に座り込んだままの絵里に手を差し出した。

侑「立てるか?」

絵里「ちょっと力が入らないけど、多分。」

 足をガクガク震わせ、何とか立ち上がろうとしたが、力が入らず、侑に抱き抱えられ、そのまま侑の膝の上に座る絵里。その様子をメンバーはチラチラ見ながら、直視出来ずにいた。左手が絵里の胸元に向かう。それを絵里は優しく平手打ちした。

絵里「今はダ~メ。」

 そう言って微笑む絵里は美しかった。

 




 書いていて、とてもムフムフしていました。危うく、詳細を書きそうになり、危ない!危ない!さて、堕天使が絵里にゾッコンになったところで、次回は組織の目的が分かります。お楽しみに!

 お気に入り登録をして下さいましたgootyさん、ミロカロスとその少年さん、ユウキチさん、ありがとうございます。

 皆さまの叱咤激励を宜しくお願いします。
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