運命の人~結ばれるの?この恋~   作:氷野心雫

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 前回からのもう一つの終わりです。アンハッピーの方です。

 では、続きをどうぞ


番外編 ~もう一つの終わり~

 侑と堕天使の言葉が重なる。互いの思いは、たった一つ。絵里を愛し、守り抜く事。その思いが二つの意思を一つへと結び付ける。そして、それは姿すらも変化させていた。真っ赤な瞳と金色の瞳は、混ざり合い、絵里のカラーである水色へと変化し。漆黒の翼は、真っ白な雲の様に純白へ。

侑・堕天使「エリには、指一本フレサセナイ。」

 翼をはためかせ、跳躍する侑。空気を切る音が部屋に響いた。昂の目に、侑の姿が映らない。残像だけの侑が、組織の幹部達をなぎ倒していく。

侑・堕天使「お前タチヲ殺したいトコロダガ、エリの為に、イノチだけは取らない」

 侑と堕天使が言っている絵里との約束それは。

 

 

 

 

 ヤキモチをやいたあの日の事だ。絵里は、二つの約束を侑と堕天使にさせていた。一つは『私だけを見て』と言ったあの約束。もう一つは『その手を誰かの血で染めないで』。侑と堕天使は、その約束に『分かった』と、頷いた。部屋を縦横無尽に飛び回り、侑と堕天使は次々に組織の人間を、急所を外し倒していき、数分後。部屋には負傷した者達で埋め尽くされた。その光景を、侑と昂は見渡し、部屋を出ていった。

 

 

 

 

 絵里の住むマンションにて

 

 

 

 

 侑と昂が絵里達が待っているマンションの前に立つ。

昂「これで終わったのか」

侑「ああ、終わった」

 呆然に立ち尽くす二人。すると、マンションから絵里が、二人の元に駆け寄ってきた。

絵里「お帰りなさい」

 微笑む絵里。侑が腕を広げ、絵里を抱き締めようとした。その時。

絵里「……ぁぁ」

 絵里の腹部から、真っ赤な血で染まった手が生えて、絵里の内臓を引き抜く。一瞬、何が起こったのか。侑と昂は分からず、絵里は二人を見つめたまま、その場に崩れ落ちた。

絵里「……す…侑…」

 手を差し出す絵里に、侑はそのまま立ち尽くしていた。侑の左手が絵里の手を掴む。

堕天使「エリ、ダメ。オレヲヒトリニシナイデ」

 堕天使の言葉で、侑もようやく絵里の手を取った。

侑「どうして、約束を守ったのに!」

絵里「……ありがとう、約束……守って…く…れて」

 次第に声が小さくなる絵里。侑と堕天使は涙を流す。

絵里「……ご…めん…なさい。………私…」

 絵里の手が二人の手から零れ落ちた。刹那、絵里の命を奪った者を、侑達は掴んだ。

侑・堕天使「エリの約束をヤブッテでも、お前タチヲ殺せばヨカッタ」

 それだけ言うと、侑達は相手を絶命させる。首を引きちぎり、ズタズタに切り裂いた。そして、無言のまま去っていく。昂はそんな侑に声すら掛けれず、絵里の側に居続けた。

 

 次の日

 

 絵里の葬儀がしめやかに執り行われた。参列者の中に、元μ,sのメンバーと昂の姿があったが、侑の姿はなかった。

真姫「侑さんは、絵里の葬儀に来ないの?」

 昂にそう話す真姫。昂は首を横に振り。

昂「分からない。ただ、あいつらにとって、絵里さんが全てだった。それだけは言えるよ」

 数日後、風の噂で田舎の山奥で無数の切り裂かれた死体が出た。という話が、昂達の耳に届いた。

 

 

 

 

 樹海の中

 

 

 

 

侑・堕天使「エリ、どこにカクレテいるんだ?」

 精神崩壊した侑と堕天使。二人は幻覚を見続ける。そこにはいる筈のない絵里が、微笑みながら二人から離れていく。二人は、その幻覚を追いかけながら、その身が朽ち果てるまでさ迷い続けた。

侑・堕天使「……絵り…」

 

 

          ~終わり~




 さて、アンハッピーの方も終わりました。書いてて悲しいです……。

 お気に入り登録して下さいました神崎焔さん、ラピスラズリさん、ありがとうございます。
 ラピスラズリさんのお名前が、なかなか出ず、片仮名表記で申し訳ありません。自分の脳ミソじゃ出てこない。本当にごめんなさい!

 本来なら、ここで完結なのですが、実はアクセス数が結構あったので、次回は特別編をお送りします。
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