今回は、二人の視点が織り混ざっています。もしかしたら、読み辛いかと思いますが、ご了承下さい。
では、続きをどうぞ
深夜の公園
あの女に出会って、そろそろ1週間を過ぎようとしていた。相変わらず、あの女はあの公園で俺を待っている。今日も、大きな木横に置かれているベンチに座っていた。俺が近付くより先に、数人の男達が彼女を取り囲んでいる。
侑(毎回、よくもまぁ、襲われるな)
半ば感心しながら、男達の動向を観察する俺。そして、いつもの様に、彼女の腕を掴んで、無理やり連れて行こうとしている。俺は面倒臭い気持ちで傍観していたが、あの女と目が合い、また見て見ぬふりが出来なかった。
侑(仕方ない。助けなかったら、後が恐そうだしな…。)
そう自分に言い聞かせ、男達の側に歩み寄る。一人、また一人と殴り倒し、俺は彼女の前に立った。
絵里「……助けるの。遅かったわね。」
侑「別に、いつも通りだろ?」
俺の言葉に、頬を膨らませる彼女。
絵里「嘘、私と目が合わなかったら、絶対逃げていたでしょ!」
少しヒステリック気味なのか、それとも元々感情の起伏が激しいのか。彼女は、俺に詰め寄った。
絵里「もう…。そろそろ名前、教えて……くれても……」
その後の言葉は続かない。彼女は、プツリと糸が切れたように倒れ込み、意識を失った。
侑(嘘だろ!)
俺は無意識に彼女を抱き抱え、耳を胸に当てた。心臓は動いている。安堵する俺。どうやら、寝ているらしい。規則正しい息遣いが聞え、特に問題無いようだった。
侑(……ちょっと待てよ?この女、どうすれば良いんだ?家、知らねぇぞ!)
俺は、彼女を抱えたまま、呆然と立ち尽くした。
とあるマンションの一室
絵里はふと目を覚ます。知らない天井。ここがどこなのか、今、何時なのか。まだ、はっきりしない意識の中、懸命に考えた。扉が開く音がする。ボヤけた目でそちらを見た。彼が立っている。
???「ようやくお目覚めか、お前。寝てないのか?」
言いながら、絵里の枕元に歩み寄る。絵里はゆっくりと身体を起こした。
絵里「……そうね。最近、貴方に会うために夜、起きてるから」
???「学校、行ってんだろ?」
絵里「もちろん、ちゃんと行っているわよ。これでも、元、生徒会長だもの……」
その言葉に、呆れた表情で溜め息を付く彼。何か、考えているのか、仕切りに頭を掻いたり、溜め息を付いたりと落ち着きが無い。
???「そこまでして、どうして俺に興味を示す」
真っ直ぐと絵里を見据え、彼は言った。その質問に、今度は絵里が天を仰いだ。
絵里「……そうね。強いて言えば、一目惚れって事かしら」
予想しなかった告白に、彼の表情がみるみる変わる。先程まで、普通だった顔が、熟れたトマトの様に赤くなり、口が金魚の様にパクパク。それだけでなく、挙動不審な動きで、後ろに転けた。そんな彼を目の当たりにして、絵里はクスクス笑う。
彼女のいきなりの告白に、俺は驚いた。否、一瞬意識がぶっ飛んだ。生まれてから一度も女との免疫がない俺にとって、この告白は予想外だった。告白だけでも、重大なのに、その告白相手は、誰がどう見ても美少女。
金色の髪を一つに束ね、肌は色白で、目もクリクリして、可愛い。初めて出会った時から、スタイルも良い事に、すぐに俺は気付いていた。破かれた服から見える胸元はふくよかで、括れた腰もしっかり目に焼き付いている。
侑(そんな彼女が、俺に一目惚れ!?)
動揺してしまった俺。派手に転けた。彼女が笑う。その笑顔はまさに天使、そのものだ。真っ赤に染まった顔を俺は隠す。
侑「俺をバカにしてんのか?」
絵里「バカになんて、していないわよ。私は正直に答えただけ」
顔を見られないように、彼女に背を向け話す。ニヤけた顔を見られたくなかったからだ。
絵里「貴方の名前、教えて。私の名前は……」
侑「絢瀬絵里だろ?」
絵里「どうして、私の名前」
彼女が言葉を濁す。俺は、彼女に向き直った。
侑「最初に会った時、そう呼ばれているのが聞こえたから」
彼女は俺を見つめる。俺は、息を軽く吐くと。
侑「俺の名は、階堂侑だ」
ようやく、彼の名前が聞けましたね。っと言うことで、二人の繋がりが深くなり始めました。
サブタイトルに若干沿えていない事に今気付きました……(泣)
お気に入り登録して下さいました名状しがたい人さん、ありがとうございます。
少しずつ、長く書けてます。この調子で頑張りますので、皆さまの叱咤激励を宜しくお願いします。