真剣で私に恋しなさい!S~鳴く少女のマジ恋!~   作:Celtmyth

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 どうも。初決闘の決着回です。第九話・前を書きすぎてこっちの文字数は少なってしまいました。ですがこれからしっかりと平均文字数を増やしていきたいと思います。


あらすじ

 最初の決闘の相手はマルギッテとなった健美。彼女の実力は高くあるが、健美もまた彼女を怯ませるほどの実力を持って戦った。生徒たちは歓声を挙げ、そして武神百代はその才能を見ていた。
 そして健美は一閃の雷を、マルギッテの回避速度を超えて放った。
                                            』


第九話・後「決着は」

 健美が放った雷は外れる事無くマルギッテに当たり、大きな衝撃を生んだ。それは健美の位置からマルギッテのいた場所まで砂を巻き上げ、視界がなくなるほどの威力だった。

 

「マルさん!!」

 

 クリスの表情が険しく変わる。しかし飛び出さず、彼女の無事を祈って見守っていた。

 

「なっ、何をしたんだ今の!?」

 

 そして大和は巻き上げられた砂の被害を受けつつ先ほどの技について尋ねた。

 

「アレはいわゆるレールガンってやつさ。適度な大きさを持つ金属物を電磁誘導で加速させて撃ち出す技さ」

「有名ラノベのヒロインみたいな技だな!」

「そりゃあ俺が貸したからな。あと踵落としはなんか魔法少女の技から取ったらしいぞ」

 

 ネタが多いな、と大和は思ったがこれ以上のツッコミはしないまま決闘はどうなったか確認する。

 健美はレールガンを放った後から体勢は変わっていない。彼女はマルギッテがどうなったか確認するまで動けずにいた。観客の生徒たちも健美よりもマルギッテの様子が気になっていた。そして徐々に砂が風に乗り、多くが宙で霧散して薄まっていく。

 

 

 

 

 

 そしてマルギッテの姿が現れた。倒れず、トンファーでガード体勢を取った姿で。

 

 

 

 

 

「なんと! 耐えきったのか!!」

「さすがだマルさん!!」

 

 彼女の姿を見て声をあげて驚く義経と跳ねる程に喜ぶクリス。そして観客から歓声が大きく響いた。

 

「本気で防いだか。私の時より鉄壁だな」

 

 横で弁慶はマルギッテを称賛する。以前、弁慶とマルギッテは掛けのような打ち合いをしていたと聞いていた大和は特に驚かなかった。

 そして改めて二人を見比べる。どちらも疲労らしい疲労は見せておらず、まだ叩ける状態であることは見てわかる。まだ続くか、と大和は考える。

 

 しかしそれに反し、マルギッテがガード体勢から無防備な体勢へと変えた。

 

「えっ?」

 

 大和や、他の面子はその行動の意味が読み取れず、混乱する。しかしその答えはすぐに現われた。

 

 

 

 

 

 マルギッテのトンファーが音を上げて砕けたのだ。

 

 

 

 

 

「マルギッテ、武器大破を確認! 勝者、夜響健美!!」

 

 

 

 

 

 

 ルーの勝敗宣言が決闘終了を告げた。そして場は鎮まりかえる。

 しかしそれもすぐに生徒たちの歓声で打ち消された。

 

 

 

 

 

 

 

「まったく、任務でもないのに長年の相棒を新調することになるとは」

「……ピィ」

「なんだ、気にしているのか。それはいらぬ心配です。貴方の決闘はそれだけの価値があったと思っていますから」

 

 決闘を終え、健美とマルギッテが並んで大和たちの所へやってくる。

 

「無事かマルさん!!」

 

 するとクリスがまっすぐマルギッテに駆け寄ってくる。

 

「お嬢さま。はい、特に怪我やありませんよ」

「でもトンファーが」

「本気の戦いをした結果です。惜しむことあれど悔いることはありません」

「そう、か。確かにその通りだ。すまない、マルさん」

「謝る事ではありませんよ」

 

 クリスを宥めるようにマルギッテは言葉を掛けていた。

 対して勝者の健美は弁慶に抱き着かれていた。

 

「お疲れ~。祝いに川神水飲んでいいよ~」

「こら弁慶、流石に川神水はダメだぞ」

「ノンアルコールだから大丈夫でしょ」

「それでも、だ」

 

 今まさに川神水を一献用意しようとする弁慶を諌める義経。しかし一度、健美を見て賞賛を送る。

 

「よくやったぞ、健美。義経も鼻が高いぞ。――ああ、だから弁慶。川神水を飲ませようとするな」

 

 隙を見て杯に川神水を注ごうとする弁慶をまた諌める。

 その二人のやり取りを無視し、与一が健美に近づく。

 

「……頑張ったな。褒めてやる」

 

 それだけを言ってまた離れてしまう。が、健美は嬉しそうに彼の背中を眺めていた。

 

「お疲れさま」

 

 そして最後、源氏組に気を遣って先を譲った大和が健美の前に来た。そして視線を合わせて屈んでから口を開く。

 

「聞こえてるでしょ。学園中の生徒たちからの賞賛が」

 

 そう言って大和が見上げると健美もまた見上げる。そして目に映ったのは決闘を褒め称える者たち。戦いたいと叫ぶ者たち。あとなんか叫んでいるハゲがいて、しかし白い少女に蹴り飛ばされるなどと騒がしく、しかし暖かい者だった。

 

「キミはまずみんなに認められた。でもね、これだけじゃまだ『英雄』は遠い。まだやる事がいっぱいある。俺はその手助けをこれからも続けるからね」

 

 そう言って褒めるように大和は健美の頭を撫でてあげた。これからもよろしくと、大和なりの挨拶だった。すると健美は大和の手を取った。

 

「ん?」

 

 何か言いたい事があるのかと抵抗はしなかった大和。しかし健美は何も言わなかった。

 

 

 

 

 スリスリ……。

 

 

 

 

 やったのは動物が甘えるかのように、大和の手を頬ずりする行為だった。

 

(こちらからもよろしく、って事なのかな?)

 

 そう解釈した大和は健美が満足するまで自分の手を貸し与えたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、

 

「大和。私に大和の匂いをつけさせて!!」

「何言ってんだよ京! 手かそれ絶対匂い付けじゃないだろ!!

「舐める以外に何がある!!」

 

 健美が大和の手を頬ずりしていたのを京に目撃され、危うく手を嘗め回されることろであった。

 




 勝ったのは健美ちゃんでした。勝敗判断は『マルギッテの武器破壊』。原作でも多分珍しい決着だと思いますが、これもまた決着の一つだと思っています。しかし実際は素手でも戦えたんでしょうがここは『素手で攻撃を防ぐことはできない』と『健美は称えるべき実力者』と言う要素があると思ってこのような決着です。

 さてこれで健美はまず自身の実力を見せつけられました。次からは自分の名を広める事が増えていきます。なのでキャラの絡みが増えていきますので、楽しみにしてください。
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