?ダカーポ?
……
10秒ほど経過する。
いきなり、言われた神様の言葉に俺の頭がついていけなかった。
「ダカーポって、あのダカーポ?」
俺は半信半疑で神様に聞く。
「そうじゃ、死ぬ前にお主がはまっていたゲームの世界じゃ」
……
「……えっマジ?」
「マジのおおマジじゃ」
……
よ…よっしゃあぁぁあーーー
「や…やべー」
嬉しすぎて、表情のニヤニヤが止まらない。決して、あっち系なことは考えても、想像もしてないよ。いや、ちょっと想像してしまった…ことは置いといて
「ハッハッハ。お主の顔が「よっしゃ!」って顔になってるぞ」
「あ……ははは」
さっきまでそう思っていたので、否定はできないない。
「だが、その世界はお主がプレイした普通の世界とは違うのじゃ」
神様は「はぁー」と溜め息をつきながら、そんなことを言った。
「普通の…世界とは…違う?」
俺はロボットのように言った。
「あーそうじゃ。お主がその世界に転生することによって、いろいろプレイした内容と違ってくるんじゃ」
「た…例えば、どんなことが違うの?」
「そ…それはじゃな、特別に1つだけじゃぞ」
神様は少し間を置いてから、言った。
「このままじゃ、さくらはその世界には来ない」
「……って、え?さくらってあの芳乃さくら?」
「そう。芳乃さくらじゃ」
「それって、ヤバくね」
「あぁ、ヤバい。物語が一生進まないことになるからな」
「でも、何でさくらは来ないの?」
「あの物語は別世界の人間があの世界に来て、元の世界に帰ることによって、物語が進む。だから…」
神様がそこから、話すことはわかってしまった。
「俺が転生することによって、もう別世界に来てしまったことになる。ということか」
「理解が早くて、助かるのぅ。そう、その通りじゃ」
なるほどね。だから、さくらがダカーポ3の世界に来るという、事実がなくなってしまう。それに、俺がさくらの役を引き受けることは……できない。元の世界って、どこに帰るんだってという疑問が真っ先に浮かぶからである。
「それじゃ、どうすればいいんだよ?」
「それは…」
神様はまた間を置く。それってお約束的なやつなのか?
「お主が未来の世界に行って、さくらを連れてくるんじゃ」
「お…俺が、連れてくる?」
そんなことは出来るのだろうか?いや、俺の転生する世界は魔法の世界。多分、多少の無理は可能なのだろう。
「でも、そんな魔法のことを一切知らない、俺にそんなことが出来るの?」
「それはお主の努力しだいじゃ」
「俺の努力しだい?」
「そうじゃ、お主は1790年のロンドンの村からスタートしてもらう。そして、1950年の160年の間に魔法の知識について、勉強してもらう的な感じじゃ」
「でも、基礎魔力とかで無理じゃないの?」
「そんなことは大丈夫じゃ。お主が転生する前日に第一人目のカテゴリー5認定を受けてあることにしてある」
「お…俺がカテゴリー5?」
カテゴリー5って言ったら、あの『孤高のカトレア』のリッカさんと魔力だと言う。あの人が本気を出せば、地上のロンドンの街を飛ばせる。それほどの魔力が俺に…
神様は何んでもできると言う印象があったため、神様には必要以上のことを追求しなかった。
「カテゴリー5ほどの魔力があれば、魔法の知識さえ覚えれば、未来に行くことも可能なはずじゃ」
「全ては俺の努力しだいということか…」
「説明することはこんなもんじゃ、何か質問はあるか?」
質問。質問ならいっぱいあるが、答えてくれるだろうか?
「何で1790年なんだ?」
「ノーコメントじゃ」
「さくらが来ないこと以外に通常の世界と違うことは?」
「ノーコメントじゃ」
「俺には何かチート能力はあるの?」
「ノーコメントじゃ」
イライラ…あぁ何にも答えてないじゃーねか。多分、答えて良いことと答えて良いことがあるのだろう。多分
「ノーコメントする理由は?」
「気分じゃ」
「……」
あっ。この神様くそだわ。気分で今後の俺の人生が大きく左右されるって言うのに。神様ってやつはこんなにお気楽者だったのとは、思いもしなかった。
「じゃあ、最後に一つ、さくらを連れてこれない未来は存在するのか?」
「存在しな……」
存在しな……い?存在しないのか。じゃあ安心だ。
「しな……いとは限らん」
「するんかーい」
俺はお笑い芸人みたいにツッコミを入れてしまいそうだった。
「全てはお主しだいじゃ」
それなら、俺は出来ることをするしかない。本音は不安でしかないんだけど……
「ワシからも最後じゃ。一つだけ以前生きていた世界から私物を持ってこれる」
「俺の私物を?」
「そうじゃ、1分やるから、それまでに決めてくれ」
私物を持っていける。いざ、持ってこれると言われて、さぁ何を持っていこうか。俺は1分と少ない時間をフルに使って全細胞を集中させ、考える。
漫画……スマホ……テレビ……いやテレビはチャンネルが映らないだろう。スマホもインターネットが使えないデジタルタッチパネル。となると……
俺はピカーンとひらめいた。
「そろそろ、1分じゃ。さぁ、言うがよい」
今から行くダカーポ3の世界に必要なもの。それは…
「俺の使っていたノートパソコンで」
「了解じゃ。と決まれば、お前さんには寝てもらおう」
「眠……る?」
バタン!
と神様に言われ。俺は眠ってしまった。