転生したダカーポの世界で!!   作:若狭東

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第22話 クラス決定

入学式が始まった朝

俺は立ちながら寝ていた。しばらくして、

「ふぁーあ。立ちながら寝るのはちょっと無理があったか」

寝ているといっても目をつむり、目を休めることに集中するという、目の休憩しかならないのだが。

だんだん覚醒していき、今の状況を理解することができた。巴さんが生徒の名前を呼んでいる。

ということは、俺が寝ている間に、三種の神器の説明は終わり、点呼とクラス分けが続いていたようだ。

「葛木姫乃!」

巴さんが姫乃ちゃんの名前を呼ぶ。

「あ、はいっ!!」

「姫乃はA組だ。精進するように」

「わ、わかりました。ありがとうございます」

「よっしゃぁ!姫乃ちゃんゲット!同じクラスだね、よろしくよろしく!」

耕助のやつは嬉しそうにしている。

「あ、あはは....よろしく」

姫乃ちゃんは耕助に向かって愛想笑いを浮かべた後、清隆の顔を見た。

「......」

姫乃ちゃんの目を見る限り、『兄さんも、同じA組になるよね?同じクラスになれるよね?』と問いかけているようだった。

「次、葛木清隆」

「はい!....じゃあ、ちょっと行ってくる」

「うん」

清隆は慌てて巴さんのいる壇上へ向かった。

本編通りだと、清隆もA組になる。というか、俺は何組になるのだろうか?

出来れば、いや、絶対にA組になりたいんだが...

確実にA組になるために、エリザベスさんに頼んでおけば良かったと思った俺。

「やりましたね、兄さん」

「ああ、同じクラスだ」

清隆、姫乃ちゃんはお互いに安心していた。

「最後にタツオ」

おっ、俺でクラス分けは最後か

俺は巴さんのいる壇上へ行く。

「タツオ...さんはどうしてもあるマスターが持ちたいという理由でA組になりました」

巴さんがこそこそと俺しか聞こえない声で言ってくる。A組ということには嬉しいと思うが、あるマスターというのはリッカさんのことだ。

リッカさんが何を考えているか、わからないが、今は素直にA組になれたことに嬉しい限りだ。

「わかりました。ありがとうございます」

俺は清隆達がいる列に戻る。

「タツオさん。どうでしたか?タツオさんの時だけ、何かこそこそ言っていたようなんですが...」

清隆が俺に聞いてきた。巴さんがこそこそ言っていたことが不思議に思ったのだろう。

「あぁ、A組だったよ」

俺は清隆の質問に答え、A組の連中を見渡す。

清隆、姫乃ちゃん。

「いゃは~。それにしても、この学校、美人揃いなんだなぁ...ここは天国かぁ?」

「黙らないと、腰骨折りますよ?」

「...勘弁してくれ」

日本出身の人形使い・江戸川耕助とその操り人形・四季さん

「......はあ」

そして、名門クリサリス家の息女、サラ。

それから、職員たちの軽い注意事項が伝達され、入学式は終わった。

 

 

入学式を終えた俺たちは、予科A組の教室に案内された。

「どうしたんですか、兄さん。教室の中をキョロキョロ見回したりして」

「ああ、いや...ここが俺たちの学び舎なんだなって思ったら、ちょっと感慨深くなっちゃって」

「珍しいですね、兄さんがそんなことで感極まるなんて」

「別に感極まったとは言ってないだろ」

清隆と姫乃ちゃんが話している。そう、今日からこのクラスで共に過ごしていくことになる。

「いや~、新しい環境っていうのは、いつの時代もワクワクするもんだね。」

清隆の話に耕助が乱入する。

「このクラス、美人も多いし、なんか俺、やっていけそう...って思ったよ。今から俺の天国ライフがスタートするんだな」

扉が開く音とともに教室内のざわめきが一旦停止する。入口から入ってきたのは

「はい、皆、席について~」

多分、俺の魔法に掛かっているだろうと思われるリッカ・グリーンウッドさんだった。

「はれれ?何であの人が...?」

耕助と同じように皆が一瞬ぽかんとした顔をしていたが、慌てて席に着く。

「今日からマスターとして、この予科1年Aクラスを担当することになりましたリッカ・グリーンウッドです。どうか、よろしく」

それから、リッカさんがマスターシステムについて説明したり、サラの質問を答えたりした。

「そんなわけで、皆の担任はこの私。ちなみに1年B組はシャルル・マロース、C組は五条院巴が担当することになってるわ」

清隆を見ると、隣の姫乃ちゃんと何やらこそこそ話している。そして

「ほら、無駄話しない」

リッカさんは清隆を指さして、注意した。

「す、すみません!」

「いい返事。こんな感じで皆、私の指示には基本的に従ってね」

リッカさんはクラス全体に、微笑みかけた。その笑顔は新入生たちを圧倒する輝きに満ちているように、俺には感じられた。

そのあと、リッカさんは何故上級生の指導員が各クラスにひとり付くのかという理由を説明しだした。

長話を聞いていると、眠くなる。前世、俺が普通に高校に通っていた頃も集会の時の職員の長い話や講演会、一番は校長先生の話はいっつも寝ていた記憶がかすかにある。

「さて、ここからが本題よ。しっかり聞いて頂戴ね」

そして、リッカさんはランキングのことクラス対抗試合のことを話し出した。

グニルック...って俺が出たらヤバいような気がするんだが。グニルックをすることは10年振りぐらいになると思うのだが、俺の実力は落ちてはいないだろう。

「ああ、そうそう。私がこのクラスのマスターになったからには、敗北は許されないわよ!」

唐突にリッカさんが拳を握りしめる。今までのクールな印象はそのままだったが、瞳の奥に燃えるものを感じた。

「特に!シャルルのクラスに負けるようなことがあったら、ただじゃおかないからね!

ま、私の指導に従えば、負けるようなことは絶対にないって思っていいわ。ビシバシしごくから、バッチリついてきなさいよね!!」

そう言ってリッカさんは、俺たちに向かってウインクした。

ゴーンゴーン、ゴーン

クラスの緊張がリッカさんの笑顔で緩和したところでチャイムが鳴り響いた。

ホームルームはこれで終了、ということだろう。

「じゃあ、今日はここまで。皆、これからよろしくね」

リッカさんはそう言って、これで解散ということになり、この後リッカさんの奢りで予科1年A組の親睦会が開かれる。リッカさんは学園長室に報告しないといけないらしく、俺たちは教室で待機する。

ここで清隆だけが呼ばれるんだな。確か

そう思っていると、再び扉が開いた。

「ああ、そうそう...男子ふたり手伝ってくれないかな」

うん?男子ふたり?

「え~と、ああ、じゃあそこの葛木清隆くんとタツオくん。頼める?」

リッカさんは何気なく指さす。

「俺ですか?別にかまいませんけど」

俺は正直、尋問されると分かってて自ら行くのはどうかと思うが、嫌と言っても、マスターのことは聞かないといけないから、最終的に行くはめになる。それなら面倒だが

「わかりました」

「じゃあ、ちょっとついてきて」

俺と清隆はリッカさんに続いて教室を出た。

 

 

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