転生したダカーポの世界で!!   作:若狭東

25 / 28
更新が遅れて、申し訳ないです


第25話 ティンカー・ベル

両腕を俺の肩にまわし、素早く俺の首に何かをかけた。清隆も同じようにされる。

 

「な、何ですか、これ。首飾り?」

 

清隆はいきなりリッカさんに何をされたのかわからないようだ。まぁ、無理もないだろう。一見、ネックレスのようだが、先端に鈴の形をした小さなペンダントトップがついている。あくまで意匠としての鈴なので、それが鳴るわけではない。

 

「私からのプレゼント♪」

 

リッカさんは笑顔で俺たちに言った。

 

「こんなアクセサリーつける趣味なんてないんですけど……」

 

清隆は首に掛けられたネックレスを外そうとした。

 

「あれ?」

 

「清隆。無理だ。それ、ティンカー・ベルを外すことはリッカさんしかできないんだ」

 

「よく知ってるわね。流石カテゴリー5だわ。それ、強力な魔法がかけられているから、私にしか外すことはできないわ」

 

「なんなんですか、一体……?」

 

清隆はネックレス、ティンカー・ベルのことは全然知らない様子だった。

 

「そのネックレスは妖精よ。妖精ティンカー・ベル。言ってみれば、君を監視し続ける猫の鈴みたいな物だと思ってよ」

 

「ま、魔法の品……。と、取ってくださいよ。リッカさん」

 

「君たち2人の疑いが晴れたら取ってあげる。まあ、日常生活に支障があるものではないから、無理に取ろうとしないでね」

 

「支障がないって、さっき…監視用みたいなこと言ってましたよね。困りますよ。プライバシーとか考えてくださいよ」

 

「大丈夫、大丈夫。変なことさえしなければ、その鈴は何も知らせてこないわ。普通に生活してる分には大丈夫だから」

 

「うぅ…タツオさんも同じ身なんですから、何かリッカさんに言ってくださいよ」

 

最終的に清隆は俺に助けを求めてきた。

 

すまんな。清隆。俺は目的のためにありとあらゆる、監視対策は万全にしてるんだ。

 

「清隆。一旦落ち着けって。まあ、俺は監視されるとちょっとあれなんで……はっ!」

 

俺は自分の首に掛けられたティンカー・ベルに魔力を込める。そして

 

カチャッ……

 

ティンカー・ベルが俺の首から外れる。

 

「えっ?」

 

「なな何で、ティンカー・ベルが私以外の人に外せるの?」

 

リッカさんの目が大きく見開かれている。ティンカー・ベルは術者(付けた人)しか外せないことになっている。ただ、一つの例外を除いて。

 

「何でって、それは、ティンカー・ベルを作ったの、俺ですもん」

 

そう。ティンカー・ベルの開発者は俺だった。昔に『もしかしたら、ワンチャン、リッカさんにティンカー・ベルを掛けられるじゃね?』と思って、ティンカー・ベルを開発した。その思い出が今では懐かしい限りだ。

 

「そ、そう……」

 

リッカさんは何か考えているようだった。

 

「タツオさん。それなら、俺のティンカー・ベルも外して下さいよ」

 

清隆が俺に近づいてきて、助けを求めてきた。

 

「それだけは、ダメよ。タツオ。清隆までに外されたら……」

 

「すまん。清隆。他人のティンカー・ベルを外すやり方は知らないんだ。あはは……」

 

俺はそう言って、苦笑をした。

 

本当は他人のティンカー・ベルを外すやり方は知っている。だが、本編ではティンカー・ベルをつけていることで、結果的に良い方向へ動いて進んでいた。

 

「そんなぁ……」

 

清隆はガックリと肩を落として、落ち込んでいる。

 

「悪い。清隆」

 

「さ、私の用事はこれでおしまい。いいわよ、もう行っても。先に戻ってて頂戴」

 

やっと、リッカさんの尋問タイムから解放されたようだ。

 

「外して下さいよ。これ…何か気味が悪いです」

 

「だから、君の疑いが晴れるまでは外さないってば。いいから、行った行った」

 

俺と清隆は部屋から出ようとする。すると

 

「あっ、タツオにまだ言うことがあったんだった。清隆くんは先に戻ってて」

 

どうやら、まだ俺だけは何かあるらしい。

 

「うぅ…失礼します」

 

清隆は首に掛けられたティンカー・ベルをいじながら、部屋から出ていった。

 

さっ、第2ラウンドスタート!

 

「で、俺に言いたいというのは?」

 

リッカさんは少し考えた後に…

 

「さっき、私の研究のことを知っていると言ってたけど、どこまで知っているの?」

 

「だいたいは知ってますよ」

 

「例えば…例えば何を知っているの?」

 

リッカさんが俺に近づいてきて、問いかけてきた。よっぽど、知りたいようだった。

 

「桜の研究をしていること」

 

「他には?」

 

他には?と聞かれ、俺は言うのを迷ったのだが、俺の検索をさせない脅しになるだろうと思い、言うことにした。

 

「その研究の目的は旧友のため」

 

「!」

 

リッカさんはその、俺の言葉を聞いて、大きく口を開いていた。

 

旧友、古き友のジルさんのため…

 

「どうです?」

 

「ええ、わかったわ。あなたは私のことを全て知っているようね。はぁ…」

 

リッカさんはため息をついている。

 

「じゃあ、帰ってもいいですか?」

 

俺は部屋を出ようとする。すると

 

「ちょっと、待って!後一つ。一つ聞きたいの」

 

俺は振り返って、リッカさんを見る。

 

 

 

「タツオ……あなた、どこかで。そう、どこかで私に会ったことがない?」

 

 

 

まだまだリッカさんとの話は終わらないと思うと……

 

マジ、かったるい

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。