転生したダカーポの世界で!!   作:若狭東

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第6話 グニルックについて

グニルック……グニルック?

俺は記憶をめぐり、めぐって、ゲームの内容を思い出す。

確か……リッカさんは「グニルックっていうのは簡単に言えば、一種の攻城戦に見立てた『的当てゲーム』よ」と言っていたような気がする。

『的当てゲーム』……日本でいう射的のようなものだろうか?

たが、的当てゲームといっても、魔法使いの競技。そう単純ではないはずだ。

主人公の清隆自身はボーリングとゴルフの間とか言っていたような気がする。少し曖昧な記憶だが、これも参考にしておこう。

そして、明日がグニルックの大会……

「何を一人で考え事をしているのよ?」

グニルックについて考えていると、リッカさんが声をかけてきた。おっと…グニルックについて考えるのを集中しすぎて、2人のことを忘れていた。

「いや…別に何でもないよ。それより、宿屋に行こうか」

「えぇ…でも、宿屋の前にご飯よ。ご飯!私…もうペコペコなんだから」

リッカさんはまるで子供のように言った。いや、まぁ今の歳だと子供なんだが。

「もう、リッカってば……子供なんだから」

俺が思っていたことを言うジルさんに俺は驚いてしまった。

 

 

夜ご飯を食べながら、話をしていた3人。

話はもちろん、明日のグニルックについてだ。

グニルックについて、どんなのか夜にパソコンを使って勉強をするつもりだが、未来ではクイーンズカップ優勝者に聞いておいて、損はない。

「実は…俺…グニルックをやったことがないんだ…」

俺はいかにも不安な様子を見せるために、ぼそぼそ言った。すると

「え!えぇ!嘘…カテゴリー5がグニルックをやったことがないの!?」

リッカさんはすごい表情で驚いている。

そりゃ…そうなるよな

「リッカ、カテゴリー5だからって、初めから経験者って決めつけるのはよくないよ。ごめんね。タツオさん」

ジルさんがリッカさんに言う。

ジルさん…あなたはリッカさんの保護者か何かなのか!?

ジルさんの毎回の対応に俺は感心してしまった。と…そんなことを感心している場合ではない。

「初心者だから、グニルックについてその…教えてくれない?」

「いいわよ。グニルックっていうのは…」

それから、リッカ先生による、グニルックの説明が始まった。

 

グニルックっていうのは簡単に言えば、『的当てゲーム』

向こうに見えるお城に見立てたパネルに、ブリットと呼ばれる玉を当てるのが目的ということ。

だが、的当てゲームとはいっても魔法使いたちの競技。そう簡単ではない。

魔法力を駆使したゲーム展開になるということ。

グニルックにはグニルック用のロッドがあること。それはラケットみたいなものらしい。

ブリットは一度、射出してしまったら以後、プレイヤーからコントロールすることはできない。だから、このロッドにあらかじめ、ブリットがどんな感じで回転するのかっていう情報を魔力として溜めておく。

あまり強く魔力を流し込み過ぎても、ブリットの挙動は乱れてしまうから注意すること。

 

リッカ先生の話をまとめると、ざっとこんな感じだった。

「なるほどね。分かりやすい説明ありがとう」

「別に…こんなの常識よ。ねぇジル」

リッカさんは少し頬を赤く染めながら、言った。リッカさんは誉めると照れるのかな?また、今度誉めてみようか…

「リッカの説明。私も分かりやすかったと思うよ」

ジルさんはうんうんと頷いている。

「もう…ジルまで…」

リッカさんはさらに少し頬を赤く染めたような気がするのは気のせいだろうか…

 

宿屋の部屋に入る。俺はさっきのリッカさんの言葉を思い出す。

『タツオも私たちと一緒の部屋にする?』

くそう…リッカさんってば、俺をバカにしやがって。

俺はその誘いに冷静に判断して、断った。

よしっ。試してみようかな

俺はさっきの食事中にリッカさんに聞いた電気の魔法について、試してみることにした。

魔法は想いの力。

俺は電気をイメージさせ、パソコンに向かって魔法を使おうとしたが…

俺…ロッド持ってなかったんだったー

 

俺はロッドをそこら辺の店で買う。残金2000円。これは本当にヤバイ。そのことも後々考えるとしよう。

気を取り直して、俺は電気をイメージさせ、パソコンに向かって魔法を使った。すると……

パソコンのUSBメモリに電気が流れ込み、パソコンの画面がついた。

よしっ。上手くいった。

パソコンが起動すると、電池の残量は20%。今の魔法ぐらいで20%か。俺は同じ魔法を使って、パソコンの電池を100%にする。そして、俺はD.c.iiiをプレイして、勉強を始めた。

『shiny steps!!』のサビに出てくるのは、多分、グニルックの様子なんだろう。俺は『shiny steps!!』を聞いたり、サラ編のサラの親族と対決した、グニルックのムービーを見て、イメージする。サラの親族と対決した、グニルックの競技はルールが何かと違うが、イメージには最適だ。

そして、俺は次第に眠くなり、俺は寝ていた。

 

「タツオ……?」

「…………zzz」

「ねぇ……タツオってば」

「…………zzz」

「ねぇってば!」

ペシン

「…あいたた…うん誰?」

何か早朝から、叩かれたんだが。俺は時刻を確認する。

06:30…まだ早い。前の世界の俺なら、まだぐっすり寝ている。

閉じかけのまぶたを擦りながら、ちょっとずつ覚醒していく。

ベッドにはリッカさんが座っていた。どうやら、俺は鍵をかけるのを忘れていたらしい。

「おはようございます。リッカさん」

「え…え!何で敬語?しかも、リッカさんって…」

リッカさんはとても驚いている。

しまった…寝ぼけながら言っていた。

「まぁ…いいわ。グニルックの大会は08:00ってことを昨日伝えるの忘れててね。それを伝えに来たの。それとちょっといい?」

グニルックの大会は08:00からなんだ。後、1時間30分後か…

「それで、ちょっといいとは?」

俺が聞き返すと、リッカさんはベッドから立ち上がりある方向に指を指す。

「これって何?見たことがない代物だけど…」

リッカさんが指を指したのは、この時代から後約200年後に作られるだろうパソコンだった。

俺はどう誤魔化そうか考えていた。そして

「うーん…ま…マジックアイテム。一種のマジックアイテム」

「マジックアイテム…世の中にはまだ、私の知らないマジックアイテムがあるのね」

リッカさんは感心したように言った。

何とか誤魔化すことが出来たようだ。

俺はジルさんがいないことに気がつく。もしかした、廊下で待ってくれているのかもしれない。

「あれっ…ジルさんは?」

「ジル?ジルはまだ寝ているの」

あれっ?思ったことと違った。

「そう…まだ寝ているんだ…」

「あの子、寝坊助の癖だけはいつまでたっても直らないのよね」

リッカさんは、はぁ…と溜め息をつきながら言った。

ジルさんのプライバシーを知ってしまった俺だった。

 




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