ENDLESS SUMMER NUDE   作:エコー

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最終回です。


40 未だ三元連立方程式は難解である。

 最寄の停留所でバスを降りた俺と小町は、慣れ親しんだ夜道を歩いていた。

 

「お兄ちゃん、早く早くー」

 

 手ぶらの小町は遥か前方の街灯の下を歩く。その後方、電柱で数えて二本ぐらい後ろを俺は両肩にでっかいバッグを提げ、左手はキャリーバッグを引き摺りながら歩いている。

 本当は小町を追いかけたいのだが、疲労困憊の上、自分と小町の二人分の荷物を抱えている都合上、現状のよたよた歩きが最大速度なのである。

 

 きっとリア充共なら、楽しかったよねーとか、あの時あんなコトいうからーとか、わいわいキャハハウフフと帰り道で話に花を咲かせるのだろうが、あいにく俺はそんな奇特なスキルは持ち合わせていない。何より唯一の話し相手である小町は遥か前方だ。

 

 必然的に黙々と歩く。

 しかし──さすがに疲れた。段々と背中が丸くなり伏目がちになる。

 やがて旅の疲労と荷物の重さで行き足が止まる。

 

「ふう」

「少し休む?」

 

 優しいな、手ぶらで身軽そうな疲れ知らずの小町。だが妹の荷物を背負うのは兄の責務。妹の悩みやお小言を聞くのも千葉の兄の責務である。

 

「悪いな。ちょっとそこの公園で休ませてくれ」

 

 公園前の自販機で我が祖国千葉の誇るソウルドリンク、マッ缶を購入する。ついでにペットボトルのストレートティーを購入し、ベンチで荷物の番をしている小町の元へ戻る。

 千葉へ帰国後すでに二本目となるマッ缶はやはり強烈に甘く、心落ち着ける味。まさに故郷の味である。

 

 思えば合宿の間、心が休まる間がなかった。誰も彼もが夏の解放感という免罪符をちらつかせては俺をひどく悩ませたようにも思える。それは特大のブーメランなのかも知れないけれど。

 

 だがその苦悩も喉元過ぎてしまった今、そんなに悪くは無かったと感じてしまうことは、今までの俺の思考原理では有り得なかった。

 

 紅茶のペットボトルから口を離して、はうっと小さく息を吐いた小町は俺を見上げる。その目はいつものように巫戯けてはいない。かといって怒ってもいない。

 ナチュラル。ニュートラル。そんな目だ。

 

「ねえ。いつか……結衣さんか雪乃さんと付き合うの? それとも、大志くんのお姉さん? いや、いろは先輩も──」

 

 柄にも無く俺は、その小町の問いを何となく予測していた。それをいつものように否と即答出来ない俺自身も、きっと夏という熱病に多少なりとも冒されているのだろう。

 

「……先のことは解らないな。それよりまず、大学受験だ」

 

 自分自身が何を求め、何を望むのか。未だ答えは出ていない。

 仮に、あくまで仮にだが、俺が望んでもあいつらが応えてくれるとは限らない。そもそも俺には誰かに応えて貰えた経験なんか無いのだから。

 

「そっか、そだよね」

 

 小町が短く応えたきり、俺たちは話すことは無かった。

 甘ったるい液体を喉に通し、顔が上を向いたついでに夜空を眺める。公園の灯りの下、千葉で見る星空は伊豆で見上げたそれに比べて明らかに星が少ない。薄っすら形が見える天の川も、何だか干上がってしまったように光が少ない。

 夏の大三角はかろうじて見えるが、はくちょう座の嘴は一見どちらを向いているか、分からなかった。

 

『青春とは、一過性の熱病のようなものである』

 

 誰かが云った言葉を思い出した。

 青春が一過性の熱病ならば、夏という季節はその熱病をこじらせる一因となるのだろう。その合併症が起こす熱は秋の訪れと共に冷めていき、冬と共に忘れ去られる。そしてその心に残った燻りさえも、いつしか忘却の彼方に置き去りにされてしまう。

 それが常だ。

 

 だが、俺にはそんな対人スキル上級者向けの感情の整理など出来はしない。

 きっとこの感情は、記憶は、熾き火のようにずっと心のどこかに有り続けるのだ。雪ノ下雪乃と由比ヶ浜結衣が俺に残してきたもの、それが未だ消えないのと同じように。

 

 由比ヶ浜はどうだろう。雪ノ下はどうなのだろう。

 俺と同様に、俺自身が彼女らの中に何かを残せたのなら。それが今でも有るのなら。この先も有り続けるのなら。

 それは彼女らや俺にどのように作用し、どんな副作用をもたらすのだろう。

 誰に問うてもわからない。

 答えは、未来の自分たちだけが知っている。

 

 

 

 

   *  *  *

 

 

 

 

 合宿から帰った翌日、早々に受験戦争に戦線復帰した俺は夏期講習を終え、予備校の最寄の書店へと足を向ける。

 海から水分を運んできた夕暮れの風はざわりと首筋を撫でて、湿気と不快感を残して去っていく。

 

 昨日までいた伊豆高原だと、このくらいの時間には少し涼しくなってたよな。さすが高原と名乗るだけはある。伊豆高原め、中々やりよるわ。

 書店のドアをくぐった途端にひんやりとした空気に包まれ、思わず顔の皮膚が爽やかになる。

 人工的に冷やされた空気を全身で堪能しながら階段で二階の参考書のエリアに直行し、棚に並ぶ背表紙を目でなぞっていく。

 

 忘れてはいけない。

 俺たちは高校三年生。受験生なのだ。

 いつまでも合宿の余韻に浸っている場合ではないのだ。

 もうすぐ二学期も始まるし、定期テストもやってくる。学校主催や予備校主催の模試もある。その後ろに隠れているのはセンター試験。そして、あっという間に大学入試なのである。

 つまり、来春桜が咲くも散るも自分次第。ここから来年の二月までをどう過ごすかで、社会のスタートラインが粗方決まってしまうのだよ諸君。

 

 まあ、第一志望の専業主夫には学歴は必要ないのかも知れないが、伴侶にはある程度の学歴は求められる。でないとしっかり養ってもらえん。

 その為には、俺自身もある程度の大学に行く必要があるのだ。

 と、自分を叱咤激励、無理くり鼓舞して、数学Ⅰの参考書を一冊手に取る。

 

 高校三年生にもなって数Ⅰの参考書などと笑われるかもしれないが、俺の数学の不甲斐無さは半端ではない。故に基礎からやり直す必要がある。なんなら小学校の計算ドリルから復習を始めるべきなのかもしれないレベルだ。

 

 棚から適当に引き抜いた参考書のページをぱらぱらと送っていると、ぬっと横から参考書が差し出された。

 ほっそりとした、透き通るような白い手。その手首には見覚えのあるピンクのシュシュ。

 

「……こっちの方が解り易いわよ」

 

 ──雪ノ下雪乃だった。

 あまりファッションに詳しくないのだが、フレアワンピースというのだろうか。合宿で見たのとは違う、裾が広がった膝上までの白いワンピースは軽井沢とか避暑地にいそうな感じだ。その控え目に開いた涼しげな胸元には、これまた控え目な光を放つ銀の羽根が揺れている。

 合宿の最後の夜に贈った、由比ヶ浜とお揃いのペンダント。

 

「そ、そうか」

 

 白い胸元から目を逸らしつつ捲っていた参考書を棚に戻して、雪ノ下が差し出す参考書を受け取る。少し捲ってみると、なるほど確かに解りやすそうだ。

 しばらく薦められた参考書に目を落としていると、いつの間にか雪ノ下の姿は消えていた。

 

 横歩きで書棚を渡りながら、雪ノ下のお薦めと同じ背表紙の参考書を探していると、再び雪ノ下の姿があった。その目の前には、俺の持つ参考書と同じデザインの背表紙が並んでいる。

 

「あ、ありがとな。これ、解りやすそうだわ」

 

 妙にこそばゆい、胸の奥のそのまた奥をコリコリコリコリと指先で掻かれるようなくすぐったさを抱きつつ雪ノ下に礼を述べると、当の雪ノ下はふわりと微笑を返してくる。

 

「そう、なら良かったわ」

 

 それだけの遣り取りを終えると、雪ノ下は俺に背を向けて去っていく。

 あれ。

 なんか調子が狂うな。

 いつもなら既に二言三言は罵られていても不思議ではないのに、今日はその類の言葉はまるで飛んでこない。

 もしかして合宿二日目の夜の、俺の八つ当たりめいた言葉をまだ気にしているのか。もしそうなら申し訳ない限りである。

 

 去り際、雪ノ下が俺に向けた微笑は柔らかくて、そこにはきっと悪意の欠片もない。

 なのに俺は、その微笑を疑ってしまう。理由を考えてしまう。裏を読もうとしてしまう。その愚考の挙句、額面どおりに受け取ることが出来なくなる。

 

 それが自分でも気に食わない。

 外敵から自分を守り抜くための試行錯誤、修練の結果手に入れた武装の筈なのに、誇れるものの筈なのに、今はその無意識の防御能力がこの上なく疎ましい。

 

 現実に立ち返って、薦められた参考書ともう一冊、同じ背表紙のシリーズの問題集を購入して、蒸し暑い店外へ出る。

 

「……どう? 解けそう、かしら」

 

 不意に掛けられた声に戸惑う。

 聞き覚えはある。さっきも聞いていた筈の声音。けれど、何かが違う。的確な表現も上手い喩えも出来ないが、確実に普段よりも柔らかい声だ。

 

「ああ、学年一位サマご推薦の参考書だからな。解けるかどうか解らんが有り難く買わせてもらった」

 

 動揺を見せぬように、あくまで平静を保って軽口を叩く。

 平静って、字で書くと平塚静に似てるよね。よし、思ったよりも思考に余裕はある。クールだ。

 

「そう」

 

 必死に保った俺の平常心は、たった一言、たった二文字で瓦解した。

 何が”そう”なのだろう。何に向けての”そう”なのだろう。その言葉に込められた感情は。その裏に隠された気持ちは。

 心臓の裏側を掻き毟りたい衝動に駆られる。

 たった二文字にこれだけ翻弄されるとは、ぼっちの修練進化が聞いて呆れる。そして未熟な俺は、更に思考を混乱させる事態に陥るのだ。

 

「これ、よかったら使って」

 

 差し出されたのは、さっきまで居た書店の袋。

 

「何かは知らんが、俺には物を貰う謂れはないぞ」

 

 訝しげに差し出された袋を睨みつつ、俺は俺が云いそうな台詞を吐く。

 これ以上掻き回されて堪るか。

 

「はあ、いいから受け取りなさい。やはり貰いっぱなしでは気分が悪いのよ」

 

 雪ノ下の僅かな動きで、胸元の天使の羽根がゆらりと揺れて光る。

 思わず雪ノ下の胸元に目がいってしまう。それに気づいたはずの雪ノ下からは、普段浴びせられている罵詈雑言は発せらない。

 その代わりに、顔を伏せて俺から視線を逸らしている。

 雪ノ下の頬は柔らかい街灯の光に照らし出され、その光景は伊豆の夕日に照らされた水着姿の雪ノ下を想起させる。

 

「あの」

「ひ、ひゃいっ」

 

 あっぶねー、変な妄想をしてたものだから思わず噛みそうになった。

 は?

 何言ってんの。

 噛んでねーって。

 俺は元々「ひ、ひゃい」って言うつもりだったんだよっ。

 誰に向けてか判らない言い訳を心中で叫んだ俺は、止まっていた思考を揺り動かして、差し出された袋の意味を、理由付けを必死で考える。そして直近で考えられるのはただ一つ。

 そうか、そのペンダントの返礼のつもりだな。

 

「わかった。なら、有り難く貰っておくとする。開けてもいいか?」

「どうぞ、ご自由に」

 

 許しを得て、袋の中身を取り出す。

 これは……ブックカバーか。しかもしっかりネコの絵がワンポイントで入ってやがる。

 

 ん?

 ブックカバーに鼻を近づけると、仄かに爽やかな香りが鼻をくすぐる。あーこれ嗅いだことある匂いだ。なんだっけな。

 つい最近嗅いだんだけどなぁ。

 あ。

 

「これ、花の匂い……か?」

「ローズマリーよ。その香りには記憶力を高める効能があるようだから、苦手な教科の参考書にでも使うといいわ」

「あ、ああ。ありがとな。使わせてもらう。しかし良い匂いだな、これ」

 

 ローズマリーって、確かペンションの玄関先にもあったハーブの一種だよな。

 くんかくんかと、しきりにブックカバーの匂いを嗅ぐ俺を見て雪ノ下は笑い声を洩らす。

 

「気持ち悪いわ。まるで出来の悪い警察犬ね」

 

 いつもの雪ノ下らしい言葉に、少し安心してしまう。悪口で安心するって、まるでよく調教された下僕だな俺。

 

「出来の悪い、は余計だろ。でも、ありがとな」

「犬であることは否定しないのね……」

「せっかく六足歩行から四足歩行に出世できたんだ。そこは喜ぶべきだろ」

 

 罵倒と自虐。軽口の交わし合いが妙に心地良い。

 

「気に入ってくれたのなら良かったわ。その香りを嗅いで、少しでも記憶力を良くしなさい」

「ありがとよ。この匂いを嗅いで、次こそは国語学年一位を奪取してやる」

 

 なんでそこで、そういうこと云っちゃうかなぁ、俺。まあ減らず口はお互い様か。

 思わず苦笑してしまうと、雪ノ下も釣られて笑う。

 

「あなた……やっぱり変わったわね。その目の気持ち悪さは相変わらずだけど」

「ほっとけ」

 

 俺は変わらない。相変わらず人の言葉の裏を読もうとするし、人の行動の裏を見ようとする。

 以前も考えたように、もしも俺が変わったように見えるとすれば、それは俺の置かれた環境、周囲が変わっただけだ。

 

「私も、変わらなければ──」

 

 呟きを掻き消す強い風が吹き、俺は現実に戻される。

 雪ノ下は俺の横、四つほど離れた敷石に立ち、艶やかで長い黒髪を風に遊ばせながら星のない空を見ていた。

 俺が思考の海に溺れているその間、雪ノ下はどんな気持ちで夜空を見ていたのだろう。

 いや、俺の行動が雪ノ下に影響を及ぼすなど願望の押し付け、勝手な思い上がりだ。

 

「……ずっと、さっきの質問に対しての答えを待っているのだけれど」

「だから参考書のことだろ? ほら、ちゃんと買ったから──」

 

 書店の袋から参考書を出して見せる俺に、雪ノ下は呆れた顔をする。

 

「違うわ、あなたの問題よ」

 

 俺の問題? 俺が問題、いや問題児と言われたことなら星の数ほど有るのだが。

 

「それは私の問題でもあり、そのまま由比ヶ浜さんの問題でもあるわ」

 

 俺の問題が由比ヶ浜や雪ノ下の問題──

 

 そうか。ひとつ謎が解けた。

 今年のバレンタイン。

 雪の舞う中、三人で水族園の前で交わした会話を思い出す。

 あの時、由比ヶ浜結衣が涙を滲ませ身を震わせながら吐いた言葉。

 

 ──今ゆきのんの抱える問題の答え、あたし解ってるの。

 たぶんそれがあたしの、あたしたちの答えだと思う──

 

 その時の俺は、それが雪ノ下本人とその家に関する問題なのだと考えていた。

 否。俺はそう思い込もうとしていたのだ。

 でなければ、由比ヶ浜が友人である雪ノ下の抱える問題の答えを解る筈が無いと。

 だが、その考えは根本的に間違っていた。そりゃそうだ。無理くり曲解したのだから。

 

 由比ヶ浜結衣という女の子が、俺、比企谷八幡の前で雪ノ下雪乃に問うた意味を見落としていたのだ。

 いや、正直に言えば解っていた。俺もそれほど鈍感ではない。単に自分に都合よく解釈していたに過ぎない。

 雪ノ下の抱える問題とは、即ち由比ヶ浜の問題であり、俺の問題でもある。

 その三人の抱える問題は共存関係にあり、共依存関係にもある。誰かが答えを出せば、他の二者の問題も解けるか、もしくは消える。

 

 問題の根幹、本質はひとつなのだ。

 

 あの時点で由比ヶ浜結衣は、ひとつの答えを導き出していた。

 あとは、雪ノ下雪乃と比企谷八幡が答えを出し、答え合わせをするのみ。

 

「……その様子だと、まだ答えは出せないようね」

 

 呟く雪ノ下は相変わらず夜空を見上げていた。

 

「ああ、数学は苦手だからな」

 

 俺の答えは捻くれているものの、戯言ではないつもりだ。

 由比ヶ浜結衣、雪ノ下雪乃、そして俺。この三人の問題は三元連立方程式のようなものだ。数学との相違点は、それぞれの気持ち、思いは何にも代入できないということ。

 数学は苦手だからこれ以上は上手く表現できないが、きっとそういう関係にあるのだ。

 

「そう……実はね。私も今、解いている途中よ」

 

 雪ノ下雪乃の答えも出ていないという。

 

「いつか……いつか三人で、笑顔で答え合わせが出来たら、いいわね」

 

 ふわりとスカートの裾を翻して振り返った雪ノ下の微笑みに、俺は届くかどうかの呟きで応える。

 雑踏の中に雪ノ下の背中が溶け込むのを見届けた俺は、踵を返して駐輪場に足を向ける。

 

「ああ、答えは出すさ。必ず……な」

 

 小さな呟きは風に掻き消されて粉微塵になる。湿った風に乗ったその言葉の断片は果たして、雑踏に消えた相手に届いたのか。それを確かめる術は持ち合わせてはいない。

 だが、誰にでもなく、確かに宣言したのだ。宣言した以上は答えを出さなくてはいけない。

 

 雪ノ下雪乃のために。

 由比ヶ浜結衣のために。

 そして、まだ見ぬ未来の為に。

 

 去りゆく筈の夏。

 日暮れを過ぎた空気はまだ熱く湿っていて、風は俺の胸中で小さな竜巻を起こして雑踏の中へ去っていく。

 その遥か後方、人知れず星が流れた。

 

                             了

 




たらたらと続く、この長ったらしい物語をここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。

以前後書きに書いた通り、この物語は第37話の前半を書きたいが為に考えました。
で、どうせなら八幡たちに「青春」を味わって貰おうと思い、合宿という舞台を用意しました。
その中に八幡が今まで体験して来なかったであろうイベントやハプニングを盛り込んだつもりです。

読み難い箇所も多々あったかと思います。
特に八幡が寝不足と熱中症で倒れるハプニングは、読んでいてあまり気分は良くなかったかも知れません。
だけど、私にとってはこの物語に必要な要素でした。

「不幸の無い人生は存在しない」

これは私の持論です。
作中の登場人物も物語の中で生きていると考えた時、その持論を当てはめた時、あのエピソードは必要不可欠だったのです。それを切っ掛けに仲違いし、和解することも必要でした。

それらを乗り越えて最後までお読みくださった方々に、最大の感謝を込めて送りたいと思います。

本当に、本当にありがとうございました。

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