海鳴市での、なつやすみ   作:あおい安室

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お待たせしました。
ところで日常はどこへいったのか(苦笑)
誰か知りません?


8/14

あの時襲ってきた集団から逃げられたのは本当にレイジングハートのおかげだと思う。

本当、高町さんはデバイスに恵まれていると思う。

僕?当然、ナンバーは最高の相棒さ。

さて、次は8/14だ。動かなくちゃ、何も始まらないってね。

 

 

 

「そうですか……すいません、僕がもう少し気づくのが早かったら。いえ、そういう訳には。それじゃ、なのはちゃんにお大事に、と伝えてください」

 

そう言って僕は電話を切った。

 

「なのはさんはどうでしたか?」

 

「……命に別状はないって。ただの風邪……というにはちょっと重すぎるレベルの風邪らしい。魔法使いとしての技術は間違いなく上だから手伝ってもらえたらよかったんだけど……」

 

「同感ですが、管理局とのつながりがあるのであれはちょっと避けたいですね」

 

……昨日、なのはちゃんを病院に送り診察してもらったが、時間も遅かったから僕は結果を聞く前に眠ってしまったのだ。

緊張の糸が切れた、とも言うが。

ウーノさんに頼んで高町家の人には襲われたことを内緒にしてもらった。

レイジングハートにも頼んでごまかしてもらっている。

……正直に言う、というのも手だった。だけど。どうもきな臭いし、このことから魔法がバレてしまうかもしれない。

それは少しマズい……

 

「あ、そうだ。昨日の連中に僕となのはちゃんは顔見られてるんだっけ。それもマズくないかな」

 

「あなたはバリアジャケットで顔は隠せていましたよ。

なのはさんは……きっと大丈夫です。高町家の人に嘘をついてごまかす時、どういう訳が冷や汗をかきました。

あそこは一家ごとそれなりの実力者なのではないでしょうか」

 

そんなバカな……いや、それを信じるとしよう。

 

『……ビンゴッ!お待たせしましたウーノちゃん、マスター。昨日撮影した連中の顔に少し心当たりがあったので調べてみたんです』

 

「そんなことしてたんだ……」

 

『私、優秀ですので。で、一人だけですがこちらで調べたところ素性がわかりました。そこから芋づる式に組織も判明しました。

ナイトウカズマ。こちらの世界での暴力団関係者ですね。指名手配されていますよ』

 

なんという人が僕達を狙っていたんだ。

 

「ナイトウカズマ?……ああ、あの人ですか」

 

「ウーノさん知ってるの?」

 

「ええ。質量兵器の密輸をしている次元犯罪者ですよ。まさかこの世界にいたとは」

 

次元犯罪者?それに質量兵器?

 

『色々な次元をまたにかける犯罪者のことが次元犯罪者です。

質量兵器はいわゆる銃とかマシンガンですよ。子供でも簡単に人を殺せるので、管理局は質量兵器を禁止しているのです。

ですが、魔法を使えない犯罪には需要はあるので別の次元から密輸入している人もいるのですよ』

 

「それが、ナイトウカズマという訳か」

 

「それどころか、その暴力団そのもので密輸入しているのでしょうね。ですが魔法の使える人間はいないと思います。本当にこの世界にそんな才能を持つ人は稀ですので」

 

「……武器を密輸入する犯罪集団。そして吸血鬼こと、通り魔。厄介になってきたなぁ……

ってそうじゃない。忘れちゃいけないんだ。なんであの集団は僕らを狙ったんだろう?」

 

「魔法の才能のある人を誘拐して洗脳したりして兵士として使う組織もあるそうですよ?

恐らくはそのビジネスに手を出そうとしたのではないかと」

 

「……ああ、もう!めんどくさいなぁ!!どっちにしてもほうってはおけないし、やるしかないのか……」

「?もしかして……やる気なのですか?」

 

「当たり前……というよりも。そこまで聞いて逃げられる訳ないじゃないか。

なのはちゃんがまた狙われるとも限らないし。

やるよ。手伝いますよ、ウーノさん。どこまでやれるかわからないけどね」

 

なけなしの勇気を振り絞って、僕はそう言った。

 

「……そう言ってもらえると助かります。私一人では多少厳しいところがありますので。

協力、感謝します……本当にありがとうございます」

 

 

 

ただ、流石に二人では厳しいと思う。ウーノさんの実力もわかってないけど。

誰か他に魔法使いがいればいいんだけどな……

 

「何しけた顔してんだ?」

 

「ヴィータちゃん……ねえ、ヴィータちゃん。魔法使いっているのかなぁ」

 

って何言ってんだ僕。頭回ってないな。

 

「は、はあ?そんなのいるわけねぇだろ?」

 

「だよねぇ。じゃあ知り合いに口が固くて腕っぷしも強い人いる?」

 

「……まあいるけど。何かあったのか?ほら、相談してくれよ。

お前にはまだ借りは返せてないんだからな」

 

「あー……この前通り魔出たでしょ?あれをどうにかできたらいいなぁって思っただけだよ。ありがとう、ヴィータちゃん。いいよ、自分でなんとかするからさ」

 

そうだ。これは僕の問題なんだから。これくらい、僕の手でどうにかしないとね。

 

「……通り魔を仕留めたらいいんだな?」

 

「何か言った?」

 

「いや、何も」

 

「ふーん。ところでヴィータちゃんは何か用事ないの?僕は散歩なんだけどね」

 

「え?あーっ!?ヤバい、はやてに頼まれてた買い物忘れてた!しかもタイムセールもあるんだった!!」

 

「あらら、頑張ってね」

 

ヤバイヤバイとか言いながらヴィータちゃんは走ってスーパーの方に行った。

大変だなぁ、ヴィータちゃんも。

 

「って僕も早く帰って夕食の準備しないと。ウーノさんに任せっきりなのはちょっとね」

 

 

 

その夜。

 

「……っ……見つけた」

 

深夜の海鳴市で、そうつぶやく人がいた。

赤いナイフを持った、人。

通り魔だ。

通り魔はその目に一人の少女を写していた。どうしてこんな時間に少女が町にいるのか。

そんなことはどうでもよかった。

あの少女は魔力を持っている。

魔力を持った人間の血液を吸えばこのナイフはもっと強くなる。

だから。あの少女を……殺すっ!!

通り魔が音もなく物陰から駆け出し、その少女に手をかけようと近づいた瞬間。

 

「っは、あめぇよ!!」

 

少女の手に、一振りの鉄槌があった。

少女が力任せに振り抜いた鉄槌を通り魔は辛うじてかわし、闇の中に隠れつつ距離を取る。

 

「……それはデバイス……やはり魔導師か」

 

「へえ。こっちにも魔法を知ってる奴はいたんだな。おもしれぇ。

だがちょっと違うな。アタシは魔導師じゃねぇ……」

 

「鉄槌の騎士、ヴィータだ!覚えておきな!」

 

こうして、通り魔と、鉄槌の騎士の戦いが幕を開けた。しかし。

 

「……何あれ?」

 

『どうみてもヴィータちゃんですね。相手は通り魔でしょうか。なるほど、かなり強力な認識阻害を使っていますね。

ですがナイフの辺りは特性上かけられなかった、と』

 

「冷静に分析してる場合じゃないよ、ナンバー。というか……なんでバリアジャケットのデザインがスパイダーマン風なのか。

タイツじゃなくて服とかのカラーリングが、だけど」

 

『趣味です』

 

「後で覚悟してよ」

 

それを観察している赤と青のパーカーとズボンを着た少年には、二人とも気づいていなかった。




迷子のお知らせをします。
仲間達に内緒で家をこっそり出て通り魔を探していたヴィータちゃん。
若干怒ってるシグナムさんが家でお待ちです。
Q:主人公のバリアジャケットどんなの?
A:スパイダーマンのスーツの色と模様をそのまま貼り付けたようなパーカーとズボンです。普通に全身タイツ案もあったけど変人なのでボツ。
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