海鳴市での、なつやすみ   作:あおい安室

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お待たせしました。
ヴィータちゃんの悲鳴が昨日聞こえたのは幻聴でしょうか……


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鉄鎚の騎士、ヴィータ。

後々聞いた話だと、ヴィータちゃんは見た目よりもずっと年上で、長い間戦ってきたらしい。

人に歴史あり、とはまさにこのことか。

当時の僕はそんなことはまったく知らなかったけどね。

さて、どこまで話したっけな。

そうだ、夏休みの折り返しの日だっけ。

 

 

 

「全く。こんな時期に風邪をひくとかなのはのやつ、何してたのかしら」

 

「あはは……なのはちゃんだって風邪をひきたくてひいたわけじゃないんだよ?」

 

「月村ちゃんの言う通りだよ。なのはちゃんは……まあ、多少は原因は本人にありそうだけど」

 

午前中。バニングスちゃんに呼ばれた僕と月村ちゃんはなのはちゃんへのお見舞いを買っていた。

……昨日のあの戦い、見てたから眠いんだけどね。

 

昨日。ウーノさんのアドバイスで夜に敵が動く可能性を考えた僕らはウーノさんと二手に別れて、町をパトロールしていた。

夏目家の人は明日帰ってくるから問題はなかったし。

それで見つけたのは通り魔と戦うヴィータちゃんだった。

あは

結局あれはどういうことなのか。あの戦いは結局決着がつく前に通り魔が逃げちゃったし。

ヴィータちゃんも帰っちゃったから事情も聞けなかった。

本当にどうすればいいんだか。

 

「……ちょっと!聞いてるの?」

 

「えっ?あ、ごめん。聞いてなかった」

 

「全く。なのはのことを下の名前で呼ぶようになったと思えば上の空になるところまでなのはに似ちゃったわけ!?」

 

「あ、そういえばそうだね。なのはちゃんと仲良くなったってことなのかな。まさか……なのはちゃんの風邪の原因って」

 

「吐きなさい。キリキリ吐きなさい!私の知らないところで何してたのよっ!!」

 

「な、何もしてないって!」

 

その後魔法を除いて問題ない部分を話してなんとか弁明できた。

ただし、バニングスちゃんも月村ちゃんも下の名前で呼ぶことになった。

……いずれこっそり元の呼び方に戻そう。

 

 

 

「えっと。わざわざありがとね、みんな。

私はもう大丈夫なんだけど、熱がまだ下がりきってないの。明日のお祭りには多分行けないかな……」

 

「別にいいわよ。それに例のフェイトちゃんもまだこっちにはこれないんでしょ?

今年の一回くらい、みんなで祭りに行けなくてもいいわ」

 

「そうだね。私もそのフェイトちゃんに興味はあるから。せっかくならその子も一緒の方がいいよ」

 

高町家のなのはちゃんの部屋。

やっぱり女の子の部屋はちょっと落ち着かない。

 

『この前は本当にごめんね。迷惑かけちゃったし風邪までひいちゃったし……』

 

何よりも。会話の中にさらっと念話を混ぜてくるなのはちゃん。

止めてもらえませんか。

 

「そういえばお祭りって結局どうなるんだろ。通り魔なんか出ちゃったし」

 

「あ、そうだよね。しかもあの通り魔って吸血鬼って呼ばれてるんだよ。なんだか許せないかな……」

 

「パパから聞いたんだけど、警備を増強して開催はするらしいわよ」

 

「そっか……どうしようかな」

 

「どうしようって……どうせ来年も行けるんだし、なのはが風邪ひいてるでしょ?今年は私は行かないわ」

 

「私も同じかな。あ、でも確か君って……」

 

「市外から来てるよ。それに来年もこの町にこれるとは限らないし」

 

「そう……よね」

 

「私は別にいいよ?せっかくの夏休みなんだから、楽しまなくちゃ。私のことは気にしないで」

 

なのはちゃん……その、ごめん。

 

 

 

「お帰りなさい。準備は整いましたよ」

 

家に帰ると待っていたのは僕をウーノさんだ。

何やら荷物が届いているみたいだが。お中元だろうか。

 

「一応聞きますけど、何の準備ですか?」

 

「通り魔のアジトに攻め込む準備ですね」

 

「通り魔のアジト?どうやって見つけたの?」

 

「昨日の戦いを後から見てました。それで、魔力の流れを見るメガネを使うことに気づいたのです。

魔力の流れはどんな世界でも少しは大気中に存在しています。なので、あのナイフが通っていった後は僅かに魔力が薄くなっています。それを辿ってなんとか見つけました。

しかも。その後にサイトウカズマがそのアジトに入るのを見ました」

 

「本当に!?」

 

つまり、手を組んでたってことか?

 

「可能性はありますね。手を組んでいるにしろ敵対しているにしろ確認してみる価値はあるかと」

 

「なるほど……それでいつ行きます?」

 

「夜にしましょう。一般人に魔法を見られたくありませんし」

 

「そうですね。あ、そうだ。ヴィータちゃんに協力を頼めないかな?」

 

「あの子ですか……実はあの子、少し訳ありの魔導士なのです。

ですからちょっと協力は頼みたくないのですが……説得できる自信があるのならどうぞ」

 

「説得?それに訳ありって……」

 

……知らないことをおすすめします。

そういってウーノさんは部屋に戻っていった。

どういうことなんだろうか……

 

『どういうことなんでしょうねー。まあ、私はマスターに従いますよ』

 

「……わかった。一応連絡したい。手を貸してもらうにしろ、貸してもらわないにしても。念話でいいかな?」

 

『了解です。つなぎます』

 

「ありがと、ナンバー……聞こえる、ヴィータちゃん?」

 

『ギャァァァ!!は、はやてぇ!だ、誰か今アタシを呼んだ!!』

 

「……あれ?」

 

『……取り込み中だったのでしょうか』

 

な、なんか気まずい……




……と、いう訳で。今日はもう一話出しますよ。もうしばらくお待ちください。

追記:すみません、無理そうです。
明日投稿します。申し訳ない……
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