A:StSでのゆりかご戦がこの日だから。
遅くなりました、エピローグです。この話を持って本当に完結といたします。皆さん本当にありがとうございました。
さて、今の話をはじめよう。あれから10年後の話だ。
今日は火曜日。普通に仕事もある日だ。
海鳴のとある家。そこから始めよう。
『マスター。マスターっ。もう朝ですよ!』
「ん、あっ……ううん。おはよ、ナンバー」
少しくたびれた体をこきこき鳴らしつつ目を覚ます。
うん、今日も良い天気だ。
「今は6時か。うちのちびっこはもう起きてる?」
『ねぼすけさんはまだですねー。まあこの前運動会もありましたしその疲れもたまっているんでしょう』
まあ、寝る子は育つって言うし寝坊さえしなければ別に良いかな。
テレビをつけて、トースターにパンをセット。ついでにコーヒーも準備する。
『……では次のニュースです。JSインダストリーの新製品の……』
「それにしても。今こうしているのが本当に不思議だね」
『ですねー。マスターが仕事の関係で海鳴に引っ越すことになったのは特に驚きませんでしたが……』
「まさかはやてちゃんの家が売りに出されてたなんてねぇ」
そう。今の僕は旧はやてちゃんの家に住んでいるのだ。
地元で大学生になっていた僕はある日、海鳴の会社にヘッドハンティングされて大学を中退した。
そして、懐かしの海鳴市に引っ越すことになったのだ。
で、物件探しで不動産屋に行ったらはやてちゃんの家が売りに出されていて本当に焦った。
事情を知ってそうなすずかちゃんに連絡をとったところミッドチルダに家をすでに持っていて、地球と両方に家を持つのは維持できないから無理ということで手放したらしい。
ちょっとだけ切ない。
……ちなみに。僕が魔法を使えることは親にてすずかちゃん達にももうバレてしまっている。
特に怒られなかったからいいけど。
でもどんな魔法が使えるのかと聞かれてスパイダーマンになったらアリサちゃんに笑われた。
バインドまみれの刑に処す。
「ん……みゅう……」
『おや、起きましたね。おはようございます』
「むぅ……うん、おはよ、ナンバーさん、パパ」
「……うん。おはよう。もうすぐご飯できるよ」
「ヴィヴィオ」
眠そうに目をこすっている金髪オッドアイの少女、ヴィヴィオ。
僕の家族だ。少し前にドクターから預けられた子供で、戸籍上は僕の養子になっている。
よくわからないけどすごい魔法の才能があるらしい。
でも本人は魔法に関わるつもりはないとか。
ヴィヴィオは今は学校に通わせている。私立海聖小学校だったか。
学費はドクター持ちだから助かる。
そうそう。ドクターなんだけど、今はウーノさん含めて地球にいる。
なんでも気にいらない上司がいなくなったから暇になって僕のいる世界に来たとか。
……ウーノさんとか全部で12人も美人な女性を連れてきたのにも驚いたけど「暇だし世界征服でもしてみようか」とか言い出したのには焦った。
だってナンバー作った人だから本当にやりかねないしできかねない。
たまたまいたすずかちゃんが「世界征服するとして、政治面から攻めるのは難しいから産業面から攻めるのはどうですか?」って言ってくれなかったら割とヤバかったかもしれない。
それからドクターはJSインダストリー、なんて会社を立ち上げて今日も世界経済に大きな影響をもたらしている。
……ちなみに僕はそこの社員だ。ウーノさんが上司だったりする。
「今日はパパ仕事遅いの?」
「うーん……ちょっと翠屋に寄るからちょっと遅いかも。あ、お土産には期待しててね」
「やったー!なのはさんのお母さんのシュークリームお願いね!」
「はいはい」
……ちなみに。どういう訳かヴィヴィエちゃん、なのはちゃん、フェイトちゃん、はやてちゃんとも知り合いらしい。
家出先で会った人なんだよー、とか。
しかも最初の頃はなのはママとかフェイトママとか言ってたし。
何があったんだか。
でもさ。翠屋でヴィヴィオが「なのはママのおうちなんだねー」って言っちゃって僕がなのはちゃんのお父さんに半殺しにされたんだけど。
……よく生きてたな、自分。
「それじゃ、行ってきまーす。終わったら翠屋で待っててもいーい?」
「桃子さんがいいって言ってくれたらね。いってらっしゃいヴィヴィオ」
ヴィヴィオが学校に行くのを見送る。ヴィヴィオ、昔僕が使ってた翠屋のエプロン使ってたまにお手伝いしてるんだよなぁ。
昔のなのはちゃんを少し思い出す。
「それじゃ、僕らもそろそろ行きますかね」
『ですね』
我が家に鍵を閉めて、会社に向かう。
……こうやって海鳴で暮らすことになるとは、あの頃の僕は想像できなかっただろうな。
さて、と。今日も一頑張りしますかね。
『あ、クアットロちゃんから例の格好で空飛んできてくれてもいいのですよ?というメールが』
「却下」
ステルスモードで見えなくなってるとしてもこの年ではちょっと恥ずかしいっての。
というか同僚のクアットロさんは本当におふざけが好きなこって。
相変わらず子供扱いされて怒る上司をなだめたり。
イタズラを考える同僚をしばき。
わんこっぽい~ッスな後輩と仕事に取り組んだりと。
あっという間に1日が過ぎていった。
さて、仕事も終わり。
翠屋に行くか。新作メニューの試食だっけな。今回はなんだろうなぁ。
色々と考えていると背中を叩かれた。
「やっほー。お疲れみたいね。大丈夫?」
「あー。まあまあね。アリサちゃんとすずかちゃんはどう?」
振り返るとアリサちゃんとすずかちゃんがいた。
二人はまだ大学生。働いて僕とは少し生活リズムが違うけど、帰り道でたまに会うこともある。
「ところで、この方向に向かってるってことはアンタも試食会に呼ばれたの?」
「そんなところ。ヴィヴィオもあっちで待ってるんじゃないかな」
「ヴィヴィオちゃんもいるんだ。ヴィヴィオちゃんっておしとやかな感じのアリサちゃんで可愛いよね」
「ちょっと、どういう意味よすずか。事と次第によっては怒るわよ?」
……変わってないなあ、本当に。
「……は?何泣いてるのよ」
「あ、いや。あの頃から何も変わってないなぁって」
「……そうだね。私もアリサちゃん、そして君も。本当に何も変わってないね」
「逆になのははすっごい変わったけどね。あいつ今魔法の教官やってるんだっけ?」
「国語できなかった人が教官とか時代は変わったね。というか、今でも割と人の話聞かなかったりするとか噂で聞いたんだけど」
「あー、そういえば昔からなのははそうだったわね……あ゙」
あ゙……?ほんのりとただようこのヒュンっとした空気……もしかして殺気?
後ろを振り向く。栗色の髪のサイドテールの女性……と苦笑いしてる金髪のロングヘアの女性と茶髪のショートの女性。
「……どこからそういうこと聞いたの?」
「うわぁ、な、なのはちゃん!?それにフェイトちゃんにはやてちゃん!?なんでここにいるの!?」
「ちょっと最近私らの追っとる事件も起きんのよ。不謹慎やけどそれに伴って仕事もないから休みとったんやけど……」
はやてちゃん解説ありがとう。だけどさ。
「ねぇ……私、そんなに人の話聞いてない?」
なんでなのはちゃんこうなってるんだ!?止めろよ二人とも!!
……いや、目をそらすな!
「いや、そんなことないです、はい!」
「良かったぁ。あ、私も翠屋に行くところだから一緒に行こっか……OHANASHIしながら、ね?聞きたいことがあるんだぁ」
怖い!純粋に怖い!
「あ、そうだね。私も聞きたいことがあるんだ。少し前に桃子さんからも聞いたんだけどね……なんで。君のところにヴィヴィオがいるのかなぁ……?」
フェイトちゃんも怖くなったーっ!?だ、誰か!割と本気で助けてぇ!!
……こうして。今日も1日が過ぎていく。
ちょっと大変で。
「だーかーらー!!僕のところにヴィヴィオちゃんが来たのは僕のせいじゃないって!ドクターのせいだって!!」
「ん、ドクターやと?まさか……ジェイルっていう名前やったりせん?」
「え、なんで知ってるのはやてちゃん」
「よし、OHANASHIしよか。あれのせいでどれだけ苦労したことか……!!」
「なんでさ!?」
魔法絡みのトラブルもあったりするけど。
「あーもうっ!その辺にしなさいよ3人とも!」
「「「アリサちゃんは黙ってて!」」」
「何よそのいいぐさは!!」
それでも。
「もうっ!パパをイジメるオバサンたちは大嫌い!」
「「「オバ、サン……!?」」」
今日を、生きている。
……さて、と。これで僕の話は終わりだ。
夏休みからの長い間付き合ってくれててありがとね。
最後に少しだけ話すとしよう。
色々あった結果今もヴィヴィオは僕の娘だ。
なのはちゃんとフェイトちゃんがまたママって呼んでほしいのかよく家に来るようになったけど。
でもその前に二人の前で「アリサママ、すずかママ」と発言。更なる修羅場をもたらしやがった。
テヘッて顔するな。何やってんのヴィヴィオ。
……ちなみにどういう訳かはやてちゃんはなぜかオバちゃんで定着しかけている。
その、なんかごめん。
それじゃ、長くだらだらとやるのも悪いからこの辺で。
皆さんありがとう。そして、さようなら!
PS:まあ、また気まぐれで何か話す時がくるかもしれないけどね。
具体的には、裏設定とかもしもA.sに介入したら、GODとかね!
それでは皆さんまたどこかで!