海鳴市での、なつやすみ   作:あおい安室

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待たせたな!
なのフェイのあんまりない出番はここで消化。
後は多分出ません。
というか今回だいぶ調子にのりました。
深夜テンションで書いたので勘弁してくだちぃ。


海鳴市での、年越し その2 inミッドチルダ

ミッドチルダ。

この世界でも地球とほぼ同じ仕組みの暦が採用されており、地球と同様に年末を迎えていた。

そんなミッドチルダの港湾地区の管理局の施設のA73区画にあるのが皆さんご存知機動六課である。

そんな機動六課では。

 

 

「資料わざわざまとめてくれてありがとな、フェイトちゃん……はあ。なんでこんな時期になってもJS事件についての資料とかの要求が来るんや」

 

「あはは……まあ仕方ないんじゃないかな。結局対した被害も出ずに終了しちゃったんだし」

 

その機動六課の部隊長室。

そこには年末だというのに管理局の一部からの資料、情報の提供要求が届き、仕事に追われている八神はやてと、それに協力しているフェイト・T・ハラウオンがいた。

ちなみに我らが魔王、高町なのはさんは自らの部隊の教導中である。

まあ、一言で言ってしまえば前回の短編のしわ寄せで出番がないだけなのだが。

 

「そういえば、聞いた話ではカリムも大変らしいんよなぁ。あっちはあっちで予言がおおはずれしたんやし」

 

「ああ……確か、「古き結晶と無限の欲望が集い交わる地、死せる王の下、聖地よりかの翼が蘇る。

死者達が踊り、なかつ大地の法の塔はむなしく焼け落ち、それを先駆けに幾多の海を守る法の船もくだけ落ちる」だったっけ?」

 

「それや。古き結晶はレリック、無限の欲望はジェイル・スカリエッティ。死せる王は恐らく聖王らしき特徴の見られたヴィヴィオ、大地の法の塔とか法の船は管理局の施設とか戦艦だろうって予想やったけど。ぜんっぜん焼けることもなければ、くだけ落ちることもなかったし。というか、かの翼とか死者たちも結局なんやったんや」

 

「まあ、本人もよく当たる占い程度の精度しかないって言ってたしね。それは仕方ないよ。それじゃ、私は仕事に戻るよ。また後でね」

 

そう言ってフェイトは部隊長室を出ていった。

 

「ちなみに、ドクターが言うにはかの翼っていうのは、聖王のゆりかごって言うんだって。死者達っていうのは、ヴィヴィオのお姉さん達のことらしいよ」

 

「えっ、そうなんや。なるほど、聖王のゆりかごか。あれなら確かにかの翼と言うてもおかしくはない、か……ん?」

 

はやては首を傾げる。はて、今の声はどこから聞こえたのか。

フェイトはもう既に部屋を出ている。リインフォースツヴァイは現在メンテナンス中である。

一体誰が……

その時、はやては後ろから気配を感じた。

 

「ねぇねぇ、私、ヴィヴィオさん。今はやてオバちゃんの後ろにいるんだよ」

 

「うわ、ヴィヴィオ!?なんでここにおるん!?」

 

振り向いたはやての視界に映ったのはヴィヴィオの姿だった。

なぜか子供サイズの管理局員の服を着ているが。

 

「なんで、って……パパに頼まれて届け物に来たんだよ?はい、これ!」

 

「え、ボクくんから届け物って……あ、これって年賀状?」

 

ヴィヴィオからはやてが受け取ったのはハガキの束だった。

送り主はボク、やアリサ、すずかなどの地球の知人で、宛先はなのは、フェイト、はやて、そしてヴォルケンリッター+リインフォースだった。

 

「パパが「さすがに新年早々ミッドチルダに行くのはしんどい」って言ってたのと、郵便システムをよくわかってなかったからわざわざヴィヴィオが届けに来たんだよ?」

 

「わ、そうなんや。わざわざありがとうな。後で配っておくわ。ボクくんは相変わらず変なところで抜けとるんやなぁ。ヴィヴィオに配達させるんもどうかと思うけど」

 

「えー?でも楽しかったよ?それじゃ、ヴィヴィオはこれで」

 

「って待ちぃ。まだ話は終わっとらんで」

 

踵を変えして立ち去ろうとするヴィヴィオを掴む。

そのまま取りあえず膝の上にでも乗せてみる。

 

「えー、ヴィヴィオ早く帰りたいのに……こんなことをしてもはやてオバちゃんははやてオバちゃんだよ?」

 

「うぐっ。それは確かに不満やけどな?ヴィヴィオは一体どうやってここまで来たん?ここまではきっちり警備が入っとるはずなんやけど?」

「あんなのはザルどころかサル警備って、ドゥーエお姉さんとセインお姉さんが言ってたー。二人に手伝ってもらったらヴィヴィオも気分は伝説の傭兵!簡単にここまでこられたよ?後はドクターお手製のステルス迷彩で隠れてタイミングを伺ってた」

 

はやては頭を抱えた。

 

「い、いくらなんでもサル警備とまでいうか、普通……ってんん?ドゥーエお姉さんにセインお姉さん?確かナンバーズはイタリア語の数字で名前がついとるから……ヴィヴィオ、あんたナンバーズと一緒に来たんか!?」

 

「うん、そうだよ。ヴィヴィオ入れて6人でミッドチルダに来たよ」

 

「ろ、6人やと……ヴィヴィオ、まさかここに来た真の目的ってナンバーズが何かする間に私を足止めすることか!?」

 

はやては驚いた顔で膝の上のヴィヴィエを見る。

もし、そうだとすればこの機動六課内の人間も無事で済むとは思えない……!!しかし。

 

「違うよ?単純におせちの材料買いに来ただけ」

 

「まさかのお正月準備ぃ!?」

 

そんな危惧していた内容はあっさりと打ち砕かれた。

 

「ところでもういいかな?ヴィヴィオも早く帰って、おせち作り手伝わないといけないし」

 

「あ、うん……なんかごめんな」

 

……あそこまで思考をめぐらせた自分は馬鹿なのだろうか。

はたまたそんな斜め上な行動に出ているナンバーズがおかしいのか。はやてが悩んだのは言うまでもない。

 

「あ、忘れるところだった。これ、はやてオバちゃんにヴィヴィオからのお年玉」

 

 

そう言ってヴィヴィオははやてに封筒を一つ手渡した。

 

「え、お年玉かぁ……私そんなにもらったことないから嬉しいわぁ。ありがとな、ヴィヴィオ」

 

「えへへ、そう言ってくれると嬉しいよ」

。それじゃ、またねー」

 

「うん、また来年なー」

 

ヴィヴィオは友達の家を出ていくかのように部隊長室を出ていった。

それを普通に見送った後、はやては頭を抱え、こう呟いた。

 

「アカン……お年玉もらえた嬉しさで、普通に侵入者である見送ってしまったあたり、疲れすぎかもなのかもしれんな、私……」

 

 

八神はやての受難は年末になっても終わらないようだ。

 

「そういえばこのお年玉中身なんやろか。開けてみよ。

ん?座標データ?添付メッセージ付きやな……

『やったねはやてちゃん!聖王のゆりかごが見つかるよ!』

……は?え、いや確かにうちは古代遺物管理部が一応の部隊名やけど。

そんなもの管理できる訳ないやろ。あれ数キロ級の……というか座標データも本物なんやろか、これ。

あ、メッセージに続きもある。

『byジェイル・スカリエッティ。なおこのメッセージを再生後、管理局の汚職データ約200件がそちらのネットワークにばらまかれ、民間の目に晒されることになっている。よいお正月を過ごしたまえ、管理局の狸くん』……

スカリエッティ!?というか汚職データやと!?あ、アカン……そんなことされたら部隊もお正月も関係なく忙しくなるやんかぁ!!

おのれジェイル・スカリエッティ!後誰が狸やぁー!!」

 

……受難は続く!!




管理局、死ぬがよい(某シューティング風)
なお、この年のミッドチルダのお正月は管理局とその周辺各地で怒号が飛び交ったそうな。


後ついでに言うとお年玉の聖王のゆりかごの座標は本物だったりします。
まあドクター制作の命の危険のない罠とか色々仕掛けられてますけどね!
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