海鳴市での、なつやすみ   作:あおい安室

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今日あったこと。

僕「さーて、仕事終わったし、帰りますか!」

友人「楽しそうだな?なんかあったか?」

僕「今日は節分だからね。豆と恵方巻きが楽しみなんだよ」

友人「なるほどねぇ。あ、そうだ。おめでとう」

僕「はい?」

友人「これを見るがよい」(スマホ見せ

僕「ん?ハーメルンの日間ランキング?それがどうかし……」

34位海鳴市での、なつやすみ

僕「……えっ?えっ?えぇっ!?」

友人「おめでとう」

僕「ちょ、夢じゃないよね、これ!?」

友人「おうさ。で、時にブルーツリーよい。今日は節分だな?」

僕「?そうだけど」

友人「日間ランキング、入ったな?」

僕「そう……だけど」

友人「記念になんか書け。節分ネタでな!」

僕「ええええええ」

そんな経緯でこの話は生まれました。
いや、本当に皆さんありがとうございます。
それでは本編をどうぞ。


節分な海鳴市の一コマ。

2月3日。本日は節分な訳で。

 

「パパ!ヴィヴィオ、これがいい!」

 

「海鮮恵方巻きね、了解。それじゃ、僕は……お、おばあちゃん巻きか。へぇー、懐かしいな。具材も僕が良く食べてるやつだ。よし、これにしよう」

 

「……パパって時々おじさんみたいだね」

 

「ぐふぅっ!」

 

『おおマスターよ、しんでしまうとはなにごとだ』

 

仕事終わりの夕方、最寄りのスーパーで恵方巻きを買っていた。

流石に巻き寿司は手作りできないからね。

お店に頼るしかない。

 

「おや、ヴィヴィオくんとボクくんじゃないか。会社外で会うとは珍しいね」

 

そんな一時を過ごしていると、よく知っている人に声をかけられた。

 

「あ、ドクターだ。こんにちはー。何してるの?」

 

そう、僕の会社の社長こと、ジェイル・スカリエッティ。

通称ドクターだ。

 

「娘たちに買い出しを頼まれてね。他にも用事があるからって仕方なくこうやって買い物をしているわけさ」

 

……娘にこき使われるお父さんって……

 

「ところで、君も買っているようだが恵方巻きとはなんだい?朝からちょくちょくテレビで見かけるが」

 

『おや、ご存知ないのですか?これは海苔屋の販売戦略によってチャンスをつかみ、イベント食材知名度ランキングトップへの道を駆け上がっている超時空巻き寿司、恵方巻き子ちゃんです。おいしいですよ?』

 

「ナンバー。色々と混じってる混じってる」

 

海苔屋なんたらはあってるけど。月村さんが教えてくれた。

 

「ふむ。なら買って帰るとしよう。おすすめはなんだい?」

 

「うーん、たくさん食べる人もいますよね?だったらこの家族で丸被りセットを何個か買ったらいいんじゃないですかね」

 

「わかった。それにしよう。後南南東と書いてあるがこれは一体……」

 

「……ドクター、節分の知識ないんですね……」

 

仕方ない、教えるとしますか。スーパーで立ち話もなんだし、あそこに行くとしよう。

 

 

「あら、恵方巻き?うちでは扱ってないけど、こういう物ならあるわよ?」

 

「わぁ、ロールケーキだ!でも、ヴィヴィオの知ってるいつものロールケーキとはちょっと違うよ?」

 

「ふふっ、そうでしょ?翠屋の期間限定商品、特製恵方ロールよ。ボクくんも一本どう?」

 

「あはは……桃子さんにはかなわないなぁ。2本お持ち帰りで買いますよ。ヴィヴィオも欲しそうだしね」

 

「ついでに私ももらおう。13本頼む」

 

「わかったわ、用意しておくわねボクくん。ジェイルさんも、お買い上げありがとうございます」

 

立ち話もなんだから、ということで翠屋にドクターを誘った。

恵方ロール、か。最近はそんなのもあるんだな。

 

「ああ、それと例の物も頼むよ」

 

「はい、そっちも準備できてますよ」

 

「例の物?」

 

「シュークリームの詰め合わせさ。娘たちも私も好きでね。週一で買いに来ているのさ。それにここのコーヒーはおいしいからね」

 

ああ、納得。

確かにここのコーヒーはおいしい。

昔はコーヒーの美味しさがわからなかったけど、今ならわかる。

……年をとったってことなのかな。

 

「それで、恵方巻きとはなんだい?」

 

「節分の時に食べる、長くて太い巻き寿司のことだよ。ただし、食べる時に決まりがあるんだ。

その一。願い事をしながら食べること。

その二。決められた方角……今年は南南東を向いて食べること。

その三。食べてる時に他の方向を向かない。

その四。食べてる時に絶対に喋ってはいけない。

その五。夜に食べること。

そして、最後まで食べきること。

これが恵方巻きのルールだよ」

 

「ふむ。テーブルマナーのような物かな?」

 

「テ、テーブルマナー……間違ってないといえば間違ってないのかな?それで、さっき言った決まりを守ると、願い事が叶うって言われてるんだ」

 

「ほう、興味深い。ちなみに破るとどうなるんだい?」

 

「……今年一年不幸に襲われます」

 

「それは面白い。娘にはそれらを黙っておいて恵方巻きを渡すとしよう」

 

『いや、流石に妹たちが不幸に襲われるのは見過ごしませんからね?』

 

なんだ、もったいないとドクターがつぶやく。

いや、普通にやめてあげようよ。

 

 

「えーっと……うん、この向きだ。それじゃ、食べよっか」

 

「うん!いただきまーす」

 

その日の晩。南南東を向いて僕とヴィヴィオは恵方巻きにかぶりついた。

そうだ、願い事しないと。

えーっと……

 

……今年も高町さんたちと楽しく、平和に過ごせますように。

 

あ、恵方巻きおいしい。

 

 

 

あ、そうそう。この後豆まきやったんだけどね?

 

「鬼は外!福は内!……あ、そうだ!魔王もー内!!」

 

「『ぶふぅっ!?』」

 

ヴィヴィオが素で魔王は内とか言って豆をまいたのには笑った。

……後で高町さんにメールしよっと。




「」ゴゴゴゴゴ


正体は言わずもがな。
皆さんの恵方巻きにこめる願い事はなんですかね?
僕はボクくんとほぼ同じで楽しく過ごせますように、ですね。
それでは、このへんで。
皆さんの願い事も叶いますように。
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